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9話 国王陛下と王妃様 その1
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「なな……!!」
「あ……あ……!」
ザルバック・サイドル国王陛下とリリアーヌ・サイドル王妃様。サイドル王国の最高権力者たちのご登場に、マリア姉さまもラゴウ様も完全に言葉を失っていた。
気持ちとしては私も同じだ。王族の方が見られるとは聞いていたけれど……流石に予想外の方々だったから。
「この度は婚約おめでとう、カイン。私としても嬉しいよ」
「陛下……ありがとうございます」
見た目に反してザルバック・サイドル国王陛下は気さくな話し方をしていた。パーティーの規模に合わせて態度を崩しているのかもしれない。
「カイン・サンタローズ辺境伯、テレーズ・クルシス嬢。この度は婚約おめでとうございます」
「リリアーヌ様、勿体ないお言葉でございます」
カイン様はリリアーヌ王妃様に右手を心臓に掲げて深い挨拶をした。サイドル王国の習わしのようなものだ。
私も二人に対してドレスの端を持って挨拶をする。これも、サイドル王国の習わしだ。
「ありがとうございます、王妃様。非常に光栄でございます」
「ふふふ、カイン殿もテレーズ嬢もなんだか初々しいですね。そうは思いませんか? 陛下」
「ふむ……確かにな」
「申し訳ございません、陛下。精進してまいります」
「いや、別に責めているわけではないぞ? 私達にもそんな思いでがあったと感じていただけだ」
なるほど……確かリリアーヌ様は隣国の王家出身だったはず。ザルバック国王陛下は当時は政略結婚だと揶揄されていたけれど、愛による婚儀であることを力強く演説してみせたのだとか。私が生まれる前の話になるけれど。
その後にリリアーヌ様は誘拐されたんだっけ? まあ、その話は今度でいいか。それよりも……問題はマリア姉さまとラゴウ様だわ。さっきから開いた口が塞がっていないというか……時間が止まったかのように固まっていた。
「ところで……そちらの二人はラゴウ・ジェシス伯爵とマリア嬢だな? 先ほどから固まっているが、どうかしたのか?」
「あ、い、いえ……なんでもございません……!」
「そ、そうです……! まさか、国王陛下がいらしているなんて、思いもしませんでしたので! 私の妹と義理の弟になるであろうカインの為に、祝辞をありがとうございました! テレーズは子爵令嬢、カインは辺境の伯爵でしかありませんが、国王陛下や王妃様の言葉には非常に感動しているものと思われます!」
ザルバック国王陛下の質問で解凍されたかのように、二人は動き出した。特にマリア姉さまはとても早口で色々なことを述べている。無視できないワードが幾つかあったけれど。
「本日は向こうにお見えになっていたブルバッサ侯爵殿に用事があるのでしょうか? そのついでにパーティーにご参加なされたとか?」
「何を言っているんだ、ラゴウ。サンタローズ辺境伯の婚約を祝しての参加に決まっているだろう? なぜそこで、ブルバッサ侯爵が出てくるのだ」
「え、ええ……! しかし……!」
マリア姉さまもラゴウ様も、そろそろ自分達の勉強不足に気付く頃合いかしら。気付いたところで、既に取り返しの付かない言葉を言っていた気がするけどね。この状況をどうやって乗り切る気かしら。
楽しみではあるけれど、情けなくもある……。マリア姉さま、辺境伯の地位の高さくらい知ってなさいよね。
「あ……あ……!」
ザルバック・サイドル国王陛下とリリアーヌ・サイドル王妃様。サイドル王国の最高権力者たちのご登場に、マリア姉さまもラゴウ様も完全に言葉を失っていた。
気持ちとしては私も同じだ。王族の方が見られるとは聞いていたけれど……流石に予想外の方々だったから。
「この度は婚約おめでとう、カイン。私としても嬉しいよ」
「陛下……ありがとうございます」
見た目に反してザルバック・サイドル国王陛下は気さくな話し方をしていた。パーティーの規模に合わせて態度を崩しているのかもしれない。
「カイン・サンタローズ辺境伯、テレーズ・クルシス嬢。この度は婚約おめでとうございます」
「リリアーヌ様、勿体ないお言葉でございます」
カイン様はリリアーヌ王妃様に右手を心臓に掲げて深い挨拶をした。サイドル王国の習わしのようなものだ。
私も二人に対してドレスの端を持って挨拶をする。これも、サイドル王国の習わしだ。
「ありがとうございます、王妃様。非常に光栄でございます」
「ふふふ、カイン殿もテレーズ嬢もなんだか初々しいですね。そうは思いませんか? 陛下」
「ふむ……確かにな」
「申し訳ございません、陛下。精進してまいります」
「いや、別に責めているわけではないぞ? 私達にもそんな思いでがあったと感じていただけだ」
なるほど……確かリリアーヌ様は隣国の王家出身だったはず。ザルバック国王陛下は当時は政略結婚だと揶揄されていたけれど、愛による婚儀であることを力強く演説してみせたのだとか。私が生まれる前の話になるけれど。
その後にリリアーヌ様は誘拐されたんだっけ? まあ、その話は今度でいいか。それよりも……問題はマリア姉さまとラゴウ様だわ。さっきから開いた口が塞がっていないというか……時間が止まったかのように固まっていた。
「ところで……そちらの二人はラゴウ・ジェシス伯爵とマリア嬢だな? 先ほどから固まっているが、どうかしたのか?」
「あ、い、いえ……なんでもございません……!」
「そ、そうです……! まさか、国王陛下がいらしているなんて、思いもしませんでしたので! 私の妹と義理の弟になるであろうカインの為に、祝辞をありがとうございました! テレーズは子爵令嬢、カインは辺境の伯爵でしかありませんが、国王陛下や王妃様の言葉には非常に感動しているものと思われます!」
ザルバック国王陛下の質問で解凍されたかのように、二人は動き出した。特にマリア姉さまはとても早口で色々なことを述べている。無視できないワードが幾つかあったけれど。
「本日は向こうにお見えになっていたブルバッサ侯爵殿に用事があるのでしょうか? そのついでにパーティーにご参加なされたとか?」
「何を言っているんだ、ラゴウ。サンタローズ辺境伯の婚約を祝しての参加に決まっているだろう? なぜそこで、ブルバッサ侯爵が出てくるのだ」
「え、ええ……! しかし……!」
マリア姉さまもラゴウ様も、そろそろ自分達の勉強不足に気付く頃合いかしら。気付いたところで、既に取り返しの付かない言葉を言っていた気がするけどね。この状況をどうやって乗り切る気かしら。
楽しみではあるけれど、情けなくもある……。マリア姉さま、辺境伯の地位の高さくらい知ってなさいよね。
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