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第五章 ゲームカウントダウン?それとも開始とか?ヤバイんですが(泣)
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しおりを挟む「………。お、おまえこそ名乗ってないじゃないか………ですか?」
いちいち、敬語が変じゃない?
もしかして、実は言葉遣い悪いのかな?
まあ、どうでもいいけども。
「あの、状況わかってる?」
「なに?」
「ですから、僕はここにいて、いきなり話しかけてきたのは、サーチス様の方。で、その話に無理やり入り込んできたのは君。
なのに、なぜ僕の方から名乗らなければならないのかな?」
そう、貴族の常識。
というか、上の身分の話にいきなり首を突っ込むこと自体……だめ。
「「そうよね。」」
「「そもそも、アドレイド公爵家だぜ?」」
「「なんであんな口の聞き方できるのかしら?」」
「「ほんとに……。」」
ザワザワと周りがさらに、噂始める。そして冷たい視線が彼らに集中し始める。
まあ、そりゃそうだ。
「うーーーー、ごめんなさい!」
周りからの冷たい視線に耐えられなくなったのか、いきなりサーチスが謝ってきた。普通の神経なら耐えられないよね?
でもねえ。
驚いたのは、俺たちよりもルドガレスだった。
まあ、そうだよねー。
常識自体知らないんだろうから。
「おい、サーチス。」
「ごめんなさい。僕を突き落とした女の子がリオーラさんに似ていた気がしたの。
ただ、それだけだったの。
別に『リオーラさんに突き落とされた』なんて言ってないんだよ。
でも、誤解をされる言葉だったかもしれない。
だから、軽率でした。ごめんなさい。」
「それだけじゃないだろう?おまえは被害者なんだ。謝る必要なんかない。」
ルドガレスが慌てて、サーチスを擁護するような言葉をいう。
うーん。
マジで疑ってもいないの?
完全に信じてるわけ?
「でも、ほら、リオーラさんに似た人が言っていたとかだから。」
ふーん、姉に似ているねえ……。
「その人は姉のような赤い髪だったのですか?」
ちなみに、姉のように鮮やかなスカーレットの髪色は実は珍しい。
学園で同じ髪色は一人だけだ。
それも……。
「うん、そうだよ!」
はい!
君、大不敬罪だよ?
だって、もう一人は……。
ゲームには登場しないけれども。
ハノエルは知っている。
だって。
「あら、私の噂でして?」
噂をすれば…なんとやらだね。
従姉妹のレスティア様。
何を隠そう、クリストファー殿下の姉上です。
兄と同じ歳なんだな、これが!
「レスティア姉様!」
そう、そして姉とは仲良し。
ただ王女様なので、あまり会うことはありません。
でも、なんか二人は文通みたいなことをしているんだよ。
レスティア様は、王女……なのでほぼ自由はない。
簡単に言うと王族の姫は政治の駒でしかないんだよね……王位継承もできないし……ましてレスティア様は第五王女……。
位的には家臣に降嫁させるか、敵国に嫁がされる可能性大なの。
だから、学園に来たらしい。
そう、伯母上のように魔法で身を立てて政略結婚から逃れるために。
まあ、そんなお転婆王女様です。
そんな方しか同じ髪色はいないんですよ?
そして、彼女が目立たないのは、悪い虫がつかないようにってことで、認識阻害が軽くかかる(ようは、その他大勢に見えるように)魔法のアイテムを持っているんだとか。
だから、彼が知らなくてもおかしくはない。
だけどね?
彼女かもしれない?なんて。
そんなこと言ったらば……完全に不敬なんですよ?
まあ、そこまで馬鹿じゃないだろうけども。
「髪……。あ、きっとこの人だったかも!」
あ、うん、知ってた。
そうとうの馬鹿だったらしい。
こいつ、詰んだな……。
だってほら、向こうから良い笑顔のクリスがやってくるもの。
ハノエルは、合掌するのみです。
なんか、もう、バカすぎて……ね。
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