20 / 161
020 再会
しおりを挟む
背後に誰かが立ったのだが、ルッカスが苦い顔をして見ている。
ギルドカードを見ていた二人も顔を上げたが、明らかに不快気だ。
「中々景気が良さそうだな」
「何か用かい?」
「邪険にするなよ。同じクーオル通りで育った仲じゃないか」
「どうした、ウルザク」
「ブロスンさん、此奴等ですよ」
「おう、金持ちのボンボンの気まぐれに付き合っている奴等か」
此奴等って、僅かな間に言葉に棘を持ったな。
気配からしてウルザク以外に6人かな。
一人がホウルの前に置かれた査定用紙に手を伸ばして繁々と見ている。
「ほう、55万ダーラか、稼いでいるじゃねえか」
「誰に断って、他人の査定用紙に手を出している。元に戻せ!」
「おんや~あぁぁ。新人ばかりで群れて、お山の大将は強気だね」
「ウルザクもこんな奴に放り出されたのかよ、情けねぇなぁ~」
「聞こえないのか、他人の査定用紙に手を出すのなら、それなりの覚悟は有るんだよな」
「おっ、俺達と模擬戦でもやるか!」
「面白ぇ~。舞い上がっている天下無敵を気取ったボンボンに、お仕置きをしてやるか」
「兄貴! 一度痛い目を見せてやって下さい」
「勝手な事をほざいているが、ギルドの規約を忘れたのか? 他人の査定用紙を取れば泥棒・・・つまり盗賊と看做されるってことを」
そう言った瞬間、査定用紙を手に笑っていた男の顔にアイスバレットを射ち込み、背後の男に椅子ごと体当たりをする。
呆気にとられているウルザクを殴り倒すと、隣にいた男の股間を蹴り上げる。
〈野郎ぅぅ〉
腰の剣を掴んだ男に「剣を抜いたら殺すぞ!」と警告をしてアイスバレットを顔面に射ち込む。
後の二人の動きが止まったが、体当たりされて吹き飛んだ男が殴りかかった来たのを伏せて躱し、今度はショルダーアタックで吹き飛ばす。
「何の騒ぎだ!」
「動くな!」
「誰も動くな!」
あらら、ギルドの職員とギルマスの登場だよ。
「何の騒ぎだ? 一人立つ俺とハリスン達を見て、俺が騒ぎの中心とみたギルマスがハリスンに問いかけている」
「えっ・・・あの、査定用紙がその」
「ギルマス、その歯を撒き散らした男が俺達の査定用紙を取って返さず、注意をしたら、仲間共々模擬戦だと騒ぎ出したのさ。騒ぎに紛れて査定用紙を持っていこうとしたので、泥棒と認めて叩きのめしただけだよ」
周囲で食事をしたり飲んでいた者達に確かめた後、ウルザクとお仲間の六人がギルド職員によって食堂から連れ出された。
「ユーゴだったな、もっと静かにやれ! 見ろ! 氷だらけじゃねえか」
「えーぇぇ、素手でやったら、負けるか殺す事になっちゃうよ」
「負けるは判るが、殺すってなんだ?」
「俺って黒龍族の血が半分入っているので、本気で殴ると骨が折れる程度じゃ済まないよ」
「猫の子じゃねえのかよ」
失礼なギルマスだな、一発本気で尻を蹴飛ばしてやろうかしら。
まぁ黒龍族と言っても、殴り殺すのには体格的に無理があるが周囲で見ている奴等の牽制にも、多少の吹かしは勘弁な。
一騒ぎはあったが、朝食後それぞれ金を受け取った後冒険者御用達の店に行く。
皆が服を選んでいる間に、俺は薬草袋の特大を四つ購入しておく。
彼等の武器を新調するには俺の懐もすっかり軽くなっているので、全員を連れて商業ギルドへ出向く。
* * * * * * * *
今回はゾロゾロとお供を連れていったがすんなりと通してくれたので、カウンターへ直行して金貨30枚と銀貨200枚を下ろす手続きをする。
「お久し振りですね。お代わり御座いませんか?」
突然声を掛けられて振り向けば、コッコラ会長が立っていた。
「お久し振りです。無事に王都に着かれた様ですね。名乗り遅れましたがユーゴと申します。コッコラ様」
「ユーゴ様ですか。是非一度正式なお礼もしたいので、当家へお越し願えませんか」
「コッコラ様、私は一介の冒険者ですので様は不要です」
恐々商業ギルドへ付いてきたハリスン達が、コッコラの名を聞いて
目を見開いている。
会長の護衛は俺の声で気付いた様だが、一瞬顔が強ばったが素知らぬ風を貫いてくれた。
「良ろしければ、此から当家へお越し願えませんか」
「申し訳在りませんが連れの者もおりますので、何れ伺わせて頂きます」
商業ギルドのカウンター前で、コッコラ会長に必ずお越し下さいお待ちしておりますと、何度も念を押されたのには参った。
近日中に必ず訪ねて行くと約束して、漸く解放された。
大店の会長が冒険者の小僧に対して頭を下げ、丁寧な物言いで招待しているのだから目立つ目立つ。
周囲の視線も痛いが、ハリスン達の好奇の目が恐い。
ハタリナル通りのケルス鍛冶店に寄るのは中止して、食料を仕入れるとキャンプ地に逃げ帰る。
コッコラ会長と会って一つ気になったのが、積もる話も御座いますと意味ありげな目で言われたことだ。
俺が誰かを知っていた会長には素顔を見せておく必要があると思い顔を晒したが、吉と出るか凶と出るか。
* * * * * * * *
キャンプ地に戻ると薬草袋を切り裂き、各自に針と糸を渡して細長い袋を作らせる。
太さは約5センチで長さは80センチ程で布の傘袋の様である。
コッコラ会長の事を聞きたそうな四人だが、その気配を完全に無視して計画通り進める。
「ユーゴの教えは後になってなるほどなと思うけど、今回の此は全然判らないや」
「こんな薬草袋を縫って何になるの?」
「そのうち汗だくになって、この袋を縫ったことを後悔させてやるからね。だからと言って手抜きすると、また同じ物を縫う羽目になるのでしっかり縫えよ」
翌日から短槍と小弓の訓練の後は、長さ60センチ程の棒を振る練習だが、ルッカスは長剣スキル持ちなので残り三人と自分に貼付しての練習を始める。
直径五センチ程で、持ち手にはすっぽ抜け防止の紐を輪にして手首を通している。
左右からの袈裟斬りや突き払い横薙ぎと、それぞれ50回ずつ繰り返すが打ち合いはしない。
昼食後はゴブリンを求めて森と草原の境界を中心に索敵の練習を続ける。
ウルザク達の事で索敵スキルだけでなく、気配察知のスキルも必要と痛感したので冒険者ギルドで集めてきた。
全員に気配察知スキルを貼付し、予備として五つほど記憶しているが結構便利だ。
それも索敵スキルと重複する部分もあるので、索敵スキルが使える俺達には習得が割合簡単で、現在20メートル程度なら存在と気配が判る。
此までの結果、グロスタの様に生活魔法を持たず魔法もスキルも授かれなかった者も、スキルを貼付すればそれなりに使える事が判った。
三人は生活魔法と多少なりとも魔力を有するが、貼付したスキルはそれぞれの適性により習得の度合いは違うが使える様になった。
スキルに関しては適性があれば練習により習得出来るが、授かったスキルは割合習得が容易いだけのようだ。
もう一つ実験したいのだが、魔力の関係で今も手が出せずにいる。
* * * * * * * *
討伐したゴブリンは魔石を抜き取るとクリーンを掛けて綺麗にしてから、剛毛を剃り薬草袋に詰め込んでいく。
ハリスンやルッカス達のクリーンでは綺麗になるが匂いまでは取れず、俺が生活魔法に魔力を乗せて強制的に綺麗にして匂いも除去している。
いきなりゴブリン狩りを始めたので皆不思議がっているが、俺の指示には素直に従ってくれる良い奴等。
お礼に大汗を掻かせてやろうとほくそ笑んでいる。
まっ、訓練の日々で娯楽が少ないので、遊びの要素も大切だろう。
刈り集めたゴブリンの毛を、筒状に縫った袋にギュウギュウに詰めさせる。
片方を縛り棒で突き込みながら毛を詰める作業は大変だったが、出来上がった物を持って振り回し楽しそうに仲間で叩き合っている。
「作って貰った物は約60センチの長さだ、欲しがっていたショートソードと同じだな。さっき叩いて遊んでいたが、こいつをショートソードに見立てて打ち合って貰う。ただし本気で遣って貰うので当たればそれなりの痛さがあるので真面目にやれよ」
そう言ってニヤリと笑うと、手に持った袋をマジマジと見て顔色を変えている。
そうだろうな、遊びでたたき合っていた時も〈痛い〉と言っていたからな。
スポンジの剣を使うチャンバラって競技にヒントを得た、ショートソードの訓練方法だ。
昔の剣道の練習にも革袋に裂いた竹を入れた袋竹刀ってもので殴り合ったそうだからそれよりはマシだろう。
怪我をすれば、俺が自分に貼付している治癒魔法の実験台にして治してやれる(多分)と思う。
俺も含めて五人なので常に一人あぶれるが、疲れた者から交代で抜けていく取り決めで打ち合いを始める。
打たれたら痛いので真剣になり、木刀より軽いので変幻自在の攻撃を繰り出せる。
元より多少自主訓練をしていた俺の方が強いが、四人ともみるみる腕を上げていく。
而し布袋製の竹刀では強度が足りず、一週間もせずに破れて使い物にならなくなってしまった。
その頃には皆青あざを多数作り、破れた袋を見てほっとしている。
心配しなくても、今度は頑丈な革袋を注文してやるからと心の中でほくそ笑みながら、一度王都に戻ることにした。
ギルドカードを見ていた二人も顔を上げたが、明らかに不快気だ。
「中々景気が良さそうだな」
「何か用かい?」
「邪険にするなよ。同じクーオル通りで育った仲じゃないか」
「どうした、ウルザク」
「ブロスンさん、此奴等ですよ」
「おう、金持ちのボンボンの気まぐれに付き合っている奴等か」
此奴等って、僅かな間に言葉に棘を持ったな。
気配からしてウルザク以外に6人かな。
一人がホウルの前に置かれた査定用紙に手を伸ばして繁々と見ている。
「ほう、55万ダーラか、稼いでいるじゃねえか」
「誰に断って、他人の査定用紙に手を出している。元に戻せ!」
「おんや~あぁぁ。新人ばかりで群れて、お山の大将は強気だね」
「ウルザクもこんな奴に放り出されたのかよ、情けねぇなぁ~」
「聞こえないのか、他人の査定用紙に手を出すのなら、それなりの覚悟は有るんだよな」
「おっ、俺達と模擬戦でもやるか!」
「面白ぇ~。舞い上がっている天下無敵を気取ったボンボンに、お仕置きをしてやるか」
「兄貴! 一度痛い目を見せてやって下さい」
「勝手な事をほざいているが、ギルドの規約を忘れたのか? 他人の査定用紙を取れば泥棒・・・つまり盗賊と看做されるってことを」
そう言った瞬間、査定用紙を手に笑っていた男の顔にアイスバレットを射ち込み、背後の男に椅子ごと体当たりをする。
呆気にとられているウルザクを殴り倒すと、隣にいた男の股間を蹴り上げる。
〈野郎ぅぅ〉
腰の剣を掴んだ男に「剣を抜いたら殺すぞ!」と警告をしてアイスバレットを顔面に射ち込む。
後の二人の動きが止まったが、体当たりされて吹き飛んだ男が殴りかかった来たのを伏せて躱し、今度はショルダーアタックで吹き飛ばす。
「何の騒ぎだ!」
「動くな!」
「誰も動くな!」
あらら、ギルドの職員とギルマスの登場だよ。
「何の騒ぎだ? 一人立つ俺とハリスン達を見て、俺が騒ぎの中心とみたギルマスがハリスンに問いかけている」
「えっ・・・あの、査定用紙がその」
「ギルマス、その歯を撒き散らした男が俺達の査定用紙を取って返さず、注意をしたら、仲間共々模擬戦だと騒ぎ出したのさ。騒ぎに紛れて査定用紙を持っていこうとしたので、泥棒と認めて叩きのめしただけだよ」
周囲で食事をしたり飲んでいた者達に確かめた後、ウルザクとお仲間の六人がギルド職員によって食堂から連れ出された。
「ユーゴだったな、もっと静かにやれ! 見ろ! 氷だらけじゃねえか」
「えーぇぇ、素手でやったら、負けるか殺す事になっちゃうよ」
「負けるは判るが、殺すってなんだ?」
「俺って黒龍族の血が半分入っているので、本気で殴ると骨が折れる程度じゃ済まないよ」
「猫の子じゃねえのかよ」
失礼なギルマスだな、一発本気で尻を蹴飛ばしてやろうかしら。
まぁ黒龍族と言っても、殴り殺すのには体格的に無理があるが周囲で見ている奴等の牽制にも、多少の吹かしは勘弁な。
一騒ぎはあったが、朝食後それぞれ金を受け取った後冒険者御用達の店に行く。
皆が服を選んでいる間に、俺は薬草袋の特大を四つ購入しておく。
彼等の武器を新調するには俺の懐もすっかり軽くなっているので、全員を連れて商業ギルドへ出向く。
* * * * * * * *
今回はゾロゾロとお供を連れていったがすんなりと通してくれたので、カウンターへ直行して金貨30枚と銀貨200枚を下ろす手続きをする。
「お久し振りですね。お代わり御座いませんか?」
突然声を掛けられて振り向けば、コッコラ会長が立っていた。
「お久し振りです。無事に王都に着かれた様ですね。名乗り遅れましたがユーゴと申します。コッコラ様」
「ユーゴ様ですか。是非一度正式なお礼もしたいので、当家へお越し願えませんか」
「コッコラ様、私は一介の冒険者ですので様は不要です」
恐々商業ギルドへ付いてきたハリスン達が、コッコラの名を聞いて
目を見開いている。
会長の護衛は俺の声で気付いた様だが、一瞬顔が強ばったが素知らぬ風を貫いてくれた。
「良ろしければ、此から当家へお越し願えませんか」
「申し訳在りませんが連れの者もおりますので、何れ伺わせて頂きます」
商業ギルドのカウンター前で、コッコラ会長に必ずお越し下さいお待ちしておりますと、何度も念を押されたのには参った。
近日中に必ず訪ねて行くと約束して、漸く解放された。
大店の会長が冒険者の小僧に対して頭を下げ、丁寧な物言いで招待しているのだから目立つ目立つ。
周囲の視線も痛いが、ハリスン達の好奇の目が恐い。
ハタリナル通りのケルス鍛冶店に寄るのは中止して、食料を仕入れるとキャンプ地に逃げ帰る。
コッコラ会長と会って一つ気になったのが、積もる話も御座いますと意味ありげな目で言われたことだ。
俺が誰かを知っていた会長には素顔を見せておく必要があると思い顔を晒したが、吉と出るか凶と出るか。
* * * * * * * *
キャンプ地に戻ると薬草袋を切り裂き、各自に針と糸を渡して細長い袋を作らせる。
太さは約5センチで長さは80センチ程で布の傘袋の様である。
コッコラ会長の事を聞きたそうな四人だが、その気配を完全に無視して計画通り進める。
「ユーゴの教えは後になってなるほどなと思うけど、今回の此は全然判らないや」
「こんな薬草袋を縫って何になるの?」
「そのうち汗だくになって、この袋を縫ったことを後悔させてやるからね。だからと言って手抜きすると、また同じ物を縫う羽目になるのでしっかり縫えよ」
翌日から短槍と小弓の訓練の後は、長さ60センチ程の棒を振る練習だが、ルッカスは長剣スキル持ちなので残り三人と自分に貼付しての練習を始める。
直径五センチ程で、持ち手にはすっぽ抜け防止の紐を輪にして手首を通している。
左右からの袈裟斬りや突き払い横薙ぎと、それぞれ50回ずつ繰り返すが打ち合いはしない。
昼食後はゴブリンを求めて森と草原の境界を中心に索敵の練習を続ける。
ウルザク達の事で索敵スキルだけでなく、気配察知のスキルも必要と痛感したので冒険者ギルドで集めてきた。
全員に気配察知スキルを貼付し、予備として五つほど記憶しているが結構便利だ。
それも索敵スキルと重複する部分もあるので、索敵スキルが使える俺達には習得が割合簡単で、現在20メートル程度なら存在と気配が判る。
此までの結果、グロスタの様に生活魔法を持たず魔法もスキルも授かれなかった者も、スキルを貼付すればそれなりに使える事が判った。
三人は生活魔法と多少なりとも魔力を有するが、貼付したスキルはそれぞれの適性により習得の度合いは違うが使える様になった。
スキルに関しては適性があれば練習により習得出来るが、授かったスキルは割合習得が容易いだけのようだ。
もう一つ実験したいのだが、魔力の関係で今も手が出せずにいる。
* * * * * * * *
討伐したゴブリンは魔石を抜き取るとクリーンを掛けて綺麗にしてから、剛毛を剃り薬草袋に詰め込んでいく。
ハリスンやルッカス達のクリーンでは綺麗になるが匂いまでは取れず、俺が生活魔法に魔力を乗せて強制的に綺麗にして匂いも除去している。
いきなりゴブリン狩りを始めたので皆不思議がっているが、俺の指示には素直に従ってくれる良い奴等。
お礼に大汗を掻かせてやろうとほくそ笑んでいる。
まっ、訓練の日々で娯楽が少ないので、遊びの要素も大切だろう。
刈り集めたゴブリンの毛を、筒状に縫った袋にギュウギュウに詰めさせる。
片方を縛り棒で突き込みながら毛を詰める作業は大変だったが、出来上がった物を持って振り回し楽しそうに仲間で叩き合っている。
「作って貰った物は約60センチの長さだ、欲しがっていたショートソードと同じだな。さっき叩いて遊んでいたが、こいつをショートソードに見立てて打ち合って貰う。ただし本気で遣って貰うので当たればそれなりの痛さがあるので真面目にやれよ」
そう言ってニヤリと笑うと、手に持った袋をマジマジと見て顔色を変えている。
そうだろうな、遊びでたたき合っていた時も〈痛い〉と言っていたからな。
スポンジの剣を使うチャンバラって競技にヒントを得た、ショートソードの訓練方法だ。
昔の剣道の練習にも革袋に裂いた竹を入れた袋竹刀ってもので殴り合ったそうだからそれよりはマシだろう。
怪我をすれば、俺が自分に貼付している治癒魔法の実験台にして治してやれる(多分)と思う。
俺も含めて五人なので常に一人あぶれるが、疲れた者から交代で抜けていく取り決めで打ち合いを始める。
打たれたら痛いので真剣になり、木刀より軽いので変幻自在の攻撃を繰り出せる。
元より多少自主訓練をしていた俺の方が強いが、四人ともみるみる腕を上げていく。
而し布袋製の竹刀では強度が足りず、一週間もせずに破れて使い物にならなくなってしまった。
その頃には皆青あざを多数作り、破れた袋を見てほっとしている。
心配しなくても、今度は頑丈な革袋を注文してやるからと心の中でほくそ笑みながら、一度王都に戻ることにした。
223
あなたにおすすめの小説
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
ReBirth 上位世界から下位世界へ
小林誉
ファンタジー
ある日帰宅途中にマンホールに落ちた男。気がつくと見知らぬ部屋に居て、世界間のシステムを名乗る声に死を告げられる。そして『あなたが落ちたのは下位世界に繋がる穴です』と説明された。この世に現れる天才奇才の一部は、今のあなたと同様に上位世界から落ちてきた者達だと。下位世界に転生できる機会を得た男に、どのような世界や環境を希望するのか質問される。男が出した答えとは――
※この小説の主人公は聖人君子ではありません。正義の味方のつもりもありません。勝つためならどんな手でも使い、売られた喧嘩は買う人物です。他人より仲間を最優先し、面倒な事が嫌いです。これはそんな、少しずるい男の物語。
1~4巻発売中です。
少し冷めた村人少年の冒険記 2
mizuno sei
ファンタジー
地球からの転生者である主人公トーマは、「はずれギフト」と言われた「ナビゲーションシステム」を持って新しい人生を歩み始めた。
不幸だった前世の記憶から、少し冷めた目で世の中を見つめ、誰にも邪魔されない力を身に着けて第二の人生を楽しもうと考えている。
旅の中でいろいろな人と出会い、成長していく少年の物語。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります
竹桜
ファンタジー
武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。
転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。
魔法学校の落ちこぼれ
梨香
ファンタジー
昔、偉大な魔法使いがいた。シラス王国の危機に突然現れて、強力な魔法で国を救った。アシュレイという青年は国王の懇願で十数年を首都で過ごしたが、忽然と姿を消した。数人の弟子が、残された魔法書を基にアシュレイ魔法学校を創立した。それから300年後、貧しい農村の少年フィンは、税金が払えず家を追い出されそうになる。フィンはアシュレイ魔法学校の入学試験の巡回が来るのを知る。「魔法学校に入学できたら、家族は家を追い出されない」魔法使いの素質のある子供を発掘しようと、マキシム王は魔法学校に入学した生徒の家族には免税特権を与えていたのだ。フィンは一か八かで受験する。ギリギリの成績で合格したフィンは「落ちこぼれ」と一部の貴族から馬鹿にされる。
しかし、何人か友人もできて、頑張って魔法学校で勉強に励む。
『落ちこぼれ』と馬鹿にされていたフィンの成長物語です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる