白猫は異世界に獣人転生して、番に愛される

メリー

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 ドキドキしながら外に出ると爽やかな風が頬を掠める
 これが暑すぎたり、寒すぎたりしたら直ぐにでも家に戻っていたが今の季節は春で外でも過ごしやすいとても気持ちのいい天気をしている

 初めての外にテンションが上がるがひとまず、自分のテリトリーである家の周りを探検する

後ろを振り返ると白を基調とした北欧風の可愛らしい二階建の一軒家が建っていた

私ってこんなに大きな家に住んでいたんだ
飼い主さん一人暮らしなのに

 一人で暮らすには大き過ぎて思わず失礼な事を考えてしまうが、それと同時にこんなに大きい家に住んでいる飼い主さんは一体何者なんだ!っとますます飼い主さんの謎が深まる

 まぁ、飼い主さんが何者でも別にいいか
一緒に過ごせて楽しいし
……変態だけど
 それにしても内装は言わずもがな外観のセンスも可愛くて私好みだなぁ~
まぁ、飼い主さんがデザインしたのかはよく分からないけど

 自分好みの外観にルンルンしながら家の周りをぐるりと歩き、これまた大きな庭に出る
 庭は綺麗にお手入れされ春らしく様々な花が咲き誇り私はあまりにも綺麗な光景に立ち尽くす

 ハッと我にかえるとだんだんとテンションが上がりまるで犬のように駆け回る私

 凄い凄いこんなに綺麗な場所が私のテリトリー内にあるなんて!!

 花を踏まないように気をつけながらも庭をしばらく散策し、満足した私は庭にあったベンチで日光浴をする

あぁ、なんて気持ちいいんだろう…
外に出てみてよかった

 直接当たる太陽の優しくて暖かい光とたまに頬を掠める心地よい風は眠気を誘い私は暫く微睡む
しかしふと私は、私のテリトリー内から出て違う景色をみたいと思ってしまう

…危険だけどテリトリー外の景色も見てみたいな
一瞬だけ出てまた戻れば大丈夫だよね

 思い立ったら直ぐ行動!
体を起こし伸びをすると私はベンチから降りた。
 いつもとは全然違う自分の行動と思考に気づきもせずに私は尻尾を高く上げテンションが高いまま歩を進め、玄関前の門に辿り着く

 この玄関を出たら本当の本当に私の知らない外の世界に出れる…

 家の窓から出るよりも数倍の緊張感と高揚感に体が震えながらえいっと玄関の外に出る

 あれ?思ったより怖く無いかも…
それよりも何この地面!土みたいにフカフカしてないし玄関前のタイルみたいにツルツルしてない!
めっちゃ走りやすそう!!

 緊張感は最初の一瞬だけで、新たな発見をした私はますますテンションが上がる
 キョロキョロと周りを見渡すと同じ地面の道がずっと続いており庭に出た時と同じように走り出したい気持ちに駆られる

というよりも私は既に走り出してしまっていた
直ぐに家に戻るという決意も忘れて…

 当てもなく満足するまで走った私はようやく興奮が収まり足を止める
 そして同時に気づいてしまった自分が今どこにいるのかが分からなくなってしまった事に…

…どうしよう
直ぐに戻るって決めてたのに馬鹿みたいに走り回って帰り道を見失うなんて…

 焦りと不安に駆られながら当たりを見回すと玄関の外に出た時よりも大きな音が鳴っている事に気づく

 ますます怖くなりどうしようもなくその場で固まっている私の間近でワンワンと大きな声が耳に鳴り響いた

ひぃぃぃっっ!!??

 その瞬間飛び上がって驚いた私はもう何も考えられないくらいの恐怖に駆られパニックに陥りその声が聞こえた方向とは真逆に駆け出す

 しかし、その直ぐ後、今度は真横から耳をつん裂き頭に響くほどの高音が響き渡りそれと同時に体に激痛が走り浮遊感を感じた

カフッ!?

 その突然の衝撃に呼吸が一瞬止まり、口から空気が漏れる
しかし、逆にその衝撃で頭が落ち着いた私は宙に浮きながら何が起こったのか確認するため衝撃を感じた方向に目線を流す

そこにはTVで見た車よりも大きい物体…(飼い主さんは確かトラックって言ってたかな?)があった

もしかして私あれに轢かれてしまったのかな…?

 宙に浮きながらそんな事を考えてしまえるほど景色がゆっくりと進み、急には止まれないトラックがようやく止まったと同時に私の体は地面に叩きつけられる
その衝撃でまたもや口から空気が漏れた

 …あぁ、やっぱり外になんて出るべきじゃなかった
大人しく家でのんびりしていればこんな所で死ぬことも無かったのに
いつも通りに飼い主さんを見送って、いつも通りに飼い主さんをお出迎えしたかったのに…

 本能的に自分の死を悟った私は飼い主さんとの一年間の日々に想いを馳せる

 自分の体がドクドクと脈打ちそれと同時に生温い液体がどんどん出て体温が奪われ口からヒューヒューと音を鳴らす

 徐々に意識が薄れていく中、私は後悔に苛まれ飼い主さんに意識が途切れるまで謝り続けた


















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