王子の俺が前世に目覚めたら、義兄が外堀をやべえ詰めてきていると気づいたが逃げられない

兎騎かなで

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第二章

2話

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 俺はその日の夜、早速ザスとレオと共に町に行くことを部屋に訪ねてきたガレルに話した。
 こういうことは早く話しておくに限る。でないと伝え忘れたらまた酷い目にあうからな。

 ガレルは俺の隣でベッドに腰掛けながら、静かに俺が話し終えるのを待っていた。レオの名前を聞いてピクリと反応する。

「レオ……今年入ったばかりの新人か。ザスが彼の能力を高く買っていると聞いているが」
「ああ、すごかったぞ。ザスには勝てなかったけどすげーいい勝負だった。何度かこれレオが勝つんじゃね? って思うくらい白熱した試合だった」
「そうか、一度手合わせしてみたいものだな」

 ガレルがレオと手合わせだって? 俺ガレルが剣を振るとこって見たことないんだけどさ、やっぱ強いんだろうな。しっかりと筋肉がついた体つきをしてるし。

「しかし、ユールが他の男を褒めるのはいただけない。せっかく二人でベッドの上にいるんだ、俺のことだけを考えてくれ」
「んな無茶な……ん」

 俺の文句は唇をまれることで封殺された。口内を奥まで舌でなぶられ、ろくに抵抗できなくなったところを押し倒される。

「ん、ぅ……あっ」

 クチュクチュと音が立つほど口内を蹂躙されながら、ボタンを上から下まで外された。こいつ、だんだん手慣れてきてないか? 
 巧みなキスにうっとりしている間に、気がついたらもう素っ裸にされていた。

「んっ」

 グッと膝を押し広げられて、尻穴をガレルの目の前に晒される。うう、この格好は何度されても慣れない……トロリと潤滑油が垂らされ、ツツーッとちんこから後ろの穴にかけて流れていく感触に、ブルリと背を震わせる。

「ユール、どちらを触ってほしい? この健気に揺れている竿か、それともヒクヒクと物欲しそうにしている穴か」

 やめろよ! 言葉責め反対!! 俺をそんなに恥ずかしがらせてどうしようっていうんだ。

 頬が真っ赤になっている自覚がある。俺はガレルをキッと睨みつけるが、ガレルは口の端を吊り上げるように笑うだけでとりあわない。くっそ、余裕ぶっこきやがって。
 お前が本当は嫉妬深い拘束系彼氏だってことは、とうの昔に気づいてるんだぞ?

「……っ、両方!」

 ガレルは俺の望み通りちんこを扱きながら穴の中に指を入れた。きゅんと穴が収縮し、半立ちのちんこはみるみるうちに固くなった。

「あっ、あ!」
「素直なお前はかわいいぞ。褒美に気持ちよくしてやろう」

 ガレルが俺の前立腺を狙って刺激する。グイグイと押されて、前もしこしこと擦られてもうイクことしか考えられない。
 俺は体を捩りながらみっともなく喘いだ。

「やっああ……んぅ! も、イクから、イッちゃう!」
「一度イッておけ」
「ひあ、あぁっ!! あ、あ……っ!」

 ビュルル、と白濁液が俺の腹を汚す。はあはあと息を荒げ、クッタリと体の力を抜いた俺の足を腹につくほど持ち上げるガレル。

「や、あ、待って」
「今入れられるのがいのだろう?」
「そん……んああーっ」

 なし崩しに尻穴に挿入されてしまって、俺の空いた口は塞がらない。
 この半月で両手の指を越える回数抱かれた体は、すんなりと雄を呑みこんでいった。

 腹の奥の圧迫感はすぐに快感にとって代わり、揺さぶられるたびに高い声を上げてしまう。

「あっ、あっ、あん!」
「はあ、何度抱いても飽きる気配がない。ユール、お前は俺をどこまで夢中にさせれば気がすむんだ?」

 知らねえよ! と文句を言ってやりたいのに、俺の口は抜き差しに合わせて淫らに嬌声を吐き出すだけだ。

 ガレルのでかいちんこに慣らされた俺の尻穴は、ぐぷぐぷと彼の肉棒を咥えこむ。最奥をトントン押されて思わずギュッとガレルの背にしがみついた。

「や、深いぃ、怖いっ、んあ!」
「まだ駄目か?」

 駄目に決まってんだろ! その奥はちんこが入れるところじゃないから! うっかり尻穴が壊れたらどうしてくれるんだ。

 キッとガレルを睨みつけながらふるふると首を振る俺の様子に、ガレルは最奥への侵入を諦めて小刻みに律動を開始した。

「ひ、あ、あ、あぁ……」

 ガレルはねちっこく俺を抱き続け、ガレルがイクまでに更に二回も達した俺は気を失うようにして眠りについた。





 次の日。もしかしたらまた腰が抜けてしまったんじゃないかと警戒したが、なんとか無事だった。俺の体もガレルに順応してきたのかもしれない。
 幸い、筋肉痛もそこまで酷くない。これなら普通に動く分には問題ないだろう。

 昨日は休日だったけれど、今日は結界に魔力を注ぐ日だ。ちまちまと魔力で刺繍を仕上げた俺は、仕事部屋を出たところで王太子つきの侍女とやらに呼び止められた。な、何事?

「お初にお目にかかりますユール様。私はリリアと申します。クリストバル様から貴方様宛に招待状を届けに参りました」
「ああ、ありがとう。部屋で読んでみるよ」

 内心緊張しながらも、努めて冷静に取り繕いつつ封筒を受けとる。
 ああ、バッチリ王家の封蝋が使われている……偽物ってことはなさそうだな。

 一体今更何の用事なんだ? いつも顰め面なイメージの長兄の顔を思いだす。笑ってても怒ってるように見えるんだよな、あの人。
 王太子にはこの前の婚約披露宴で、二言三言お祝いの言葉とやらをサラッとかけられただけだったんだが。

 あ、まさかこの前夜会に忍びこんだのがバレたのか……? 俺、怒られるのか?

 ビクビクしながらもペーパーナイフを使って封筒から手紙を取りだす。手紙は流麗でありながら男性的な筆跡だった。
 宛名はバッチリ俺宛になっている。宛先間違いってことも……ないよなあ。

 長々と季節の挨拶やら貴族的な言い回しなんかが含まれる手紙を要約すると、婚約祝いの品が用意できたので、昼食に招待するからその時渡すよってことだった。

 え、今更? 婚約披露宴の時についでに渡せばよかったじゃん? なんなら手渡しじゃなくて送ってきてもいいわけじゃん、今まで誕生日の時もそうされてきたのに何故に今回だけ対面指定なんだ?

 ……やっぱりなんかお叱りの言葉を受けるんじゃねえのこれ。ガレルに心配かけるような迂闊な真似するなとかさ。

 いや、前回はちょっと自分でもどうかしてたと思ってしっかり反省してるよ。知らない人からもらった飲み物には今後二度と口をつけません! って言ったら許してもらえないか?

 呼び出しの日付けは二日後となっていた。
 ……リオ達と町に行くのは後回しにするか。お叱り目的だった場合は町に遊びにいってたら余計に怒られそうだ。今日と明日は大人しくしておこう。

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