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血も唾液も混ざり合って、黒に犯されたい。
10話 こんな感情どうやってなくすんだよ。
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椅子に座ったところ、ふと隣の席に座る相葉静雅と目があった。
「おはよう。」
「おはよ...って、早退ってどうしたの?風邪とかじゃないんだよね。」
「そうだね。」
「えっ、上履きで帰ったよね?」
「色々と事情があって...ははっ。」
どんな事情があったら上履きで帰るんだよ!?マジで誤魔化す能力がほしいよ。
「先生にはなんて言ったの?」
「うーん...」
「話せないかぁ。」
「ほんと、これが言えないんだよなぁ。」
「康介って訳ありタイプか。」
ちょっとディスられてるか?
「ねぇ。」
ん?
静雅と話していると、トントンと肩を叩かれ、同時に声をかけられる。
振り返ると、女子が1人。話した覚えはないが、クラスメイトだ。
「荒井康介くんだよね?」
「そうだけど。」
「ちょっと2人で話せない?」
「いってらー。」
まだ頷いてもないのに、静雅に手を振られてしまった。
よいしょ、と俺は立ち上がり、名前が出てこない女子生徒と一緒に廊下に出る。彼女が少し先を歩く形で、...階段前にまでやってきた。
「私のこと分かるかな?」
「ごめん、話したことないよな...。」
「いいの、なんの接点もないし。」
だったらなんで呼び出すんだ?
「ねぇ、私とつき合わない?」
「...は?」
「私、入江瑠夏。あなたの彼女になりたいの。」
「カップルってことか?」
「そう。」
「いや、そうって...なんで?」
「10月31日、なんの日かわかる?」
「なんの日?...ハロウィン?」
「そう、そこで仮装パーティーが開かれて、参加することになったんだけど、彼氏が必要なの。」
「なんでそれに俺が付き合わないといけないんだ?」
「その日だけ顔と名前を借りたいの。あいにく彼氏はいないし、もし彼氏を連れて行けなかったらいじめられちゃうかも。」
なにを言われても、なんで俺が?なんだが?入江瑠夏、かなり変わってるんだな。
「他の男子と康介くんは違うと思ったの。こんな頼み聞いてくれるの康介くんだけなの。」
しつこいなぁ。多分、俺が断るっていう選択なんて考えてないんだろうなぁ。
「...その日だけの彼氏でいいんだな?」
「えぇ、あ、今の呼び出しでなにか聞かれたら隠さなくていいから。」
「偽装彼氏ってか?」
「違うわよ、私があなたに告白したって。」
「...あぁ。」
なんでこうも、変なイベントに遭遇するんだよ。
「これで話は終わりよ」と言わんばかりに、彼女は手すりに背中を預けてスマホを触りはじめた。その様子を見ていたら「ふふっ。」彼女は微笑んで手を振った。
俺は彼女に背を向けて歩き出す。
……ハロウィンの仮装パーティーってそんな重要なイベントだったのか?
ギィッ、椅子を引いて座り、頬を机に乗せる。
「はぁー。」
「なんて言われたの?」
「...彼女にしてくれだってさ。」
「それで彼氏になったの?」
「なったね。」
「へぇー、入江って言いたいこと言えない性格だと思ってたんだけど、意外に積極的な性格なんだね。」
「しらねぇー。」
「決め手はなに?」
「積極性かな。」
いや、まじでなんで彼氏になったんだろう。
偽装のカップルだから、特になにかするとかはないんだろう。それでも、入江瑠夏とのキスをーーー想像することすらできなかった。
「はぁー。」
「嫌だったら断ればよかったのに。」
「俺も彼女作らないとなぁって。」
「なに、義務?」
怖いって言ってたけど、無理矢理にでも手を出してぇんだよ。あー、このまま共同生活を続けたら俺マジで性犯罪者になるんじゃないか?
はぁー、頭おかしくなるくらい俺に依存してくれねぇかな。
めちゃくちゃに犯したい。
「おはよう。」
「おはよ...って、早退ってどうしたの?風邪とかじゃないんだよね。」
「そうだね。」
「えっ、上履きで帰ったよね?」
「色々と事情があって...ははっ。」
どんな事情があったら上履きで帰るんだよ!?マジで誤魔化す能力がほしいよ。
「先生にはなんて言ったの?」
「うーん...」
「話せないかぁ。」
「ほんと、これが言えないんだよなぁ。」
「康介って訳ありタイプか。」
ちょっとディスられてるか?
「ねぇ。」
ん?
静雅と話していると、トントンと肩を叩かれ、同時に声をかけられる。
振り返ると、女子が1人。話した覚えはないが、クラスメイトだ。
「荒井康介くんだよね?」
「そうだけど。」
「ちょっと2人で話せない?」
「いってらー。」
まだ頷いてもないのに、静雅に手を振られてしまった。
よいしょ、と俺は立ち上がり、名前が出てこない女子生徒と一緒に廊下に出る。彼女が少し先を歩く形で、...階段前にまでやってきた。
「私のこと分かるかな?」
「ごめん、話したことないよな...。」
「いいの、なんの接点もないし。」
だったらなんで呼び出すんだ?
「ねぇ、私とつき合わない?」
「...は?」
「私、入江瑠夏。あなたの彼女になりたいの。」
「カップルってことか?」
「そう。」
「いや、そうって...なんで?」
「10月31日、なんの日かわかる?」
「なんの日?...ハロウィン?」
「そう、そこで仮装パーティーが開かれて、参加することになったんだけど、彼氏が必要なの。」
「なんでそれに俺が付き合わないといけないんだ?」
「その日だけ顔と名前を借りたいの。あいにく彼氏はいないし、もし彼氏を連れて行けなかったらいじめられちゃうかも。」
なにを言われても、なんで俺が?なんだが?入江瑠夏、かなり変わってるんだな。
「他の男子と康介くんは違うと思ったの。こんな頼み聞いてくれるの康介くんだけなの。」
しつこいなぁ。多分、俺が断るっていう選択なんて考えてないんだろうなぁ。
「...その日だけの彼氏でいいんだな?」
「えぇ、あ、今の呼び出しでなにか聞かれたら隠さなくていいから。」
「偽装彼氏ってか?」
「違うわよ、私があなたに告白したって。」
「...あぁ。」
なんでこうも、変なイベントに遭遇するんだよ。
「これで話は終わりよ」と言わんばかりに、彼女は手すりに背中を預けてスマホを触りはじめた。その様子を見ていたら「ふふっ。」彼女は微笑んで手を振った。
俺は彼女に背を向けて歩き出す。
……ハロウィンの仮装パーティーってそんな重要なイベントだったのか?
ギィッ、椅子を引いて座り、頬を机に乗せる。
「はぁー。」
「なんて言われたの?」
「...彼女にしてくれだってさ。」
「それで彼氏になったの?」
「なったね。」
「へぇー、入江って言いたいこと言えない性格だと思ってたんだけど、意外に積極的な性格なんだね。」
「しらねぇー。」
「決め手はなに?」
「積極性かな。」
いや、まじでなんで彼氏になったんだろう。
偽装のカップルだから、特になにかするとかはないんだろう。それでも、入江瑠夏とのキスをーーー想像することすらできなかった。
「はぁー。」
「嫌だったら断ればよかったのに。」
「俺も彼女作らないとなぁって。」
「なに、義務?」
怖いって言ってたけど、無理矢理にでも手を出してぇんだよ。あー、このまま共同生活を続けたら俺マジで性犯罪者になるんじゃないか?
はぁー、頭おかしくなるくらい俺に依存してくれねぇかな。
めちゃくちゃに犯したい。
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