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第七章 学園編3
第117話 動きます
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「……セバスティアーナよ。儂は帰るぞ」
古代魔法研究室にてこう言うのは無名仙人。
「師匠……。入っていきなりなんですか。先帝陛下もおられるのに子供の様な態度は失礼が過ぎます」
「うるさい、儂はピチピチのギャルがいるというから学園まで足を運んだのに、なんじゃこれは。ババアばっかりではないか!」
「ふ、失礼な耄碌ジジイには直ぐにお帰りいただいてかまわんぞ? 残念じゃのう。吾輩たちはこの後セシリアちゃん達と楽しいお茶会でもしようと思っておったのにのう」
そう言い返すのはルカ。
室内には、マーガレットにオリビアが席に座り、護衛としてアランが後にたっている。
アランはセバスティアーナにそっと小声で尋ねる。
「そのお方が例の無名仙人っすか? モガミ流忍法の開祖にして、モガミの里の創始者ユーギ・モガミの子。年齢不詳の武の達人。……っていうかモガミの里っていつからあるんすか?」
「さあ、モガミの里には歴史について書かれた書物はありませんので何とも、すくなくとも200歳以上であるのは間違いないのですが」
そんな二人を他所に、無名仙人は椅子にドカッと座ると用意された紅茶を一息で飲み干す。
「ふん、まあよいわ。で、お主が先帝陛下とやらかのう。出来れば50年前に会いたかったぞい、まあお主の代でカルルク帝国は見違えるほどに良い国になったのは認めておる。
さてと自己紹介といきたいところだが儂には名前が無い。故に儂を知る者からは無名仙人と呼ばれておる」
「ええ、存じております。高名な無名仙人。名前が無いのに高名とは不思議ですね。私はオリビア・カルルクと申します。
……ですが50年前とは、その時は右も左も分からぬ小娘でしたよ? ルカに引っ掻きまわされてばかりで、うふふ、懐かしいわね。マーガレットもあの頃はいろいろやらかしたわね」
「オリビア。私は昔の話は好きじゃないよ。まったく。あの頃はルカの尻拭いを何度やらされたことか」
「はっはっは。若気のいたりじゃ。まあ、吾輩たちの昔話など今はどうでもよい。ジジイの機嫌が損ねる前に話をしようじゃないか」
「ふん、当然じゃわい。儂はこの後のお茶会の為にお主等の話に付き合ってやるだけじゃからのう。咲き誇る大輪の花も良いが、芽吹いたばかりのつぼみもまた良い物じゃ」
「師匠。その辺で、……では本題に移りましょう。
そうですね、道中師匠には今回の事件については話しておきましたが、どうですか? なにか手がかりは掴めそうですか?」
「セバスティアーナよ、無茶を言うな、儂は名探偵でも何でもない。まあ順を追って言えばだ、呪いのドラゴンロード・ルシウスはまだ生きておる。どこにいるかは皆目見当はつかんがな」
無名仙人の一言で場の空気が凍り付く。
「安心せよ。生きているといっても、他のドラゴンロードにすらその存在が認知できないほどに弱っているのだ、現状まったくの無害と言っても良い。
それに奴が完全に復活するまで数百年はかかるであろうよ。お主らも、その子も孫も心配する必要などないのだ。
どちらにせよ、自然の一部であるドラゴンロードは例え死のうと千年後には完全復活するのだ、今を生きる人類が心配しても仕方あるまいて」
「……なるほど、癪だがベアトリクス様も似たようなことを言っておったし、吾輩としても疑う余地などないのだろうな。だが、もし復活を企む者がいた場合はどうかの?」
「ふん、それをしたい輩はいるだろう。だが、それが出来る人間はおらん。
そういった輩は総じてドラゴンロードの力を甘く見ている。あれは人間がどうこう出来る存在ではない。
儂とて不可能じゃ。まあ不可能でもきっと出来ると信じて突き進む迷惑な人間もいるじゃろう。
おそらく、今回の犯人もその手合いであろうな。自分ならばドラゴンロードをどうにかできると。
ふっ、おろかなことよ、あの超自然的生命体である神の化身を自身の思うままにできると、それこそ傲慢が過ぎるというものよ」
無名仙人の言葉で一つの結論が導き出された。
犯人は呪いのドラゴンロードに縁のある旧エフタル王国の闇の執行官の生き残り。
そして、今だにどこかで生きているというドラゴンロードを探していると言う事。
呪いのドラゴンロードを探して何をしようとしているかは調べなくとも想像はつく。
何をしようとも人類にとって良からぬことに違いないのだ
「まあ、まだ憶測にすぎん。
もともと皇室騎士団も匙を投げた事件だしな、それに奴らは一向に尻尾を出さんからのう。影も形も無いとはこのことじゃ」
「ルカの言うとおり、私も殿下を呪ったアイテムを一通り分析したが、100年ほど前にエフタルで流行したデザインの宝石箱であること以外は何も分からなんだ」
「ふむ、なるほどな、犯人は相当に狡猾ということか、ならばいくら操作しても無駄だろうな。奴らは行動は起こさない」
「師匠。それでは、どうすれば……」
「ふん。そんなもの、奴らが事件を起こすまで待てばよい。もちろん、儂らも網を張るのは当然だがのう。
セバスティアーナよ。忍者は耐え忍ぶものと教えておいたはずだ、家庭を持って幸せな暮らしに鈍ってしまったかな?」
「心外ですね。ですが、師匠の言にも一理あります。分かりました。
オリビア陛下。このまま犯人をおってもおそらく進展は無いでしょう。ですので、皇室騎士団の捜査本部は解散。私達が秘密裏に街に出て情報を探るとしましょう」
「分かりました、では息子にはそう伝えます。……ところで無名仙人様はこれからどうしますか?」
「ふむ、儂も捜査の一端を担おうではないか。街の見学をしたいしな、ではセバスティアーナよ約束はたがえるなよ!」
そう言い残し、無名仙人は姿を消す。
「師匠……、これからセシリアたちを紹介しようと思っていたのにいったいどこへ……」
「ふふ、セバスちゃんよ、あ奴はおめかしに出かけたのだろうな。ほら奴の格好、ボロボロのマントにみすぼらしい服、まさに小汚いジジイであったろう。
おそらく紳士服でも買いに行ったのだろうな、若い娘に好印象を与えたいといったところか、相変わらずのエロジジイよの。わっはっは」
古代魔法研究室にてこう言うのは無名仙人。
「師匠……。入っていきなりなんですか。先帝陛下もおられるのに子供の様な態度は失礼が過ぎます」
「うるさい、儂はピチピチのギャルがいるというから学園まで足を運んだのに、なんじゃこれは。ババアばっかりではないか!」
「ふ、失礼な耄碌ジジイには直ぐにお帰りいただいてかまわんぞ? 残念じゃのう。吾輩たちはこの後セシリアちゃん達と楽しいお茶会でもしようと思っておったのにのう」
そう言い返すのはルカ。
室内には、マーガレットにオリビアが席に座り、護衛としてアランが後にたっている。
アランはセバスティアーナにそっと小声で尋ねる。
「そのお方が例の無名仙人っすか? モガミ流忍法の開祖にして、モガミの里の創始者ユーギ・モガミの子。年齢不詳の武の達人。……っていうかモガミの里っていつからあるんすか?」
「さあ、モガミの里には歴史について書かれた書物はありませんので何とも、すくなくとも200歳以上であるのは間違いないのですが」
そんな二人を他所に、無名仙人は椅子にドカッと座ると用意された紅茶を一息で飲み干す。
「ふん、まあよいわ。で、お主が先帝陛下とやらかのう。出来れば50年前に会いたかったぞい、まあお主の代でカルルク帝国は見違えるほどに良い国になったのは認めておる。
さてと自己紹介といきたいところだが儂には名前が無い。故に儂を知る者からは無名仙人と呼ばれておる」
「ええ、存じております。高名な無名仙人。名前が無いのに高名とは不思議ですね。私はオリビア・カルルクと申します。
……ですが50年前とは、その時は右も左も分からぬ小娘でしたよ? ルカに引っ掻きまわされてばかりで、うふふ、懐かしいわね。マーガレットもあの頃はいろいろやらかしたわね」
「オリビア。私は昔の話は好きじゃないよ。まったく。あの頃はルカの尻拭いを何度やらされたことか」
「はっはっは。若気のいたりじゃ。まあ、吾輩たちの昔話など今はどうでもよい。ジジイの機嫌が損ねる前に話をしようじゃないか」
「ふん、当然じゃわい。儂はこの後のお茶会の為にお主等の話に付き合ってやるだけじゃからのう。咲き誇る大輪の花も良いが、芽吹いたばかりのつぼみもまた良い物じゃ」
「師匠。その辺で、……では本題に移りましょう。
そうですね、道中師匠には今回の事件については話しておきましたが、どうですか? なにか手がかりは掴めそうですか?」
「セバスティアーナよ、無茶を言うな、儂は名探偵でも何でもない。まあ順を追って言えばだ、呪いのドラゴンロード・ルシウスはまだ生きておる。どこにいるかは皆目見当はつかんがな」
無名仙人の一言で場の空気が凍り付く。
「安心せよ。生きているといっても、他のドラゴンロードにすらその存在が認知できないほどに弱っているのだ、現状まったくの無害と言っても良い。
それに奴が完全に復活するまで数百年はかかるであろうよ。お主らも、その子も孫も心配する必要などないのだ。
どちらにせよ、自然の一部であるドラゴンロードは例え死のうと千年後には完全復活するのだ、今を生きる人類が心配しても仕方あるまいて」
「……なるほど、癪だがベアトリクス様も似たようなことを言っておったし、吾輩としても疑う余地などないのだろうな。だが、もし復活を企む者がいた場合はどうかの?」
「ふん、それをしたい輩はいるだろう。だが、それが出来る人間はおらん。
そういった輩は総じてドラゴンロードの力を甘く見ている。あれは人間がどうこう出来る存在ではない。
儂とて不可能じゃ。まあ不可能でもきっと出来ると信じて突き進む迷惑な人間もいるじゃろう。
おそらく、今回の犯人もその手合いであろうな。自分ならばドラゴンロードをどうにかできると。
ふっ、おろかなことよ、あの超自然的生命体である神の化身を自身の思うままにできると、それこそ傲慢が過ぎるというものよ」
無名仙人の言葉で一つの結論が導き出された。
犯人は呪いのドラゴンロードに縁のある旧エフタル王国の闇の執行官の生き残り。
そして、今だにどこかで生きているというドラゴンロードを探していると言う事。
呪いのドラゴンロードを探して何をしようとしているかは調べなくとも想像はつく。
何をしようとも人類にとって良からぬことに違いないのだ
「まあ、まだ憶測にすぎん。
もともと皇室騎士団も匙を投げた事件だしな、それに奴らは一向に尻尾を出さんからのう。影も形も無いとはこのことじゃ」
「ルカの言うとおり、私も殿下を呪ったアイテムを一通り分析したが、100年ほど前にエフタルで流行したデザインの宝石箱であること以外は何も分からなんだ」
「ふむ、なるほどな、犯人は相当に狡猾ということか、ならばいくら操作しても無駄だろうな。奴らは行動は起こさない」
「師匠。それでは、どうすれば……」
「ふん。そんなもの、奴らが事件を起こすまで待てばよい。もちろん、儂らも網を張るのは当然だがのう。
セバスティアーナよ。忍者は耐え忍ぶものと教えておいたはずだ、家庭を持って幸せな暮らしに鈍ってしまったかな?」
「心外ですね。ですが、師匠の言にも一理あります。分かりました。
オリビア陛下。このまま犯人をおってもおそらく進展は無いでしょう。ですので、皇室騎士団の捜査本部は解散。私達が秘密裏に街に出て情報を探るとしましょう」
「分かりました、では息子にはそう伝えます。……ところで無名仙人様はこれからどうしますか?」
「ふむ、儂も捜査の一端を担おうではないか。街の見学をしたいしな、ではセバスティアーナよ約束はたがえるなよ!」
そう言い残し、無名仙人は姿を消す。
「師匠……、これからセシリアたちを紹介しようと思っていたのにいったいどこへ……」
「ふふ、セバスちゃんよ、あ奴はおめかしに出かけたのだろうな。ほら奴の格好、ボロボロのマントにみすぼらしい服、まさに小汚いジジイであったろう。
おそらく紳士服でも買いに行ったのだろうな、若い娘に好印象を与えたいといったところか、相変わらずのエロジジイよの。わっはっは」
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