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エピソード3
フェイタルフェイト12/31
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「やあ、アイちゃんお待たせ。シースパイダーに脳波パッシブセンサーはあるみたいだ、昼飯の後にはこっちのモニターに接続できるそうだよ」
『おや、さすがはコジマ重工ですね。無駄に多機能な機械を作ったものです』
「相変わらずバッサリだなー。でもおかげで俺達は何度も助かってるじゃないか」
そう、同じコジマ重工製のサンバとミシェルンだってそうだ。
最初はただのお掃除ロボットと調理ロボットとして購入したのだ。
だがどうだろう、アーススリーの小学生たちとバーベキューパーティーでの交流。
そしてまさかのフルダイブMMORPGでは、信じられないくらいの大活躍を彼らはしたのだ。
ミシェルさんを助けられたのは彼らの貢献があってのことだ。
特にサンバ君なんてキャラの口調を変えるほどにゲームに嵌まってたな。
そういえば、あいつはそれ以来ずっとグヘヘ口調だよな。ほんと愉快な仲間だよ。
『うふふ、おっしゃる通りですね。サンバもミシェルンもスペック以上の知性と汎用性を持っているようですし。
それにしても我々も随分賑やかになったものです』
「ほんとそれ、生身の人間は俺とミシェルさんしかいないけど、アイちゃんや愉快な仲間たちがいるだけでこんなにも賑やかになるもんだ」
『さて、マスターが留守にしていた一時間程の補足をさせていただきますね』
「おっと、そうだった。ルール違反をしたんだからアフターケアはしっかりしとかないとだな」
『はい、そこは真面目で安心しました。一度ルール違反をすると人間はずるずるとそのまま流されていくものですから』
「まあな、それは言えてる、しっかりとけじめを付けないとだ。人間一度嘘をつくと嘘を隠すために嘘を重ねて、いくところまでいくっていうよな」
『はい、……もっとも我々コンピューターとて完ぺきではないのですが。
さて地上の様子ですが信号弾の後、土埃のような煙が各地に見られました。
分散していた装甲車が信号弾の元に集合を開始したといったところでしょう』
「それだけ?」
『はい、なんせ光学カメラしか許可されておりませんので。この森林地帯は見渡す限り緑に覆われております。数十メートルはある大木のジャングルですから……』
「たしかにな。レーダー無しはきついよな」
仕事上は観測しなければいけないけど、見えるのは緑の大地だけだ。
これでは何を観測しろと言うのか……。
『ですがバードウォッチングには最適ですよ? ほら、あそこにエサを求めて飛び立つ鳥の群れが見えます。長い雨で狩りが出来なかったのでしょう、とても壮観ですよ?』
モニターに森林の拡大画面が映る。
「どれどれ、……おお! これはすごい!」
光学カメラは数千羽、いや数万羽は居るだろう鳥の群れをフォーカスする。
「あれって、なんて鳥? っていうか、恐竜が居る環境だろ? あれがプテラノドンってやつか?」
『いいえ、地球にある種とは全く違います。翼を広げた状態で約3メートルはありますが小型の鳥に分類されるようですね。
群れを形成していることから、天敵の存在が予想されますが……申し訳ありません。
アースイレブンの生態系に関してはアーカイブ閲覧の権限がありませんので名前までは分からないです』
「そうか、でもデカい鳥だよな。うーむ。アレを捕食する更にデカい鳥が居るってことだよな。
プテラノドン的な翼竜がいるってことだよなー。壮大な自然のドラマって感じだな。ぜひとも地上を見てみたいものだ」
『うふふ。マスターはロマンチストですね。私もご一緒したいところですが、私は成層圏より下へは進入できませんし……残念です』
「あ、それだけど……うん。アイちゃんも地上に降りれば良いじゃないか。
一度の失敗でアンドロイドの身体に入ることが出来ないなんてちょっと厳しいっていうか。
その、あれだ実は見せたいものがあるんだよ……」
『あら、それはこの間の謎の貨物ですか? マスターが隠していましたから黙っていましたけど……まだ私はアンドロイドになることには否定的です……』
やはりアイちゃんはクラゲ事件の時に、間接的とはいえ俺に危害を加えたことを気にしているようだ。
俺自身はもう気にしてはいないが、人工生命体にとっては結構深刻な事件だというのはクリステルさんから聞いている。
分かりやすく言うとロボット三原則的な感じらしい。
だけど俺としては、はいそうですかと受け入れる訳にはいかない。
「いやいや、今回のは凄いんだよ。なんていうかな、ミリタリー的な規格のアンドロイドっていうか。とにかく凄いんだ。特注品でマジで完璧なんだ、だからアイちゃんも安心してほしいんだ!」
【船長さんー、お昼ご飯が出来たですー。食堂までお越しくださいですー】
ブリッジにミシェルンの声が響く。
「……おっと、もうこんな時間か。まあゆっくり考えてくれよ。
俺が良いって言ってるんだから。……でも決して無理強いはしないよ。
俺はオラオラ系じゃないし、……でも真剣に考えては欲しいかな」
『おや、さすがはコジマ重工ですね。無駄に多機能な機械を作ったものです』
「相変わらずバッサリだなー。でもおかげで俺達は何度も助かってるじゃないか」
そう、同じコジマ重工製のサンバとミシェルンだってそうだ。
最初はただのお掃除ロボットと調理ロボットとして購入したのだ。
だがどうだろう、アーススリーの小学生たちとバーベキューパーティーでの交流。
そしてまさかのフルダイブMMORPGでは、信じられないくらいの大活躍を彼らはしたのだ。
ミシェルさんを助けられたのは彼らの貢献があってのことだ。
特にサンバ君なんてキャラの口調を変えるほどにゲームに嵌まってたな。
そういえば、あいつはそれ以来ずっとグヘヘ口調だよな。ほんと愉快な仲間だよ。
『うふふ、おっしゃる通りですね。サンバもミシェルンもスペック以上の知性と汎用性を持っているようですし。
それにしても我々も随分賑やかになったものです』
「ほんとそれ、生身の人間は俺とミシェルさんしかいないけど、アイちゃんや愉快な仲間たちがいるだけでこんなにも賑やかになるもんだ」
『さて、マスターが留守にしていた一時間程の補足をさせていただきますね』
「おっと、そうだった。ルール違反をしたんだからアフターケアはしっかりしとかないとだな」
『はい、そこは真面目で安心しました。一度ルール違反をすると人間はずるずるとそのまま流されていくものですから』
「まあな、それは言えてる、しっかりとけじめを付けないとだ。人間一度嘘をつくと嘘を隠すために嘘を重ねて、いくところまでいくっていうよな」
『はい、……もっとも我々コンピューターとて完ぺきではないのですが。
さて地上の様子ですが信号弾の後、土埃のような煙が各地に見られました。
分散していた装甲車が信号弾の元に集合を開始したといったところでしょう』
「それだけ?」
『はい、なんせ光学カメラしか許可されておりませんので。この森林地帯は見渡す限り緑に覆われております。数十メートルはある大木のジャングルですから……』
「たしかにな。レーダー無しはきついよな」
仕事上は観測しなければいけないけど、見えるのは緑の大地だけだ。
これでは何を観測しろと言うのか……。
『ですがバードウォッチングには最適ですよ? ほら、あそこにエサを求めて飛び立つ鳥の群れが見えます。長い雨で狩りが出来なかったのでしょう、とても壮観ですよ?』
モニターに森林の拡大画面が映る。
「どれどれ、……おお! これはすごい!」
光学カメラは数千羽、いや数万羽は居るだろう鳥の群れをフォーカスする。
「あれって、なんて鳥? っていうか、恐竜が居る環境だろ? あれがプテラノドンってやつか?」
『いいえ、地球にある種とは全く違います。翼を広げた状態で約3メートルはありますが小型の鳥に分類されるようですね。
群れを形成していることから、天敵の存在が予想されますが……申し訳ありません。
アースイレブンの生態系に関してはアーカイブ閲覧の権限がありませんので名前までは分からないです』
「そうか、でもデカい鳥だよな。うーむ。アレを捕食する更にデカい鳥が居るってことだよな。
プテラノドン的な翼竜がいるってことだよなー。壮大な自然のドラマって感じだな。ぜひとも地上を見てみたいものだ」
『うふふ。マスターはロマンチストですね。私もご一緒したいところですが、私は成層圏より下へは進入できませんし……残念です』
「あ、それだけど……うん。アイちゃんも地上に降りれば良いじゃないか。
一度の失敗でアンドロイドの身体に入ることが出来ないなんてちょっと厳しいっていうか。
その、あれだ実は見せたいものがあるんだよ……」
『あら、それはこの間の謎の貨物ですか? マスターが隠していましたから黙っていましたけど……まだ私はアンドロイドになることには否定的です……』
やはりアイちゃんはクラゲ事件の時に、間接的とはいえ俺に危害を加えたことを気にしているようだ。
俺自身はもう気にしてはいないが、人工生命体にとっては結構深刻な事件だというのはクリステルさんから聞いている。
分かりやすく言うとロボット三原則的な感じらしい。
だけど俺としては、はいそうですかと受け入れる訳にはいかない。
「いやいや、今回のは凄いんだよ。なんていうかな、ミリタリー的な規格のアンドロイドっていうか。とにかく凄いんだ。特注品でマジで完璧なんだ、だからアイちゃんも安心してほしいんだ!」
【船長さんー、お昼ご飯が出来たですー。食堂までお越しくださいですー】
ブリッジにミシェルンの声が響く。
「……おっと、もうこんな時間か。まあゆっくり考えてくれよ。
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