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第5章 VSオダマキ帝国戦争

第104話 VSオダマキ帝国戦19 ストレリチア国王レックスと王妃サナエ

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客室と思しき所でメイドさんと雑談をしてると
ノックが聞こえ

「失礼するよ」

そう言って、男性と女性が入ってきた。
夫婦といった感じかな?
あれ?呼びに来たんじゃないのかな?
さっきまで一緒に話をしていたメイドさんが跪いてる…もしや…?

「えっと茜です。」
「私はこの国で王をしている。レックス・ストレリチアだ、こちらは妻のサナエだ」
「うちの名前はサナエどす。よろしゅうおたのもうします。」

この女性、喋り方が…京都だったか?あっちの人のイントネーション…
日本人っぽい名前だし転生者か何か…?

「えっと…サナエさんは転生者かなにかなんですか?」
「いいえちゃいますで、うちは秋津の国の生まれどす」

違ったか…秋津の国の言語は、その訛りなのかな…

「そうなんですか、失礼しました」

すると、レックスから

「そなたは転生者なのか?」
「まぁそうなのかな?」
「そうか、そちらの話は後程聞くとして、今日は、レインとケイトの使いで来たと思ったが違ったか?」

ん???なんで知ってるんだ?どこの使者とか言ったっけ…?

「あれ…?言いましたっけ…?」
「ふっふっふ、私の契約している者の能力だよ」

何それ怖い…情報収集に長けた召喚獣って事か…
でも肝心の、ナンシーの使者というのを知らない辺りに何かあるのかな?

「情報収集に長けてるタイプって事ですか、良いですね」
「そうだろ?早速手紙を貰ってもいいかい?」

アイテムボックスより、手紙を取り出し
レックスに渡す

「あぁはい」
「ありがとう」

そう言って、うちが使ってたテーブルの椅子に腰かけ、サナエさんも同様に椅子に腰掛けた
レックスは、手紙を読みはじめる
サナエさんがベッドの方を見て

「あちらで寝てるのが神獣様どすか?」
「ん?」

お菓子を食べた後、しずかになったと思ってたら寝てたのか…

「あ~起こしてきます」
「そのままにしたってください」
「そうですか…」
「そう言うたらあんた、うちをなんで転生者思たんどすか?」
「うちが居た国のとある地方でサナエさんと同じような喋り方をする人がいるんですよ、なんで、そこから来た人かなぁと…」
「そうなんどすなぁ、秋津の南部地方に住む人達はみんなこの喋り方をしますえ、その地方って京都って場所どすか?」
「かな?うちの住んでた所と違うので詳しくないですが、そこら辺の人だったと思います。って京都を知ってるんですか?」

まさかの京都って言葉が出てくるとは思わなかった…

「知ってますで、秋津様の住んどった場所の名前やさかいね」
「秋津様って何者なんですか?」
「そうどすなぁ、昔この国出来る前の頃、ネア様やフェンリル様と数年一緒に旅をしとったそうどす。600年前の戦争終わった後、今の秋津の国へ行き国を興したて聞いてます」

んじゃあれか、記憶の領域でみたリチアを最期まで守った人が秋津様か、そういや秋津様って呼ばれてたね…学園長は、ノリって呼んでた気がしたけど…

「へぇそうなんですね」
「あんたもいつか秋津に行ってみとぉくれやす」
「いつか行こうと思ってますよ~」

浮遊大陸とやらにも行かないとだし…
サナエさんと会話をしてると、横からレックスが手紙を読み終わったのか

「話が盛り上がってるところすまんな」
「いえいえ」
「オダマキの姫様の件は了解した。こちらから手を出す気はない」
「お、ありがとうございます」
「何、フェンリル様に喧嘩を売るようなことはする気はないからな…」
「あ~でもメグは別にナンシーのバックに居るわけではないですからね?」
「そのようだな、レインと姉さんの手紙を読むとそなたも使徒やら、神の1柱と書かれているが」
「ん…そんな大層な存在じゃないんですけどね…少し学のある、どこにでもいる少女と言ったところです…」
「そうか、姉さんからは、アナナスの風土病に力になってくれるかもしれないと書かれているが」
「アナナスってなんですか?」
「北東部にある水の都アナナスのこっとすなぁ」
「水の都ですか?」
「そうどすえ。山間の綺麗湖の畔にある都で、温泉で有名なんどすえ」

温泉か~行ってみたいな…

「そのアナナスで、皮膚に穴が開き出血する病気が毎年暑い時期に流行するんだが何か知ってるか?」

皮膚に穴が開くとか怖…
寄生虫なんか考えられるけど、地球でそんな病気合ったかな?
見ればすぐにわかりそうだけど…現地に行かないと何とも言えないのが現状かな…

「ん~実際に患者さんを診てみないと何とも…」
「そうか、暑くなるまで3か月くらいはあるからな、今すぐとは言わないが、いずれ現地に行って見てもらっても構わないか?」
「それでいいならいいですよ」

ナンシーの後継者争いが終わったらみんなで行くかな
慰安旅行的な意味を兼ねて

「そうか、行く前に一度王城に寄ってくれ、私の方で宿の手配をしよう」
「ありがとうございます。その際はよろしくお願いします。」
「そなたは、子どもとは思えぬ対応をするな」

まぁ…ね…

「さて要件は済んだが、そなたらは、この後どうするんだ?」
「ジャイアントツリーに帰ります」
「そうか、遠いな…気をつけて帰れよ」
「ありがとうございます」

レックスと、サナエさんは立ち上がり部屋から出て行った
さて、メグを起こして帰るか…
謁見の場になるかとおもったけど
まぁそれはそれでいいけども
ベッドで寝ているメグのもとに行き、メグの身体を揺さぶる。

「メグ帰るよ、起きないなら置いていくよ…」
「ん~ねむぃ…ちょっとだけ待って…」

最近寝てる事が多い気がする…
結構な距離走らせたりしてるからかな?
そりゃ疲れるのかな…?
しばらく待つと、自分で起き、体を伸ばしてスイッチが入ったようだ
あと5分的な状態になったら置いていくつもりだったけども…

「ごめんごめんお待たせ」
「最近疲れてるの?」
「疲れてるかなぁ、結構走ったし…ジャイアントツリーからアカシアでしょ、アカシアからここまでだし」

ちゃんと寝てない感じかな
まぁ合流してから走ってもらってるし…仕方ないか

「したらさ、先にジャイアントツリーに帰って、明日予定通り出航していいって伝えておいてくれない?」
「ん?茜ちゃんは帰らないの?」
「アカシアで待ってるよ」

船で1週間くらいかかるだろうし…
その間に帝国内落とせるだけ落とすのもありかな
メグが居ないなら、いっそのことアンデット使いって事で蹂躙するか

「ん~わかった!伝えてくる!」
「戻ってくるの?」
「うん!」

まぁいいか…
1日くらいは余裕あるはず…

「んじゃ今夜位はうちのベッドで寝なよ」
「ありがとう!」

メイドさんに城の外まで案内してもらった。
とりあえず腹ごしらえして、正体隠すようのローブみたいなのが欲しい所…

「メグ、どこか景色のいい所でご飯にしようか」
「それじゃあユンケアの塔の上で!」
「はいはい」

その後、城を出たところで、メグが狼化したので、
背中に乗り、屋根の上を駆け城壁を飛び越え王都ストレリチアをあとにした
もう夕方か…アカシアに着くころには夜だな…
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