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第1章 元ヤンナース子ども時代!

第15話 王城での取引

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シータの実家をでて徒歩数分!
王城に到着です。
ユリアが門番へ

「シータ様を呼んでもらえませんか?茜様がきたと伝えて」
「っは!かしこまりました!」

ダッシュで王城内に消えていったな…

「さて私らも入ろうか」

ケイトを先頭に城内へロビーあたりでシータと遭遇

「早かったわね、もう少しゆっくりしてからくると思ってたわ」
「そうだねぇ、茜ちゃんはこの後買い出しもあるからねぇ」
「今日から住めるものね、茜ちゃんは、財務郷の部屋に行くわよ」

財務郷…なんか偉そうな人って事だよね…
シータの後について行く
ケイトとユリアはお引っ越し作業で別れることになった。

「夕べはごめんなさいね、胡椒を売ってくれるって事だったから急いで話を着けに行くことにね」
「あぁそれで、終わったら公爵家へ送るとか言ってた気がしたのに、なんで?って思ったよ」
「そうね、お兄さんにはすでに伝えてあるわ」
「何を?泊っていくこと?」
「いいえ、あなたがあそこに住む事になったって件よ」
「そうなんですね…」

泊るって件は伝えてないのかな…?大事な事だと思うんだけど…
案内されたのは最初にライン公爵と来た部屋の向かいだ…執務室エリアなのかな?
シータは扉を開けながら

「ハルト!はいるわ!」

…家だからノックをしなかったんじゃなくて
そもそも普段からノックしないのか…

「シータ殿か、そちらは昨夜話していた少女か」
「そうね、茜ちゃん、こちらハルト・ハルミトン、この国の財務郷をしているわ、今後胡椒の取引は彼の管轄になるわ」

ん…?誰かに似てる…誰だろう…?

「ハルトだよろしく、お嬢さん」
「よろしく!」

小声で
(ねぇシータ、ハルトさんは、うちの事を知ってるの?)
(いいえまだ知らないけど、たぶん話すことにはなるんじゃないかしら)

「私はレインをよんでくるわ」

えぇ…よく知らないおじさんと二人なんだけど…

「お嬢さんは、剣の腕もあると聞いたが、どこかで習っていたのか?」
「ぇ?剣の腕?昨日の騎士団での練習を見てたんですか?」
「いや、息子のアルバートから聞いた」

あぁ…そうか誰かに似てるって思ったら騎士団の副団長か

「あぁ副団長さんのお父さんなんだ」
「そうだな、それで、お嬢さんは、どこで剣を?」
「え~日本で?」
「ニホンとはどこだ?」
「ぇ~?日本とは、この大陸の外の大陸で…」
「そうだな、この大陸にニホンという国も街もないな」

助けてだれか!ごまかし方教えて!そう思ったら
ノックが聞こえ、
レインとシータ。ライト公爵までが来た

「すまん、待たせた、どうした?」

うちが困っている感じだったのか
レイン王は、質問してた

「どこで剣を学んだのかと問われ…」
「あぁなるほど、アルバートから聞いたのか」
「そうだ、そこのお嬢さんは、強化もせずアルバートとやりあったと聞いたからな」
「そうだな、子どもじゃなかったらいい勝負が出来てたと思える内容だったな」
「ほぅそれは実際に見て見たかったな…」
「まぁいい、この後の事もある。ハルトここからの事は他言無用だ」
「あぁ?」
「茜殿は使徒だ、深入りするな」
「なんと…」

態度一転、膝をついて頭を下げた…
王の一言を信じるの…?うちだったら「はぁ?何言ってんの」になるんだけど…

「使徒殿でしたか、先ほどの質問失礼いたしました。」

えっと…どう反応していいのか分からない…
そんなうちの様子を見かねてか、レイン王が

「普通の接し方にしろ、茜殿が困っている」
「失礼しました」

すぐ立って一礼に戻った…

「さて、本題に入ろうか、茜殿、どれくらいの胡椒を譲ってもらえる?」
「えっと…いくらでも?」
「無限にあるのか?」
「そんな感じ?」

レイン王は少し考えながら

「ハルト、どれくらい出せる?」
「そうですなぁ、大白銀貨2枚位でしょうか」

ん大白銀貨???そんなん教えてもらってたっけ…?
白銀貨で100万だとしたら大白銀貨1枚1千万…?
えっと…金貨1枚1万円で胡椒100gだから…
100000g…?100㎏?大白銀貨2枚だから200kg

「えっと…200㎏でいいのかな?」
「ほぅ、計算が早いですな、算術は得意なんですかな?」
「いや~基本だし…?」
「200kgの胡椒は可能か?」
「大丈夫です、これ転売するんだよね?」
「そうだな、欲しい者たちには割増で流し、あとは王家から商業ギルドに少しずつ流す予定だ」

流石王家!大口取引!
ん~将来的に医療がらみ政治に関与する可能性があるからなぁ
ちょっと多めに渡して、その時の資金にしてもらうかなぁ

「んじゃさ100kgおまけするからさ、お金作っておいてほしいんだけど」
「何かに使う予定があるのか?」
「今はわからないけど、そのうち環境とかでこうしてほしいとか言うかもしれないから、その時用に…ダメかな?」
「なるほど…昔の使徒が、治水とか農業で助言してもらったように、茜殿も何か考えがあるんだな?」
「そんな感じ?あとは何かあった時に使ってくれてもいいし」
「わかった、では、300㎏受け取ろう」
「どこで出せばいい?麻袋かなんかほしいんだけども…」
「そうだな、食糧庫に行くか」

王様とシータに案内され食糧庫に移動する…
ライト公爵は財務郷と会話?残るようだ
結構広い食糧庫なのに、大して在庫がない…
端の方に麻袋が積んであるくらい…?

「ここ食糧庫なんです?」
「あぁ、ここが食糧庫だな」
「物がないのはなんでです?」
「腐るからな、腐らない小麦粉しか長期備蓄されてないな」

干物とかないのかな?

「干し肉とかの干物はないんですか?」
「あるぞ、生ものや干物関係はまた別の食糧庫だな」
「なんだビックリした…」
「一応、外部供給無くても2~3か月は王都に住む民は養えるな」

十分だね。ガラガラでびっくりしたわ…
食糧管理庫の人かな?

「陛下、お待たせして申し訳ありません、麻袋を用意しました」
「すまない、感謝する、茜殿これでよいか?」
「やってみます」

麻袋をボックス内に放り込みます!
胡椒の実をひたすらコピーします!
麻袋に10Kgずつ詰めていきます!
30袋出来たら出来上がり!

「出していけばいいですか?10kgずつにしましたけど」
「1袋こちらに、残りは端に積んでいってもらえますか?」
「はいはい」

食糧庫の管理者と思われる人の前に1袋置いて、
残りは食糧庫の壁沿いに5袋ずつ積んでいく…
出来た!
1袋は検品の為に開けた感じか

「これでいいですか?」
「ありがとうございます。この胡椒は質が良いですね」
「そうなの?良く分からないけども…他は検品しないの?」
「私は鑑定があるので検品は不要ですね」

あぁなるほど、鑑定すれば良いのか…

「これで、ここでやる事は終わりでいい?」
「あぁ、ありがとう、財務郷の部屋に戻るか」

また来た道を戻る…
そう言えば~

「ねぇ王様質問なんだけどさ、学園にいく意義ってなにかあるの?」
「そうだな、それぞれの戦い方・魔法、この国や周辺諸国を学ぶのは当たり前だが、一番のメリットは、召喚獣を手に入れる可能性が出来るだな」
「召喚獣?」
「そうね~召喚獣が現れる可能性自体が10%ないくらいだけど、さらに契約できる可能性も30%もないのよ」
「ん?契約できる可能性は、実質3%以下?」
「そうだ、ちなみに去年度、一昨年度は、契約者0だそうだ」
「わぁお…期待しない方が良さそう…王様は、出来たんですか?」
「あぁ出来たぞ、だからこそ兄さんが自分に後継を譲ったんだ」
「召喚獣って強いんですか?」
「どうだろうな…見てみるか?“ミル”」
「じゃあ私も、“ルト”」

“ミル”と言った瞬間に、王様の肩に青色のミーアキャット形状の何かが…
なんか、めっちゃ可愛いんだけど…
シータの方にも“ルト”といった瞬間に、足元に猫に似た何かが…
こっちも可愛いな…



「これが自分の召喚獣“ミル”だ、恩恵は穴を掘る系が得意になる事だな…あまり戦いには向かない」
「私の召喚獣は“ルト”あまり戦いには向かないわね、夜目が聞くようになる事くらいかしら?」
「へぇ…召喚獣欲しさに、入学希望者が多いとかなんですか?」
「そうだな、召喚獣と契約できる事は、神に認められたと思われてるからな」

召喚獣か~ほしいっちゃほしいけど…3%とかってめっちゃ確率低いじゃん…

「学園でしかできないんですか?」
「この大陸じゃ、学園だけだな」

いいなぁー
王の肩とか腕を這いまわるミルを見てると欲しくなる…
猫よりは…小動物系プリーズ! 

「過去には竜と契約した物も居るからな、入学してすぐに機会がある楽しみにしてるといい」

トカゲはいいや…

そんな話をしながら財務郷の部屋へ戻った
ライト公爵様の姿が見えない、どっかいったんかな?

「終わりましたかな」
「あぁ300㎏確認した、支払ってやってくれ」
「わかりました。茜殿こちらになります。確認してもらっていいですか?」

ハルト財務郷から、小さな麻袋を受け取った。
小さな麻袋の中に500円玉サイズの虹色に輝くコインが2枚……
これが大白銀貨なのか…白銀っていうからプラチナかと思ったけど…
違うっぽい…

「確認しました。ありがとうございます」
「こちらこそ、破格で譲ってもらい感謝です」

あ~そういえば忘れてた。
唐辛子!唐辛子をビニール袋に1kg詰めて出す

「あぁそうだ。これはおまけってことで渡しますね」
「「これは?」」

お~王様と財務郷のハモリ!

「唐辛子っていって辛いんですが、乾燥させて砕いて調味料としても使えますよ、必要になったら言ってくれれば!」
「わかった、感謝する。後で調理人に渡しておこう、ハルト頼んだ」
「かしこまりました」
「では私の部屋に行くか」

王様とシータと一緒に
ハルト財務郷の部屋を後にし
王様の私室へ移動した。
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