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うら若き有閑貴族夫人になったからには、安穏なだらだらニート生活をしたい。【1】
寿限無な怪盗。
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しかし……
私はちらりとその首元を見やる。
黒を基調とした豪奢な刺繍の入った統一感のある衣装は、レアンドロ王子の美貌を際立たせている、と思う。
下は膝丈のサルエルっぽいキュロット。膨らみはアーダム皇子のそれと比べれば控え目なのが目に優しい。黒いシンプルなマントも、キラキラしい衣装に落ち着きを与えている。
そして、何といっても。
特筆すべきはその首元だった。
ザビエル襟ではなかったが、タートルネックのように長く伸びる詰襟――しかも、顎の真下でいきなり皿のように丸く広がるデザインである。
パッと見、つなぎ目も良くわからない。
何とも独特で、窮屈な印象だ。動物治療の傷舐め防止襟を思い出すのだが。
はっ、王族は命を狙われる存在――ザビエル襟と言い、首元の防御力アップ、みたいな感じだったりして。
私が襟の考察をしている間に、オディロン王が声を掛けていた。それに対して返礼をする二人。
「……先日、我が国の宝である聖女マリアージュ様が王都に戻られた。先だっての地揺れと大波の予言は耳にされていることかと存ずる。
しかし災いはそれだけではなく、今度は疫病が流行るのだと仰られておいでだ。神聖アレマニア帝国、エスパーニャ王国、カレドニア王国の皇族、王族が我が国に客人としていらっしゃることは神の采配――聖女様は、ここにおられる皆様方にも疫病のことを伝えたいと仰せになった。故にこうしてご同席を願ったのだ」
オディロン王はこちらを見た。
私は二人に視線を向け、丁寧に淑女の礼を取る。
「先程、オディロン陛下にご紹介に預かりましたマリアージュ・ダージリンと申します。この度はわざわざお時間を頂き感謝致しますわ」
「私は神聖アレマニア帝国第一皇女エリーザベト・フォン・ズィルバ―ブルクにございます。聖女様には常々お会いしたいと願っておりました。今このように願いが叶い、嬉しゅうございます」
「エスパーニャ王国第一王子レアンドロ・フェリペ・ガルシア・オリナ・カルメン・デ・シルベルブルク・ドス・エスパニヤスと申します。聖女様にお目通り叶ったこと、太陽神に感謝致します」
じゅ~げむじゅげむ~♪ つか、長ぇよ!
私の脳内で誰かが寿限無を歌い始め、それにツッコミを入れる。
精神感応で探ってみると、レアンドロが父、フェリペが母方の祖父、ガルシアが父方の祖父、オリナが父方の祖母、カルメンが母の名……らしい。
シルベルブルクはズィルバーブルクをエスパーニャ風に読んだもので、『ドス・エスパニヤス』が付くことで『エスパーニャのズィルバーブルク』家という意味合いになる。
現エスパーニャ王国の王はレアンドロ二世なので、目の前のこいつはさしずめレアンドロ三世予定……怪盗ルパンかよ!
ちなみに歴代のレアンドロと区別するのに、レアンドロ・フェリペ王子と呼ぶ模様。
第一王子なので父の名を継いだようである。第二王子以下は自由につけているようだが、やっぱり後に祖父母やら何やらの名前が連なるようで、そこはトラス王国貴族と大差は無かった。
てか、エリーザベト皇女みたいに簡潔な名乗りでも良かったのに。
私もフルネームなんざ流暢にすらすら出て来ないしな!
……という思いはさておき、私は「大変ご丁寧なご挨拶痛み入りますわ、今後ともよしなに」等と猫を被って微笑みを浮かべ、返礼する。
何となくレアンドロ王子がこちらをじっと見透かすように見つめてきているような。
失礼な考えを察知されたのだろうか、それとも。
脳内で延々と止まらない怪盗のテーマ曲。誤魔化す為に会釈をすると、ぱっと目を逸らされた。
フルネームで名乗らないと現エスパーニャ国王と区別がつかなかったり、第一王子には色々とあるのだろう、きっと。
***
私に続いて父サイモンやグレイ達もそれぞれ続いて挨拶を終えたところで、メティがアルバート王子を連れてやってきた。それを迎えて全員席に着く。
集中する視線に、私は改まってコホンと小さな咳ばらいをした。
「結論から申しましょう。私は神の啓示を得ました。秋から冬にかけて、疱瘡が大流行することでしょう」
どこからかは特定出来ませんが、流行することは間違いないと伝える。
エリーザベト皇女が目を見張り、ショックを受けたように口元を手で覆った。メティも顔を顰めている。
オディロン王、サリューン枢機卿、アルバート王子は勿論、レアンドロ王子も深刻な顔をしていた。
「では、もう間もなくではございませんか!」
「ええ。しかし、ご安心を。私も既に手を打ってあります。疱瘡を食い止める為の秘策を携えた使いを聖地に遣わしました」
悲鳴のようなエリーザベト皇女の言葉にそう返すと、複数の安堵の溜息が落ちる。ホッとした空気が部屋に満ちた。
しかし、安心するのはまだ早い――懸念事項が一つ。
「ただ、問題は――現状、疱瘡を防ぐ方法はその秘策のみだということなのです。人によっては受け入れ難いと思うかもしれません」
「聖女様、その秘策とは?」
「ご説明致しますわ陛下。疱瘡と一口に申しましても、人に罹患するもの、牛や馬に罹患するものがありますの。秘策とは、牛や馬に罹患する疱瘡の元を人に植え付ける『種痘』という技術ですわ」
種痘について説明をする。
牛馬に罹る疱瘡を人に感染させることで人痘に対する交差免疫を得ることが出来るのだと。
「牛や馬に罹患する疱瘡は、人には大した毒にはなりません。それどころか、人に罹る疱瘡と戦う予行演習をさせてくれるのです。種痘を受けることで、疱瘡に罹りにくくなりますし、罹っても軽症で済むようになります」
グレイに目配せをすると、「失礼致します」と断って、ゆったりした法衣の袖を腕の上まで捲り上げてくれた。エヴァン修道士もそれに続く。
「オディロン陛下、こちらがその種痘痕――教会では疱瘡を避ける『神の刻印』と呼ばれ始めているものでございます。種痘を受けると、数日後にこのような痕が残りますが、体調などに特に不調はございませんでした。妻も、親族も、そしてそちらのリュサイ女王陛下やその配下の騎士の方々も全員既にこれを受けており、元気でおります」
オディロン王はまじまじと彼らの種痘痕を見つめている。
一方、レアンドロ王子とエリーザベト皇女は気味が悪そうに眺めていた。
「ほう、これが……。これでかの死の病を防ぐことが出来るというのか。これは女王、そしてそなたも受けたのだな?」
確認するように女王リュサイと父サイモンを見るオディロン王。
「はい。あのような痕が残りはしましたが、体調は問題ございませんでしたわ」と頷くリュサイ。
父は「腕を捲ってお見せした方が?」と片方の袖口を捲ろうとする姿勢で訊ねている。オディロン王は「いや、それには及ばぬ」と首を横に振った。
グレイとエヴァン修道士が袖を戻し、説明も終わったところで私は本題に入る。
「皆様方にお願いしたいのは、民の代表としてこの種痘を受け、また国中に広めるよう協力をして頂きたいということなのです」
「それで死の病から救われるならば儲けものですわ」
「しかし、それは牛馬の……」
「……」
リュサイ女王はレアンドロ王子とエリーザベト皇女に聞かせるように言ってくれているが、二人の反応はあまり芳しくない。
動物の病の元をわざわざ体に植え付けると聞いてしまった以上、どうしても生理的嫌悪感があるのだろう。
また、それを自分が推し進めることで負うリスクも考えたのかも知れない。
「レアンドロ殿下、エリーザベト殿下。そのように種痘を受けることで、牛や馬になってしまう等と考えて拒否する人々が必ず出て来るでしょう。
しかし事態は急を要します。じっくり説明して人々の理解を得る悠長な時間等無いのです。
私は聖女としてハッキリ申し上げておきますが――種痘を拒否した挙句、いざ疱瘡に罹った時になって『太陽神よ、聖女よ』と救いを求めて来られても、せいぜい薬草や栄養のある食事を施すぐらいのことしか出来ません。種痘以外に、根本的に救う手立て等無いのです。
その覚悟をなさった上で人々が種痘を、神の刻印を拒否するのならば、私はその選択を尊重致しましょう」
――ただし、手遅れになっても助けないがな。
言外の言葉を察した王族達一同の顔色が悪くなった。
私はちらりとその首元を見やる。
黒を基調とした豪奢な刺繍の入った統一感のある衣装は、レアンドロ王子の美貌を際立たせている、と思う。
下は膝丈のサルエルっぽいキュロット。膨らみはアーダム皇子のそれと比べれば控え目なのが目に優しい。黒いシンプルなマントも、キラキラしい衣装に落ち着きを与えている。
そして、何といっても。
特筆すべきはその首元だった。
ザビエル襟ではなかったが、タートルネックのように長く伸びる詰襟――しかも、顎の真下でいきなり皿のように丸く広がるデザインである。
パッと見、つなぎ目も良くわからない。
何とも独特で、窮屈な印象だ。動物治療の傷舐め防止襟を思い出すのだが。
はっ、王族は命を狙われる存在――ザビエル襟と言い、首元の防御力アップ、みたいな感じだったりして。
私が襟の考察をしている間に、オディロン王が声を掛けていた。それに対して返礼をする二人。
「……先日、我が国の宝である聖女マリアージュ様が王都に戻られた。先だっての地揺れと大波の予言は耳にされていることかと存ずる。
しかし災いはそれだけではなく、今度は疫病が流行るのだと仰られておいでだ。神聖アレマニア帝国、エスパーニャ王国、カレドニア王国の皇族、王族が我が国に客人としていらっしゃることは神の采配――聖女様は、ここにおられる皆様方にも疫病のことを伝えたいと仰せになった。故にこうしてご同席を願ったのだ」
オディロン王はこちらを見た。
私は二人に視線を向け、丁寧に淑女の礼を取る。
「先程、オディロン陛下にご紹介に預かりましたマリアージュ・ダージリンと申します。この度はわざわざお時間を頂き感謝致しますわ」
「私は神聖アレマニア帝国第一皇女エリーザベト・フォン・ズィルバ―ブルクにございます。聖女様には常々お会いしたいと願っておりました。今このように願いが叶い、嬉しゅうございます」
「エスパーニャ王国第一王子レアンドロ・フェリペ・ガルシア・オリナ・カルメン・デ・シルベルブルク・ドス・エスパニヤスと申します。聖女様にお目通り叶ったこと、太陽神に感謝致します」
じゅ~げむじゅげむ~♪ つか、長ぇよ!
私の脳内で誰かが寿限無を歌い始め、それにツッコミを入れる。
精神感応で探ってみると、レアンドロが父、フェリペが母方の祖父、ガルシアが父方の祖父、オリナが父方の祖母、カルメンが母の名……らしい。
シルベルブルクはズィルバーブルクをエスパーニャ風に読んだもので、『ドス・エスパニヤス』が付くことで『エスパーニャのズィルバーブルク』家という意味合いになる。
現エスパーニャ王国の王はレアンドロ二世なので、目の前のこいつはさしずめレアンドロ三世予定……怪盗ルパンかよ!
ちなみに歴代のレアンドロと区別するのに、レアンドロ・フェリペ王子と呼ぶ模様。
第一王子なので父の名を継いだようである。第二王子以下は自由につけているようだが、やっぱり後に祖父母やら何やらの名前が連なるようで、そこはトラス王国貴族と大差は無かった。
てか、エリーザベト皇女みたいに簡潔な名乗りでも良かったのに。
私もフルネームなんざ流暢にすらすら出て来ないしな!
……という思いはさておき、私は「大変ご丁寧なご挨拶痛み入りますわ、今後ともよしなに」等と猫を被って微笑みを浮かべ、返礼する。
何となくレアンドロ王子がこちらをじっと見透かすように見つめてきているような。
失礼な考えを察知されたのだろうか、それとも。
脳内で延々と止まらない怪盗のテーマ曲。誤魔化す為に会釈をすると、ぱっと目を逸らされた。
フルネームで名乗らないと現エスパーニャ国王と区別がつかなかったり、第一王子には色々とあるのだろう、きっと。
***
私に続いて父サイモンやグレイ達もそれぞれ続いて挨拶を終えたところで、メティがアルバート王子を連れてやってきた。それを迎えて全員席に着く。
集中する視線に、私は改まってコホンと小さな咳ばらいをした。
「結論から申しましょう。私は神の啓示を得ました。秋から冬にかけて、疱瘡が大流行することでしょう」
どこからかは特定出来ませんが、流行することは間違いないと伝える。
エリーザベト皇女が目を見張り、ショックを受けたように口元を手で覆った。メティも顔を顰めている。
オディロン王、サリューン枢機卿、アルバート王子は勿論、レアンドロ王子も深刻な顔をしていた。
「では、もう間もなくではございませんか!」
「ええ。しかし、ご安心を。私も既に手を打ってあります。疱瘡を食い止める為の秘策を携えた使いを聖地に遣わしました」
悲鳴のようなエリーザベト皇女の言葉にそう返すと、複数の安堵の溜息が落ちる。ホッとした空気が部屋に満ちた。
しかし、安心するのはまだ早い――懸念事項が一つ。
「ただ、問題は――現状、疱瘡を防ぐ方法はその秘策のみだということなのです。人によっては受け入れ難いと思うかもしれません」
「聖女様、その秘策とは?」
「ご説明致しますわ陛下。疱瘡と一口に申しましても、人に罹患するもの、牛や馬に罹患するものがありますの。秘策とは、牛や馬に罹患する疱瘡の元を人に植え付ける『種痘』という技術ですわ」
種痘について説明をする。
牛馬に罹る疱瘡を人に感染させることで人痘に対する交差免疫を得ることが出来るのだと。
「牛や馬に罹患する疱瘡は、人には大した毒にはなりません。それどころか、人に罹る疱瘡と戦う予行演習をさせてくれるのです。種痘を受けることで、疱瘡に罹りにくくなりますし、罹っても軽症で済むようになります」
グレイに目配せをすると、「失礼致します」と断って、ゆったりした法衣の袖を腕の上まで捲り上げてくれた。エヴァン修道士もそれに続く。
「オディロン陛下、こちらがその種痘痕――教会では疱瘡を避ける『神の刻印』と呼ばれ始めているものでございます。種痘を受けると、数日後にこのような痕が残りますが、体調などに特に不調はございませんでした。妻も、親族も、そしてそちらのリュサイ女王陛下やその配下の騎士の方々も全員既にこれを受けており、元気でおります」
オディロン王はまじまじと彼らの種痘痕を見つめている。
一方、レアンドロ王子とエリーザベト皇女は気味が悪そうに眺めていた。
「ほう、これが……。これでかの死の病を防ぐことが出来るというのか。これは女王、そしてそなたも受けたのだな?」
確認するように女王リュサイと父サイモンを見るオディロン王。
「はい。あのような痕が残りはしましたが、体調は問題ございませんでしたわ」と頷くリュサイ。
父は「腕を捲ってお見せした方が?」と片方の袖口を捲ろうとする姿勢で訊ねている。オディロン王は「いや、それには及ばぬ」と首を横に振った。
グレイとエヴァン修道士が袖を戻し、説明も終わったところで私は本題に入る。
「皆様方にお願いしたいのは、民の代表としてこの種痘を受け、また国中に広めるよう協力をして頂きたいということなのです」
「それで死の病から救われるならば儲けものですわ」
「しかし、それは牛馬の……」
「……」
リュサイ女王はレアンドロ王子とエリーザベト皇女に聞かせるように言ってくれているが、二人の反応はあまり芳しくない。
動物の病の元をわざわざ体に植え付けると聞いてしまった以上、どうしても生理的嫌悪感があるのだろう。
また、それを自分が推し進めることで負うリスクも考えたのかも知れない。
「レアンドロ殿下、エリーザベト殿下。そのように種痘を受けることで、牛や馬になってしまう等と考えて拒否する人々が必ず出て来るでしょう。
しかし事態は急を要します。じっくり説明して人々の理解を得る悠長な時間等無いのです。
私は聖女としてハッキリ申し上げておきますが――種痘を拒否した挙句、いざ疱瘡に罹った時になって『太陽神よ、聖女よ』と救いを求めて来られても、せいぜい薬草や栄養のある食事を施すぐらいのことしか出来ません。種痘以外に、根本的に救う手立て等無いのです。
その覚悟をなさった上で人々が種痘を、神の刻印を拒否するのならば、私はその選択を尊重致しましょう」
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