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武術学校ギリカ・カーレの授業
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入学した次の日からギリカ・カーレ一年生の授業は本格的に開始された。
一年生は事前に校舎の地図を渡されたが、広すぎる校舎の中で行ったり来たりを繰り返したり、地図を逆さに持っては余計に混乱する生徒もいた。
レニアは同室のレセン(レセン・スラベス、薄い金髪で少し眠そうな表情をしている)とマレーシャ(マレリシャ・ルワイド、勝ち気な顔をした赤毛のポニーテール)と一緒に地図を見ては唸っていた。
一限目は「現代魔術」の授業だった。レニアとマレーシャにとっては聞いたこともない科目だが、小級学校から魔術の授業を受けていたレセンが魔術に関する座学だと教えてくれた。
この授業がある教室は四階にあるはずなのだが、地図を辿ってたどり着いた教室は「武術棟座学室1」と表札されている教室だった。
これはおかしい。彼女たちが目指しているのは「魔術棟座学室1」という教室なのに…。
三人でいくら唸っていても埒があかないと判断したレニアたちは、近くを通りかかった上級生を捕まえて道順を尋ねることにした。
尋ねられた上級生は、まず彼女たちに二階まで下がるように言い、そこから右側の階段を使って四階まで上がるように教えてくれた。
その説明を聞いたレニアたちが不思議そうな表情をすると、上級生は親切にもギリカ・カーレの校舎は少し複雑な造りなのだとも教えてくれる。
なにがどう複雑かと言うと、ここギリカ・カーレの校舎は至る所に空間拡張魔術が張り巡らされており、その影響で定められた階段を上らないと正しい教室にはたどり着けないのだと言う。
ギリカ・カーレでは校舎の二階から上は剣術をはじめとする武術や体術の教室がある「武術棟」と魔術用の教室が並ぶ「魔術棟」の二つの棟に分かれていた。
彼女たちが向かわなくてはいけない魔術棟は、校舎二階にある右階段を上らなくてはたどりつけない仕組みになっているらしい。
反対に武術棟に向かう左階段を上がってしまうと、二階から七階まで学校の全ての教室が武術棟のものに変わってしまうのだ。
空間拡張魔術の都合上、上る階段を間違えてしまえば一生探し求める教室には入ることはできない。
三人は左階段から四階に来てしまったため、今は武術棟にいる状態だから地図を見ても魔術棟の教室にはたどり着けなかったのだ。
彼女たちは親切な上級生にお礼を言うと、言われた通りの階段を使って、無事目的の教室までたどり着くことができた。
少し早めに出てきたのが正解だったらしい。
道に迷っても授業開始時刻までには席に着くことができたからだ。
おまけに、先生はチャイムが鳴り始めてすぐ授業を開始するしっかりした人だったので尚更そう思わざるをえなかった。
「現代魔術」の授業はレセンが言った通り、まるっきり座学の授業だった。
世間で魔術は魔防という特別な処置がとられた所でしか原則使えないこと、またその場合の例外、どういった所で許可されるかなどを教科書通り聞かされては、時々ノートに写していった。
二限目の「魔術魔法陣学」ではコンパスや定規を駆使して、目が痛くなるほど細かく複雑な魔法陣を描いていった。
これはレニアに苦手な数学を思わせてあまり好きにはなれそうもなかった。
次の「魔術呪文学」の方はいわゆる魔術の呪文に関する勉強で、魔法陣と合わせて正確な魔術にするのだそうだ。
授業中に一人の男子生徒が、魔法陣学は呪文学があれば十分じゃないかと先生に質問したが、先生は
「いいですか、魔術はとても繊細で尊いものなんです。あなたたちが魔術を使おうと呪文を唱えたところで、その力は千回に一回も発動されませんよ。しっかりと魔法陣をイメージして、その囲いの中に魔力をためるようにしないといけません。もっと力がつけば呪文だけで魔術を使えましょうが、少し気を逸らすだけでも魔力の範囲が収まりきらず、大事故を引き起こしかねないのです。どちらにせよ、あなたたちは魔法陣学を学ばなくては自分の魔力でさえ引き出せないのですよ」
と叱責した。そしてその男子生徒がきちんと魔法陣を描いているか確認しようとしたので、みんなそれ以上の質問は避けた。
最初から実に厳しい始まり出しであった。
それに反して四限目の「魔法道具」の時間では大きな百科事典を開き、魔力が備わった道具の使い方を学んで、午前中の授業の中で一番面白かった。
その楽しいムードのまま、レニアたちは昼食を取りに二階の配食室へ向かう。
途中、マルスがレニアを見かけて声をかけてくれた。
マルスは同室のナップ(ナップ・フォワード、茶髪で高身長、スレンダーな体型)と
シュナベル(シュナベル・トライアル、金髪と緑色の目をした人形みたいに綺麗な少年)と一緒だった。
六人は昼食を受け取って、次のクラスの教室で一緒に食べることにした。
午後の授業は全て武術棟で行われることになっている。
ギリカ・カーレでは校舎移動の都合上、午前中と午後は一つの棟の中でしか移動しない。
一年生は午前魔術、午後武術と決まっていた。
午後四限の最初は「剣術基礎」、次に「戦略-初級編」となっている。
後半二限は選択制の授業になっており、これは一年生から選択しなくてはならない。
ただし、一年生の場合、武術の最後の授業は「郡学」という科目で、皆それぞれの寮で各郡が重点を置く分野を勉強することになっている。
レニアの選択科目は「対人格闘剣術」にしてあった。これはシュナベルもマレーシャも同じ選択をしている。
剣術基礎と対人格闘剣術の先生はレニアが郡を選ぶ時に立ちあった、あの若い先生だった。あの時は周りが暗くて顔がよく見えなかったが、今日教卓に立っている先生は格好良く見えた。背がスラッと高くて、教卓で話す声は青年のようによく通っている。
先生は自分のことをジャック・スベルトと名乗った。スベルト先生は教卓で木剣(剣術基礎では生徒一人一本、木剣が配られた)を使って説明するより、実際に剣を振れる体勢で構えている方がずっと様になっていた。
対人格闘剣術こそスベルト先生の専門分野だろう。
その対人格闘剣術の授業でレニアたち生徒は、木剣ではなく真剣を使い、的である木に向かって構えていた。
生徒たちは先生が易々と木を横に真っ二つにした華麗なお手本に騙されて、次々と挑戦しては剣に振り回されて足元をふらつかせた。
そんなフラフラ、ひどい時は的との距離を誤り、剣が木に当たらず半回転した一年生たちを見るのはスベルト先生だけではなかった。
対人格闘剣術の授業ではもう一人男性教師が加わっていた。その先生は平均より身長の高いスベルト先生より頭半分高く、スラッというよりはヒョロリとした体型だった。
それだけ見ればフラフラ一年生より剣に振り回されそうだが、少し浅黒い肌に鋭さという鋭さを全て研ぎ澄ましたような目はそんな柔ではないことをはっきりさせている。
レニアたちはこの先生をウェルゼン先生と呼んだ。
ウェルゼン先生はスベルト先生と一緒に的を斬る一年生たちの補佐をする。
生徒の大半は優しそうなスベルト先生に見てもらいたがっていた。
ウェルゼン先生はあまり抑揚のないもの言いだが、説明は的確で丁寧なのにと漏れて聞こえる声からレニアは思っていた。
でも、あの眼光の鋭さといったら、目を合わせたら石にでもされるんじゃないかと縮みあがっている生徒もいるほどだ。
シュナベルは明らかに肩に力が入って、両手で剣先を的に向けたまま持ち歩いたので、まるでぜんまい仕掛けの人形みたいな動きだった。終わって、ウェルゼン先生の視線から逃れた後は心底ホッとしたというような顔をした。
レニアが代弁するなら、石にされなくて良かったになる。
レニアとマレーシャはスベルト先生、シュナベルはウェルゼン先生に二回程的斬りを見てもらってから、三人は終業のチャイムと同時に寮へ向かった。
一日の締めくくり、「郡学」の授業を受けに行くためだ。
一年生は事前に校舎の地図を渡されたが、広すぎる校舎の中で行ったり来たりを繰り返したり、地図を逆さに持っては余計に混乱する生徒もいた。
レニアは同室のレセン(レセン・スラベス、薄い金髪で少し眠そうな表情をしている)とマレーシャ(マレリシャ・ルワイド、勝ち気な顔をした赤毛のポニーテール)と一緒に地図を見ては唸っていた。
一限目は「現代魔術」の授業だった。レニアとマレーシャにとっては聞いたこともない科目だが、小級学校から魔術の授業を受けていたレセンが魔術に関する座学だと教えてくれた。
この授業がある教室は四階にあるはずなのだが、地図を辿ってたどり着いた教室は「武術棟座学室1」と表札されている教室だった。
これはおかしい。彼女たちが目指しているのは「魔術棟座学室1」という教室なのに…。
三人でいくら唸っていても埒があかないと判断したレニアたちは、近くを通りかかった上級生を捕まえて道順を尋ねることにした。
尋ねられた上級生は、まず彼女たちに二階まで下がるように言い、そこから右側の階段を使って四階まで上がるように教えてくれた。
その説明を聞いたレニアたちが不思議そうな表情をすると、上級生は親切にもギリカ・カーレの校舎は少し複雑な造りなのだとも教えてくれる。
なにがどう複雑かと言うと、ここギリカ・カーレの校舎は至る所に空間拡張魔術が張り巡らされており、その影響で定められた階段を上らないと正しい教室にはたどり着けないのだと言う。
ギリカ・カーレでは校舎の二階から上は剣術をはじめとする武術や体術の教室がある「武術棟」と魔術用の教室が並ぶ「魔術棟」の二つの棟に分かれていた。
彼女たちが向かわなくてはいけない魔術棟は、校舎二階にある右階段を上らなくてはたどりつけない仕組みになっているらしい。
反対に武術棟に向かう左階段を上がってしまうと、二階から七階まで学校の全ての教室が武術棟のものに変わってしまうのだ。
空間拡張魔術の都合上、上る階段を間違えてしまえば一生探し求める教室には入ることはできない。
三人は左階段から四階に来てしまったため、今は武術棟にいる状態だから地図を見ても魔術棟の教室にはたどり着けなかったのだ。
彼女たちは親切な上級生にお礼を言うと、言われた通りの階段を使って、無事目的の教室までたどり着くことができた。
少し早めに出てきたのが正解だったらしい。
道に迷っても授業開始時刻までには席に着くことができたからだ。
おまけに、先生はチャイムが鳴り始めてすぐ授業を開始するしっかりした人だったので尚更そう思わざるをえなかった。
「現代魔術」の授業はレセンが言った通り、まるっきり座学の授業だった。
世間で魔術は魔防という特別な処置がとられた所でしか原則使えないこと、またその場合の例外、どういった所で許可されるかなどを教科書通り聞かされては、時々ノートに写していった。
二限目の「魔術魔法陣学」ではコンパスや定規を駆使して、目が痛くなるほど細かく複雑な魔法陣を描いていった。
これはレニアに苦手な数学を思わせてあまり好きにはなれそうもなかった。
次の「魔術呪文学」の方はいわゆる魔術の呪文に関する勉強で、魔法陣と合わせて正確な魔術にするのだそうだ。
授業中に一人の男子生徒が、魔法陣学は呪文学があれば十分じゃないかと先生に質問したが、先生は
「いいですか、魔術はとても繊細で尊いものなんです。あなたたちが魔術を使おうと呪文を唱えたところで、その力は千回に一回も発動されませんよ。しっかりと魔法陣をイメージして、その囲いの中に魔力をためるようにしないといけません。もっと力がつけば呪文だけで魔術を使えましょうが、少し気を逸らすだけでも魔力の範囲が収まりきらず、大事故を引き起こしかねないのです。どちらにせよ、あなたたちは魔法陣学を学ばなくては自分の魔力でさえ引き出せないのですよ」
と叱責した。そしてその男子生徒がきちんと魔法陣を描いているか確認しようとしたので、みんなそれ以上の質問は避けた。
最初から実に厳しい始まり出しであった。
それに反して四限目の「魔法道具」の時間では大きな百科事典を開き、魔力が備わった道具の使い方を学んで、午前中の授業の中で一番面白かった。
その楽しいムードのまま、レニアたちは昼食を取りに二階の配食室へ向かう。
途中、マルスがレニアを見かけて声をかけてくれた。
マルスは同室のナップ(ナップ・フォワード、茶髪で高身長、スレンダーな体型)と
シュナベル(シュナベル・トライアル、金髪と緑色の目をした人形みたいに綺麗な少年)と一緒だった。
六人は昼食を受け取って、次のクラスの教室で一緒に食べることにした。
午後の授業は全て武術棟で行われることになっている。
ギリカ・カーレでは校舎移動の都合上、午前中と午後は一つの棟の中でしか移動しない。
一年生は午前魔術、午後武術と決まっていた。
午後四限の最初は「剣術基礎」、次に「戦略-初級編」となっている。
後半二限は選択制の授業になっており、これは一年生から選択しなくてはならない。
ただし、一年生の場合、武術の最後の授業は「郡学」という科目で、皆それぞれの寮で各郡が重点を置く分野を勉強することになっている。
レニアの選択科目は「対人格闘剣術」にしてあった。これはシュナベルもマレーシャも同じ選択をしている。
剣術基礎と対人格闘剣術の先生はレニアが郡を選ぶ時に立ちあった、あの若い先生だった。あの時は周りが暗くて顔がよく見えなかったが、今日教卓に立っている先生は格好良く見えた。背がスラッと高くて、教卓で話す声は青年のようによく通っている。
先生は自分のことをジャック・スベルトと名乗った。スベルト先生は教卓で木剣(剣術基礎では生徒一人一本、木剣が配られた)を使って説明するより、実際に剣を振れる体勢で構えている方がずっと様になっていた。
対人格闘剣術こそスベルト先生の専門分野だろう。
その対人格闘剣術の授業でレニアたち生徒は、木剣ではなく真剣を使い、的である木に向かって構えていた。
生徒たちは先生が易々と木を横に真っ二つにした華麗なお手本に騙されて、次々と挑戦しては剣に振り回されて足元をふらつかせた。
そんなフラフラ、ひどい時は的との距離を誤り、剣が木に当たらず半回転した一年生たちを見るのはスベルト先生だけではなかった。
対人格闘剣術の授業ではもう一人男性教師が加わっていた。その先生は平均より身長の高いスベルト先生より頭半分高く、スラッというよりはヒョロリとした体型だった。
それだけ見ればフラフラ一年生より剣に振り回されそうだが、少し浅黒い肌に鋭さという鋭さを全て研ぎ澄ましたような目はそんな柔ではないことをはっきりさせている。
レニアたちはこの先生をウェルゼン先生と呼んだ。
ウェルゼン先生はスベルト先生と一緒に的を斬る一年生たちの補佐をする。
生徒の大半は優しそうなスベルト先生に見てもらいたがっていた。
ウェルゼン先生はあまり抑揚のないもの言いだが、説明は的確で丁寧なのにと漏れて聞こえる声からレニアは思っていた。
でも、あの眼光の鋭さといったら、目を合わせたら石にでもされるんじゃないかと縮みあがっている生徒もいるほどだ。
シュナベルは明らかに肩に力が入って、両手で剣先を的に向けたまま持ち歩いたので、まるでぜんまい仕掛けの人形みたいな動きだった。終わって、ウェルゼン先生の視線から逃れた後は心底ホッとしたというような顔をした。
レニアが代弁するなら、石にされなくて良かったになる。
レニアとマレーシャはスベルト先生、シュナベルはウェルゼン先生に二回程的斬りを見てもらってから、三人は終業のチャイムと同時に寮へ向かった。
一日の締めくくり、「郡学」の授業を受けに行くためだ。
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