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「あっ……。」
思わず声が出てしまったかすみ。
「……うぅ、これが限界。」
「やりました!私の勝ちです!」
両手を上げ、ピョンピョン跳ねるエル。
「……待って。」
「え?」
「な、なんですか?私は不正してませんよ。」
「……エルは測定不能だった。そうでしょう?」
「ま、まぁそうですね。」
「……私も測定不能。だから今回は引き分け。さ、かすみちゃん、次のゲームを選んで?」
「なっ!?そんな馬鹿なことは認めません!そうでしょう?かすみさん!」
「え、えっと……その……。」
両者に詰め寄られるかすみ。
「……引き分けだよね?かすみちゃん。」
目を潤ませて、懇願するように言うゆかり。
「そ、その……。」
どうすべきだろう。
現状を見れば、明らかにエルの勝ちだろう。
一部始終を見ていれば、満場一致だろう。
しかし、そうは言ってもどちらも測定不能。
それでいて、エルが勝ちと言えば多大な罪悪感に襲われそうだ。
とはいえ、ゆかりが勝ちとは言い辛い。
「ずるいです!私は一生懸命やりました!ゆかりさんは明らかにやる気がありませんでした!それで私が勝ちにならないのは不公平です!贔屓です!」
子供の駄々をこねるような言い方のエル。
ニヤリ。
これを待っていた。
そんな様子の笑みを浮かべるゆかり。
「……しょうがない。なら、私の負けで良い。」
「え?」
「はい?」
「……ここは年功序列で良い。エルに譲るよ。最年少だけど……最年少だけど。」
「な、なぜ年齢のことを二回言ったんですか。」
「……別に。他意はないよ。ただ、私は年長者に譲るって言っただけ……。」
「え?え?」
何故だろう。
空気が張り詰めている気がする。
二人を交互に見るかすみ。
「分かりました……。」
「……うん?」
「分かりましたよ、もうっ!ゆかりさんの用事から済ませて下さい!」
「え、エルちゃん、良いの?」
「もちろんです!」
本人がそれで良いならば良いか。
「じゃ、じゃあゆかりちゃんの行きたいお店から行こうか?」
「……うん。」
満足げなゆかりであった。
思わず声が出てしまったかすみ。
「……うぅ、これが限界。」
「やりました!私の勝ちです!」
両手を上げ、ピョンピョン跳ねるエル。
「……待って。」
「え?」
「な、なんですか?私は不正してませんよ。」
「……エルは測定不能だった。そうでしょう?」
「ま、まぁそうですね。」
「……私も測定不能。だから今回は引き分け。さ、かすみちゃん、次のゲームを選んで?」
「なっ!?そんな馬鹿なことは認めません!そうでしょう?かすみさん!」
「え、えっと……その……。」
両者に詰め寄られるかすみ。
「……引き分けだよね?かすみちゃん。」
目を潤ませて、懇願するように言うゆかり。
「そ、その……。」
どうすべきだろう。
現状を見れば、明らかにエルの勝ちだろう。
一部始終を見ていれば、満場一致だろう。
しかし、そうは言ってもどちらも測定不能。
それでいて、エルが勝ちと言えば多大な罪悪感に襲われそうだ。
とはいえ、ゆかりが勝ちとは言い辛い。
「ずるいです!私は一生懸命やりました!ゆかりさんは明らかにやる気がありませんでした!それで私が勝ちにならないのは不公平です!贔屓です!」
子供の駄々をこねるような言い方のエル。
ニヤリ。
これを待っていた。
そんな様子の笑みを浮かべるゆかり。
「……しょうがない。なら、私の負けで良い。」
「え?」
「はい?」
「……ここは年功序列で良い。エルに譲るよ。最年少だけど……最年少だけど。」
「な、なぜ年齢のことを二回言ったんですか。」
「……別に。他意はないよ。ただ、私は年長者に譲るって言っただけ……。」
「え?え?」
何故だろう。
空気が張り詰めている気がする。
二人を交互に見るかすみ。
「分かりました……。」
「……うん?」
「分かりましたよ、もうっ!ゆかりさんの用事から済ませて下さい!」
「え、エルちゃん、良いの?」
「もちろんです!」
本人がそれで良いならば良いか。
「じゃ、じゃあゆかりちゃんの行きたいお店から行こうか?」
「……うん。」
満足げなゆかりであった。
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