ENDLESS SUMMER

茉莉 佳

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4日目

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          4日目

 気がつけば、俺は自分の部屋のベッドのなかで、朝を迎えていた。
ありさの部屋で愛しあった夜が、まるで夢の様だ。
いつ彼女の部屋を出て、どうやって帰り着いたか、まるで記憶がないが、とにかく新しい一日がはじまった。

今日もまた、暑い。
ったく、朝から焦げる様な暑さだ。
朝っぱらから、窓の外には大きな入道雲が出ている。
早く秋にならないかな。
小学生の頃は夏休みが楽しみで、毎日の様にプールに行ったり、友達と遊び回ったりしていたけど、長い夏休みなんてない社会人にとっては、夏の暑さなんて鬱陶うっとうしいだけでしかない。

今日も、いつもと同じ一日がはじまる。
いつものピザトーストにインスタントコーヒー。
いつもの朝のルーチン。
テレビからは相も変わらないニュース。
朝の連続ドラマが始まったら、テレビを消してダッシュで出社。
バス停にはいつもの様に、すだれオヤジに几帳面アラフォー、ブランドおばさん。美脚OL。

「おはよう。今日も暑いなぁ~」
「おはようございます、葛西さん。暑いですね」

会社に着いて、受付嬢の篠崎陽菜と交わす会話も、いつもと同じだ。
いつもの様に、同僚の村井とどうでもいい様な話しをし、午前中は資料作成、午後からは外回り。
焼けつく日差しの炎天下を、汗だくになって市内の得意先を回る。

そして、終業時間もいつもと同じ。
部屋に帰る途中に、いつものコンビニに寄る。
ありさからのメールもそれに対するレスも、同じ様な内容だった。
部屋に戻った俺は真っ先にシャワーを浴び、ボクサーパンツだけを履いてテレビのスイッチを入れる。コンビニ弁当を広げ、録画しておいた映画を観ながら、ひとりの夜の時間を潰す。

 その翌日も、まるで昨日のコピーなんじゃないかと思えるくらい、同じ様な一日。

焦げつく様に暑い朝と、窓の外の入道雲。
ピザトーストにインスタントコーヒー。
テレビのニュースと、いつもの朝のルーチン。
バス停のすだれオヤジに几帳面アラフォー、ブランドおばさん。美脚OL。
受付嬢の篠崎陽菜や同僚の村井智夫との、同じ様な会話。
市内の得意先回りに、帰宅後はコンビニ弁当を食べながら観る映画、、、

なにも面白い事のない、平凡な日々。
なにも変わらない毎日を、俺は機械の様にこなしていく。

『早く日曜日にならないかな』

俺は漠然と考えた。
日曜日はありさとのデートだ。
前会ったのが水曜日のテニスクラブの帰りだし、短い時間で慌ただしく会っただけだったから、一日中ありさとゆっくり過ごせる日曜日は、なによりの楽しみだった。

『朝10時頃に、天神地下街のいつもの場所で待ち合わせて、それからありさの言ってた買い物につきあい、月曜日に見つけたイタリアンレストランで昼食をとろう。
午後はターミナルのショッピング街を見て回って、それから、、、』

仕事もそぞろに、俺は日曜のデートの計画を練っていた。
そうやって、楽しい事を考えていると、時が経つのも忘れるらしい。
気がつくといつの間にか、日曜の朝を迎えていた。

つづく
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