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level 6
「真夜中の長電話はエロい話で盛り上がります」
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「んむ~、、、 そっか~。そうだったんだ~」
携帯の向こうで、優花さんが真っ赤になっている姿が、容易に想像できた。
「だから言いたくなかったんです。ほんとにもう」
「ごめんね~。なんかそれ、覚えてるわ。
『今日はだれもいないから』って忠彰さんが言うから、凛子ちゃん家に上がり込んで、思わず開放的になっちゃって。
それまでだいたいわたしの部屋でしてたんだけど、両親が1階にいるから声出せなくて。いつもホテルってわけにもいかなかったし… 凛子ちゃん、興奮した?」
「しません!」
「ほんとに?」
「もういいです! それ以上言わないで下さい。わたし、そんなんじゃありませんから」
「んなこと言って~。同じようなこと、したばっかりのくせに」
「それは…」
「声。出ちゃうものでしょ」
「えっ? ええ、まあ… でも」
「もっと自分に正直になりなさいよ。凛子ちゃんだって、気持ちいいって感じたんでしょ?」
「そんなこと…」
「我慢できないのよね~、あのときって。
ズンズンって、わたしのいちばん奥の部屋をノックされて、わけわかんないくらい気持ちよくなってきて、天に昇っていく感じ」
「そっ、そんなにですか?」
「好きな人と肌を合わせると、すっごく幸せな気持ちになれるし、イッたときは目の前にいろんな景色が浮かんでくるのよ」
「景色?」
「見渡す限り草原の広~い牧場だったり、フワフワ浮かんだ色とりどりの風船だったり。そのときのちょっとした気分や雰囲気で、違う景色が頭のなかに見えてくるの」
「オーガズムに達すると脳内麻薬が分泌されて、幻覚を見るということでしょうか?」
「そんな小難しい話じゃなくて、純粋に気持ちいいのよね~。愛が溢れてくる感じ」
「そんなにすごいんですか?」
「凛子ちゃんも、イッたらわかるわ」
「そ、そんな。わたしはそんないやらしいこと、しませんから」
「ええ~? 凛子ちゃん、一生バージンでいるつもり?」
「そういうわけじゃ…」
「ほんとは興味あるんでしょ?」
「ないです!」
「また強がっちゃって。認めちゃいなさいよ、興味あるって。それがふつうなんだから」
「…」
「なにも恥ずかしがることないわよ。女同士なんだし」
「…少しは」
「少し?」
「…わたし。おかしいんでしょうか?」
「なにが?」
「わたし、性欲が強いのかもしれません。ヨシキさんに胸を触られて、ほんとはもっとしてほしいって思ってしまったし、それ以上のことも… してほしかったし」
「それがふつうよ」
「ほんとうですか?」
「好きな人のことは、身も心もほしくなるものよ。女って貪欲な生き物なのよ」
「なんかイヤだ。不純」
「凛子ちゃんって、可愛い~♪ わたしも処女の頃はそんな風に思ってたな~。セックスなんて、なんだか不潔で汚いって」
「でも、してしまったんですよね」
「そうなの。まあ、最初は勢いと、やっぱり好奇心もあったけどね」
「最初って、どんな感じでした?」
「あ。凛子ちゃんも聞きたいんだ」
「ん… やっぱり」
「あは。いいわよ、話してあげる」
そう言いながら、優花さんは自分の体験談を、はにかみながらも開けっぴろげに語ってくれた。
恥ずかしいと思いつつわたしも、はじめて経験する刺激的な会話に、引き込まれていった。
3年前のあのときは、ただ、兄と優花さんが不潔に思えて、そういう行為をすることを軽蔑すらしていたのに、今はこんな話を聞くのは、嫌いじゃない。
ううん。
むしろ、好きかも。
こんなふうに、男女の交わりも肯定できるようになったのは、わたしが少し大人になったからかなぁ。
真夜中の長電話は、エロい話で盛り上がってしまう。
雰囲気に流されるというか、昼間は口にできないことでも、大胆になれるみたい。
思いもよらない方向に話がそれてしまい、電話を切ってようやくベッドに入ったときには、もう夜中の3時を回っていた。
つづく
携帯の向こうで、優花さんが真っ赤になっている姿が、容易に想像できた。
「だから言いたくなかったんです。ほんとにもう」
「ごめんね~。なんかそれ、覚えてるわ。
『今日はだれもいないから』って忠彰さんが言うから、凛子ちゃん家に上がり込んで、思わず開放的になっちゃって。
それまでだいたいわたしの部屋でしてたんだけど、両親が1階にいるから声出せなくて。いつもホテルってわけにもいかなかったし… 凛子ちゃん、興奮した?」
「しません!」
「ほんとに?」
「もういいです! それ以上言わないで下さい。わたし、そんなんじゃありませんから」
「んなこと言って~。同じようなこと、したばっかりのくせに」
「それは…」
「声。出ちゃうものでしょ」
「えっ? ええ、まあ… でも」
「もっと自分に正直になりなさいよ。凛子ちゃんだって、気持ちいいって感じたんでしょ?」
「そんなこと…」
「我慢できないのよね~、あのときって。
ズンズンって、わたしのいちばん奥の部屋をノックされて、わけわかんないくらい気持ちよくなってきて、天に昇っていく感じ」
「そっ、そんなにですか?」
「好きな人と肌を合わせると、すっごく幸せな気持ちになれるし、イッたときは目の前にいろんな景色が浮かんでくるのよ」
「景色?」
「見渡す限り草原の広~い牧場だったり、フワフワ浮かんだ色とりどりの風船だったり。そのときのちょっとした気分や雰囲気で、違う景色が頭のなかに見えてくるの」
「オーガズムに達すると脳内麻薬が分泌されて、幻覚を見るということでしょうか?」
「そんな小難しい話じゃなくて、純粋に気持ちいいのよね~。愛が溢れてくる感じ」
「そんなにすごいんですか?」
「凛子ちゃんも、イッたらわかるわ」
「そ、そんな。わたしはそんないやらしいこと、しませんから」
「ええ~? 凛子ちゃん、一生バージンでいるつもり?」
「そういうわけじゃ…」
「ほんとは興味あるんでしょ?」
「ないです!」
「また強がっちゃって。認めちゃいなさいよ、興味あるって。それがふつうなんだから」
「…」
「なにも恥ずかしがることないわよ。女同士なんだし」
「…少しは」
「少し?」
「…わたし。おかしいんでしょうか?」
「なにが?」
「わたし、性欲が強いのかもしれません。ヨシキさんに胸を触られて、ほんとはもっとしてほしいって思ってしまったし、それ以上のことも… してほしかったし」
「それがふつうよ」
「ほんとうですか?」
「好きな人のことは、身も心もほしくなるものよ。女って貪欲な生き物なのよ」
「なんかイヤだ。不純」
「凛子ちゃんって、可愛い~♪ わたしも処女の頃はそんな風に思ってたな~。セックスなんて、なんだか不潔で汚いって」
「でも、してしまったんですよね」
「そうなの。まあ、最初は勢いと、やっぱり好奇心もあったけどね」
「最初って、どんな感じでした?」
「あ。凛子ちゃんも聞きたいんだ」
「ん… やっぱり」
「あは。いいわよ、話してあげる」
そう言いながら、優花さんは自分の体験談を、はにかみながらも開けっぴろげに語ってくれた。
恥ずかしいと思いつつわたしも、はじめて経験する刺激的な会話に、引き込まれていった。
3年前のあのときは、ただ、兄と優花さんが不潔に思えて、そういう行為をすることを軽蔑すらしていたのに、今はこんな話を聞くのは、嫌いじゃない。
ううん。
むしろ、好きかも。
こんなふうに、男女の交わりも肯定できるようになったのは、わたしが少し大人になったからかなぁ。
真夜中の長電話は、エロい話で盛り上がってしまう。
雰囲気に流されるというか、昼間は口にできないことでも、大胆になれるみたい。
思いもよらない方向に話がそれてしまい、電話を切ってようやくベッドに入ったときには、もう夜中の3時を回っていた。
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