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第一期 1話~40話
第三十九話 豊かな国家を実現する方法
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アルカナ川が復活してから一年が経った。
しかし、洞窟に俺たち一行を閉じ込めた犯人の特定には至っていない。ドワーフのカザルに仕事を持ちかけた連中の消息は不明だった。また、カザルが大金を借りていた金貸し商のシャロという男からも、情報は出てこなかった。当然と言えば当然だが、この男が直接関与しているはずがない。ただ、このシャロという男が貴族のジェイソンの屋敷に出入りしている様子がしばしば目撃されているらしい。何か関係があるのだろうか。
一方のカザルは、カネにだらしないという問題点はあるものの、悪人というわけではなさそうだった。そこで、優秀な鍛冶職人を求めていた俺はカザルを雇い、俺の下で働かせていた。
また、俺たちの閉じ込められた鉱山には、その後の調査で赤い魔法石が豊富に存在することがわかり、ルミアナを中心とする魔法石採掘隊を編成して魔法石を採取した。赤い魔法石については、俺とルミアナが使うには十分な量を確保できた。
この一年の間に俺の魔法はかなり上達し、様々な攻撃魔法を習得した。補助系、幻惑系の魔法もある程度まで使えるようになった。
今日は、主だった仲間を会議室に集めて、今後の政策などについて話し合っていた。
総務大臣のミックが現状について報告した。
「農業生産に関しては、穀物の収穫量が以前の二倍に増え、その他の野菜類の収穫に関しては、種類も量も増えております。これにはアルカナ川による農地の灌漑と肥料の効果が大きいです。それと同時に、ロマラン王国から導入したアカイモは食糧の増産や食生活の改善に大きく貢献しています。今のところ食料の増産計画は順調です」
「そうか、それは良かった」
ミックは嬉しそうに言った。
「素晴らしいです。これも陛下のおかげです。このままいけば人口も順調に増えますし、人口が増えれば、国民たちの生活も豊かになりますね」
「そうだな、確かに食料生産が増えれば人口は増加するが、人口が増えれば国民も豊かになるという単純な話ではないんだ」
ミックが首をかしげた。
「はて、それはどういうことでしょう。人口が増えれば、より多くの食料や物資が生産できますから、国は大きくなります」
「確かに人口が増えるほど国は大きくなるし、食料や物資の生産量は増える。しかし同時に人々の生活を支えるために必要な食料や物資も、より多く必要になる。だから人口が増えて国の生産量が増えても、人々の生活が豊かになるわけじゃない。実際、巨大な人口を抱える国の国民が、非常に貧しい生活をしている例は数多くある。人口が増えるだけでは豊かにならないんだ」
「しかし、大きな国の王族や貴族の生活は、小さな国の王族や貴族よりはるかに豊かではありませんか」
「それは、国民から搾取できる富の量が、大きい国ほど多くなるからだ。だから大きい国ほどその国の王族や貴族は豊かになり、他国にマネできないほど豪華な王宮や巨大な寺院を建設することができる。その一方で国民の生活は貧しいままだ」
「なるほど、国が大きくなれば王や貴族は豊かになれるが、庶民は関係ないのですか。それなら、どうすればアルカナの国民は豊かになれるのでしょう」
「アルカナの国民が豊かになる方法は大きく言えば二つある。一つ目は他国を侵略する方法だ。二つ目は自国が技術を開発することだ」
「『他国を侵略する』か、『技術を開発する』のどちらかですか」
「大さっぱに言えば、そうだ。他国を侵略する方法の場合は、侵略先の国から財産や食料を奪ったり、属国として支配下に置いて重税を課したり、あるいは人々を奴隷として連れ去って、強制労働をさせる。その方法を採用しているのがトカゲ族の国であるジャビ帝国だ」
「しかし、奪ったものが無くなれば、また貧しくなりますね」
「その通りだ。だからジャビ帝国は常に侵略戦争を行い、富を奪い続け、奴隷を連れ去り続ける。侵略を止めると衰退する運命にあるからだ」
「もう一つの『技術を開発する』とは、どんな意味ですか」
「技術の意味を説明するのは難しいが、匠の技(わざ)のようなものだ。そうした技を使うことで、例えば家を一軒建てる場合も、より短い期間で建てることができたり、同じ面積の畑でも、より多くの作物を収穫できるようになる。つまり生産の効率が高まる」
「生産の効率が高まるとどうなるのでしょう」
「生産の効率が高まると人手が余るようになる。すると、余った人手を他のモノを作る仕事に費やすことができるようになり、同じ人口でも、より多くの種類の富を生み出すことができるようになる。人数が増えずに生み出される富の量が増えるのだから、国民一人当たりに分配される富の量も増えることになる」
ミックは苦笑いした。
「陛下の話しは相変わらず難しいね。それで、その技術を開発するにはどうするのですか」
「そこで、アルカナ王国に『王立研究所』を設立しようと考えているんだ」
「なるほど、アルカナ全土から優れた人材を集めるのね」
「確かに優れた人材を集めて、様々な研究を行ってもらう。しかし、優れた人材だけでは不十分だ。すでに成果を出している人物だけではなく、『狂ったように何かに打ち込んでいる人物』が必要だ」
「なんと、陛下は奇人や変人をいっぱい集めるのですか」
「いや、単なる奇人や変人を集めるのではない。そうではなく『狂ったように何かの研究に打ち込んでいる人物』だ。一見すると奇人や変人の趣味のようにしか思えない、何の役に立つかまったくわからないような研究の中から、世の中を変えるほどの大発見が飛び出すこともある。そういう例が異世界では多いんだ。
ところが、役人の多くは、すでに有名になった人物だけを集めて、カネを出して目標を与えれば成果が出ると勘違いしている。おまけに、その方がカネがかからないから都合が良い。しかし、大発見は狙って出てくるものじゃない。偶然の産物だ。つまり『数を打たないと大当たりが出ない』。
だから、とにかく大勢の研究者を王都に集めて、なんだかわからない研究であっても、どんどんやらせるのだ。当然ながらおカネが必要となる。だからこそ、おカネを発行するために銀行制度を立ち上げたんだ」
横で話を聞いていたキャサリンが叫んだ。
「なるほどですわ。傍から見ると変な人に見えるけど、何かに打ち込んでいる人が大切なのね。それで、お兄様はスケベで変態のカザルを雇っているのね」
カザルはムッとした表情で言った。
「相変わらずお嬢様は顔に似合わず口が悪いですぜ、まったく」
俺はカザルに向かって尋ねた。
「ところでカザル、例の物の開発は順調か?」
「順調ですぜ、旦那。中庭に試射の準備をしていますので、ご覧くだされ」
キャサリンが不思議そうに尋ねた。
「あら、お兄様、何の準備ですの?」
「鉄砲だよ。鉄砲というのは異世界の武器だ。これは硬い鱗で全身を覆われているトカゲ族の兵士を倒すための、強力な武器になるはずだ」
俺たちは鉄砲の試射を見学するため、王城の中庭へ出た。
中庭の奥にはプレートアーマーを付けた人形が標的として立てられており、その百メートルほど手前には、台の上に三丁の火縄銃が置かれていた。火縄銃であれば中世時代の技術でも作ることは十分に可能だ。昔、俺は火縄銃に興味があって構造などを調べたことがあったのだが、その知識が役に立った。火薬の原料となる硝石は人糞を利用した堆肥から抽出できたし、硫黄も温泉宿の近くで採取できた。
キャサリンもレイラも、初めて見る武器に興味津々といった顔つきだ。俺は鉄砲を両手で持ち上げると、皆に説明した。
「これが鉄砲というものだ。これは異世界で使われていた武器だ。火薬という薬品に火をつけて爆発させ、その勢いでこの鉛の丸い玉を鉄砲の筒先から飛ばす。まあ、見てもらったほうが早いだろう。ものすごい音が出るから気をつけてくれ」
俺がカザルに目配せすると、カザルは俺から鉄砲を受け取り、的となる鎧を着た人形に狙いを付けた。中庭は静まり返り、緊張感に包まれている。ややおいて、俺の合図と同時に中庭に雷が落ちたかと思われるほどの轟音が響き渡り、鉄砲から大量の白煙が吹き出した。あまりの音の大きさにキャサリンが悲鳴を上げた。
あらかじめ弾が込められていた三丁の鉄砲をカザルが次々に発射し、すべてが人形に命中した。
衛兵たちが人形を抱えて俺の方へ運んできた。人形のプレートアーマーには三つの穴が空いており、人形の中に丸太に鉛玉が食い込んでいた。衛兵がそれを高く掲げると、どよめきが起こった。
レイラが恐ろしいものでも見るような目つきで鉄砲を眺めながら言った。
「弓矢では貫くことのできないプレートアーマーを、鉛の玉が三発とも完全に貫通している。鉄砲は恐ろしい武器ですね陛下。これなら硬い鱗の体を持つトカゲ族であっても、ひとたまりもありません」
キャサリンはびびって腰が引けている。
「さ、さすがお兄様ですわ。鉄砲があれば、アルカナの軍隊は無敵になりますわ」
「そうだ。これもいわば『技術の開発』から生まれた成果だ。技術が進んでいた異世界の鉄砲はさらに強力だった。一秒間に何発も発射できる鉄砲もあった。いかに技術の開発が重要かわかるだろう。技術の開発にカネを惜しんではならないのだ」
鉄砲の威力にすっかり感心したミックは、俺の話に納得したようだった。
「陛下よくわかりました。王立研究所の件、早速準備に取り掛かろうと思います」
「頼んだぞ。財源は王立銀行から借りれば何の問題もない。ただし以前にも説明したように、おカネを増やすと市場でモノが売れすぎるようになってモノの値段が上がる。値段の急激な上昇は国民の暮らしに影響するから注意が必要だ。無計画におカネを増やしてはいけない。市場における物価の調査は毎月、しっかり行って報告してくれ。それを見ながら王立銀行からの借入額を慎重に決定する」
「かしこまりました」
しかし、洞窟に俺たち一行を閉じ込めた犯人の特定には至っていない。ドワーフのカザルに仕事を持ちかけた連中の消息は不明だった。また、カザルが大金を借りていた金貸し商のシャロという男からも、情報は出てこなかった。当然と言えば当然だが、この男が直接関与しているはずがない。ただ、このシャロという男が貴族のジェイソンの屋敷に出入りしている様子がしばしば目撃されているらしい。何か関係があるのだろうか。
一方のカザルは、カネにだらしないという問題点はあるものの、悪人というわけではなさそうだった。そこで、優秀な鍛冶職人を求めていた俺はカザルを雇い、俺の下で働かせていた。
また、俺たちの閉じ込められた鉱山には、その後の調査で赤い魔法石が豊富に存在することがわかり、ルミアナを中心とする魔法石採掘隊を編成して魔法石を採取した。赤い魔法石については、俺とルミアナが使うには十分な量を確保できた。
この一年の間に俺の魔法はかなり上達し、様々な攻撃魔法を習得した。補助系、幻惑系の魔法もある程度まで使えるようになった。
今日は、主だった仲間を会議室に集めて、今後の政策などについて話し合っていた。
総務大臣のミックが現状について報告した。
「農業生産に関しては、穀物の収穫量が以前の二倍に増え、その他の野菜類の収穫に関しては、種類も量も増えております。これにはアルカナ川による農地の灌漑と肥料の効果が大きいです。それと同時に、ロマラン王国から導入したアカイモは食糧の増産や食生活の改善に大きく貢献しています。今のところ食料の増産計画は順調です」
「そうか、それは良かった」
ミックは嬉しそうに言った。
「素晴らしいです。これも陛下のおかげです。このままいけば人口も順調に増えますし、人口が増えれば、国民たちの生活も豊かになりますね」
「そうだな、確かに食料生産が増えれば人口は増加するが、人口が増えれば国民も豊かになるという単純な話ではないんだ」
ミックが首をかしげた。
「はて、それはどういうことでしょう。人口が増えれば、より多くの食料や物資が生産できますから、国は大きくなります」
「確かに人口が増えるほど国は大きくなるし、食料や物資の生産量は増える。しかし同時に人々の生活を支えるために必要な食料や物資も、より多く必要になる。だから人口が増えて国の生産量が増えても、人々の生活が豊かになるわけじゃない。実際、巨大な人口を抱える国の国民が、非常に貧しい生活をしている例は数多くある。人口が増えるだけでは豊かにならないんだ」
「しかし、大きな国の王族や貴族の生活は、小さな国の王族や貴族よりはるかに豊かではありませんか」
「それは、国民から搾取できる富の量が、大きい国ほど多くなるからだ。だから大きい国ほどその国の王族や貴族は豊かになり、他国にマネできないほど豪華な王宮や巨大な寺院を建設することができる。その一方で国民の生活は貧しいままだ」
「なるほど、国が大きくなれば王や貴族は豊かになれるが、庶民は関係ないのですか。それなら、どうすればアルカナの国民は豊かになれるのでしょう」
「アルカナの国民が豊かになる方法は大きく言えば二つある。一つ目は他国を侵略する方法だ。二つ目は自国が技術を開発することだ」
「『他国を侵略する』か、『技術を開発する』のどちらかですか」
「大さっぱに言えば、そうだ。他国を侵略する方法の場合は、侵略先の国から財産や食料を奪ったり、属国として支配下に置いて重税を課したり、あるいは人々を奴隷として連れ去って、強制労働をさせる。その方法を採用しているのがトカゲ族の国であるジャビ帝国だ」
「しかし、奪ったものが無くなれば、また貧しくなりますね」
「その通りだ。だからジャビ帝国は常に侵略戦争を行い、富を奪い続け、奴隷を連れ去り続ける。侵略を止めると衰退する運命にあるからだ」
「もう一つの『技術を開発する』とは、どんな意味ですか」
「技術の意味を説明するのは難しいが、匠の技(わざ)のようなものだ。そうした技を使うことで、例えば家を一軒建てる場合も、より短い期間で建てることができたり、同じ面積の畑でも、より多くの作物を収穫できるようになる。つまり生産の効率が高まる」
「生産の効率が高まるとどうなるのでしょう」
「生産の効率が高まると人手が余るようになる。すると、余った人手を他のモノを作る仕事に費やすことができるようになり、同じ人口でも、より多くの種類の富を生み出すことができるようになる。人数が増えずに生み出される富の量が増えるのだから、国民一人当たりに分配される富の量も増えることになる」
ミックは苦笑いした。
「陛下の話しは相変わらず難しいね。それで、その技術を開発するにはどうするのですか」
「そこで、アルカナ王国に『王立研究所』を設立しようと考えているんだ」
「なるほど、アルカナ全土から優れた人材を集めるのね」
「確かに優れた人材を集めて、様々な研究を行ってもらう。しかし、優れた人材だけでは不十分だ。すでに成果を出している人物だけではなく、『狂ったように何かに打ち込んでいる人物』が必要だ」
「なんと、陛下は奇人や変人をいっぱい集めるのですか」
「いや、単なる奇人や変人を集めるのではない。そうではなく『狂ったように何かの研究に打ち込んでいる人物』だ。一見すると奇人や変人の趣味のようにしか思えない、何の役に立つかまったくわからないような研究の中から、世の中を変えるほどの大発見が飛び出すこともある。そういう例が異世界では多いんだ。
ところが、役人の多くは、すでに有名になった人物だけを集めて、カネを出して目標を与えれば成果が出ると勘違いしている。おまけに、その方がカネがかからないから都合が良い。しかし、大発見は狙って出てくるものじゃない。偶然の産物だ。つまり『数を打たないと大当たりが出ない』。
だから、とにかく大勢の研究者を王都に集めて、なんだかわからない研究であっても、どんどんやらせるのだ。当然ながらおカネが必要となる。だからこそ、おカネを発行するために銀行制度を立ち上げたんだ」
横で話を聞いていたキャサリンが叫んだ。
「なるほどですわ。傍から見ると変な人に見えるけど、何かに打ち込んでいる人が大切なのね。それで、お兄様はスケベで変態のカザルを雇っているのね」
カザルはムッとした表情で言った。
「相変わらずお嬢様は顔に似合わず口が悪いですぜ、まったく」
俺はカザルに向かって尋ねた。
「ところでカザル、例の物の開発は順調か?」
「順調ですぜ、旦那。中庭に試射の準備をしていますので、ご覧くだされ」
キャサリンが不思議そうに尋ねた。
「あら、お兄様、何の準備ですの?」
「鉄砲だよ。鉄砲というのは異世界の武器だ。これは硬い鱗で全身を覆われているトカゲ族の兵士を倒すための、強力な武器になるはずだ」
俺たちは鉄砲の試射を見学するため、王城の中庭へ出た。
中庭の奥にはプレートアーマーを付けた人形が標的として立てられており、その百メートルほど手前には、台の上に三丁の火縄銃が置かれていた。火縄銃であれば中世時代の技術でも作ることは十分に可能だ。昔、俺は火縄銃に興味があって構造などを調べたことがあったのだが、その知識が役に立った。火薬の原料となる硝石は人糞を利用した堆肥から抽出できたし、硫黄も温泉宿の近くで採取できた。
キャサリンもレイラも、初めて見る武器に興味津々といった顔つきだ。俺は鉄砲を両手で持ち上げると、皆に説明した。
「これが鉄砲というものだ。これは異世界で使われていた武器だ。火薬という薬品に火をつけて爆発させ、その勢いでこの鉛の丸い玉を鉄砲の筒先から飛ばす。まあ、見てもらったほうが早いだろう。ものすごい音が出るから気をつけてくれ」
俺がカザルに目配せすると、カザルは俺から鉄砲を受け取り、的となる鎧を着た人形に狙いを付けた。中庭は静まり返り、緊張感に包まれている。ややおいて、俺の合図と同時に中庭に雷が落ちたかと思われるほどの轟音が響き渡り、鉄砲から大量の白煙が吹き出した。あまりの音の大きさにキャサリンが悲鳴を上げた。
あらかじめ弾が込められていた三丁の鉄砲をカザルが次々に発射し、すべてが人形に命中した。
衛兵たちが人形を抱えて俺の方へ運んできた。人形のプレートアーマーには三つの穴が空いており、人形の中に丸太に鉛玉が食い込んでいた。衛兵がそれを高く掲げると、どよめきが起こった。
レイラが恐ろしいものでも見るような目つきで鉄砲を眺めながら言った。
「弓矢では貫くことのできないプレートアーマーを、鉛の玉が三発とも完全に貫通している。鉄砲は恐ろしい武器ですね陛下。これなら硬い鱗の体を持つトカゲ族であっても、ひとたまりもありません」
キャサリンはびびって腰が引けている。
「さ、さすがお兄様ですわ。鉄砲があれば、アルカナの軍隊は無敵になりますわ」
「そうだ。これもいわば『技術の開発』から生まれた成果だ。技術が進んでいた異世界の鉄砲はさらに強力だった。一秒間に何発も発射できる鉄砲もあった。いかに技術の開発が重要かわかるだろう。技術の開発にカネを惜しんではならないのだ」
鉄砲の威力にすっかり感心したミックは、俺の話に納得したようだった。
「陛下よくわかりました。王立研究所の件、早速準備に取り掛かろうと思います」
「頼んだぞ。財源は王立銀行から借りれば何の問題もない。ただし以前にも説明したように、おカネを増やすと市場でモノが売れすぎるようになってモノの値段が上がる。値段の急激な上昇は国民の暮らしに影響するから注意が必要だ。無計画におカネを増やしてはいけない。市場における物価の調査は毎月、しっかり行って報告してくれ。それを見ながら王立銀行からの借入額を慎重に決定する」
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