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執着旦那と愛の子作り&子育て編
自分から逢いに行くとは。
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王城にあるシャリオン達の部屋。
貴族の伴侶であっても寝室も普段いる部屋も常に一緒である。
そんな話を他人とはしないし、レオン達は物理的に難しいがシャーリーが王都に来た時は常に一緒であったため、珍しい事だとは気付いていない。
もちろんガリウスは気付いているが、そんな指摘をするわけもない。
そんな2人は揃って朝の準備をする。
貴族であり公爵であるがシャリオンはレオンの指示のため1人で準備ができる。
ガリウスも子爵の出であるため手伝いはいたが、家を出てレオンの屋敷で住み込んでいる頃には手伝いが無くてもなんとも思わない。
たわいもない話をしていたのだが、つい数時間前のことを思い出すと自分の軽率な行動に顔色が曇る。
シャリオン達が王城を出るのは他の貴族との兼ね合いもあるため絶対だ。
ドラゴンの来襲や王太子の王配の相談役だからと言って、一貴族をこんなに城に滞在させるなど異例でえる。
しかし、それはアシュリーと自分達が離れるということ。
そして産まれるより以前から繋がっているガリオンと引き離さなければならないということだ。
王命であり覆されることのない事に、2人が離れることを慣らさなければならないのだが、早速寝室を分けた昨日の真夜中。
ガリウスと休んでいるところに大泣きした2人が突如シャリオン達の元へと突如現れた。
生まれたばかりの頃、花びらを突然出したこともあり、いずれは子供達も転移をするかもしれないとは思っていたのだ。
もう、シディアリアだけに伝わる魔法ではなく、魔力と方法を知っていれば使えると言うのは黒魔術師のジャンナや、ヴィンフリートでわかっている。
「子供達には言い聞かせたので、もう何もないときは転移しないでしょう」
心配気に声をかけてくれるガリウスにハッとした。
シャリオンが憂いを感じたのは魔力や転移ができてしまったためではなく、離れ離れにする事による罪悪感であり、ガリウスが思っていることとは違う。
しかし、ガリウスはシャリオンに関して敏感だ。
それは長年の想いからだと推測するがガリウスを不安にさせるのは不本意。
「うん。そうだね。子供達を信じてあげないと。
・・・親失格だな」
苦笑しながらそう答える。
2人ならたとえ離れても大丈夫だと信じなければと自分を言い聞かせた。
そもそも毎日のように会えるのは陛下の温情と、ルークとアンジェリーンがシャリオンを王配の相談役としめ指名してくれたからだ。
本来養子になるなら早々に引き離されるだろう。
それに思い返してみれば、シャリオンも幼い頃からレオンとシャーリーに毎日会えていたわけではない。
彼らが忙しかったこともあるが、それが当然だといつからかそう思っていたはずだ。
「私もです。
・・・作った魔法道具を身につけていても、出来てしまうとは」
口惜しそうに眉を顰めるガリウスを見上げる。
「ガリィの魔法道具に問題ないってセレスも言っていたでしょう?
子供の頃は感情に左右されて上下するって言ってたじゃない。
それに、2人は産まれる前から一緒だったのだから、急に離したらびっくりするのも当たり前だよ」
先に話さなかったのは、王命を理解できず離れたくないと言われそうな気がして言わなかったのだが、泣きじゃくる子供達をあやしながら間違いだと気づく。
アシュリーは王女に、ガリオンは公爵になるため、、領地に戻る事を伝えた。
離れるならやりたく無いと言いだするかもしれないと思いながらも、貴族である事は変えられない事実であり会話ができるなら何歳であっても教えなくてはならないと心を入れ直した。
それでも、領にはシャリオンがおり、城にはガリウスがいることや、離れても2人が永久の別れではない事、ワープゲートがある為、王都にいるし王配の相談役のため頻繁に城に来ると言い聞かせると、最後には頷いてくれた。
「ガリィの言う通り、転移を緊急事態の時以外は使わない事や人前で使わないと言ったのだから、大丈夫」
子供達の暴走を何度か止めたことがあるが、あえて気づかないようにしながらガリウスに微笑んだ。
「さぁ。それより急がないと。僕のおまじないをかけさせて?」
ガリウスに教わったばかりの耐性の魔法『パーフェクトレジスタンス』だ。
セレスから言われ魔法に名前をつける重要性を教えられたシャリオンは2人で名付け、状態異常回復は『ヒーリングケア』だ。
もうあんな事にならないために、シャリオンは毎日ガリウスに魔法をかけることにしたのだ。
「よろしくお願いします」
そう微笑むガリウスにシャリオンは手を当て、『パーフェクトヒーリング』と言うと柔らかな光が2人を包んだ。
どうやっても自分自身にだけかけるのは難しかったシャリオンに、ガリウスは一帯を回復する思考にしたらどうだと言うアドバイスを実践したのだ。
そうする事でガリウスがいなくとも、自分にも魔法が使える。
ただ、集中力がいるのでまだ練習が必要ではあるが。
すると使用人から子供達が会いたいと言っているいるそうで、子供達を迎えた。
再会されたマナー教育に言葉使いが戻った子供達。
休みを開けて子供達の事で必ず来るように言われていた為、午後に顔を出すと般若顔のアンジェリーンに子供達甘すぎると叱られて気付いた。
アンジェリーンの言う通り、赤子のうちから凄まじい成長を見せる子供達にシャリオンは甘くなっていたようだ。
親の前でも言葉を崩すことがあったのか?と言うアンジェリーンの言葉に気付かされ、シャリオン達の前でも言葉遣いを徹底することにしたのだ。
乳母たちが推してきたカートの上でシャリオン達に必死に訴える。
「「ちちうえ。とーさま。はいしあにもどりたいです」」
「・・・それは・・・なぜ?」
離そうとしていることに戻りたいと言っているのだろうか。
そんな心配をしたシャリオン。
簡単に許可も却下も出来ずにシャリオンは2人を見れば・・・。
「はいしあにようがあります」
「せれすつれていきます」
思わずガリウスと顔を見合わせた。
勝手に飛び出さず許可を取りに来たことを褒め尊重はしたい。
「今日からセレスはお休みなんだ。
明日なら僕が連れて行ってあげる」
ゾルからの報告でハイシアには新たな問題が起きていることが発覚した。
そのため、出来れば子供達だけでハイシアには帰したくない。
移動は王都の屋敷からであれば簡単に出来るが、もう王城で仕事をすることを各所に伝えている。
ガリウスほど重要な人物ではないのだが、城を開けるときは警備のこともあり事前の申し出が必要なのだ。
しかし、子供達は城壁に用がありすぐ帰ってくると言う。意味がわからなくて尋ねると・・・。
「はいしあにいるとかげをみにいきます」
「ごあいさつです」
子供達の目はどこか座っていて、苦笑を浮かべるシャリオン。
一方でガリウスはトカゲ呼びした事を、シャリオンの見えないところで笑いを堪えた。
「2人には言っていなかったはずなんだけどね」
「あれほど強力な魔力の持ち主です。
それに子供達は死山で瀕死になっているセレスを見つけ出したのです。
ドラゴンに気付くのは容易いでしょう」
シャリオンの視線に気づいたらしいガリウスは言い直した。
「2人とも。ハイシアに住み着いているドラゴンは『トカゲ』ではありませんよ」
「「?はい」」
実の所子供達の前ではトカゲ呼びをすることがある。
「セレスはあのドラゴンと対峙しています。・・・セレスを本当に説得できるのであればと思います。
セレスからも休みの前に子供達に付き合うと言われてます。
念のため数名つれていかせるのはいかがですか?」
そう言ってシャリオンを見てくるガリウス。
ウルフ家を指示できるのはシャリオンだけである為、シャリオンに尋ねる形で提案したのだ。
シャリオンとしては却下したいところだが、挨拶をしたいという子供達の気持ちも大事にしたい。
ガリウスがそういうのなら大丈夫なのだろう。
「あぁ。それと第一騎士団から数名つけさせます」
「そうだね。よろしくね。
2人とも聞いてた?
父様が騎士団の方を手配してくるので迎えがあるまでは言っては駄目だよ」
「「はい!」」
「それとマナーレッスンと勉強の時間には戻ってくるように」
「「はい!」」
行くことを許された子供達はウキウキだ。
それに微笑んだ後に乳母と、隣に控えていた使用人に頼んだ。
王族になるアシュリーを警備なしで出す事はない。
ヴィンフリートの所へは免除されたが、ハイシア領なら断れないだろう。
隠す事はないのだ。・・・そう思いかけて思い出した。
「ワープゲート隠した方がいいね」
「えぇ。帰るのはリングを使用した方が良いでしょう」
設置するのはセレスが戻ったのだからできる。
しかし、国で把握してないところから、王都内に繋がるワープゲートは警備を下げてしまう。
第一騎士団は貴族の者が多い為、知られてしまっては余計な情報を漏らすわけにはいかない。
貴族の伴侶であっても寝室も普段いる部屋も常に一緒である。
そんな話を他人とはしないし、レオン達は物理的に難しいがシャーリーが王都に来た時は常に一緒であったため、珍しい事だとは気付いていない。
もちろんガリウスは気付いているが、そんな指摘をするわけもない。
そんな2人は揃って朝の準備をする。
貴族であり公爵であるがシャリオンはレオンの指示のため1人で準備ができる。
ガリウスも子爵の出であるため手伝いはいたが、家を出てレオンの屋敷で住み込んでいる頃には手伝いが無くてもなんとも思わない。
たわいもない話をしていたのだが、つい数時間前のことを思い出すと自分の軽率な行動に顔色が曇る。
シャリオン達が王城を出るのは他の貴族との兼ね合いもあるため絶対だ。
ドラゴンの来襲や王太子の王配の相談役だからと言って、一貴族をこんなに城に滞在させるなど異例でえる。
しかし、それはアシュリーと自分達が離れるということ。
そして産まれるより以前から繋がっているガリオンと引き離さなければならないということだ。
王命であり覆されることのない事に、2人が離れることを慣らさなければならないのだが、早速寝室を分けた昨日の真夜中。
ガリウスと休んでいるところに大泣きした2人が突如シャリオン達の元へと突如現れた。
生まれたばかりの頃、花びらを突然出したこともあり、いずれは子供達も転移をするかもしれないとは思っていたのだ。
もう、シディアリアだけに伝わる魔法ではなく、魔力と方法を知っていれば使えると言うのは黒魔術師のジャンナや、ヴィンフリートでわかっている。
「子供達には言い聞かせたので、もう何もないときは転移しないでしょう」
心配気に声をかけてくれるガリウスにハッとした。
シャリオンが憂いを感じたのは魔力や転移ができてしまったためではなく、離れ離れにする事による罪悪感であり、ガリウスが思っていることとは違う。
しかし、ガリウスはシャリオンに関して敏感だ。
それは長年の想いからだと推測するがガリウスを不安にさせるのは不本意。
「うん。そうだね。子供達を信じてあげないと。
・・・親失格だな」
苦笑しながらそう答える。
2人ならたとえ離れても大丈夫だと信じなければと自分を言い聞かせた。
そもそも毎日のように会えるのは陛下の温情と、ルークとアンジェリーンがシャリオンを王配の相談役としめ指名してくれたからだ。
本来養子になるなら早々に引き離されるだろう。
それに思い返してみれば、シャリオンも幼い頃からレオンとシャーリーに毎日会えていたわけではない。
彼らが忙しかったこともあるが、それが当然だといつからかそう思っていたはずだ。
「私もです。
・・・作った魔法道具を身につけていても、出来てしまうとは」
口惜しそうに眉を顰めるガリウスを見上げる。
「ガリィの魔法道具に問題ないってセレスも言っていたでしょう?
子供の頃は感情に左右されて上下するって言ってたじゃない。
それに、2人は産まれる前から一緒だったのだから、急に離したらびっくりするのも当たり前だよ」
先に話さなかったのは、王命を理解できず離れたくないと言われそうな気がして言わなかったのだが、泣きじゃくる子供達をあやしながら間違いだと気づく。
アシュリーは王女に、ガリオンは公爵になるため、、領地に戻る事を伝えた。
離れるならやりたく無いと言いだするかもしれないと思いながらも、貴族である事は変えられない事実であり会話ができるなら何歳であっても教えなくてはならないと心を入れ直した。
それでも、領にはシャリオンがおり、城にはガリウスがいることや、離れても2人が永久の別れではない事、ワープゲートがある為、王都にいるし王配の相談役のため頻繁に城に来ると言い聞かせると、最後には頷いてくれた。
「ガリィの言う通り、転移を緊急事態の時以外は使わない事や人前で使わないと言ったのだから、大丈夫」
子供達の暴走を何度か止めたことがあるが、あえて気づかないようにしながらガリウスに微笑んだ。
「さぁ。それより急がないと。僕のおまじないをかけさせて?」
ガリウスに教わったばかりの耐性の魔法『パーフェクトレジスタンス』だ。
セレスから言われ魔法に名前をつける重要性を教えられたシャリオンは2人で名付け、状態異常回復は『ヒーリングケア』だ。
もうあんな事にならないために、シャリオンは毎日ガリウスに魔法をかけることにしたのだ。
「よろしくお願いします」
そう微笑むガリウスにシャリオンは手を当て、『パーフェクトヒーリング』と言うと柔らかな光が2人を包んだ。
どうやっても自分自身にだけかけるのは難しかったシャリオンに、ガリウスは一帯を回復する思考にしたらどうだと言うアドバイスを実践したのだ。
そうする事でガリウスがいなくとも、自分にも魔法が使える。
ただ、集中力がいるのでまだ練習が必要ではあるが。
すると使用人から子供達が会いたいと言っているいるそうで、子供達を迎えた。
再会されたマナー教育に言葉使いが戻った子供達。
休みを開けて子供達の事で必ず来るように言われていた為、午後に顔を出すと般若顔のアンジェリーンに子供達甘すぎると叱られて気付いた。
アンジェリーンの言う通り、赤子のうちから凄まじい成長を見せる子供達にシャリオンは甘くなっていたようだ。
親の前でも言葉を崩すことがあったのか?と言うアンジェリーンの言葉に気付かされ、シャリオン達の前でも言葉遣いを徹底することにしたのだ。
乳母たちが推してきたカートの上でシャリオン達に必死に訴える。
「「ちちうえ。とーさま。はいしあにもどりたいです」」
「・・・それは・・・なぜ?」
離そうとしていることに戻りたいと言っているのだろうか。
そんな心配をしたシャリオン。
簡単に許可も却下も出来ずにシャリオンは2人を見れば・・・。
「はいしあにようがあります」
「せれすつれていきます」
思わずガリウスと顔を見合わせた。
勝手に飛び出さず許可を取りに来たことを褒め尊重はしたい。
「今日からセレスはお休みなんだ。
明日なら僕が連れて行ってあげる」
ゾルからの報告でハイシアには新たな問題が起きていることが発覚した。
そのため、出来れば子供達だけでハイシアには帰したくない。
移動は王都の屋敷からであれば簡単に出来るが、もう王城で仕事をすることを各所に伝えている。
ガリウスほど重要な人物ではないのだが、城を開けるときは警備のこともあり事前の申し出が必要なのだ。
しかし、子供達は城壁に用がありすぐ帰ってくると言う。意味がわからなくて尋ねると・・・。
「はいしあにいるとかげをみにいきます」
「ごあいさつです」
子供達の目はどこか座っていて、苦笑を浮かべるシャリオン。
一方でガリウスはトカゲ呼びした事を、シャリオンの見えないところで笑いを堪えた。
「2人には言っていなかったはずなんだけどね」
「あれほど強力な魔力の持ち主です。
それに子供達は死山で瀕死になっているセレスを見つけ出したのです。
ドラゴンに気付くのは容易いでしょう」
シャリオンの視線に気づいたらしいガリウスは言い直した。
「2人とも。ハイシアに住み着いているドラゴンは『トカゲ』ではありませんよ」
「「?はい」」
実の所子供達の前ではトカゲ呼びをすることがある。
「セレスはあのドラゴンと対峙しています。・・・セレスを本当に説得できるのであればと思います。
セレスからも休みの前に子供達に付き合うと言われてます。
念のため数名つれていかせるのはいかがですか?」
そう言ってシャリオンを見てくるガリウス。
ウルフ家を指示できるのはシャリオンだけである為、シャリオンに尋ねる形で提案したのだ。
シャリオンとしては却下したいところだが、挨拶をしたいという子供達の気持ちも大事にしたい。
ガリウスがそういうのなら大丈夫なのだろう。
「あぁ。それと第一騎士団から数名つけさせます」
「そうだね。よろしくね。
2人とも聞いてた?
父様が騎士団の方を手配してくるので迎えがあるまでは言っては駄目だよ」
「「はい!」」
「それとマナーレッスンと勉強の時間には戻ってくるように」
「「はい!」」
行くことを許された子供達はウキウキだ。
それに微笑んだ後に乳母と、隣に控えていた使用人に頼んだ。
王族になるアシュリーを警備なしで出す事はない。
ヴィンフリートの所へは免除されたが、ハイシア領なら断れないだろう。
隠す事はないのだ。・・・そう思いかけて思い出した。
「ワープゲート隠した方がいいね」
「えぇ。帰るのはリングを使用した方が良いでしょう」
設置するのはセレスが戻ったのだからできる。
しかし、国で把握してないところから、王都内に繋がるワープゲートは警備を下げてしまう。
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