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積極的
しおりを挟む「亮くん...っ」
「ん...?」
前髪の隙間から覗く瞳が、酷く優しい。
ベッドの上でうつ伏せになり項を露にした私は、羞恥を押し殺して小さな声で口にした。
「項...噛んで欲し...」
「...」
若王子はやけに積極的な姿に興奮して、私の項に顔を寄せる。
「ここ?噛んで欲しいの...?」
「あっ...ん♡...噛んで...っ♡」
唇が触れただけでゾワゾワして、擽ったい。
「政宗...」
低い声で名前を口にした若王子が、私の乳首を摘みながら項に歯を突き立てた。
「ひぁ...っあ、あ...♡」
人差し指と親指を擦り合わせるようにして乳首を捏ねられ、気持ち良さと噛まれた痛みが絶妙に混ざり合う。
今ので軽くイってしまった...。
自身にべったりと張り付く下着が気持ち悪くて、下のファスナーに手をかけた瞬間。
じゅるるっ
「ふぁあ...ッ♡吸っちゃ...ん、っ...♡」
「は...挿入れたい...」
尻に押し付けられたソレは完全に勃起しており、これから抱かれることを物語っていた。
「...またこんなエロい下着穿いて...、期待してるとしか思えないな...」
「っ...」
正直その通りだから何も言い返せない。
ズボンを剥ぎ取られ、色が変わるほど濡れた布を見て彼は薄く笑った。
「噛まれるの、そんなに良かった...?」
尖った犬歯がチラリと見える度、自身が反応してしまう。
控えめに頷いた私を見て、彼は喉を鳴らした。
「もっと噛ませて...」
甘い声。
濡れた下着を身にまとう私の胸に、彼がその鋭い歯を...
「あー、疲れたー。政宗、もう飯食っ...」
突然奴が部屋に侵入してきたせいで、若王子も、そして私も一時停止する。
数秒間、3人の間に微妙な空気が流れたが、その沈黙も神崎の怒りによってぶち壊された。
「なんでてめーがここにいんだよ!」
「...それは僕の台詞だ、萎えたじゃねぇか。何故お前が主任の家に帰ってくる」
「家が隣同士なんだから、いつ行き来しようが勝手だろ。まだ飯食べてないなら一緒に食おうと思ったんだよ」
「...隣同士?」
やばい。
若王子の顔も、神崎の顔もまともに見れない。
視線を右斜め下に逸らし、どういい逃れようか考えていると、若王子に肩を掴まれた。
「隣同士?」
わあ...!すっごい笑ってる!
「先生、昨日俺とえっちしたばっかなのに、もう男連れ込んでるの?」
ヅカヅカとベッドに乗り上げた神崎も珍しく満面の笑みを浮かべている。
「先生って本当にビッチだね」
「う、うう...」
「主任、説明してくれます?この男と昨日セックスしたんですか?」
「うう...」
「うーうー言ってないで、申し開きでもしたら?先生」
これぞ正に、蛇に睨まれた蛙である。
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