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スリル
しおりを挟む「なっ...」
どうして。
どうして、若王子の名前がそこで出てくるんだ。
彼と一緒にいる所を見られた...?
働かない頭で考えようとするから、余計に混乱する。
しかも、どうにかして否定したいが言葉が上手く出てこない。
何か言い訳をしようにも、いまのこの状況では確実にボロがでると思い、 私は彼から目を逸らした。
「あんたのこと、いやらしい目でずっと見てたもんな...」
ぐちゅ、と冷たい指で内壁を撫で回される。
「あっ...んんっ...」
「...嫌いだったんだよ...隙あらばあんたのことを捕食しようと、水面下で待ち続ける肉食獣みたいなあの男が...。案の定、あんたも捕まっちゃったみたいだし...な?」
コリッ
「ひぁあっ...!や、そこっぉ...ん、んっ...あ、はぁ...んっ」
前立腺を掠めた指が、もっと奥へと入り込む。
2本の指を交互に動かし、内壁の上部分を何度も撫でられれば腰がガクンと震えた。
「あんな男じゃなくて俺を選べよ...、仕事もしなくていい、家事だってしなくていい、ただ隣に居てくれるだけでいいんだ...、そうしたら」
「おっ、あ゛ぁ゛っ...ひ、くぅ...うっ」
アナルをしつこく擦りながら目を光らせた彼は、興奮して上気した、色っぽい顔で囁く。
「俺が天国を見せてあげる」
「んく、ぅっ...!んん、ぁ、は...神崎ッ、やば...っ、また、くる...ッ」
イきそう。
そう思った瞬間、壁からドンと音が鳴って瞬時に頭が冷えた。
神崎も壁を睨み付けては、中から指を抜いてしまう。
ーーー隣人が帰ってきたのだ。
抜かれてしまう指を少し残念に思うが、またこちらに視線を向けた神崎に、頭を振った。
外見で判断するのは良くないが、隣に住むのはかなり柄の悪い...きっとヤのつく職業の人だ。
こんな遅い時間に、男の喘ぎなんか聞かされたらそりゃ壁を殴るに決まっている。
...しかし、隣にまで聞こえる程の声が出ていたなんて恥ずかしい。
「...今日はもう...」
羞恥で消えてしまいそうになりながらも小声で口にすると、あろうことか彼は勃起して凶器と化した自身を取り出した。
「っ...か、神崎...?」
「せんせ...声出しちゃダメだよ...?」
「へっ?あ...ちょっと...!」
膝の裏を抱えられれば、自然とM字開脚のような格好になり、アナルが丸見えになってしまう。
彼の腕を掴んでも、辞める素振りは一切ない。
アナルに彼の先端が触れれば、ゾクゾクとして、思わずゴクリと喉がなった。
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