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第2章 宿屋
修羅場?
しおりを挟む「はい? 聞き間違いかしら。もう一度言ってみて」
「だから、シーマと一緒に暮らすことになったの!」
「何よそれ。私聞いてないわよ」
「ついさっき決まったからね」
女2人のちょっと低い声も怖いけど、話してる内容も若干怖い。
でもなんだろう…。
事実なんだけど、肝心なことが抜けてる気がするんだよなー。
「宿屋はどうするのよ!」
あっ!それだ!
「シーマと2人で宿屋をやるの」
うん、間違ってないよ。
間違ってはいないけど…。
さすがに見ていられないのでちょっとだけ補足するかー。
「セレナが手伝ってくれることになったんだ。住み込みでね。」
「チッ!」
おいおいセレナさんや、美少女が舌打ちなんかしてはいけませんよー。
そんなモニカ相手にマウント取りに行かんでも…って思ってたら、セレナに少し睨まれる。
俺、悪いことしたのかな…。
「何だ、そういうことか。てっきり…」
「てっきり?」
「その先は言わないわよ。女として負けた気になるから!」
「ふふん」
どうやら白熱した戦い?は終わったようだ。
やりとりを見てただけの俺が一番疲れてるような気がするのはなぜ?
「とりあえずまぁそんな訳だから、冒険者はお休みするしかないんだ」
「そうなのね。そういうことならしょうがないわね」
どうやらモニカも納得してくれたみたいだ。
それから少しばかり世間話をして、モニカに別れを告げる。
モニカはまだ何か言いたそうだったが、人気受付嬢を長い時間独占するわけにもいかないので仕方ない。今度遊びに来てと言い残しておいたので、何かあれば遊びに来るだろう。
冒険者ギルドを出たら日が暮れていた。
宿屋への帰り道に屋台でオーク肉の串焼きを買ってセレナと食べた。
肉厚でジューシーな肉はかなりスパイシーな仕上りだったがそれなりに美味しかった。この世界の料理はスパイス多めなのかもしれないな。
「よう、シーマじゃねぇか。」
宿屋に戻ってすぐに、フォルティスさんに声をかけられた。
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