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第一章
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「きゃあ!」
「っ!?」
その場に尻もちをついた少女の姿は、一見小柄で可憐だったが、余程のスピードで駆けていたのだろうか。取り落としたグラスが砕ける音を聞きながら、コルセットに絞め上げられた脇腹に走る痺れるような痛みに、リオは声も出せずに悶絶した。
静かに苦しむリオとは真逆に、いったーい! と。素直に元気よく叫んだ少女が、床に強かに打ち付けたと思しき腰を撫で擦りながらリオを睨み上げる。
「もう、ぼーっとしてないで! 痛かったんだから!」
「す、すみませ……」
反射的に口にしかけた謝罪の言葉も聞かずに、ふんっと顔を背けた少女は余程急いでいるのか、足早にまたどこかへ駆けて行く。嵐のようなその少女の背をしばし茫然と見送った後、リオは割ってしまったグラスを拾わなくてはと身を屈めた。
素手で触れるのは危ないだろうかと、微かに躊躇したリオの指先で、粉々に砕けたガラスの破片が不意に浮き上がる。驚きに目を見開いたリオの目の前で、見る間に再生したそのグラスをぱしりと掴む白い手に驚いて顔を上げれば、リオに合わせるように屈んでくれていた銀の髪の少女とぱちりと目が合った。
「大丈夫? あの子の不注意なのに、災難だったわね」
「あ、ありがとうございます。ええと、でも僕も、周りが見えていなかったので……」
「まあ、優しい」
ふふ、と。吐息のように柔らかな笑い声を零した少女が、砕けたはずのグラスを差し出す手とは逆の手で、よいしょとリオを助け起こしてくれる。
会場内のトラブルの気配には流石に敏感なのだろう。さり気なく様子を窺いに来たらしい給仕の一人にグラスを返しながら、怪我はない? と。優しく微笑みかけてくれた少女の姿にほっとしたリオは、握られたままの手を少し恥ずかしく思いながら笑い返した。
「ありがとうございます。ええと……」
「エレノアよ。エレノア・カトレイア」
主催の女侯爵の姓を名乗った少女を見つめ返して、ぱちり、と。リオは瞬く。言われてみれば、髪の色も、瞳の色もよく似ていた。レディ・カトレイア、と。思わず口にすれば、少女は鈴を転がすように可憐な声で笑った。
「まあ嫌だ。そんなに畏まらないで? 私、今夜はずっと、あなたと仲良くなりたいなと思っていたの」
「僕と?」
「ええ。私と同じ年頃でしょう? それに、お母様同士もお友達なんですもの」
仲良くしましょう、と。改めて両手で、手と手を握り締められて。生まれてから今まで、同年代の少年少女との関わりの薄いリオは、戸惑いながら瞬いた。故郷では、姉の他には気安い話し相手も持つことなく。他の兄弟たちが暮らす王都に出向くことができたのも、生け贄となることが決まって後のことだったから。
そしてそもそもの前提として、リオは今成り行きで女装をしているだけで、心も体も男性なのだ。そんな偽りを隠したまま、女性に触れては失礼に値するのではないだろうかと。どぎまぎするリオを、照れていると思ったのだろうか。あながち間違いとも言い切れないが、ふふふ、と。可愛いものを見つめる瞳で笑ったエレノアが、ふとリオの胸元に目を止める。
「あら、あなたもなの?」
「僕も……?」
エレノアの視線を追えば、胸元に輝くのは、エルドラがお守りにと付けてくれた白い花のコサージュだ。顔を上げれば、エレノアの胸元にも確かに、同じような花のコサージュが光っている。
彼女もデビュタントなのだろうか。しかし彼女はいかにも堂々としていて、とても初心者とは思えなかった。やはり彼女のような生まれであれば、この国では。社交の基本や貴族の嗜みを、小さな頃からしっかり教え込まれて育つのだろうか。
(僕には、そもそもの積み重ねがないからなあ……)
少なくとも、健在だった頃の母から淑女教育を伝授された姉であれば、この場でもより良く振る舞えたのかもしない。まさかこの己に淑女教育が必要になるとは、自分でも思いも寄らなかったのだから仕方ないことではあるのだけれど、と。多少落ち込んでいたリオは、ぐい、と。手を引かれて、ハッとして顔を上げた。
「それなら早くしないと、見そびれちゃうわ。ね?」
「あっ、はい。……え? ええと」
「ふふ、決まりね」
朗らかに微笑んだエレノアに手を引かれて、ドレスに躓きそうになったリオは慌てて裾を捌きながら、懸命に彼女に追い縋る。何を見そびれるのか? と、困惑しかないリオも目に入らない楽しげな様子で、エレノアは楽しみねと笑った。
「お母様たちはあまりいい顔はしないけれど。こんなに楽しいこと、他にはないもの。もっと頻繁に来てくれればいいのに」
「もっと……? う、うん」
そうだね、と。何が何だか解らないまま、無責任に不器用な相槌を打てば。そうよねえ、と。エレノアが嬉しげに微笑んだ。
パーティー会場を出て、キラキラと目映い絨毯を踏みしめながら、広い廊下を駆け抜ければ。いくつかの角を曲がった先に、中庭に続くガラス戸が視界に入る。特に施錠などはされていないそのガラス戸から、月明かりに照らされた中庭へ足を踏み出せば。緊張と会場の熱気で火照ったリオの頬を、涼やかな夜風がすうっと撫でた。
(涼しい……)
その清々しさに、ほっと安堵の息を吐いたのも束の間。――きゃあっ、と。高く上がった黄色い歓声に周囲を見回せば、どこか浮ついた雰囲気の、種々様々な年頃の令嬢たちが瞳を煌めかせて中庭の一隅に駆け寄っていく。
彼女たちの胸元にはそれぞれに美しい花飾りが存在を主張しており、初心者の集いなのだろうか、と。混乱したままのリオは、傍らのエレノアを振り仰いで首を傾げた。
「あの、ここって……」
「さ、私たちも行きましょう」
エレノアに促されるがままに、少女たちの群れの中に二人で飛び込む。その中には、白い背中や豊かな胸元を下品ではない程度ながらに露出させた令嬢もいて。果たしてここに男子が紛れ込んでいいものか解らずに狼狽えつつ目線を彷徨わせている内に、ふと気付くことのあったリオはぱちりと瞬いた。
(造花……?)
リオの他には、一人残らず。胸元に揺れるその花は、白く乾いた造り物の花で出来ているようだった。
それが何を意味するのか、一人頭を悩ませようとも答えのないことを、リオはぼんやり考えたが。やがて響いた、少女たちの悲鳴のような歓声に驚いて、我に返った。
反射神経こそ人並みではあるものの、性格としては些か鈍くさい部類に入るリオは。一所に殺到する少女たちに押され、エレノアとも引き離れて流され、期せずして前列へと押し出される。
黄色い歓声を貫いて耳に触れた、美しい歌声に顔を上げたリオは、その場所で。普段は淑やかであるのだろう令嬢たちを熱狂させる、その原因となる存在を映して、青い目を丸く見開いた。
「っ!?」
その場に尻もちをついた少女の姿は、一見小柄で可憐だったが、余程のスピードで駆けていたのだろうか。取り落としたグラスが砕ける音を聞きながら、コルセットに絞め上げられた脇腹に走る痺れるような痛みに、リオは声も出せずに悶絶した。
静かに苦しむリオとは真逆に、いったーい! と。素直に元気よく叫んだ少女が、床に強かに打ち付けたと思しき腰を撫で擦りながらリオを睨み上げる。
「もう、ぼーっとしてないで! 痛かったんだから!」
「す、すみませ……」
反射的に口にしかけた謝罪の言葉も聞かずに、ふんっと顔を背けた少女は余程急いでいるのか、足早にまたどこかへ駆けて行く。嵐のようなその少女の背をしばし茫然と見送った後、リオは割ってしまったグラスを拾わなくてはと身を屈めた。
素手で触れるのは危ないだろうかと、微かに躊躇したリオの指先で、粉々に砕けたガラスの破片が不意に浮き上がる。驚きに目を見開いたリオの目の前で、見る間に再生したそのグラスをぱしりと掴む白い手に驚いて顔を上げれば、リオに合わせるように屈んでくれていた銀の髪の少女とぱちりと目が合った。
「大丈夫? あの子の不注意なのに、災難だったわね」
「あ、ありがとうございます。ええと、でも僕も、周りが見えていなかったので……」
「まあ、優しい」
ふふ、と。吐息のように柔らかな笑い声を零した少女が、砕けたはずのグラスを差し出す手とは逆の手で、よいしょとリオを助け起こしてくれる。
会場内のトラブルの気配には流石に敏感なのだろう。さり気なく様子を窺いに来たらしい給仕の一人にグラスを返しながら、怪我はない? と。優しく微笑みかけてくれた少女の姿にほっとしたリオは、握られたままの手を少し恥ずかしく思いながら笑い返した。
「ありがとうございます。ええと……」
「エレノアよ。エレノア・カトレイア」
主催の女侯爵の姓を名乗った少女を見つめ返して、ぱちり、と。リオは瞬く。言われてみれば、髪の色も、瞳の色もよく似ていた。レディ・カトレイア、と。思わず口にすれば、少女は鈴を転がすように可憐な声で笑った。
「まあ嫌だ。そんなに畏まらないで? 私、今夜はずっと、あなたと仲良くなりたいなと思っていたの」
「僕と?」
「ええ。私と同じ年頃でしょう? それに、お母様同士もお友達なんですもの」
仲良くしましょう、と。改めて両手で、手と手を握り締められて。生まれてから今まで、同年代の少年少女との関わりの薄いリオは、戸惑いながら瞬いた。故郷では、姉の他には気安い話し相手も持つことなく。他の兄弟たちが暮らす王都に出向くことができたのも、生け贄となることが決まって後のことだったから。
そしてそもそもの前提として、リオは今成り行きで女装をしているだけで、心も体も男性なのだ。そんな偽りを隠したまま、女性に触れては失礼に値するのではないだろうかと。どぎまぎするリオを、照れていると思ったのだろうか。あながち間違いとも言い切れないが、ふふふ、と。可愛いものを見つめる瞳で笑ったエレノアが、ふとリオの胸元に目を止める。
「あら、あなたもなの?」
「僕も……?」
エレノアの視線を追えば、胸元に輝くのは、エルドラがお守りにと付けてくれた白い花のコサージュだ。顔を上げれば、エレノアの胸元にも確かに、同じような花のコサージュが光っている。
彼女もデビュタントなのだろうか。しかし彼女はいかにも堂々としていて、とても初心者とは思えなかった。やはり彼女のような生まれであれば、この国では。社交の基本や貴族の嗜みを、小さな頃からしっかり教え込まれて育つのだろうか。
(僕には、そもそもの積み重ねがないからなあ……)
少なくとも、健在だった頃の母から淑女教育を伝授された姉であれば、この場でもより良く振る舞えたのかもしない。まさかこの己に淑女教育が必要になるとは、自分でも思いも寄らなかったのだから仕方ないことではあるのだけれど、と。多少落ち込んでいたリオは、ぐい、と。手を引かれて、ハッとして顔を上げた。
「それなら早くしないと、見そびれちゃうわ。ね?」
「あっ、はい。……え? ええと」
「ふふ、決まりね」
朗らかに微笑んだエレノアに手を引かれて、ドレスに躓きそうになったリオは慌てて裾を捌きながら、懸命に彼女に追い縋る。何を見そびれるのか? と、困惑しかないリオも目に入らない楽しげな様子で、エレノアは楽しみねと笑った。
「お母様たちはあまりいい顔はしないけれど。こんなに楽しいこと、他にはないもの。もっと頻繁に来てくれればいいのに」
「もっと……? う、うん」
そうだね、と。何が何だか解らないまま、無責任に不器用な相槌を打てば。そうよねえ、と。エレノアが嬉しげに微笑んだ。
パーティー会場を出て、キラキラと目映い絨毯を踏みしめながら、広い廊下を駆け抜ければ。いくつかの角を曲がった先に、中庭に続くガラス戸が視界に入る。特に施錠などはされていないそのガラス戸から、月明かりに照らされた中庭へ足を踏み出せば。緊張と会場の熱気で火照ったリオの頬を、涼やかな夜風がすうっと撫でた。
(涼しい……)
その清々しさに、ほっと安堵の息を吐いたのも束の間。――きゃあっ、と。高く上がった黄色い歓声に周囲を見回せば、どこか浮ついた雰囲気の、種々様々な年頃の令嬢たちが瞳を煌めかせて中庭の一隅に駆け寄っていく。
彼女たちの胸元にはそれぞれに美しい花飾りが存在を主張しており、初心者の集いなのだろうか、と。混乱したままのリオは、傍らのエレノアを振り仰いで首を傾げた。
「あの、ここって……」
「さ、私たちも行きましょう」
エレノアに促されるがままに、少女たちの群れの中に二人で飛び込む。その中には、白い背中や豊かな胸元を下品ではない程度ながらに露出させた令嬢もいて。果たしてここに男子が紛れ込んでいいものか解らずに狼狽えつつ目線を彷徨わせている内に、ふと気付くことのあったリオはぱちりと瞬いた。
(造花……?)
リオの他には、一人残らず。胸元に揺れるその花は、白く乾いた造り物の花で出来ているようだった。
それが何を意味するのか、一人頭を悩ませようとも答えのないことを、リオはぼんやり考えたが。やがて響いた、少女たちの悲鳴のような歓声に驚いて、我に返った。
反射神経こそ人並みではあるものの、性格としては些か鈍くさい部類に入るリオは。一所に殺到する少女たちに押され、エレノアとも引き離れて流され、期せずして前列へと押し出される。
黄色い歓声を貫いて耳に触れた、美しい歌声に顔を上げたリオは、その場所で。普段は淑やかであるのだろう令嬢たちを熱狂させる、その原因となる存在を映して、青い目を丸く見開いた。
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