【完結】夢魔の花嫁

月城砂雪

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第三章(出産編)

3-12#

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 ジュゼはベッドの上でレーヴェと身体を繋ぎながら、甘い泣き声を上げていた。愛する相手と熱を交換しあう、幸福な時間は異様な熱量に覆われ、薄暗い部屋には強烈な淫気と精気が溢れている。互いの汗と精液にまみれた身体には、もう指一本を動かす自由も満足に残されておらず、絶えず微細な痙攣を起こす四肢は脱力して投げ出されていた。
 二人の間の体格差を考慮してか、これまでは極力体重をかけずに抱いてくれていたレーヴェは、今は自分の存在を刻み付けようとでもするかのように、ジュゼの身体に圧し掛かっている。うつ伏せで寝台に沈み、膝を立てる気力もないジュゼの胴体をすっぽりと覆い隠すようにしながら、レーヴェは大きく腰だけを動かしてジュゼの急所を貫いた。背を反らせることもできないジュゼが、泣き喘ぎながら小さな頭を逞しい胸板にすり付ける。

「あ、ああっ! だめ、そこだめ……っ♡ す、すぐ、イっちゃう、ぅ」
「ふふ、ええ。知っていますよ」

 今度は殊更にゆっくりとした動きで、一際強い快楽を伝える場所をじっくりと轢き慣らされて、ジュゼの唇からはぐちゃぐちゃに爛れた嬌声がこぼれた。強すぎる快楽に全身を喰い荒らされて泣き悶える身体は固く抱き締められて逃げ場なく、急所を嬲るように愛される度に跳ね回る身体をすり寄せながら、泣き喚いて許しを請うことしかできない。

「ごめ、ごめんなさい♡ ゆるしてっ♡ あっ! もう、もう♡」
「頑張ってくださいね」

 まだ許してあげられませんから、と。耳に吐息ごと甘い声を吹き込まれて、ますます煽られた官能に全身がびくびくと痙攣した。
 声も手つきもどこまでも優しく、全く怒りの気配は感じられないのに、その性技にはますます容赦がない。震えが止まらない脚を背後から大きく割り開かれると、じゅくじゅくに熟れた内壁を掘削するように強くペニスを突き込まれて、視界に真白い星が散った。
 尻で受け止めきれない衝撃が豪奢な寝台を大きく軋ませて、たわむシーツが艶めかしくジュゼの身体に纏わりつく。いやらしく揺れるベッドの上で、ジュゼはもう、ほとんど悲鳴と呼んでいい嬌声を撒き散らして泣き喚いた。

「はぎゃっ! ひっ、ひぃっ♡ っああ、ああぁ~~~!」

 ジュゼの熟れた尻穴はあまりに激しい抽挿でますますめくれ返り、内側の媚肉の真っ赤に発情した色を体外に晒している。胎内にすでにたっぷりと注がれていた精液がかき混ぜられ、泡立ちながら吹きこぼれて尻の谷間から寝台を濡らしていた。
 最初に教えられた通り、訳も分からずイクイクと喘いではいるものの、まだジュゼのペニスからは精液が出ない。どんなに激しく絶頂したところで、勃起することも出来ずに頭を垂れて震える竿を可愛いと思ったレーヴェは、すでに幾度も噴き出た潮でぐちょぐちょのそれを白い手で揉みしだきながら激しく尻穴を突き上げた。

「ふぇっ⁉ あっ、イく、イっちゃ……あっ、あうっ、ああああーーー~~~~‼」

 ぷしゃ、と。レーヴェの手の中で潮が弾けて、ジュゼの腰がへこへこと拙く前後に揺れる。本来、種をつける側の性であったことを思い出させる貴重な仕草に微笑んだレーヴェは、潮に濡れた指を躊躇いなく口に咥えた。微かに香る性の気配に、もう少しで精通も迎えられそうだと嬉しく思う。今度はそのために時間を取って、じっくり手伝ってあげよう、と。レーヴェは密やかにほくそ笑んだ。
 けれど、そんな愉しみも、全ては花嫁を安心させてあげてからだ。深く食い込んだペニスを一度抜き取ると、まだびくびくと震えている身体を優しく抱き起こし、仰向けに寝かせて覆い被さる。涙に潤んだ青い瞳が愛しくて、レーヴェは瞼に口付けて涙を啜り取った。
 不規則な呼吸に上下する小柄な体は、酸素と休息を求めて震えている。けれどその実、股は無意識にも大きく開いて、伴侶の熱を求めてくねくねと蠢いていた。

「ふふ、そんなに擦り付けてはダメですよ」

 我慢が出来なくなるでしょう? と。熱っぽい囁きを落とせば、か細い身体がぴくんと震える。愛しいばかりのその反応に、思う存分その肢体を食い荒らしたい衝動を抑えつつ、レーヴェは再び体重をかけながら花嫁をきつく抱き締めた。

「ねえ、ジュゼ。私があなたを嫌いになるかもなんて、どうしてそんなことを考えたんですか?」

 ぴたりと重ねた股を揺すり上げて追い立てれば、あっ、あっ、と。可愛い声を漏らしてジュゼが善がる。ずっと聞いていたいほど心地よい声だが、今夜は答えをもらえなければ意味がない。
 ぷくりと肉感的に膨れて見えるほどに育った乳首をつまんで捏ね回しながら追い立てれば、泣き声を一層高くしたジュゼが頭を打ち振り、悶えながら口を割った。

「あんっ、あぁっ♡ あっ、ぼ、ぼく、ばっかり……っ♡」

 きもちよくなっちゃう、と。涙混じりに叫ばれたその言葉があまりにも愛しいものだったので、レーヴェは思わず、かける言葉を見失って沈黙してしまった。
 愛撫の手も止まったことに、不安になったのだろうか。ぽろりと涙をこぼしたジュゼが、弱々しい手をレーヴェの手に絡めながら、震える吐息の狭間に呟く。

「ぼ、ぼくで。レーヴェは、ちゃんと、きもちいい……?」

 なんて愛しいことを言うのだろう。
 思わずついてしまった感嘆のため息をどう捉えたのか、ジュゼの瞳が再び潤む。けれどその誤解を、言葉で解いてあげるほどの余裕は、レーヴェの側にも残されていなかった。
 せめてその代わりにと用いた魔術によって、おもむろに寝台の中が明るい光に満たされる。眩しさに目を一瞬眇めたジュゼは、すぐに、お互いの姿が余すことなく見えてしまうほどに明るくなった事実に気付いて目を丸くし――頬を可愛く真っ赤に染めた。
 ぱっと目を逸らそうとするのを捕まえて、ジュゼの小さな頭の下に、高さのある枕を入れて角度を整える。無理をしなくても、交わる二つの身体がしっかりとその瞳に映る角度になったことを確認すると、何か言いたげに口を開いたジュゼの唇にキスを落として言葉を封じた。

「今夜はしっかり、目を開けていてくださいね」

 ぐい、と。強引に、逞しいペニスにペニスを擦られて、裏返った悲鳴が甘みを帯びる。初めての夜を思い出させるようなその行為に、性の悦びを刻み込まれた身体は簡単に発情し、全く無抵抗に股から力が抜けた。灼熱の質量に押し潰されたジュゼのペニスが、ぴくんぴくんとか弱く悶える。
 彼の雌としての立場を受け入れてしまった身の上で、それはあまりにも今更のことだったが。雄としての格差を思い知らされるようなその光景に、倒錯的な陶酔が込み上げて息が上がっていく。雌としての分際を優しく、されど容赦なく教え込むような力強いグラインドに一擦りされる度に、ジュゼは身をくねらせて善がり狂った。

「そう、ほら。ちゃんと見ていてくださいね」
「んあっ♡ あっ♡ はあぁっ♡」

 視界には容易く火花が散って、一擦りごとにイかされている自分を思い知らされる合間にもそう囁かれて、逃げ場がない。激しく乱れ喘ぎながら、揺れる視界に映る光景を懸命に目に焼き付けた。
 初めは抵抗するように悶えていたペニスは、長いストロークに可愛がられるほどに芯をなくしてへにゃりと腹に屈し、ぷちゅぷちゅと音を立てて愛液を垂れ流す鈴口は、溺れた魚のようにくぱくぱと開閉している。一擦りの度にディープキスのような水音を撒き散らしながら夫を歓迎するペニスに擦り付けられる逞しい男根はいやらしく濡れ光り、ますます固く血管を浮き上がらせる様からは、雄の興奮が一目瞭然だった。
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