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物理系魔法少女、障壁及び盾は破壊する
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さて、クエストで指定された魔物を探す⋯⋯前に明かりの確保が必要か。
暗視ゴーグル的なのをステッキで再現できる⋯⋯ようで安心した。うん。しっかりと機能している。
さすがは魔法(ご都合)のステッキだ。
「せっかくだから配信してみたいんだけど⋯⋯暗くて全然映んねー」
だったら、こうする。
左手にはスマホ、右手には懐中電灯、準備は万端だ。
最初の挨拶は適当にしようか。
「魔法少女アカツキ、いざ参る!」
クエストで指定された場所はしっかりと覚えているので、その場所に向かう。
『暗い』
『明るさ設定のミスか?』
『うっかり配信始まった』
「残念かは分からんが、今回は意図的にライブ中ですよ~。スマホ撮影なので暗いのは許して」
このダンジョンで出て来る魔物はアンデッドがメインだ。
「暗いと魔物が上手く視えないので、しっかりと耳を澄ます⋯⋯」
カラン、コロン。
「聞こえた!」
俺は走ってその場所に向かおうとしたが、問題が発生した。
分かれ道だ。
「右か、左か」
『右!』
『右!』
『いや左だろ』
『間をとって真ん中』
「あ、その案採用」
どっちかの道で近くに魔物が居るんなら、真ん中を走れば見つけられる。
そのためには⋯⋯この壁が邪魔だ。
「必殺マジカルシリーズ」
『来た、適当必殺!』
「本気蹴り」
壁を破壊する轟音と共に散らばる瓦礫を吹き飛ばしながら進んで行く。
「あー考えてなかったけど、天井とか崩壊しなくて良かった。鉱山じゃなくてダンジョンって再確認できたな」
『キックでここの壁破壊できる人正直に言え』
『レベル4以上筋力Bならギリ行ける。これはおかしい』
お、発見した。相手も気づいたのか、ゆっくりと俺のところに来る。
「スケルトンは、もう何体も倒した事がある」
『ランクの低いダンジョンのスケルトンはゴリ押しで倒せるけど、ランクが上がると辛くなるから、しっかりと対策してね』
「親切にどーも」
スケルトンを蹴って倒すが、やはり戦いがいがない。楽に倒せてしまう。
魔石はしっかりと回収する。
それから数時間移動して、弁当を食べる。
「この拳痕、さっき通ったところだよね」
『迷子』
『迷子だな』
『迷子ったか~』
『だから、あれほど普通に進めと⋯⋯』
俺、社会人。魔法使いに近い人間だ。
そんな男が迷子だと?
ふふ、そんな笑い話、紗奈ちゃんですら笑ってくれないさ。
「ま、迷子な訳無いじゃないですかやだな~これは演出、そう演出ですよ」
『そうだねそうだね(暖かい目)』
『頑張りましょうね~』
『見守ってましゅよー』
なんだろうかこの羞恥心って言うか、恥ずかしい気分は。
弁当を片して、スタートの構えを取る。
「必殺マジカルシリーズ、本気走り」
『速すぎ』
『暗くなかったら酔ってたかも』
『ぐわんぐわん』
『なんも見えねぇ』
俺は迷子になった訳では無い。そう、ただ道を間違えて元の場所に戻って来てしまったのだ。
スケルトンとすれ違ったが、無視した。今はクエスト優先だ。
「俺は迷子になってねぇええええ!」
明るい場所に到着した。
「ン? ナニモノダ?」
「くっそ。ややこしい場所にいやがって。俺はお前を退治しに来た者だ。大人しくやられろ!」
「サモン」
前のネクロマンサーのようにスケルトンを大量に召喚して来るが、違う部分がある。
それは、装備を持った大きなスケルトンが居る事だ。
「骸骨がいくら居ようがな、俺にゃ関係ねぇよ」
スマホとリュックを置いて、光源に照らされている場所なので、ステッキも武器にする。
「二時間以内に帰りたいんでね。ソッコーで終わらせるぞ」
フリスビーにする。
「必殺マジカルシリーズ⋯⋯」
「アイスショット」
「あぶね!」
フリスビーを盾にしてギリギリで魔法を防ぐ。
「おまっ、必殺技の名前を言っている時は攻撃も何もしないってのが常識だろ!」
「クダラナイ」
スケルトン達が動き出した。
あのネクロマンサーって案外社交的だったのかもしれない。
構える隙は与えてくれないらしい。
「ま、それでも投げるけどね!」
フリスビーを手首のスナップを利用して投げて、俺は俺で殴って倒して行く。
「ブツリ、ムイミ」
「再生すんの!」
だったら大元を殴るだけだな。
ステッキを手元に戻して、バットにする。
「野球しよーぜ、ボールはてめぇの破片だ!」
適当に近くに居たスケルトンを粉砕しながら、その破片を飛ばして攻撃する。
あんまりダメージになっているようには見えないね。
「スケルトンナイト」
盾と剣を持った、二メートルくらいのスケルトン⋯⋯だからどうした。
「盾を構えている奴の倒し方は簡単だ」
バットを強く握る。
「盾を粉砕する程の威力でぶん殴る! おっら!」
盾を粉砕して、そのまま身体を粉砕する。
前のアオイは人間だから、全力は出せなかった。出しても勝てるかは怪しいけどさ。手加減されてたし。
だけど今回は倒すべき敵であり、骨だ。
「手加減の必要はねぇよな!」
「メンドウ」
「骨をいくら集めようが、俺の攻撃は止められねぇぞ!」
さっきと同じようなスケルトンが盾を構えながら突進して来る。
ふん。脳無しか?
「意味ねぇよ。盾なんざ!」
せめてもっと立派な盾にするこったな!
バットを強く振り下ろす。
スケルトンナイトは盾を前に投げて、横に大きくステップした。
「⋯⋯マジ?」
バットはね、振り下ろしたら、止まらない。
粉砕して地面にクレーターを作り出す。
攻撃終わりの隙を狙って、スケルトンナイトは剣を横薙ぎに振るう。
「魔法少女を⋯⋯舐めんなあああ!」
その程度の攻撃、簡単に躱す事は可能だ。ジャンプして躱す。
「攻撃終わりでてめぇは躱せるか?」
バットを槍投げの様に投げて、頭を砕いてやった。
「スケルトンナイトは復活させないのか? それともできないか?」
「⋯⋯ケンゾクヨ、ユケ」
『盾を構えているから、死角から攻撃する⋯⋯訳無かったわ』
『障壁があるなら、盾があるなら、殴って突破だ』
『止まらねぇよな!』
『ここまでシンプルな映像で楽しめるのは中々無い』
『リッチ相手で対策無しのソロってハラハラしかしないのに⋯⋯なんでこの子は安心して見れるんだ』
『迷子の子、ストレス発散している説』
『良いぞ!』
『必殺マジカルシリーズの何で倒すんだ!』
『物理攻撃が通じないゴースト系の魔物ってどーすんだろ』
『必殺技のマジカルシリーズはきっとゴーストにも通じる』
『ゴースト出るくらいのダンジョンに行けんなら、アイテム買うだろ』
暗視ゴーグル的なのをステッキで再現できる⋯⋯ようで安心した。うん。しっかりと機能している。
さすがは魔法(ご都合)のステッキだ。
「せっかくだから配信してみたいんだけど⋯⋯暗くて全然映んねー」
だったら、こうする。
左手にはスマホ、右手には懐中電灯、準備は万端だ。
最初の挨拶は適当にしようか。
「魔法少女アカツキ、いざ参る!」
クエストで指定された場所はしっかりと覚えているので、その場所に向かう。
『暗い』
『明るさ設定のミスか?』
『うっかり配信始まった』
「残念かは分からんが、今回は意図的にライブ中ですよ~。スマホ撮影なので暗いのは許して」
このダンジョンで出て来る魔物はアンデッドがメインだ。
「暗いと魔物が上手く視えないので、しっかりと耳を澄ます⋯⋯」
カラン、コロン。
「聞こえた!」
俺は走ってその場所に向かおうとしたが、問題が発生した。
分かれ道だ。
「右か、左か」
『右!』
『右!』
『いや左だろ』
『間をとって真ん中』
「あ、その案採用」
どっちかの道で近くに魔物が居るんなら、真ん中を走れば見つけられる。
そのためには⋯⋯この壁が邪魔だ。
「必殺マジカルシリーズ」
『来た、適当必殺!』
「本気蹴り」
壁を破壊する轟音と共に散らばる瓦礫を吹き飛ばしながら進んで行く。
「あー考えてなかったけど、天井とか崩壊しなくて良かった。鉱山じゃなくてダンジョンって再確認できたな」
『キックでここの壁破壊できる人正直に言え』
『レベル4以上筋力Bならギリ行ける。これはおかしい』
お、発見した。相手も気づいたのか、ゆっくりと俺のところに来る。
「スケルトンは、もう何体も倒した事がある」
『ランクの低いダンジョンのスケルトンはゴリ押しで倒せるけど、ランクが上がると辛くなるから、しっかりと対策してね』
「親切にどーも」
スケルトンを蹴って倒すが、やはり戦いがいがない。楽に倒せてしまう。
魔石はしっかりと回収する。
それから数時間移動して、弁当を食べる。
「この拳痕、さっき通ったところだよね」
『迷子』
『迷子だな』
『迷子ったか~』
『だから、あれほど普通に進めと⋯⋯』
俺、社会人。魔法使いに近い人間だ。
そんな男が迷子だと?
ふふ、そんな笑い話、紗奈ちゃんですら笑ってくれないさ。
「ま、迷子な訳無いじゃないですかやだな~これは演出、そう演出ですよ」
『そうだねそうだね(暖かい目)』
『頑張りましょうね~』
『見守ってましゅよー』
なんだろうかこの羞恥心って言うか、恥ずかしい気分は。
弁当を片して、スタートの構えを取る。
「必殺マジカルシリーズ、本気走り」
『速すぎ』
『暗くなかったら酔ってたかも』
『ぐわんぐわん』
『なんも見えねぇ』
俺は迷子になった訳では無い。そう、ただ道を間違えて元の場所に戻って来てしまったのだ。
スケルトンとすれ違ったが、無視した。今はクエスト優先だ。
「俺は迷子になってねぇええええ!」
明るい場所に到着した。
「ン? ナニモノダ?」
「くっそ。ややこしい場所にいやがって。俺はお前を退治しに来た者だ。大人しくやられろ!」
「サモン」
前のネクロマンサーのようにスケルトンを大量に召喚して来るが、違う部分がある。
それは、装備を持った大きなスケルトンが居る事だ。
「骸骨がいくら居ようがな、俺にゃ関係ねぇよ」
スマホとリュックを置いて、光源に照らされている場所なので、ステッキも武器にする。
「二時間以内に帰りたいんでね。ソッコーで終わらせるぞ」
フリスビーにする。
「必殺マジカルシリーズ⋯⋯」
「アイスショット」
「あぶね!」
フリスビーを盾にしてギリギリで魔法を防ぐ。
「おまっ、必殺技の名前を言っている時は攻撃も何もしないってのが常識だろ!」
「クダラナイ」
スケルトン達が動き出した。
あのネクロマンサーって案外社交的だったのかもしれない。
構える隙は与えてくれないらしい。
「ま、それでも投げるけどね!」
フリスビーを手首のスナップを利用して投げて、俺は俺で殴って倒して行く。
「ブツリ、ムイミ」
「再生すんの!」
だったら大元を殴るだけだな。
ステッキを手元に戻して、バットにする。
「野球しよーぜ、ボールはてめぇの破片だ!」
適当に近くに居たスケルトンを粉砕しながら、その破片を飛ばして攻撃する。
あんまりダメージになっているようには見えないね。
「スケルトンナイト」
盾と剣を持った、二メートルくらいのスケルトン⋯⋯だからどうした。
「盾を構えている奴の倒し方は簡単だ」
バットを強く握る。
「盾を粉砕する程の威力でぶん殴る! おっら!」
盾を粉砕して、そのまま身体を粉砕する。
前のアオイは人間だから、全力は出せなかった。出しても勝てるかは怪しいけどさ。手加減されてたし。
だけど今回は倒すべき敵であり、骨だ。
「手加減の必要はねぇよな!」
「メンドウ」
「骨をいくら集めようが、俺の攻撃は止められねぇぞ!」
さっきと同じようなスケルトンが盾を構えながら突進して来る。
ふん。脳無しか?
「意味ねぇよ。盾なんざ!」
せめてもっと立派な盾にするこったな!
バットを強く振り下ろす。
スケルトンナイトは盾を前に投げて、横に大きくステップした。
「⋯⋯マジ?」
バットはね、振り下ろしたら、止まらない。
粉砕して地面にクレーターを作り出す。
攻撃終わりの隙を狙って、スケルトンナイトは剣を横薙ぎに振るう。
「魔法少女を⋯⋯舐めんなあああ!」
その程度の攻撃、簡単に躱す事は可能だ。ジャンプして躱す。
「攻撃終わりでてめぇは躱せるか?」
バットを槍投げの様に投げて、頭を砕いてやった。
「スケルトンナイトは復活させないのか? それともできないか?」
「⋯⋯ケンゾクヨ、ユケ」
『盾を構えているから、死角から攻撃する⋯⋯訳無かったわ』
『障壁があるなら、盾があるなら、殴って突破だ』
『止まらねぇよな!』
『ここまでシンプルな映像で楽しめるのは中々無い』
『リッチ相手で対策無しのソロってハラハラしかしないのに⋯⋯なんでこの子は安心して見れるんだ』
『迷子の子、ストレス発散している説』
『良いぞ!』
『必殺マジカルシリーズの何で倒すんだ!』
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