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奪われる頭脳よみがえる悪夢
165・電脳は人の夢を見るの?
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後で聞いたことであるが愛莉の電脳は三日間シャットアウトしていた。それは淳司が意図的にしたものであったが、当然その時は何が起きているのか分からなった。
愛莉は森の中を彷徨っていた。電脳化された意識も夢をみるのかと不思議に思っていた。ただ、周囲は黄昏のように薄暗く色が少なかった。自分の姿はガイノイドのままであったが、なぜかボロボロだった。
「夢ってみるの・・・でもはっきり起きたとき覚えているかしら?」
全身拘束刑を受けるまで、就寝中に夢を見る事はあった。しかし、それらは起きたら瞬間的に忘れるものであった。だから、そう考えてしまった。よく聞いた話で夢だと分かったら好き勝手出来るとというものがあったが、そんなことは出来なかった。状況がわからないから。その森は見たことがあった・・・これは全寮制の女子高の周囲だと! そう思ったらいつの間にか校舎にいた。そして教室に誰かいないかと探していたら、懐かしい感じがした。それは・・・
「お姉ちゃん! ずっと探していたのよ!」そういって泣きながら抱きついてきたのは安養寺真由美だった。
「真由美ちゃん? 何していたの・・・それに制服姿?」夢の世界であるが、違和感があった。真由美は同じ大学生だし・・・ガイノイド姿なのになぜ愛莉だと認識できるのか、それに彼女は車椅子ではなく普通に自分の足で立っていた。
「そんなのいいじゃないの! 会えたんだから」そういって嬉しそうに踊るかのように飛び跳ねていた。その表情は見たことあっても健常者のように飛び跳ねるのは見たことなかった。
真由美の両脚は事故で損傷し機能が失われていたが、サイバネティクス技術が進歩した現在では、健常者と同じ事が出来るはずだった。でも、彼女は機械化義足にする手術をずっと拒否していた。
「真由美ちゃん、その足どうしたの?」
「これ? 私の本当の姿よ! だって、そうでしょ、お姉ちゃんだってこうすれば・・・」
真由美が呪文のようなことを唱えると、愛莉は高校時代の自分の姿になった。
「これでよし! では、話があるわ! ちょっと移動するわ!」 真由美がそう言うと、周囲の光景が一気に変わった。それは、見たことのない空間だった。
「こ、ここは?」
「オリジナルのエキゾチックブレインよ! 麗華にあった」
「なぜ、ここなの?」
「お姉ちゃん、ずっと隠していたことがあるのよ。オリジナルの安養寺真由美はボディはあってもすでに意識は存在しないのよ! 気付いていないけど、私は電脳なのよ!」
真由美は不気味な笑みを浮かべていた。そんな彼女を見たことがなかったので恐怖していた愛莉であった。
愛莉は森の中を彷徨っていた。電脳化された意識も夢をみるのかと不思議に思っていた。ただ、周囲は黄昏のように薄暗く色が少なかった。自分の姿はガイノイドのままであったが、なぜかボロボロだった。
「夢ってみるの・・・でもはっきり起きたとき覚えているかしら?」
全身拘束刑を受けるまで、就寝中に夢を見る事はあった。しかし、それらは起きたら瞬間的に忘れるものであった。だから、そう考えてしまった。よく聞いた話で夢だと分かったら好き勝手出来るとというものがあったが、そんなことは出来なかった。状況がわからないから。その森は見たことがあった・・・これは全寮制の女子高の周囲だと! そう思ったらいつの間にか校舎にいた。そして教室に誰かいないかと探していたら、懐かしい感じがした。それは・・・
「お姉ちゃん! ずっと探していたのよ!」そういって泣きながら抱きついてきたのは安養寺真由美だった。
「真由美ちゃん? 何していたの・・・それに制服姿?」夢の世界であるが、違和感があった。真由美は同じ大学生だし・・・ガイノイド姿なのになぜ愛莉だと認識できるのか、それに彼女は車椅子ではなく普通に自分の足で立っていた。
「そんなのいいじゃないの! 会えたんだから」そういって嬉しそうに踊るかのように飛び跳ねていた。その表情は見たことあっても健常者のように飛び跳ねるのは見たことなかった。
真由美の両脚は事故で損傷し機能が失われていたが、サイバネティクス技術が進歩した現在では、健常者と同じ事が出来るはずだった。でも、彼女は機械化義足にする手術をずっと拒否していた。
「真由美ちゃん、その足どうしたの?」
「これ? 私の本当の姿よ! だって、そうでしょ、お姉ちゃんだってこうすれば・・・」
真由美が呪文のようなことを唱えると、愛莉は高校時代の自分の姿になった。
「これでよし! では、話があるわ! ちょっと移動するわ!」 真由美がそう言うと、周囲の光景が一気に変わった。それは、見たことのない空間だった。
「こ、ここは?」
「オリジナルのエキゾチックブレインよ! 麗華にあった」
「なぜ、ここなの?」
「お姉ちゃん、ずっと隠していたことがあるのよ。オリジナルの安養寺真由美はボディはあってもすでに意識は存在しないのよ! 気付いていないけど、私は電脳なのよ!」
真由美は不気味な笑みを浮かべていた。そんな彼女を見たことがなかったので恐怖していた愛莉であった。
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