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迷宮魔道な場所へ
97・ガイノイド・アイリ(4)
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基本的にはガイノイド・エリーとガイノイド・アイリは同じ構造をしていた。人間を材料にしてナノマシンなどによって製造されるという鬼畜な機械であった。そんな鬼畜な事が許されるのも死刑相当の受刑者だからだ。
山村愛莉は法匪ともいえる連中によって社会的に処刑されたのだ。死刑制度の代替として全身拘束刑が導入された時、時の杠司法長官はこういった。「死刑が危険な犯罪者を社会的に永久に社会から隔離するものであるのと同様の効果がある。人間ではなくなるからだ。そのかわり罪の償いを目に見える形でやらせることが出来る」と。
愛莉は知っていたとはいえ、自分の身体が人間でないのを思い知らされた。人工樹脂のようになった筋肉組織、プラスチックのようになった骨組織、真っ赤な血液に変わり油のようなものが循環するチューブ。そして電気配線になった神経と各所にある基盤・・・これを見て人間だったと思うのはいないだろうという状態だった。
「イメージを受け取ったわよ。淳司、聞いていいかしら? こんなに改造されても人間らしくなれる?」
そう聞いてみたが、予想通りの答えが戻って来た。
「大丈夫さ! 人間にしか見えないガイノイドっているだろ。あんな風にすればいいんだよ。それにね、愛莉ちゃんはラッキーだよ。生殖組織は人間だった時のものが温存されているから、結婚して子供を産めるさ!」
それを聞いて愛莉は期待通りだけど気になった事があった。機械になった女って子供産んでも大丈夫なの?
山村愛莉は法匪ともいえる連中によって社会的に処刑されたのだ。死刑制度の代替として全身拘束刑が導入された時、時の杠司法長官はこういった。「死刑が危険な犯罪者を社会的に永久に社会から隔離するものであるのと同様の効果がある。人間ではなくなるからだ。そのかわり罪の償いを目に見える形でやらせることが出来る」と。
愛莉は知っていたとはいえ、自分の身体が人間でないのを思い知らされた。人工樹脂のようになった筋肉組織、プラスチックのようになった骨組織、真っ赤な血液に変わり油のようなものが循環するチューブ。そして電気配線になった神経と各所にある基盤・・・これを見て人間だったと思うのはいないだろうという状態だった。
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