40 / 57
宮廷パーティーにて
人形化(1)
しおりを挟む
宮廷に向かう準備の為にわたしは三階にある秘密の部屋に連れてこられた。そこは人間を完全に人形にする措置室だった。この部屋で人形の啓子やチヅルやナズナを人形体にしているとのことだった。
本来、ここで人形化されたものは最低でも一ヶ月は元に戻すことはできないようだけど、今回は特別に四日間で元の啓子に戻してくれるそうだ。でも、何度も宮廷にいっている啓子と違う事がバレないようにするため、それなりの措置をするということだった。それにしても、啓子はわたしなのにね!
服を脱ぎ一糸まとわぬ姿になった時、措置をするものがやって来た。それは全身真っ黒な甲冑のようだけど、身体に張り付いているような不気味な奴だった。
「あなたは?」
「俺は橘花宮家直属の人形師の賢隆だ。これからそなたを人形に変える。でもその前に言っておくことがある。そなたは先日女官たちに人形にしてもらったが、その時とやり方が違う! そのやり方は一子相伝の奥義であるから、人形になる間は眠ってもらうぞ!」
そういって賢隆はわたしにお香のようなものを嗅がせた。すると眠くないはずなのに意識が遠くなってきだした。後で聞くと人形の啓子がやった方法はすぐ人間に戻れるやり方だけど、賢隆がやると一年ぐらいは人形の中にいても問題がないという事だった。でも、それっておかしくないかしらん? ともかく、わたしは眠ってしまった。だから、そのあと自分がどうやって人形になるのかは知らない。
次に目を覚ましたのは、二時間ぐらい後の事だった。瞼を開くというか、人形の瞳に映ったのを感じたのであるが、変な感じだった。なにか水中眼鏡を通して外を見ているような気分だった。
本来、ここで人形化されたものは最低でも一ヶ月は元に戻すことはできないようだけど、今回は特別に四日間で元の啓子に戻してくれるそうだ。でも、何度も宮廷にいっている啓子と違う事がバレないようにするため、それなりの措置をするということだった。それにしても、啓子はわたしなのにね!
服を脱ぎ一糸まとわぬ姿になった時、措置をするものがやって来た。それは全身真っ黒な甲冑のようだけど、身体に張り付いているような不気味な奴だった。
「あなたは?」
「俺は橘花宮家直属の人形師の賢隆だ。これからそなたを人形に変える。でもその前に言っておくことがある。そなたは先日女官たちに人形にしてもらったが、その時とやり方が違う! そのやり方は一子相伝の奥義であるから、人形になる間は眠ってもらうぞ!」
そういって賢隆はわたしにお香のようなものを嗅がせた。すると眠くないはずなのに意識が遠くなってきだした。後で聞くと人形の啓子がやった方法はすぐ人間に戻れるやり方だけど、賢隆がやると一年ぐらいは人形の中にいても問題がないという事だった。でも、それっておかしくないかしらん? ともかく、わたしは眠ってしまった。だから、そのあと自分がどうやって人形になるのかは知らない。
次に目を覚ましたのは、二時間ぐらい後の事だった。瞼を開くというか、人形の瞳に映ったのを感じたのであるが、変な感じだった。なにか水中眼鏡を通して外を見ているような気分だった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
28
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる