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第一章 ― 優 ―
写真同好会②
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その日のお昼に、中学から一緒の菜摘ちゃんとクラスで仲良くなったさやちゃんと机をくっつけてお弁当を食べていたとき、ふと思って、さやちゃんに聞いてみた。
「ねーねー、久住遥斗先輩って知ってる?」
さやちゃんは一コ上にお姉ちゃんがいるから、遥斗先輩のことを知っているかと思ったのだ。
「知ってるよー。すっごい美形ですっごい変わり者だって人でしょ? 私は見たことないけど、優はもうチェックしてるの?」
「すっごい美形なんているの? この学校に?」
美形と聞いて、菜摘ちゃんが食いついてきた。
「うん、誰もが認める美形だけど、授業には出ないで絵ばっかり描いてるから目撃情報が少ないんだって。なんかいっぱい賞を獲ってるから、学校もなにも言わないっていう噂。さすが私立よね。なんか自由」
「へー、でも、変人っていうのは?」
授業をサボるのはどうかと思うけど、変人ってことにはならない。
「あのね……」
さやちゃんは声をひそめた。私たちは自然と顔を寄せ、内緒話の体勢になる。
「変人というか……悪い噂があって、久住先輩は、いろんな女の子に貢がせてて、その代わりにその子を抱いてあげてるんだって……」
「きゃー、マジで? 貢いだら誰でも?」
「そう、誰でも来る者拒まずなんだって」
「…………」
私はさやちゃんと菜摘ちゃんの会話を唖然として聞いていた。
え、そんな人だったの……?
私は遥斗先輩の顔を思い浮かべる。
そんな感じしなかったけど…。
「どうしよう……私、遥斗先輩に一ヶ月間、お弁当を作ってあげる約束しちゃった」
「「えぇーーっ!」」
二人が揃って大声をあげたので、クラス中が振り向いた。
大勢の視線を浴びて、私たちは首をすくめる。
「ごめん、大声出して。でも、なんでそんなことになったのよ?」
「そうそう、いつの間に?」
二人が詰め寄る。私は昨日のことを話して聞かせた。
「なるほどねー。あー、ビックリした。優が危ない道に踏み出しちゃったのかと思ったよ」
「本当に。誰よりも健全そうなのに」
「誰よりも健全って褒めてないよね?」
むぅっとなって膨れると、二人が慰めてくる。
「だって、優ってさー、目が大きくてかわいい顔をしてるから小動物系っていうか、なんか撫でたくなるんだよね」
「わかるわかる! 愛されて育ったって感じで真っすぐだし、愛いヤツって感じ?」
菜摘ちゃんもさやちゃんも私のこと、そんな風に思っていたんだ。そりゃ、健全な家庭でかわいがられて育った自覚はあるけどさー。
「………なんかペットみたいな扱いなんですけど」
「ペット!」
「そう、それそれ」
キャハハっと笑われて、口を尖らせる。
ものすごく不機嫌になった私に、ごめんごめんと二人は謝った。
「でも、割とかわいいのに、ショートカットがボーイッシュで色気もないし、優にはそのままピュアでいてほしいよ」
「まだ言うか!」
殴りかかるフリをして、私は拗ねる。
「そんな優が大好きだよー」
「私もー!」
突然の告白に、怒るに怒れない。
「ねーねー、久住遥斗先輩って知ってる?」
さやちゃんは一コ上にお姉ちゃんがいるから、遥斗先輩のことを知っているかと思ったのだ。
「知ってるよー。すっごい美形ですっごい変わり者だって人でしょ? 私は見たことないけど、優はもうチェックしてるの?」
「すっごい美形なんているの? この学校に?」
美形と聞いて、菜摘ちゃんが食いついてきた。
「うん、誰もが認める美形だけど、授業には出ないで絵ばっかり描いてるから目撃情報が少ないんだって。なんかいっぱい賞を獲ってるから、学校もなにも言わないっていう噂。さすが私立よね。なんか自由」
「へー、でも、変人っていうのは?」
授業をサボるのはどうかと思うけど、変人ってことにはならない。
「あのね……」
さやちゃんは声をひそめた。私たちは自然と顔を寄せ、内緒話の体勢になる。
「変人というか……悪い噂があって、久住先輩は、いろんな女の子に貢がせてて、その代わりにその子を抱いてあげてるんだって……」
「きゃー、マジで? 貢いだら誰でも?」
「そう、誰でも来る者拒まずなんだって」
「…………」
私はさやちゃんと菜摘ちゃんの会話を唖然として聞いていた。
え、そんな人だったの……?
私は遥斗先輩の顔を思い浮かべる。
そんな感じしなかったけど…。
「どうしよう……私、遥斗先輩に一ヶ月間、お弁当を作ってあげる約束しちゃった」
「「えぇーーっ!」」
二人が揃って大声をあげたので、クラス中が振り向いた。
大勢の視線を浴びて、私たちは首をすくめる。
「ごめん、大声出して。でも、なんでそんなことになったのよ?」
「そうそう、いつの間に?」
二人が詰め寄る。私は昨日のことを話して聞かせた。
「なるほどねー。あー、ビックリした。優が危ない道に踏み出しちゃったのかと思ったよ」
「本当に。誰よりも健全そうなのに」
「誰よりも健全って褒めてないよね?」
むぅっとなって膨れると、二人が慰めてくる。
「だって、優ってさー、目が大きくてかわいい顔をしてるから小動物系っていうか、なんか撫でたくなるんだよね」
「わかるわかる! 愛されて育ったって感じで真っすぐだし、愛いヤツって感じ?」
菜摘ちゃんもさやちゃんも私のこと、そんな風に思っていたんだ。そりゃ、健全な家庭でかわいがられて育った自覚はあるけどさー。
「………なんかペットみたいな扱いなんですけど」
「ペット!」
「そう、それそれ」
キャハハっと笑われて、口を尖らせる。
ものすごく不機嫌になった私に、ごめんごめんと二人は謝った。
「でも、割とかわいいのに、ショートカットがボーイッシュで色気もないし、優にはそのままピュアでいてほしいよ」
「まだ言うか!」
殴りかかるフリをして、私は拗ねる。
「そんな優が大好きだよー」
「私もー!」
突然の告白に、怒るに怒れない。
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