90 / 404
90
しおりを挟む
翌日も、更に翌日も彼女の机はマジックで落書きがされていた。
だから毎日僕はその落書きを消した。
犯人が落書きをして、僕が消すという意味のない日々が1週間以上続いた。
その間、犯人はやはり次の行動にも移っていた。
下駄箱にある彼女の上履きの中に砂が押し込められていた。
その他にも彼女の体操着が破られているということもあった。
まさか、本当にここまでやってくるとは思ってはいなかった。
何も悪いことをしていない彼女に、こんなにも嫌がらせをしてくるなんて信じられなかった。
確かに彼女は他の女子のように、普通にお喋りをすることは出来ないし、大人しい性格だからクラスに馴染んでいるとは言えない。
だからって嫌がらせの対象になるなんて酷すぎる。
でも、こんなこともあろうかと対処はしていた。
けれどこれ以上のことをしてきたら、許す訳にはいかないと思っていた。
そんなある日、今日もいつものように朝イチで学校に登校していた。
彼女の下駄箱を覗くと、いつものように上履きには砂が詰め込まれていた。
直ぐに対処を終えて教室に向かった。
机の中に手紙を入れようと中を覗いてみたけど、特にイタズラをされてはいなかった。
ただ1つを除いては…。
僕は机の中に手を入れてそれを取り出した。
手が震えると同時に胸が高鳴るのがわかった。
僕はそれと引き換えに僕の手紙を中に入れた。
そして彼女からのそれを読み始めた。
だから毎日僕はその落書きを消した。
犯人が落書きをして、僕が消すという意味のない日々が1週間以上続いた。
その間、犯人はやはり次の行動にも移っていた。
下駄箱にある彼女の上履きの中に砂が押し込められていた。
その他にも彼女の体操着が破られているということもあった。
まさか、本当にここまでやってくるとは思ってはいなかった。
何も悪いことをしていない彼女に、こんなにも嫌がらせをしてくるなんて信じられなかった。
確かに彼女は他の女子のように、普通にお喋りをすることは出来ないし、大人しい性格だからクラスに馴染んでいるとは言えない。
だからって嫌がらせの対象になるなんて酷すぎる。
でも、こんなこともあろうかと対処はしていた。
けれどこれ以上のことをしてきたら、許す訳にはいかないと思っていた。
そんなある日、今日もいつものように朝イチで学校に登校していた。
彼女の下駄箱を覗くと、いつものように上履きには砂が詰め込まれていた。
直ぐに対処を終えて教室に向かった。
机の中に手紙を入れようと中を覗いてみたけど、特にイタズラをされてはいなかった。
ただ1つを除いては…。
僕は机の中に手を入れてそれを取り出した。
手が震えると同時に胸が高鳴るのがわかった。
僕はそれと引き換えに僕の手紙を中に入れた。
そして彼女からのそれを読み始めた。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
にゃんというイケメン
福守りん
ライト文芸
マンチカンのマルは、野良猫。
愛するなわばりを、他のなわばりからきた猫たちに、奪われそうになって……?
新感覚☆猫バトル!
・登場猫
おれ(マンチカン) 主人公。ちいさくてまるっこいから、「マル」と呼ばれている。
アメショー(アメリカンショートヘア) イケメン。
キジトラ おっさん。おれのなわばりのボス。
ペルシャ 長老。
シャム 皮肉屋。
白猫
茶トラ猫
・敵陣営
スフィンクス 賢い。いけすかない。
黒猫の三兄弟
サビ猫
はちわれ
他にも、いろいろ書いてます。
作者ページからどうぞ。
時間のない恋
東雲 周
ライト文芸
アカウント変更しました。
学園ものになっています。
普段あまり本を読まない人にも気楽に読んでもらえて、かつ「ワールド」に引き込めるような作品にしたいと思っています。
シンプルな文章で、複雑な内容を。
どうぞよろしくお願いします。
~追記~
この作品は、「普段あまり小説を読まない」、「どちらかといえばアニメや漫画派」といった、「長い文字列を見ると疲れる、続きを読む気力がなくなる」という現象がよく見受けられる若者世代に焦点を当てて、「少しでも多くの人に本の楽しさを感じてほしい」という想いから創作が始まったものなので、会話文を多用し漫画やアニメを模した形式で展開を進める、作品になっています。
「句読点の打ち方」や「漢字、カタカナ、ひらがなの使い分け」などにも配慮しているので、気になった方は、ぜひ注目して読んでみて下さい。
【完結】浄化の花嫁は、お留守番を強いられる~過保護すぎる旦那に家に置いていかれるので、浄化ができません。こっそり、ついていきますか~
うり北 うりこ
ライト文芸
突然、異世界転移した。国を守る花嫁として、神様から選ばれたのだと私の旦那になる白樹さんは言う。
異世界転移なんて中二病!?と思ったのだけど、なんともファンタジーな世界で、私は浄化の力を持っていた。
それなのに、白樹さんは私を家から出したがらない。凶暴化した獣の討伐にも、討伐隊の再編成をするから待つようにと連れていってくれない。 なんなら、浄化の仕事もしなくていいという。
おい!! 呼んだんだから、仕事をさせろ!! 何もせずに優雅な生活なんか、社会人の私には馴染まないのよ。
というか、あなたのことを守らせなさいよ!!!!
超絶美形な過保護旦那と、どこにでもいるOL(27歳)だった浄化の花嫁の、和風ラブファンタジー。
自分隠しのナルシスト達は付き合いたくないようなので、告白します。
せにな
恋愛
※この紹介文はプロローグとまっっっったく同じです。
「ぼ、僕と付き合ってください!」
「わ、私と付き合ってください!」
誰もいない校舎裏。
黒髪の前髪が目の下まで伸び、寝癖も付いていて眼鏡をかけてパッとしない男子生徒が頭をうつむけて手を伸ばす。
赤紫色の前髪が目の下まで伸び、くしゃくしゃの髪の毛が腰まで伸びていて眼鏡をかけて不潔オーラが漂う女子生徒が頭をうつむけて手を伸ばす。
「「え?」」
目を丸くして見つめ合う。
それもそうだ。こんな寝癖もつけている男と不潔オーラ漂う女に対して告白するとは誰も思わない。もちろんこの2人も思っていない。
「えっと、よろしくお願いします?」
「あ、おう。よろしく?」
◇ ◇
よっしゃ!!
もしこれで俺に好意を抱く人がいても彼女がいるって言える!
正直こんなブスを彼女としてみたくは無いが致し方ない!こいつなら付き合ってもデートとかしなくても大丈夫だろ!
こんな考え方をしてるのは聡善勇。咲明高等学校に通う高校1年生だ。
中学の頃は学校中のありとあらゆる女子からモテまくっており、高校ではモテたくない!という決心して冴えない男子へと進化した男。それが聡善勇だ。
♡ ♡
やった!!
もし私に好意を抱く人がいても彼氏がいるから無理!って断れる!
本音を言うとこんな寝癖がついててパッとしない男よりかはもっとかっこいい男と付き合いたかったけど、まぁ多少は大目に見るてあげる!私の優しさに感謝しなさい!
こんな考え方をしてるのは星澤紗夜。咲明高等学校に通う高校1年生だ。
中学の頃は学校中のありとあらゆる男子からモテまくっており、高校ではモテたくない!という決心して不潔なモテない女子へと進化した女。それが星澤紗夜だ。
☆ ☆
人間誰しもモテたら自惚れてしまう。だが時にそのモテも鬱陶しく思ってしまうことがある。
贅沢な悩みだが、モテるのが辛くなった人は自分を隠してしまう。その自分の隠し方が上手すぎるモテ男とモテ女のラブコメ。
旧名:モテ男とモテ女のラブコメ
夏の扉が開かない
穂祥 舞
ライト文芸
コントラバスをたしなむ大学生の泰生(たいき)は、3回生になり通うキャンパスが変わったことを理由に、吹奏楽部を退部する。だが1回生の頃から親しくしていた旭陽(あさひ)との関係が拗れたことも、退部を決めた理由であることを周囲に隠していた。
京都・伏見区のキャンパスは泰生にとって心地良く、音楽を辞めて卒業までのんびり過ごそうと決めていた。しかし、学校帰りに立ち寄った喫茶店でアルバイトをしている、同じ学部の文哉(ふみや)と話すようになり、管弦楽団に入部しろとぐいぐい迫られる。生活を変えたくない気持ちと、心機一転したい気持ちの板挟みになる泰生だが……。
綺想編纂館朧様主催の物書き向け企画「文披31題」のお題に沿って、7/1から1ヶ月かけて、2000字程度の短編で物語を進めてみたいと思います。毎回引きを作る自信は無いので、平坦な話になると思いますし、毎日更新はおそらく無理ですが、実験的にやってみます。私が小さい頃から親しんできた、ちょっと泥臭い目の京都南部を感じていただければ。
この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは、何ら関係ありません。
スターライトチェイス101
シロタカズキ
ライト文芸
「スターライト・チェイス101」は、101人の若き女性たちが日本全国から集められ、夢という名のオーディションで競い合う物語である。この番組を通じて、たった11人だけが選ばれ、国際的なアイドルグループの一員としてデビューするチャンスをつかむ。個々の才能と情熱を光らせながら、彼女たちは審査員の厳しい目と観客の期待を背にパフォーマンスを繰り広げる。初回のオーディションから始まり、彼女たちの成長と友情、競争を描くこの物語は、スターダムを目指す若者たちの輝きと葛藤を生き生きと映し出す。
ファンレター~希望、繋ぐ馬へ~
緋野 真人
ライト文芸
【第10回ネット小説大賞一次選考通過作品】
かつて、縁があったサラブレットにファンレターを送る程、その馬を応援していた優斗は、その馬の初重賞制覇が掛かる一戦をテレビ観戦中、ある病魔に襲われて生死を彷徨う事となる。
一命を取り留めた優斗は、その病気の後遺症で身体に障害を負ってしまい、彼がそんな身体で生きていく事に絶望していた頃、その馬……クロダテンユウも次のレース中、現役続行が危ぶまれる大怪我を負ってしまう。
退院後、半ば自堕落な生活を貪っていた優斗は、リハビリを担当していた言語療法士で、幼馴染でもある奈津美に誘われてクロダテンユウの故郷でもある牧場を訪問、そこで謀らずも、怪我からの復帰のために奮闘する彼と再会する。
そこで、クロダテンユウとその関係者たちの、再起に向けて諦めない姿を知った事で、優斗の苛まれた心は次第に変わって行き、クロダテンユウとその関係者たちもまた、優斗の様なファンの思いに応えようと、有馬記念での本格復帰を目指すのだった。
※…優斗の半生は、病気も含めて筆者の人生を投影した、私小説の意味合いもあります。
尚、『小説家になろう』さんにて、当初書き上げたのが2016年(※現在は削除)のため、競馬描写に登場する設定やレース名などが、現在と異なる点はご容赦ください。
※2022年10月1日より、カクヨムさんでも重複掲載を始めました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる