パパLOVE

卯月青澄

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ドリンクバーのコーナーに行くとグラスを2個取ってパパとディスペンサーの前に立った。

私はドリンクバーの1杯目はメロンソーダと決めている。

メロンソーダをグラスに注ぎ終えてパパを見るとカルピスソーダをグラスに注いでいた。

パパの意外なチョイスに胸がキュンとした。

パパ、かわいい♡

席に戻って5分ほどすると料理が運ばれてきた。

私が注文したエビドリアと山盛りフライドポテト、パパが注文したビーフステーキとライスセット。

「いただきます」

「どうぞ」

私はポテトを数本口にしたあとにエビドリアを食べた。

う~ん、やっぱり美味しいなぁ。

私がこのファミレスで働くことに決めたのはエビドリアが絶品だったから。

しばらくすると席に店長がやって来た。

「店長特製のシーザーサラダ。サービスなんで食べて下さい」

「やったぁ。店長、ありがとう」

「すいません、ごちそうになります」

粉チーズとクルトンがたっぷりのったシーザーサラダは、ちょっとしつこかったけど美味しかった。

食後には私とパパにチョコレートパフェをサービスしてくれた。

ありがとう、店長。

食事を終えると、パパは家の近くまで送ってくれた。 

「送ってくれてありがとう。それと、夕食ご馳走さまでした」

「どういたしまして」

「じゃあね」

「じゃあ、おやすみ」

私は繋いた手を離すと、マンションの入口に向かって歩き出した。

私の足音しか聞こえなかったので振り向くと、パパがこっちを見ながら立っていた。

それが何を意味しているのかはわからなかったけど、たまらなくなった私はパパに向かって走り出した。

そして思い切りパパの胸に飛び込んだ。

パパは何も言わずに、私を抱きしめてくれた。

「もっと一緒にいたかった」

「そうだね」

「帰りたくない」

「今日は遅くなっちゃったけど、今度はパパの家に遊びに来るといいよ」

「いいの?」

「あとでパパの住所をメールするよ」

「嬉しい」

それでもパパと離れるのは悲しかった。

「パパ…」

私はパパの胸に顔をうずめて、何度も何度もパパの匂いを吸い込んだ。
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