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冒険者編
第61話 ★転生者ピョウヘイとピュロユキ 3 A
しおりを挟む俺はパーティの、さらなる強化を考えている。
冒険者パーティを強くするには、なんといっても仲間を増やすことだ。
俺やピュロユキが荷物運びや、飯の準備などの雑用をやっているが、新人を加えてそいつに雑用をして貰えば、俺たちの負担が減って、今より戦闘に専念できる。
そこで、パーティ参加希望者の情報を集めようと、掲示板を見に来ていた。
──そこで、それを見た。
ハーレムメンバーを……
募集、だと?
ふざけているのか?
俺はジョリーさんに、この張り紙を出した奴のことを聞いた。
情報通のジョリーさんは、そいつの情報も詳しく知っていた。
なんでもそいつは、貴族の家のドラ息子で──
実家を追い出されて、冒険者もどきをやっている糞餓鬼だそうだ。
家を追い出されるときに、手切れ金として大金を渡されたらしい。
新人のくせに金だけはあるので、馬車を持ち、女を沢山侍らせているそうだ。
労働奴隷の女を購入して、自分の世話をさせているのだという……。
──かわいそうに。
俺はそいつが連れているという、女の子たちに同情したが──
金で買われている以上、どうしてやることも出来ない。
話を聞いてムカつきはしたが、そいつは犯罪をしているわけではない。
俺が痛めつけて、シメてやろうかと思ったが、この町には悪い奴はごまんといる。
そいつら全員の相手をしていたら切りがない。
不快だが、無視しておこう。
それに俺が何かしなくても、どうせそのうち痛い目を見るだろう。
冒険者は命懸けの職業だ。
遊び半分で首を突っ込む奴は、すぐに死ぬ。
俺はそう思い、わざわざそいつを懲らしめる必要はないと判断した。
だが──
俺のその判断は、間違っていた。
パーティメンバーに緊急の召集があった。
次の魔物退治までには、まだ随分と日にちがある。
呼び出しとは珍しい。
──いったい何の用だろう。
俺はピュロユキと共に宿を出て、冒険者ギルドのいつもの場所で、仲間と落ちったた。みんなの表情は暗かった。
どうしたんだと訳を聞くと、例の貴族の家を追い出されたボンボンが、フジインに言い寄っているらしい。
『俺のパーティに入って、性奴隷になれ』そう言って、迫っているそうだ。
──は?
そんなの無視すればいいだろ!!
憤って俺はそう叫んだ。
しかし、奴は実家の名前を持ち出して、『自分に逆らえば、どうなるか分かっているのか?』と言って、脅してきたそうだ。
「──だが奴は、その実家を追い出されてきたんだろ?」
俺はそう言ったが、貴族というのはメンツに拘るらしく、自分たちの名前を無視した平民の冒険者に対し、どう出るか分からないらしい。
それで皆、困っているのだそうだ。
「……だったら、俺達でそいつを痛い目に遭わせてやれば、良いんじゃないか?」
俺がそう提案すると、ゲイスケが──
我が意を得たりと、力強く頷く。
「──やるか」
といって、乗ってきた。
俺たちは若手の中で、上位の実力を持ったチームだ。
これまで無数の魔物と戦い、戦闘経験を積んできた。
昨日今日この町に現れて、金の力で装備を整えている奴に、負けるわけがない。
それにゲイスケは知恵者で作戦を考えるのが上手いし、ジョリーさんの協力もある。俺達で力を合わせて、ハーレム野郎にお灸を据えてやるんだ。
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