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デートだ
しおりを挟む今日はデートだ。
シルの両親の思いでの場所、ここでキスすると幸せになれるとか。
完璧に2人だけにはなれなかった…
私は王子でまだ成人もしてない、公爵やカイに比べると弱い。
襲撃を受けたら自分の身も守れない。
あと、もしかしたら私がシルにキスしようとたくらんでるのをカイがばらしたか…
ともかく、このままではシルを守ることも出来ないと気付いて剣術を習いだした。
カイは公爵に幼い頃から稽古してもらてるようだし。
父上も公爵に付き合わされて学生の頃鍛えたと。
私も公爵に頼みたかった。
父上が私にあんな思いをさせたくないとか、公爵が王子をぼこぼこには出来ませんと言われて違う者に教わっている。
「私の力が至らないからシルの夢を叶えられないかも知れない。」
さすがに、団長と副団長の前でキスはシルが恥ずかしいだろうし。
私が恥ずかしい。
「クロウはそのままで十分素敵です。私は信じてますから。クロウが私の夢を叶えてくれるって。きっとあと3年もしたら背も高くなって、とってもかっよくなります。生徒代表になるほど優秀で誰もがクロウの事を好きになります。自信をもってください。」
「そうか。そうだな、少し焦ったようだ。自分の力不足を感じたなら努力するしかないか。3年か卒業を予定してる年だな。」
「はいそれまでは大丈夫です。」
「3年は待ってくれるか?」
「私はいつでも大丈夫ですが、回りは待ってくれませんよ?」
いつでも大丈夫なのか?
確かに回りの男が動き出しそうだ。
「そうだな。そういえば来年には社交デビューすると聞いたが?」
「はい、お母様もお許しくださったので。兄様のお相手がいた場合従兄弟と行こうと思ってます。」
「あの、辺境のか?」
あいつはシルの本当の婚約者候補だったやつだ。
私は隣国の姫を貰う予定だったが産まれたのは男だったそうで。
シルの亡くなったお婆様がその国の姫で親戚に当たるからと候補に上がった。
「そうですね。クロウは王族として別になりますから。」
「事故チュー…」
「自己中?」
「なんでもない気にしないでくれ。」
「取りあえずこの美味しそうな軽食、食べてもよろよろしいでしょうか?」
「好きなだけ食べてくれ。」
シルは止める者が居ないから。
ドレスが汚れるのに草の上を転がり出した。
「……シル、顔が草と泥だらけだぞ。」
「本当ですか?ここでしょうか?」
「違う。取ってやるから目をつぶっていろ。」
「はい。」
泥が取れない…。
むしろ広げてしまってるような…
…無防備と言うのだろうな。
こんなに近くで目を閉じられると…
キスをしてしまった。
今度はちゃんとしたやつだ…でもシルは気付いてない。
このまま気付かせそうか?
副団長と目があった…
最低な男を見る顔だ。
母上が父上と喧嘩した時に見せる!
まずい!
許可なくかってにキスしいてる嫌われるかも知れない。
ばれないように…
「いいぞ……」
顔をふきすぎてヒリヒリすると怒られたが、キスはばれてない。
帰りの馬車でキスの感動を噛みしめていた。
最低でもシルの始めては私だ…
王宮に着いて点呼だ。
団長達の口止めもしておく。
「団長、副団長。今日の事は口外しないよう頼む。」
「「承知しました。」」
団長は同情するような、副団長は残念な物を見るような表情だがしかたない…
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