エラーから始まる異世界生活

第７章

戴冠式

　ボレロの戴冠式が始まった。

「ワーグナー及びカービングを統べる皇帝ランスロット陛下の御入来」

　と司会の声と共に謁見の間の大扉が開き、俺はナンシーを伴い中に踏みいる。

　ワーグナーとほぼ同じ作りだ。柱のデザインが異なる位で、大きさは多分同じだ。
　そう言えば聞いたことがある。
　カービング、ボレロ、バルバロッサの城は同じ建築家のデザインだと。
　サイズは確か同じで、柱のデザインが違うとアリアが言っていた。

　扉を潜ると５人組が後ろに付き従い、両脇をアリゾナとオリヴィアが挟み、ホーネットが斜め前を旗を持ち歩いていく。装備は儀式用の派手なのだ。

　勿論貴族席の最前列は俺の妻達だ。
　但し、貴族の場所と玉座の間の左右に総督がいる。

クレアとメイベルは思う所があり、敢えて後方で観察をしている。

　玉座の前に来るとボレロの王妃が

「皇帝ランスロットよ、来訪の理由を我が王に述べよ」

「王権委譲の申し入れがあり、受託の証として参った次第だ」

　ボレロ王が

「王権委譲を受託頂き誠にありがとうございます。先の魔物の討伐とダンジョン攻略の功績により、我がボレロの王権を委譲するものとする。我の最後の国王としての最後の責務を果たすものとする。ここにいる皇帝ランスロットに本日をもってしてボレロは庇護下に入らんとする。この冠をランスロット陛下へ戴冠する事で委譲を完了とする」

　セレナがボレロ王から王冠を外し、恭しくナンシーが持つトレーに置いた。そしてシェリーが王冠を手に持ち俺の頭に被せ、戴冠が終わるとボレロ王が

「これによりボレロのランスロット陛下への王権委譲を完了とする。皇帝ランスロット陛下万歳」

　そうすると、皆が万歳をし、少ししてからアリゾナが「鎮まれい」
　と叫んでから俺がスピーチをする。

　基本的にワーグナーと同じだ。
　最後にジャックナイフにこれから赴き、バルバロッサから救い、魔物の討伐をしに行く旨を話して、俺はダンジョン組を引き連れてその場を後にした。

　勿論カービングとワーグナーに返す者をゲートで送り、ジャックナイフ攻略同行をする者を着替えさせ、ジャックナイフにゲートで向かい、残りの道程を進むのであった。

　今回ワーグナーにはアリアを残した。カービングにはメイベル。ロトナとドロシーは同行だ。ワーグナー組からはクロエとセチアも。
勿論オリヴィアもだ。

但し、オリンズとホーネットはボレロに残る。周辺にいる魔物を駆逐するためだ。
アリゾナは同行する。

ファイヤークリスタルはアルフレッドはカービングに配置。残りの二人は同行だ。
ムーンストーンとムーンラートはボレロに残留。但しクレアは同行だ。
ブラックスワンはワーグナーに残留。

同行するのはブラックオニキス、アリゾナ、オリヴィア、クロエ、ロトナ、ドロシー、水樹、セレナ、コーム、アレイ、ユリア、ルシテル、五人組こんな感じにする事にまずはしていた。

馬車三台に分乗してジャックナイフを目指し進むのであった。