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9章 家族
41話
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真理子、志田、洋平は一緒に暮らすことになった。
結果論に過ぎないかもしれないけれど、ちょっと素直になればこの形にはすぐになったんだと思う。
でも、そのきっかけは当事者だけじゃ作れない。それが真理子の感じたことだった。
「死中に活を求める、だな」
志田がつぶやく。
「シチュー? カツ? 今日の晩ご飯?」
「どんなに絶望的な状況であっても、生き残るための道を探すこと。故事成語だな」
志田が解説してくれる。
「それが何か?」
「真理子のこと」
「へ?」
「いろいろあったけど、ここまで来られたのは真理子のおかげだよ」
「私のほうがリヒトに助けられてるって」
「そんなことない。真理子がくじけなかったから、うまくいったんだ。地獄にあっても、決して鬼に屈することなく立ち向かい、天国に続く道を探し出してみせた。これは真理子だからできたことだよ」
志田がさらっと言ってくるので、真理子は顔を真っ赤にして困ってしまう。
何度も経験しても恥ずかしいし、うれしい。
「それがシチューにカツ……?」
「そう。天国で一番おいしい料理」
その日、家族三人でカツシチューを食べた。
結果論に過ぎないかもしれないけれど、ちょっと素直になればこの形にはすぐになったんだと思う。
でも、そのきっかけは当事者だけじゃ作れない。それが真理子の感じたことだった。
「死中に活を求める、だな」
志田がつぶやく。
「シチュー? カツ? 今日の晩ご飯?」
「どんなに絶望的な状況であっても、生き残るための道を探すこと。故事成語だな」
志田が解説してくれる。
「それが何か?」
「真理子のこと」
「へ?」
「いろいろあったけど、ここまで来られたのは真理子のおかげだよ」
「私のほうがリヒトに助けられてるって」
「そんなことない。真理子がくじけなかったから、うまくいったんだ。地獄にあっても、決して鬼に屈することなく立ち向かい、天国に続く道を探し出してみせた。これは真理子だからできたことだよ」
志田がさらっと言ってくるので、真理子は顔を真っ赤にして困ってしまう。
何度も経験しても恥ずかしいし、うれしい。
「それがシチューにカツ……?」
「そう。天国で一番おいしい料理」
その日、家族三人でカツシチューを食べた。
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