不自由と快楽の狭間で

Anthony-Blue

文字の大きさ
17 / 231

17.屈折の向こう側

しおりを挟む
「なっ、なにがですか」

「きれいになったら、触っていいって約束したでしょ」

「ここは、明るすぎます。恥ずかしいです」

「お湯の中だったら、はっきり見えないから大丈夫ですよ」

 水面が揺れるたびに、咲恵のきれいなカラダは歪んで見えている。

「ちょっとだけなら」

「ほんとうですか。ありがとう。じゃあ、恥ずかしくないようにボクに背中を向けてください」

「こうですか」

 咲恵は、割と素直に浴槽の中で背中を向けた。ボクからは咲恵の背中が見えているが、咲恵はバスルームの壁しか見えていない。これなら視線を合わせなくてもいいので、恥ずかしさも緩和されるだろう。

「じゃあ、失礼します」

 ボクは、咲恵を引き寄せて言う。

「なんですか、その言い方」

 肩を少し揺すりながら咲恵が笑った。

「予告しないと、ビックリするでしょ」

「それはそうなんですけど、どこを触ろうとお考えですか?」

「咲恵さんだって、なんですかその丁寧な言い方は」

「き、緊張してるんです」

「では、おっぱいを触っていいですか」

「おっぱいですか・・・。誰にも触られたことないので、どんな感じだかわかんないですが、やさしくお願いします」

「わかりました」

 妙に丁寧なやりとりがあったのだが、自分がやろうとしていることとはギャップがあるなと思ってまたおかしくなった。

 ボクは、咲恵の脇の下に手を滑り込ませて、手のひらでバストを包み込むように触れる。

「あっ」

 咲恵は、ピクンと小さくガラダを震わせて、浴槽に波紋を作った。ボクの右手の手のひらに、小さな突起を感じる。手に収まるかなと思っていた咲恵の乳房は、存外ボリュームがあり驚く。指に少しだけ力を入れると、心地よい弾力が指を押し返した。手のひらで円を描くように動かしていくと、小さな突起物だった乳首が心なしか硬くなってきている。

「ううん」

 咲恵はいやがることもせず、ボクの胸に背中を預けてきたようだった。少し硬く大きくなった乳首を人差し指と中指の間に挟み動かしてみる。

「あっ、だめ」

 咲恵は、半開きになった唇からため息のように言葉を発した。

「痛くない?」

「は、はい」

「気持ちいい?」

「ちょっぴりくすぐったいんですけど、カラダの力が抜けてしまいそうで」

「まだ、大丈夫?」

「ええ、大丈夫です」

 ボクは、その言葉を聞いて左手でも咲恵の左の乳房をまさぐりだした。浴槽の波紋は大きくなり、二人のカラダも揺らしていった。

「瑞樹さん」

 咲恵は、上気して紅潮した顔で振り向き言った。ボクは、やわらかく言葉を漏らした口をボクの口で塞いだ。舌を入れると、それにはっきりと応えるように熱を持った咲恵の舌が、これまでにないくらい絡みついてきた。

 咲恵は、我慢出来なくなったようにこちらにカラダを向けて、ボクの背中に腕を回した。ぼくは、思い切って咲恵の下半身に手を伸ばす。太ももから、力の抜けて少し開いている股の間に手を入れる。咲恵の薄く茂っているアンダーヘアの奥に手を入れる。すると急に太ももに力が入ってボクの指の進入を止めた。

「ダメっ」

「きれいにしたんだから、触ってもいいんでしょ?」

「ここではダメ」

 背中に回している腕に力を入れて言う。

「わたし、もう熱くって、のぼせたのかなぁ」

「ごめん。上がってお水を飲もうか」

「うん」

 咲恵は、休戦の合図のように、軽くキスをして立ち上がって、もう隠そうとはしない生まれたままの姿をボクに見せた。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

職場のパートのおばさん

Rollman
恋愛
職場のパートのおばさんと…

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

処理中です...