89 / 137
第二章
89ーモモちゃん天然?
しおりを挟む
「ルル、レオン。さっきの男なんだが」
お父様がもう食べ終わられて此方に来ました。そうだったわ。報告しておかなきゃ。
「お父様。その男からの情報ですが、あの街にいた教会の司祭が今から行く街に逃げているようです」
「なに!?」
男から聞き出した話をお父様にしました。
「ヒロインだから下僕になりなさいとは、よくそんな事を言えたものだ。しかし司祭は次の街で必ず解呪しないとな。司祭て職業が気になる」
「公爵、そうですね。皆、司祭てだけで信用しますからね」
「ああ、レオン。聖職者だからな」
ラウ兄様がやって来ました。
「父上、リルから報告が入りました」
「ラウ、そうか。リルは何と?」
「もう既に貴族も解呪を終えたそうです。ケイも街で取り零しがないか調べているそうです」
「早いな」
「はい、今は領主が不在なので、やり易かった様です」
「ラウ、その中に司祭がいないか確認してもらってくれ。さっきの街にいた司祭がその街に逃げたらしい」
「はい」
凄い早く解呪できたのね。もう行く必要なくない?
「父上、一人いるそうです! ケイが、早朝に街をフラフラと歩いている所を見つけて解呪したそうです。腹を空かせていて、隣街から逃げて来たと言っていたそうです」
「決まりだな」
「あー、それとケイが、肉まんの手持ちが心許無くなってきたそうで、補充したいと言っているそうです」
「ラウ、ケイにお前は食べるな! と、言っておいてくれ!」
「ハハ、レオン。分かった」
「明日の昼迄にはそっちに到着するから、その時に補充する様に伝えてくれ」
「父上、分かりました」
「絶対にケイは自分で食べ過ぎてるだろう。あいつは!」
レオン様、まぁいいじゃない。沢山あるんだし。
「それとルル」
「はい、ラウ兄様」
「さっき石を投げた男を追いかけて、いつの間にどうやって解呪した?」
あ……。
「えっと……」
「魔法だろ?」
レオン様! 言っていいのか迷ってるのに、何アッサリ言ってるのかしら!
「モモも使ってたな」
ジュード兄様まで! ジュード兄様いつの間に来たの?
「ルル、大丈夫よ」
「モモちゃん」
「何? 魔法ですか?」
ほら、ユリウスが来ちゃったわ。
「魅了を魔法で解呪ですか?」
魔法馬鹿のマーリソン様まで来ちゃったわ。
「魅了も状態異常の一種でしょ?」
「モモちゃん、状態異常……そうか! ディスエンチャントですか!?」
「ユリウス、そうよ」
「成る程、気がつきませんでした!」
マーリソン様でもそんな事あるの?
「最初がディアナの解呪薬だったので、思い込んでいましたね」
そうそう、そうなのよユリウス、先入観て怖いわねー。
「そうみたいね。母上様もユリウスもマーリソン様も使えるわね」
「ならばモモちゃん」
「マーリソン様、何かしら?」
「エリアヒールの様に、ディスエンチャントもエリアで使えませんか?」
「ルルなら出来るんじゃないかしら?」
ん……?
「なんと!! やはりルルーシュア様は違う!」
なんでよ。
「て、言うかモモさん?」
「ルル、なあに?」
「もっと早く其れを言ってくれれば良かったんじゃないかしら?」
イワカムにスッゴイ沢山の肉まん作ってもらって大変だったのよ? イワカムがね。
「わふ……」
あー、都合悪くなったらコレよ。
「モモちゃん、喋って」
「みんな解呪薬に拘ってたから、魔法じゃダメなのかと思ったのよ」
「そんな訳ないじゃん!」
「わふっ……!」
モモちゃん……。
「なんだ? なんの話だ?」
お父様、再び登場。手にバーガー持ってるわ。取りに行ってたの?
「父上、解呪薬ではなくても、魔法でも解呪できる事が分かりました」
ラウ兄様が報告です。
「そうなのか!?」
「ええ。母上やルル、それにユリウスとマーリソン殿が使えるそうです」
「ジュードなぁに? 私が何かしら?」
お母様まで登場。お父様の口の周りを拭いてるわ。仲良しなんだから。
「母上も魔法で魅了を解呪できるそうです」
「ラウ、当然じゃない。魅了も状態異常の一つだもの」
「「「えっ!?」」」
思わず兄妹3人、声が揃ったわ。
「お母様、知っていたなら何故仰らなかったのですか?」
「えっ? だってルル。皆、解呪薬に拘っていたから魔法じゃダメなのかと思ってたのよ。違ったのかしら?」
「わふっ!」
モモちゃん……ほら! て思ってるでしょ。ホント、思い込みって怖いわー。
はい、馬車の中です。向かいにレオン様、私の横にリアンカ、足元にモモ、モモの上にルビがいます。
レオン様の横にピアが座っています。二人、同じ様に腕を組んでます。……て、ピア組める程腕ないじゃん! 腕組めるの?
「参ったな……」
「ピ……」
「そうね」
「まさかな…… 」
「ピピュ……」
「ええ、本当に」
「わふ……」
「まさか、モモまで天然とはな」
「ピ?」
ん?
「いや、公爵夫人もか」
「ピ……」
んん?
「まぁ、そうなるとルルが天然でも仕方ないか」
「ピー」
んんん?
「わふ」
ピアは一緒に話してるつもりなのかしら? レオン様の真似してるの?
「次から、ルルがそのエリアだっけ? ディスエンチャントしたら即解決じゃん! 楽勝だな!」
いや、そんな訳ないし。そんな大規模なディスエンチャント使える訳ないじゃない。
「使えるわよ」
モモちゃん! こんな時は喋るのね!
「ルルと私が一緒に使ったら出来るわよ」
「モモ……」
そうよ、レオン様、言ってやって。言ってやって!
「わふ?」
「ホント、モモそれ早く言おうな!」
その通り! レオン様、良く言ってくれたわ。
お父様がもう食べ終わられて此方に来ました。そうだったわ。報告しておかなきゃ。
「お父様。その男からの情報ですが、あの街にいた教会の司祭が今から行く街に逃げているようです」
「なに!?」
男から聞き出した話をお父様にしました。
「ヒロインだから下僕になりなさいとは、よくそんな事を言えたものだ。しかし司祭は次の街で必ず解呪しないとな。司祭て職業が気になる」
「公爵、そうですね。皆、司祭てだけで信用しますからね」
「ああ、レオン。聖職者だからな」
ラウ兄様がやって来ました。
「父上、リルから報告が入りました」
「ラウ、そうか。リルは何と?」
「もう既に貴族も解呪を終えたそうです。ケイも街で取り零しがないか調べているそうです」
「早いな」
「はい、今は領主が不在なので、やり易かった様です」
「ラウ、その中に司祭がいないか確認してもらってくれ。さっきの街にいた司祭がその街に逃げたらしい」
「はい」
凄い早く解呪できたのね。もう行く必要なくない?
「父上、一人いるそうです! ケイが、早朝に街をフラフラと歩いている所を見つけて解呪したそうです。腹を空かせていて、隣街から逃げて来たと言っていたそうです」
「決まりだな」
「あー、それとケイが、肉まんの手持ちが心許無くなってきたそうで、補充したいと言っているそうです」
「ラウ、ケイにお前は食べるな! と、言っておいてくれ!」
「ハハ、レオン。分かった」
「明日の昼迄にはそっちに到着するから、その時に補充する様に伝えてくれ」
「父上、分かりました」
「絶対にケイは自分で食べ過ぎてるだろう。あいつは!」
レオン様、まぁいいじゃない。沢山あるんだし。
「それとルル」
「はい、ラウ兄様」
「さっき石を投げた男を追いかけて、いつの間にどうやって解呪した?」
あ……。
「えっと……」
「魔法だろ?」
レオン様! 言っていいのか迷ってるのに、何アッサリ言ってるのかしら!
「モモも使ってたな」
ジュード兄様まで! ジュード兄様いつの間に来たの?
「ルル、大丈夫よ」
「モモちゃん」
「何? 魔法ですか?」
ほら、ユリウスが来ちゃったわ。
「魅了を魔法で解呪ですか?」
魔法馬鹿のマーリソン様まで来ちゃったわ。
「魅了も状態異常の一種でしょ?」
「モモちゃん、状態異常……そうか! ディスエンチャントですか!?」
「ユリウス、そうよ」
「成る程、気がつきませんでした!」
マーリソン様でもそんな事あるの?
「最初がディアナの解呪薬だったので、思い込んでいましたね」
そうそう、そうなのよユリウス、先入観て怖いわねー。
「そうみたいね。母上様もユリウスもマーリソン様も使えるわね」
「ならばモモちゃん」
「マーリソン様、何かしら?」
「エリアヒールの様に、ディスエンチャントもエリアで使えませんか?」
「ルルなら出来るんじゃないかしら?」
ん……?
「なんと!! やはりルルーシュア様は違う!」
なんでよ。
「て、言うかモモさん?」
「ルル、なあに?」
「もっと早く其れを言ってくれれば良かったんじゃないかしら?」
イワカムにスッゴイ沢山の肉まん作ってもらって大変だったのよ? イワカムがね。
「わふ……」
あー、都合悪くなったらコレよ。
「モモちゃん、喋って」
「みんな解呪薬に拘ってたから、魔法じゃダメなのかと思ったのよ」
「そんな訳ないじゃん!」
「わふっ……!」
モモちゃん……。
「なんだ? なんの話だ?」
お父様、再び登場。手にバーガー持ってるわ。取りに行ってたの?
「父上、解呪薬ではなくても、魔法でも解呪できる事が分かりました」
ラウ兄様が報告です。
「そうなのか!?」
「ええ。母上やルル、それにユリウスとマーリソン殿が使えるそうです」
「ジュードなぁに? 私が何かしら?」
お母様まで登場。お父様の口の周りを拭いてるわ。仲良しなんだから。
「母上も魔法で魅了を解呪できるそうです」
「ラウ、当然じゃない。魅了も状態異常の一つだもの」
「「「えっ!?」」」
思わず兄妹3人、声が揃ったわ。
「お母様、知っていたなら何故仰らなかったのですか?」
「えっ? だってルル。皆、解呪薬に拘っていたから魔法じゃダメなのかと思ってたのよ。違ったのかしら?」
「わふっ!」
モモちゃん……ほら! て思ってるでしょ。ホント、思い込みって怖いわー。
はい、馬車の中です。向かいにレオン様、私の横にリアンカ、足元にモモ、モモの上にルビがいます。
レオン様の横にピアが座っています。二人、同じ様に腕を組んでます。……て、ピア組める程腕ないじゃん! 腕組めるの?
「参ったな……」
「ピ……」
「そうね」
「まさかな…… 」
「ピピュ……」
「ええ、本当に」
「わふ……」
「まさか、モモまで天然とはな」
「ピ?」
ん?
「いや、公爵夫人もか」
「ピ……」
んん?
「まぁ、そうなるとルルが天然でも仕方ないか」
「ピー」
んんん?
「わふ」
ピアは一緒に話してるつもりなのかしら? レオン様の真似してるの?
「次から、ルルがそのエリアだっけ? ディスエンチャントしたら即解決じゃん! 楽勝だな!」
いや、そんな訳ないし。そんな大規模なディスエンチャント使える訳ないじゃない。
「使えるわよ」
モモちゃん! こんな時は喋るのね!
「ルルと私が一緒に使ったら出来るわよ」
「モモ……」
そうよ、レオン様、言ってやって。言ってやって!
「わふ?」
「ホント、モモそれ早く言おうな!」
その通り! レオン様、良く言ってくれたわ。
応援ありがとうございます!
15
お気に入りに追加
966
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる