47 / 137
第二章
47ー採取
しおりを挟む
「ピア、食べる?」
サンドイッチ食べるかな?
「ピー!」
ハグっ! と食い付きました。ちゃんと両手で持てるのね。可愛いー! なんと言っても大きなクリックリのお目々が超可愛いい!
「ピア、美味しい?」
「ピピー!」
嬉しそうに、器用に両手でサンドイッチを持ってハグハグ食べてます。
「ピア、水も出しとくよ」
「ピピュー!」
レオン様が持ってきた、湖の魔素の濃い水をコップに入れてもらってゴックゴック飲んでます。
「ピハーッ!」
「なんだ? 美味そうだな」
「ジュード兄様、ダメですよ。これは魔素をたっぷり含んだ湖の水なので、人間は飲めませんよ」
「そうなのか?」
「それよりジュード兄様、この向こう岸に湖の水が流れ出ている亀裂があったのです」
向こう岸に行ったら岩盤の向こうに流れ出ている様な部分があって……と、説明しました。
「この湖の水が、リッシュ湖の水源とは。想像もできないな。リッシュ湖は、いつからあそこにあるのか分かっていないからな」
「なんとッ! そんな発見をするとは! ルルーシュア様はやはり凄い!!」
はい、これは誰の言葉かもう分かりますよねー。そう、彼です。マーリソン様です。
「食事を済ませたら、鉱石を採取するぞ!」
「あ、ジュード兄様。向こう岸にあった魔鉱石も採取してきました」
「ルル! そうか! よくやった!」
「ああッ!! ルルーシュア様は軽~く私の想像を超えられる! 魔鉱石など、見た事もありませんッ!」
「そうなの? 向こう側に沢山あるわよ」
「「ええーー!!」」
「だけど、ジュード。加工は出来ないらしいぞ。普通では無理なんだそうだ。鍛治のスキルを持ってないと無理なんだって」
レオン様が水を差しましたね。
「モモ、そうなのか?」
「そうね、ジュード様。普通の鍛治職人じゃあ無理ね」
「でもさ、ジュード。もし作れたら超スゲー武器が出来そうだろ? だから沢山取ってきた!」
「おお! レオンでかした!」
ヤンチャな男の子二人て感じね。
――こんなに大きいクワガタ採ったんだぜ!
――おお! スゲーじゃん!
みたいな感じよ。フフフ。
ジュード兄様や隊員達はミスリル鉱石の採取に夢中です。マーリソン様まで駆り出されて、魔法で少しずつ岩盤で出来た壁を削っています。
私はモモに聞きながら珍しい薬草を根ごと採取して無限収納へ入れています。ディアナの薬草園で育てられたらいいな、と思いながら、どんどん採取します。
「これだけミスリルがあれば、全員の武器を作れるだろう」
「ジュード兄様、でも他の隊のセイバーの分も作るのには足りませんよ」
「また、取りにくるさ。取り敢えず、うちのセイバーで様子見だ」
「「「おおー!!」」」
セイバー隊員達、嬉しいんですね。そりゃあ、ミスリルだもんね。
「ジュード兄様、私も欲しいです!」
「ジュード、俺も!」
レオン様と二人で訴えます。
「お前達は魔鉱石で作るんじゃないのか?」
あ、ジュード兄様。ニマニマしているわ。
「ジュード兄様、意地悪だわ!」
「ルル、冗談だよ! ちゃんとルルの分も考えてるさ! 戻ったらバロールの工房に行こうな!」
「はいっ! ジュード兄様!」
「俺もー!」
バロールとは、うちの領で一番の腕をした鍛治師です。以前はお父様の従者として一緒に討伐へ出たりしていたそうですが、魔物に脚を引っ掻けられその怪我が原因で引退して鍛治師になりました。今も片足を引きずってます。でも鍛治の才能が開花したんですねー。
うちの家族の武器から防具まで全部バロールが作った物です。武器だけでなく、領民が使う農具や工具、斧や採取鋏までバロール作です。
バロールが、鍛治のスキルを持ってないかなぁ。持っていそうだけどなぁ。鑑定させてくれないかなぁ。
「今日は野営だ。明日の午前中も採取したら帰るぞ」
まだ取るんだ。ジュード兄様、本当に好きね。そうだ、モモちゃん。
「なぁに?」
「この洞窟て全然魔物が出ないのね」
「そりゃぁ、ドラゴンがいるもの。赤ちゃんでもドラゴンはドラゴンよ。それに周りの岩盤がこの高さだと大抵の魔物は入ってこれないでしょう」
成る程ねー。ピアて凄いんだ。
「ピア、強いの?」
「ピピー?」
ピアがコテンと首を傾げてます。まあ、首がないんだけども。
「今は全然強くないわよ。なんにも出来ないもの。ドラゴンブレスだって使えないわ」
「モモ、それでも、魔物は寄ってこないの?」
「ドラゴンだもの。魔力量が桁違いよ。魔物にはそれが分かるのよ。今はまだ、ピアは子龍から雑魚程度の魔物だけみたいだけど」
「へぇー、それでもスゲーな」
レオン様、また頭にピアを乗せてます。プププ。
「じゃあ大人になったらもっと魔物は近寄らないのか?」
「レオン様、逆ね。今は赤ちゃんだから持ってる魔力を制御できていないのよ。それで魔物は寄ってこないのね。でも大人になるにつれ、段々と自然に制御できる様になるわ。森で共生できる様になるのね」
モモちゃんやっぱ感心するわー。何でも知ってるもの。
「わふっ『眷属だからね』」
「ピアはすっかり、レオン様に懐いちゃったわね」
「ピピー」
「ルル、それは可愛いいんだけどさ、なんで頭なのかね」
「レオン様、痛いの? 重いの?」
「いや、痛くも重くもないぞ」
じゃあ、いいじゃん。
「やっぱ皇子様にはドラゴンよ。しかも白いドラゴン」
「そお? そおかな?」
ん、単純。チョロ◯くんかよ。いや、あれはおそ◯くんだったわ。
朝です。朝ご飯食べています。
「ピピー!」
「ほら、レオン様、ピアがお水欲しいって言ってますよ」
「ハグっ? そうか?」
朝からレオン様、めっちゃ食べてます。
「ピア、水だぞ」
「ピピュー!」
湖の魔素水が直ぐそこに、たっぷりとあるのにね。レオン様から貰うのね。
「しかし、ルルにマジックバッグ作ってもらって正解だったな。飯が美味い」
「ジュード様、荷物が軽くて少ないのは、本当に楽ですね。馬にも負担が掛かりませんし」
ジュード兄様とノトスです。何より、たくさん採取できるもんね。
結局、鉱石も銀鉱石もミスリルも魔鉱石もかなりの量を採取して、お昼を食べてから帰途につきました。
サンドイッチ食べるかな?
「ピー!」
ハグっ! と食い付きました。ちゃんと両手で持てるのね。可愛いー! なんと言っても大きなクリックリのお目々が超可愛いい!
「ピア、美味しい?」
「ピピー!」
嬉しそうに、器用に両手でサンドイッチを持ってハグハグ食べてます。
「ピア、水も出しとくよ」
「ピピュー!」
レオン様が持ってきた、湖の魔素の濃い水をコップに入れてもらってゴックゴック飲んでます。
「ピハーッ!」
「なんだ? 美味そうだな」
「ジュード兄様、ダメですよ。これは魔素をたっぷり含んだ湖の水なので、人間は飲めませんよ」
「そうなのか?」
「それよりジュード兄様、この向こう岸に湖の水が流れ出ている亀裂があったのです」
向こう岸に行ったら岩盤の向こうに流れ出ている様な部分があって……と、説明しました。
「この湖の水が、リッシュ湖の水源とは。想像もできないな。リッシュ湖は、いつからあそこにあるのか分かっていないからな」
「なんとッ! そんな発見をするとは! ルルーシュア様はやはり凄い!!」
はい、これは誰の言葉かもう分かりますよねー。そう、彼です。マーリソン様です。
「食事を済ませたら、鉱石を採取するぞ!」
「あ、ジュード兄様。向こう岸にあった魔鉱石も採取してきました」
「ルル! そうか! よくやった!」
「ああッ!! ルルーシュア様は軽~く私の想像を超えられる! 魔鉱石など、見た事もありませんッ!」
「そうなの? 向こう側に沢山あるわよ」
「「ええーー!!」」
「だけど、ジュード。加工は出来ないらしいぞ。普通では無理なんだそうだ。鍛治のスキルを持ってないと無理なんだって」
レオン様が水を差しましたね。
「モモ、そうなのか?」
「そうね、ジュード様。普通の鍛治職人じゃあ無理ね」
「でもさ、ジュード。もし作れたら超スゲー武器が出来そうだろ? だから沢山取ってきた!」
「おお! レオンでかした!」
ヤンチャな男の子二人て感じね。
――こんなに大きいクワガタ採ったんだぜ!
――おお! スゲーじゃん!
みたいな感じよ。フフフ。
ジュード兄様や隊員達はミスリル鉱石の採取に夢中です。マーリソン様まで駆り出されて、魔法で少しずつ岩盤で出来た壁を削っています。
私はモモに聞きながら珍しい薬草を根ごと採取して無限収納へ入れています。ディアナの薬草園で育てられたらいいな、と思いながら、どんどん採取します。
「これだけミスリルがあれば、全員の武器を作れるだろう」
「ジュード兄様、でも他の隊のセイバーの分も作るのには足りませんよ」
「また、取りにくるさ。取り敢えず、うちのセイバーで様子見だ」
「「「おおー!!」」」
セイバー隊員達、嬉しいんですね。そりゃあ、ミスリルだもんね。
「ジュード兄様、私も欲しいです!」
「ジュード、俺も!」
レオン様と二人で訴えます。
「お前達は魔鉱石で作るんじゃないのか?」
あ、ジュード兄様。ニマニマしているわ。
「ジュード兄様、意地悪だわ!」
「ルル、冗談だよ! ちゃんとルルの分も考えてるさ! 戻ったらバロールの工房に行こうな!」
「はいっ! ジュード兄様!」
「俺もー!」
バロールとは、うちの領で一番の腕をした鍛治師です。以前はお父様の従者として一緒に討伐へ出たりしていたそうですが、魔物に脚を引っ掻けられその怪我が原因で引退して鍛治師になりました。今も片足を引きずってます。でも鍛治の才能が開花したんですねー。
うちの家族の武器から防具まで全部バロールが作った物です。武器だけでなく、領民が使う農具や工具、斧や採取鋏までバロール作です。
バロールが、鍛治のスキルを持ってないかなぁ。持っていそうだけどなぁ。鑑定させてくれないかなぁ。
「今日は野営だ。明日の午前中も採取したら帰るぞ」
まだ取るんだ。ジュード兄様、本当に好きね。そうだ、モモちゃん。
「なぁに?」
「この洞窟て全然魔物が出ないのね」
「そりゃぁ、ドラゴンがいるもの。赤ちゃんでもドラゴンはドラゴンよ。それに周りの岩盤がこの高さだと大抵の魔物は入ってこれないでしょう」
成る程ねー。ピアて凄いんだ。
「ピア、強いの?」
「ピピー?」
ピアがコテンと首を傾げてます。まあ、首がないんだけども。
「今は全然強くないわよ。なんにも出来ないもの。ドラゴンブレスだって使えないわ」
「モモ、それでも、魔物は寄ってこないの?」
「ドラゴンだもの。魔力量が桁違いよ。魔物にはそれが分かるのよ。今はまだ、ピアは子龍から雑魚程度の魔物だけみたいだけど」
「へぇー、それでもスゲーな」
レオン様、また頭にピアを乗せてます。プププ。
「じゃあ大人になったらもっと魔物は近寄らないのか?」
「レオン様、逆ね。今は赤ちゃんだから持ってる魔力を制御できていないのよ。それで魔物は寄ってこないのね。でも大人になるにつれ、段々と自然に制御できる様になるわ。森で共生できる様になるのね」
モモちゃんやっぱ感心するわー。何でも知ってるもの。
「わふっ『眷属だからね』」
「ピアはすっかり、レオン様に懐いちゃったわね」
「ピピー」
「ルル、それは可愛いいんだけどさ、なんで頭なのかね」
「レオン様、痛いの? 重いの?」
「いや、痛くも重くもないぞ」
じゃあ、いいじゃん。
「やっぱ皇子様にはドラゴンよ。しかも白いドラゴン」
「そお? そおかな?」
ん、単純。チョロ◯くんかよ。いや、あれはおそ◯くんだったわ。
朝です。朝ご飯食べています。
「ピピー!」
「ほら、レオン様、ピアがお水欲しいって言ってますよ」
「ハグっ? そうか?」
朝からレオン様、めっちゃ食べてます。
「ピア、水だぞ」
「ピピュー!」
湖の魔素水が直ぐそこに、たっぷりとあるのにね。レオン様から貰うのね。
「しかし、ルルにマジックバッグ作ってもらって正解だったな。飯が美味い」
「ジュード様、荷物が軽くて少ないのは、本当に楽ですね。馬にも負担が掛かりませんし」
ジュード兄様とノトスです。何より、たくさん採取できるもんね。
結局、鉱石も銀鉱石もミスリルも魔鉱石もかなりの量を採取して、お昼を食べてから帰途につきました。
応援ありがとうございます!
16
お気に入りに追加
967
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる