一年付き合ってた彼女が医大生とラブホから出てきた(NTR……涙)帰り道、川で幼女が溺れていたので助けて家まで送ったら学園のアイドルの家だった
マナシロカナタ✨ねこたま✨GCN文庫
文字の大きさ
大中小
173 / 175
エピローグ
第170話 カップルになって初めての放課後デート
しおりを挟む
つつがなく授業を終えて、放課後。
俺と優香は落ちついた雰囲気の喫茶店で、向かい合わせに座っていた。
つまり、優香とカップルになって初めての放課後デートである。
「ふふっ」
店員さんにケーキセットを2つ注文をした後、優香が俺を見てにへらーと嬉しそうに微笑んだ。
ちなみに前に来たタルト屋さん――オーケストラコンサートの後に行って優香にすごく好評だった――とはまた別のお店だ。
あのお店は学校からは少し距離があるのと、前に行ったばかりでまた同じ店ってのはどうかなと思ったからだ。
紺野蒼太は、恋人に新たな感動を提供し続ける男であるからして。
「急に笑ってどうかしたんだ?」
「ううん、何でもないよ」
「そうは見えないけど」
「しいて言うなら、蒼太くんの顔を見たら嬉しくなったからかな?」
言いながら、優香がまた嬉しそうに笑う。
「お、おう。そうか」
「そうだよー。あ、もしかして照れてる?」
「じっと見つめられながらそんな恥ずかしいこと言われたら、そりゃ照れるだろ?」
「蒼太くんは意外と照れ屋さんなんだね。ふふっ、また1つ蒼太くんのこと、詳しくなっちゃった♪」
優香がそれはもう嬉しそうに声を弾ませた。
くっ!
なんだこいつ、可愛すぎだろ。
優香が楽しそうに笑うだけで、俺の心が月までピョンピョンしちゃうんだが?
俺の心を翻弄して喜ぶなんて、優香は小悪魔か?
小悪魔優香ちゃんなのか!?
はっ、そうか!
月のウサギさんは、彼女に微笑まれて嬉しくなった男の心が、飛び跳ねて月まで行ったものだったんだな!
こんな子が俺の彼女だったら――って、優香は俺の彼女なんだよな。
名前で呼び合う仲のいいクラスメイトでも、バス通学フレンズでも、こっそりお泊まり会をした秘密の共有者でも、妹を助けた恩人でもない。
今の俺と優香は正式に彼氏・彼女な関係だった。
前から優香は相手の目や顔をまっすぐ見て話す女の子で、話す時は自然と見つめ合ってはいた。
だけどカップルになったという確固たる事実が、俺の心を不思議なくらい強くドキドキとさせる。
だが俺も男である。
このまま小悪魔モード優香にからかわれてばかりではいられない。
俺は負けじと優香の顔を見つめ返した。
アイドルのように整った可愛らしい顔立ち。
大きな瞳。
透きとおるような肌。
プルプルのリップ。
流れるような黒髪。
もうほんといつまででも見ていられる。
美人は3日で飽きるってことわざがあるけれど、好きな子が目の前にいてくれたら、美人でも美人でなくても飽きるわけがないと思うんだ。
これは世界一、意味が分からないことわざだよ。
俺がどうにも横道にそれたことばかり考えていると、
「もぅ、蒼太くんってば、そんなに見つめられたら恥ずかしいよ……」
上目づかいの優香が、聞こえるか聞こえないかくらいの小声で可愛らしくつぶやいた。
透きとおるように白い頬が、ほんのりと赤く染まっている。
「な? 優香に見つめられてドキドキした俺の気持ちが、分かっただろ?」
「もぅ、蒼太くんのいじわる……でも、好き」
「お、おう……俺も好きだぞ」
「えへへ、ありがと♪」
「…………」
「…………」
そこで会話がプツリと途切れ、俺たちは向かい合って座ったまま無言で見つめ合った。
だけど全然嫌な沈黙じゃない。
会話の糸口を探してるんじゃなくて、2人の間の静かな空気にゆっくりと浸っているっていうか。
店内に流れている小さめに調整されたBGMをなんとはなしに耳に入れながら、居心地のいい沈黙に身を委ねていると、
「お待たせいたしました。チーズケーキのセットと、ガトーショコラのセットになります」
店員さんが注文したケーキセットを運んできた。
店員さんは丁寧な態度で手際よく、俺と優香の前にケーキセットを並べていく。
俺がチーズケーキ。
優香がガトーショコラだ。
「ご注文は以上になります。ごゆっくりどうぞ~」
最後に一言言い添えて離れていく店員さんに、俺と優香は示し合わせたように同じタイミングで、ぺこりと頭を下げた。
俺と優香は落ちついた雰囲気の喫茶店で、向かい合わせに座っていた。
つまり、優香とカップルになって初めての放課後デートである。
「ふふっ」
店員さんにケーキセットを2つ注文をした後、優香が俺を見てにへらーと嬉しそうに微笑んだ。
ちなみに前に来たタルト屋さん――オーケストラコンサートの後に行って優香にすごく好評だった――とはまた別のお店だ。
あのお店は学校からは少し距離があるのと、前に行ったばかりでまた同じ店ってのはどうかなと思ったからだ。
紺野蒼太は、恋人に新たな感動を提供し続ける男であるからして。
「急に笑ってどうかしたんだ?」
「ううん、何でもないよ」
「そうは見えないけど」
「しいて言うなら、蒼太くんの顔を見たら嬉しくなったからかな?」
言いながら、優香がまた嬉しそうに笑う。
「お、おう。そうか」
「そうだよー。あ、もしかして照れてる?」
「じっと見つめられながらそんな恥ずかしいこと言われたら、そりゃ照れるだろ?」
「蒼太くんは意外と照れ屋さんなんだね。ふふっ、また1つ蒼太くんのこと、詳しくなっちゃった♪」
優香がそれはもう嬉しそうに声を弾ませた。
くっ!
なんだこいつ、可愛すぎだろ。
優香が楽しそうに笑うだけで、俺の心が月までピョンピョンしちゃうんだが?
俺の心を翻弄して喜ぶなんて、優香は小悪魔か?
小悪魔優香ちゃんなのか!?
はっ、そうか!
月のウサギさんは、彼女に微笑まれて嬉しくなった男の心が、飛び跳ねて月まで行ったものだったんだな!
こんな子が俺の彼女だったら――って、優香は俺の彼女なんだよな。
名前で呼び合う仲のいいクラスメイトでも、バス通学フレンズでも、こっそりお泊まり会をした秘密の共有者でも、妹を助けた恩人でもない。
今の俺と優香は正式に彼氏・彼女な関係だった。
前から優香は相手の目や顔をまっすぐ見て話す女の子で、話す時は自然と見つめ合ってはいた。
だけどカップルになったという確固たる事実が、俺の心を不思議なくらい強くドキドキとさせる。
だが俺も男である。
このまま小悪魔モード優香にからかわれてばかりではいられない。
俺は負けじと優香の顔を見つめ返した。
アイドルのように整った可愛らしい顔立ち。
大きな瞳。
透きとおるような肌。
プルプルのリップ。
流れるような黒髪。
もうほんといつまででも見ていられる。
美人は3日で飽きるってことわざがあるけれど、好きな子が目の前にいてくれたら、美人でも美人でなくても飽きるわけがないと思うんだ。
これは世界一、意味が分からないことわざだよ。
俺がどうにも横道にそれたことばかり考えていると、
「もぅ、蒼太くんってば、そんなに見つめられたら恥ずかしいよ……」
上目づかいの優香が、聞こえるか聞こえないかくらいの小声で可愛らしくつぶやいた。
透きとおるように白い頬が、ほんのりと赤く染まっている。
「な? 優香に見つめられてドキドキした俺の気持ちが、分かっただろ?」
「もぅ、蒼太くんのいじわる……でも、好き」
「お、おう……俺も好きだぞ」
「えへへ、ありがと♪」
「…………」
「…………」
そこで会話がプツリと途切れ、俺たちは向かい合って座ったまま無言で見つめ合った。
だけど全然嫌な沈黙じゃない。
会話の糸口を探してるんじゃなくて、2人の間の静かな空気にゆっくりと浸っているっていうか。
店内に流れている小さめに調整されたBGMをなんとはなしに耳に入れながら、居心地のいい沈黙に身を委ねていると、
「お待たせいたしました。チーズケーキのセットと、ガトーショコラのセットになります」
店員さんが注文したケーキセットを運んできた。
店員さんは丁寧な態度で手際よく、俺と優香の前にケーキセットを並べていく。
俺がチーズケーキ。
優香がガトーショコラだ。
「ご注文は以上になります。ごゆっくりどうぞ~」
最後に一言言い添えて離れていく店員さんに、俺と優香は示し合わせたように同じタイミングで、ぺこりと頭を下げた。
10
あなたにおすすめの小説
壊れていく音を聞きながら
夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。
妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪
何気ない日常のひと幕が、
思いもよらない“ひび”を生んでいく。
母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。
誰も気づきがないまま、
家族のかたちが静かに崩れていく――。
壊れていく音を聞きながら、
それでも誰かを思うことはできるのか。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
そんなに妹が好きなら死んであげます。
克全
恋愛
「アルファポリス」「カクヨム」「小説家になろう」に同時投稿しています。
『思い詰めて毒を飲んだら周りが動き出しました』
フィアル公爵家の長女オードリーは、父や母、弟や妹に苛め抜かれていた。
それどころか婚約者であるはずのジェイムズ第一王子や国王王妃にも邪魔者扱いにされていた。
そもそもオードリーはフィアル公爵家の娘ではない。
イルフランド王国を救った大恩人、大賢者ルーパスの娘だ。
異世界に逃げた大魔王を追って勇者と共にこの世界を去った大賢者ルーパス。
何の音沙汰もない勇者達が死んだと思った王達は……
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
妹がいなくなった
アズやっこ
恋愛
妹が突然家から居なくなった。
メイドが慌ててバタバタと騒いでいる。
お父様とお母様の泣き声が聞こえる。
「うるさくて寝ていられないわ」
妹は我が家の宝。
お父様とお母様は妹しか見えない。ドレスも宝石も妹にだけ買い与える。
妹を探しに出掛けたけど…。見つかるかしら?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる