一年付き合ってた彼女が医大生とラブホから出てきた(NTR……涙)帰り道、川で幼女が溺れていたので助けて家まで送ったら学園のアイドルの家だった
マナシロカナタ✨ラノベ作家✨子犬を助けた
文字の大きさ
大中小
143 / 175
第8章 深まりゆく関係
第141話 タルトを前に、ご機嫌な優香。
しおりを挟む
ネットの口コミによると、ア・ル・カンパーニュは最近、若い女の子の間でかなり話題になっているお店らしい。
しかもスイーツの街・神戸発祥のお店だっていうから、デートで行くなら間違いはないはずだ。
神戸といえば洋菓子の街だもんな(だよな?)。
そこの有名スイーツが美味しくないわけがない。
かくいう俺も甘いものは大好きだ。
「あ、そのお店、知ってるかも。フルーツタルトとストロベリータルトが有名なところでしょ?」
「そうそう――って、詳しいみたいだけど、もしかして優香は行ったことあるのか?」
「ううん、ないよ。でも一度行ってみたいなーって、菜々花ちゃんと話してたんだよね」
「そういうことか」
スイーツの話で盛り上がる美少女2人。
とても絵になるなぁ。
もしこれが俺と健介なら、場違いってレベルじゃない。
「じゃあそこで、今日のコンサートの感想会だね♪」
「いやあの、ア・ル・カンパーニュに行くのはいいんだけど。感想会はその、聴いてなかったからできないと申しますか……」
ほぼ寝ていたのに感想もへったくれもないです、はい。
羊を数えたりと、寝ないようにあれこれ無駄に頑張った話ならできるんだけども。
「ふふっ、冗談だってば。普通にお話しましょ。お店の詳しい場所は知ってるの?」
「もちろん。定休日もここからの経路もちゃんと事前にチェック済み。汚名返上、ここからはちゃんとエスコートするから大船に乗った気でいてくれ」
「ふふっ、よろしくね。期待してます」
その後、美味しいタルトのお店に場所を移して、俺と優香は楽しくスイーツをした。
優香は季節のフルーツがいっぱいに盛られたお店イチオシのフルーツタルトを。
俺は大きな苺がこれでもかと、もっこりと小高い丘のように敷き詰められたストロベリータルトを注文する。
「んーーっ!! 美味しい~~!! なにこれーー!!」
フルーツタルトを一口食べた途端に、優香が弾んだ声を上げた。
「これは人気出るのが分かるな。ヤバイ美味しさだよ」
俺も一口食べてすぐに、その美味しさを思い知る。
「甘いのに、甘すぎないラインが絶妙だよね~」
「なんていうか、上品な甘さって言えばいいのかな?」
「しかも果物もいっぱい載ってて、見た目も華やかだし」
「見ただけで、これは美味しいって分かっちゃうよな」
「なによりタルトの耳のサクサク感! タルトってこんなに美味しかったんだね。ちょっとびっくりしたかも」
タルトについて語る優香の目は、キラキラと輝いていた。
普段見せてくれる落ち着いたお姉さん感が跡形もなく消え失せ、美月ちゃんみたいにはしゃいでしまっている。
控えめに言って、超ご機嫌だった。
「喜んでもらえて良かったよ」
こんなに喜んでくれるなんて、神戸スイーツを選んで本当によかった。
さすが神戸スイーツ!
ありがとう神戸スイーツ!
ビバ神戸スイーツ!
神戸スイーツ、万歳!
「素敵なお店に連れてきてくれて、ありがとね蒼太くん」
優香が満面の笑みで微笑む。
俺もそれに満面の笑みで応えて――と、そこで俺は、いつも通りに見えた優香の視線が、しかしいつもとは少しだけ違って、俺の食べかけのストロベリータルトに向かっていることに気が付いた。
優香は割と相手の目をまっすぐ見て話すんだけど、今に限ってはチラチラと視線がタルトに行っている。
「良かったら、ストロベリータルトも少し食べるか?」
「えっ?」
俺のさりげない提案に、しかし優香はドキッとしたように肩を震わせた。
しかもスイーツの街・神戸発祥のお店だっていうから、デートで行くなら間違いはないはずだ。
神戸といえば洋菓子の街だもんな(だよな?)。
そこの有名スイーツが美味しくないわけがない。
かくいう俺も甘いものは大好きだ。
「あ、そのお店、知ってるかも。フルーツタルトとストロベリータルトが有名なところでしょ?」
「そうそう――って、詳しいみたいだけど、もしかして優香は行ったことあるのか?」
「ううん、ないよ。でも一度行ってみたいなーって、菜々花ちゃんと話してたんだよね」
「そういうことか」
スイーツの話で盛り上がる美少女2人。
とても絵になるなぁ。
もしこれが俺と健介なら、場違いってレベルじゃない。
「じゃあそこで、今日のコンサートの感想会だね♪」
「いやあの、ア・ル・カンパーニュに行くのはいいんだけど。感想会はその、聴いてなかったからできないと申しますか……」
ほぼ寝ていたのに感想もへったくれもないです、はい。
羊を数えたりと、寝ないようにあれこれ無駄に頑張った話ならできるんだけども。
「ふふっ、冗談だってば。普通にお話しましょ。お店の詳しい場所は知ってるの?」
「もちろん。定休日もここからの経路もちゃんと事前にチェック済み。汚名返上、ここからはちゃんとエスコートするから大船に乗った気でいてくれ」
「ふふっ、よろしくね。期待してます」
その後、美味しいタルトのお店に場所を移して、俺と優香は楽しくスイーツをした。
優香は季節のフルーツがいっぱいに盛られたお店イチオシのフルーツタルトを。
俺は大きな苺がこれでもかと、もっこりと小高い丘のように敷き詰められたストロベリータルトを注文する。
「んーーっ!! 美味しい~~!! なにこれーー!!」
フルーツタルトを一口食べた途端に、優香が弾んだ声を上げた。
「これは人気出るのが分かるな。ヤバイ美味しさだよ」
俺も一口食べてすぐに、その美味しさを思い知る。
「甘いのに、甘すぎないラインが絶妙だよね~」
「なんていうか、上品な甘さって言えばいいのかな?」
「しかも果物もいっぱい載ってて、見た目も華やかだし」
「見ただけで、これは美味しいって分かっちゃうよな」
「なによりタルトの耳のサクサク感! タルトってこんなに美味しかったんだね。ちょっとびっくりしたかも」
タルトについて語る優香の目は、キラキラと輝いていた。
普段見せてくれる落ち着いたお姉さん感が跡形もなく消え失せ、美月ちゃんみたいにはしゃいでしまっている。
控えめに言って、超ご機嫌だった。
「喜んでもらえて良かったよ」
こんなに喜んでくれるなんて、神戸スイーツを選んで本当によかった。
さすが神戸スイーツ!
ありがとう神戸スイーツ!
ビバ神戸スイーツ!
神戸スイーツ、万歳!
「素敵なお店に連れてきてくれて、ありがとね蒼太くん」
優香が満面の笑みで微笑む。
俺もそれに満面の笑みで応えて――と、そこで俺は、いつも通りに見えた優香の視線が、しかしいつもとは少しだけ違って、俺の食べかけのストロベリータルトに向かっていることに気が付いた。
優香は割と相手の目をまっすぐ見て話すんだけど、今に限ってはチラチラと視線がタルトに行っている。
「良かったら、ストロベリータルトも少し食べるか?」
「えっ?」
俺のさりげない提案に、しかし優香はドキッとしたように肩を震わせた。
0
お気に入りに追加
596
あなたにおすすめの小説
兄貴がイケメンすぎる件
みららぐ
恋愛
義理の兄貴とワケあって二人暮らしをしている主人公の世奈。
しかしその兄貴がイケメンすぎるせいで、何人彼氏が出来ても兄貴に会わせた直後にその都度彼氏にフラれてしまうという事態を繰り返していた。
しかしそんな時、クラス替えの際に世奈は一人の男子生徒、翔太に一目惚れをされてしまう。
「僕と付き合って!」
そしてこれを皮切りに、ずっと冷たかった幼なじみの健からも告白を受ける。
「俺とアイツ、どっちが好きなの?」
兄貴に会わせばまた離れるかもしれない、だけど人より堂々とした性格を持つ翔太か。
それとも、兄貴のことを唯一知っているけど、なかなか素直になれない健か。
世奈が恋人として選ぶのは……どっち?
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
最底辺の落ちこぼれ、実は彼がハイスペックであることを知っている元幼馴染のヤンデレ義妹が入学してきたせいで真の実力が発覚してしまう!
電脳ピエロ
恋愛
時野 玲二はとある事情から真の実力を隠しており、常に退学ギリギリの成績をとっていたことから最底辺の落ちこぼれとバカにされていた。
しかし玲二が2年生になった頃、時を同じくして義理の妹になった人気モデルの神堂 朱音が入学してきたことにより、彼の実力隠しは終わりを迎えようとしていた。
「わたしは大好きなお義兄様の真の実力を、全校生徒に知らしめたいんです♡ そして、全校生徒から羨望の眼差しを向けられているお兄様をわたしだけのものにすることに興奮するんです……あぁんっ♡ お義兄様ぁ♡」
朱音は玲二が実力隠しを始めるよりも前、幼少期からの幼馴染だった。
そして義理の兄妹として再開した現在、玲二に対して変質的な愛情を抱くヤンデレなブラコン義妹に変貌していた朱音は、あの手この手を使って彼の真の実力を発覚させようとしてくる!
――俺はもう、人に期待されるのはごめんなんだ。
そんな玲二の願いは叶うことなく、ヤンデレ義妹の暴走によって彼がハイスペックであるという噂は徐々に学校中へと広まっていく。
やがて玲二の真の実力に危機感を覚えた生徒会までもが動き始めてしまい……。
義兄の実力を全校生徒に知らしめたい、ブラコンにしてヤンデレの人気モデル VS 真の実力を絶対に隠し通したい、実は最強な最底辺の陰キャぼっち。
二人の心理戦は、やがて学校全体を巻き込むほどの大きな戦いへと発展していく。
夜の声
神崎
恋愛
r15にしてありますが、濡れ場のシーンはわずかにあります。
読まなくても物語はわかるので、あるところはタイトルの数字を#で囲んでます。
小さな喫茶店でアルバイトをしている高校生の「桜」は、ある日、喫茶店の店主「葵」より、彼の友人である「柊」を紹介される。
柊の声は彼女が聴いている夜の声によく似ていた。
そこから彼女は柊に急速に惹かれていく。しかし彼は彼女に決して語らない事があった。
助けてください!エリート年下上司が、地味な私への溺愛を隠してくれません
和泉杏咲
恋愛
両片思いの2人。「年下上司なんてありえない!」 「できない年上部下なんてまっぴらだ」そんな2人は、どうやって結ばれる?
「年下上司なんてありえない!」
「こっちこそ、できない年上の部下なんてまっぴらだ」
思えば、私とあいつは初対面から相性最悪だった!
人材業界へと転職した高井綾香。
そこで彼女を待ち受けていたのは、エリート街道まっしぐらの上司、加藤涼介からの厳しい言葉の数々。
綾香は年下の涼介に対し、常に反発を繰り返していた。
ところが、ある時自分のミスを助けてくれた涼介が気になるように……?
「あの……私なんで、壁ドンされてるんですか?」
「ほら、やってみなよ、体で俺を誘惑するんだよね?」
「はあ!?誘惑!?」
「取引先を陥落させた技、僕にやってみなよ」
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる