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第7章 優香のお泊まり大作戦

第113話 ノーブラTシャツな優香

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「どうしたの、蒼太くん? 変な声をあげちゃって」

 不思議そうな顔で俺を見ながら、優香がわずかに小首をかしげた。
 だがしかし、俺が声を上げてしまったのは、これはもう仕方のないことだった。

 というのもだ。

 俺はTシャツとハーフパンツを優香に貸していたんだけど――ハーフパンツは体育の時とそう変わらないからいいとして。
 優香の胸がTシャツの中で、どうしようもないほどにイケナイ自己主張をしていたからだった。

 男子には存在しない神秘的な膨らみが、優香のTシャツの胸元を内側から激しく押し上げていた。
 胸の部分のサイズが明らかに足りていない。
 もうパッツンパッツン。

 くっ!
 優香は俺より華奢だからと思って、俺が持っているTシャツの中でも、あんまりダブダブじゃないTシャツを貸したのが、完全に裏目に出てしまったぞ!?
 むしろダブダブでゆるゆるなTシャツを貸した方が、良かったんじゃないか?
(主に俺の精神衛生的な意味で)

 ご、ゴクリ……。
 緊張で俺の喉が鳴った。

 だがしかしである。
 問題は胸のサイズだけにはとどまらなかった。

 Tシャツが優香の身体にまとわりつくように――ピタッとではないが――絶妙にフィットしていたのだ。

 外は大雨で湿気が多いし、お風呂上りで優香の身体自体も湿度を保っているからだろうか?
 それとも運命に導かれるかのごとく、たまたま偶然に絶妙なサイズだったのだろうか?

 残念ながら、女性の身体にはまったくもって素人の俺に、答えは分からない。

 なんにせよ、今の優香の上半身は胸元がパッツンパッツンで、さらには妙に身体にフィットしたTシャツだけを身に着けた、実にセンシティブな状態だったのだ――!!

 こ、これは思春期の男子高校生には目の毒すぎるぞ!?
 しかもよく見ると、ほのかに先っぽ的なものが見えなくも――じゃないから!!!!

「ちょっと待っててくれ優香。すぐ戻る!」
「え、うん」
 俺はそう言い残すと急いでジャージの上を取ってきて優香に渡した。

「とりあえずこれを着てくれないかな」
「まだお風呂上がりだから、長袖は暑いんだけど……」

 言いながら、襟元を小さくパタパタとして、服の内側に空気を送り込む優香。

 だよな!
 気持ちは分かる!
 もうそろそろ6月だっていうのに、お風呂上りに長袖ジャージは暑いよな!
 せっかくお風呂に入ったのに、汗をかいちゃうかもだし。

 あと、その動作のせいで、魅惑の膨らみがさらに強調されちゃっているからな!

 だがしかし、俺はここで折れるわけにはいかなかった。
(主に俺の精神を保ち続ける意味で)

「だからその……」
「どうしたの?」

 くっ、本当に気付いていないのか?
 気付いたうえで敢えて誘ってたりしないか?
 まったくイケナイ女の子だな!

 ――って、さすがにそれは優香に失礼か。
 ごめんな優香、今のは完全に俺が悪かった。

 俺は心の中で優香に謝罪すると、意を決して告げた。
 ここで黙っておいて、内心こっそりえっちな鑑賞会をし続けるっていうのは、あまりにも男らしくないから。

「そのままだと、ちょっと目のやり場に困るからさ」
「目のやり場? ……はうっ!?」

 俺の意図を察した優香が、両手で胸を隠すように抱きかかえる。
 そして頬を赤らめながら、ちょっと抗議するように上目づかいで見つめてきた。

「ご、ごめん。つい」
「もぅ、蒼太くんのえっち……」 

 恥ずかしそうに言いながら、優香はジャージを着てくれた。
 ジャージに手と頭を通す時に、胸が強調されてしまって、つい最後のお見送りをしてしまったのはここだけの話だ。

 俺は優香が暑くないようにエアコンのスイッチを入れると、

「じゃあ次は俺が風呂に入ってくるから、その間はゆっくりしてて」
「ストレッチでもして待ってるね。それとドライヤーを借りていいかな?」
「もちろん。洗面所にあるから好きに使ってくれ」
「はーい」

 優香と簡単な会話を交わしてから、二番風呂に入ったのだった。
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