一年付き合ってた彼女が医大生とラブホから出てきた(NTR……涙)帰り道、川で幼女が溺れていたので助けて家まで送ったら学園のアイドルの家だった
マナシロカナタ✨ラノベ作家✨子犬を助けた
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~第1部~ 第1章 別れと出会い
第13話 自問自答 ~優香SIDE~ 2
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実を言うと、私はわりとモテるほうだ。
過去に何度となく告白された経験もあったりする。
というかつい数日前も告白されたばかりだった。
告白してきたのは、サッカー部で10番をつけていると自慢げに話す3年生の先輩。
でもイマイチピンと来なくて――申し訳ない気持ちはあったけど――その人も含めて私はその全てを断ってきた。
っていうか10番とか言われてもなんのことか分からないし。
チームで10番目に上手ってことなのかな?
でも今回は違った。
別に告白されたわけでもなんでもないのに、蒼太くんのことがどうしようもなく気になってしまう。
心が妙にザワザワして落ち着かない。
蒼太くんのことばかり考えてしまう。
蒼太くんのことが気になったり、別れた葛谷さんのことを今どう思っているのか知りたいと、なぜだか強く思ってしまうのだ。
私はそんな自分の心と自問自答する。
「美月を助けてくれたからなのが一番大きな理由なのは間違いないよね……美月がすごく懐いてるっていうのも間違いなくあるし」
美月があれだけ懐いてるんだから悪い人じゃないのは間違いない。
2人が一緒にシャワーに入った時に万が一を考えてこっそり聞き耳を立てていたんだけど、そういう素振りすらなかったし。
「でも決してそれだけじゃなくて。蒼太くんの誠実な感じが『あ、いいな』って思っちゃったんだよね……」
私は周囲から「チャラい男が好きな尻軽女」とでも思われているのか。
告白したり話しかけてくる男子はなんていうかその、どうにもチャラい感じの人が多かった。
もしくは妙に自信満々で自分がいかにすごいかをひけらかしたり、他の人を小馬鹿にするような人たち。
実のところ、私はそういうタイプの人たちがあまり得意ではなかった。
蒼太くんみたいに物静かで誠実で、優しい雰囲気の男子とこんなに仲良くなるのは、だから私にとっては初めての経験だったのだ。
「せっかく連絡先を交換したんだし、後でラインでも送ってみようかな?」
今日はありがとうございましたって、改めてお礼を言うだけなら変じゃないよね?
「あ、でもでも! さっき直接お礼を言ったのにまた今からお礼の連絡まで入れたら、ちょっとウザがられるかも……」
サバサバ系女子は論外だけど、面倒くさい系の重い女も嫌われるって菜々花ちゃんも言ってたもんね。
「それでウザい女とか思われちゃったら嫌だもん。蒼太くんに嫌われたくないし……」
それに蒼太くんからもあの後は特に連絡はなかったし……。
連絡がないということは、向こうもそうまでして私と仲良くなりたいとは思っていないということなのでは?
「そうだよね、うん……」
私は自分に言い聞かせるように何度もうなずいた。
美月の手前「これから仲良くなる」ことにしちゃったけど。
自分の身の安全も顧みずに人助けができる心優しい蒼太くんのことだ。
あくまで美月を悲しませたくなかったからであって、私に対しては特に何かしらの特別な感情は抱いてはいないに違いない。
「でも今日の私たちって結構いい感じにお話してたよね? あ、それも実は私がそう思っていただけだったり? ううん、そんなことないよね、結構いい感じだったはず……でもやっぱりこっちから連絡するのはウザがられるかもだし……」
結局、この後さらに30分ほど。
私は浴槽に肩まで浸かりながら一人で悶々と「連絡すべきか」「この気持ちが恋なのか」を自問自答し続けたものの。
これが恋かどうかなんて、恋愛経験値ゼロの私には到底分かりえなかった。
だけど一つだけ言えることは、蒼太くんについてあれこれ考えている時間は全然ちっとも嫌じゃなかった。
少なくともそれについてだけは、自信をもってそうだと言うことができる。
そして最終的に蒼太くんに連絡はしないことにした。
重い女の子って思われて嫌われるよりは、何も思われないニュートラルな方がマシだと思ったから。
ちなみに長くお風呂につかり過ぎたせいでちょっとだけのぼせてしまった。
「はぅ、なにやってるの私……」
過去に何度となく告白された経験もあったりする。
というかつい数日前も告白されたばかりだった。
告白してきたのは、サッカー部で10番をつけていると自慢げに話す3年生の先輩。
でもイマイチピンと来なくて――申し訳ない気持ちはあったけど――その人も含めて私はその全てを断ってきた。
っていうか10番とか言われてもなんのことか分からないし。
チームで10番目に上手ってことなのかな?
でも今回は違った。
別に告白されたわけでもなんでもないのに、蒼太くんのことがどうしようもなく気になってしまう。
心が妙にザワザワして落ち着かない。
蒼太くんのことばかり考えてしまう。
蒼太くんのことが気になったり、別れた葛谷さんのことを今どう思っているのか知りたいと、なぜだか強く思ってしまうのだ。
私はそんな自分の心と自問自答する。
「美月を助けてくれたからなのが一番大きな理由なのは間違いないよね……美月がすごく懐いてるっていうのも間違いなくあるし」
美月があれだけ懐いてるんだから悪い人じゃないのは間違いない。
2人が一緒にシャワーに入った時に万が一を考えてこっそり聞き耳を立てていたんだけど、そういう素振りすらなかったし。
「でも決してそれだけじゃなくて。蒼太くんの誠実な感じが『あ、いいな』って思っちゃったんだよね……」
私は周囲から「チャラい男が好きな尻軽女」とでも思われているのか。
告白したり話しかけてくる男子はなんていうかその、どうにもチャラい感じの人が多かった。
もしくは妙に自信満々で自分がいかにすごいかをひけらかしたり、他の人を小馬鹿にするような人たち。
実のところ、私はそういうタイプの人たちがあまり得意ではなかった。
蒼太くんみたいに物静かで誠実で、優しい雰囲気の男子とこんなに仲良くなるのは、だから私にとっては初めての経験だったのだ。
「せっかく連絡先を交換したんだし、後でラインでも送ってみようかな?」
今日はありがとうございましたって、改めてお礼を言うだけなら変じゃないよね?
「あ、でもでも! さっき直接お礼を言ったのにまた今からお礼の連絡まで入れたら、ちょっとウザがられるかも……」
サバサバ系女子は論外だけど、面倒くさい系の重い女も嫌われるって菜々花ちゃんも言ってたもんね。
「それでウザい女とか思われちゃったら嫌だもん。蒼太くんに嫌われたくないし……」
それに蒼太くんからもあの後は特に連絡はなかったし……。
連絡がないということは、向こうもそうまでして私と仲良くなりたいとは思っていないということなのでは?
「そうだよね、うん……」
私は自分に言い聞かせるように何度もうなずいた。
美月の手前「これから仲良くなる」ことにしちゃったけど。
自分の身の安全も顧みずに人助けができる心優しい蒼太くんのことだ。
あくまで美月を悲しませたくなかったからであって、私に対しては特に何かしらの特別な感情は抱いてはいないに違いない。
「でも今日の私たちって結構いい感じにお話してたよね? あ、それも実は私がそう思っていただけだったり? ううん、そんなことないよね、結構いい感じだったはず……でもやっぱりこっちから連絡するのはウザがられるかもだし……」
結局、この後さらに30分ほど。
私は浴槽に肩まで浸かりながら一人で悶々と「連絡すべきか」「この気持ちが恋なのか」を自問自答し続けたものの。
これが恋かどうかなんて、恋愛経験値ゼロの私には到底分かりえなかった。
だけど一つだけ言えることは、蒼太くんについてあれこれ考えている時間は全然ちっとも嫌じゃなかった。
少なくともそれについてだけは、自信をもってそうだと言うことができる。
そして最終的に蒼太くんに連絡はしないことにした。
重い女の子って思われて嫌われるよりは、何も思われないニュートラルな方がマシだと思ったから。
ちなみに長くお風呂につかり過ぎたせいでちょっとだけのぼせてしまった。
「はぅ、なにやってるの私……」
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