一年付き合ってた彼女が医大生とラブホから出てきた(NTR……涙)帰り道、川で幼女が溺れていたので助けて家まで送ったら学園のアイドルの家だった
マナシロカナタ✨ラノベ作家✨子犬を助けた
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~第1部~ 第1章 別れと出会い
第11話 終わり良ければ……
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「「ええぇぇっ!?」」
その突拍子もない発言に、俺と優香は驚きで声をハモらせてしまった。
「も、もう、美月ったら何を馬鹿なこと言ってるのよ。変なことを言ったら蒼太くんが困っちゃうでしょ」
少し焦ったような様子の優香。
俺も一瞬焦ってしまったが、でも冷静になって考えてみたら小さな子供の悪気のない発言なんだし、そこまで焦る必要もないような?
「蒼太おにーちゃん、困ってるんですか?」
「まぁ、困ってるといえば困ってるし、困ってないといえば困ってないかな?」
「? よく分からないです。つまりどっちなんですか?」
俺のあいまいな答えに、小学生らしく可愛く小首をかしげる美月ちゃん。
「あのね美月。そういうのはお互いの気持ちがなにより大切なの。お付き合いするにしても、もっとじっくりと時間をかけて、お互いのことを色々と知り合ってからするものなのよ」
妙に早口になった優香がまくしたてるように説明する。
どうも優香はまだ焦っているようだ。
小さな子供の言うことなんだし、真に受ける必要はないと思うんだけどな。
そもそも年頃の男女が付き合うってことがどういうことを意味するのか、当の美月ちゃんはよく分かっていないだろうし。
多分だけど、小学校の仲のいい友だち、みたいな関係をイメージをしているんじゃないだろうか。
「じゃあ今日からどんどん知り合えばいいってことですよね? おねーちゃんと蒼太おにーちゃん、今日からいっぱい知り合ってお付き合いしましょう!」
キラキラ(見上げてくる純真でピュアな瞳)。
「えっと……」
「うーん……」
「おねーちゃんと蒼太おにーちゃんが仲良くなってくれたら、美月も蒼太おにーちゃんと一緒に居られるから、とても嬉しいです!」
キラキラキラキラ(まるで冬の朝の澄んだ空のように、一片の汚れすらない瞳)。
「うーんと……」
「その……な……」
純真無垢な美月ちゃんの裏表のないストレートな物言いに、俺と優香はたじたじだった。
「……だめですか? おねーちゃんと蒼太おにーちゃんは仲良くなれないんですか?」
「そ、そういわけじゃないわよ。ね、蒼太くん? 私たち仲良しになれるわよね?」
「そ、そうだぞ。俺たちはすぐに仲良しになれるぞ?」
優香と俺はチラリと横目でアイコンタクトを取ると、とりあえず美月ちゃんに話を合わせることにした。
「だったら良かったです。それで早くお姉ちゃんが蒼太おにーちゃんの彼女になって欲しいです!」
「え、ええ……そうね……」
「あ、ああ……うん……」
あのキラキラとした純真無垢な美月ちゃんの瞳を前に、
『実はたいして仲良くもないただのクラスメイトだから、それはちょっと難しいんだ。話したのも今日が初めてだし』
とはさすがに言えはしなかった。俺も優香も。
そんな感じで、ちょびっとだけ優しい嘘を混ぜて美月ちゃんを納得させてから。
「じゃあ蒼太おにーちゃん、ばいばいです!」
「バイバイ美月ちゃん。風邪ひくんじゃないぞ?」
「蒼太おにーちゃんもね!」
「ははっ、ありがと」
「蒼太くん、また明日学校でね」
「ああ、優香もバイバイ」
俺は2人とお別れをした。
角を曲がって俺の姿が見えなくなるまでずっと、ブンブンと大きく手を振り続けてくれた美月ちゃんに見送られながら、俺は帰路についたのだった。
とまぁこんな感じで。
突然の姫宮家訪問は、裏表のない美月ちゃんのおかげで最後までハプニング満載で終了した。
「でも楽しかったな」
帰り道を歩きながら今日のことを思い返すだけで、俺の口からは自然と独り言が漏れ出でる。
「姫宮さんのことを優香って呼べるようにもなったし」
これ何気にすごくね?
間違いなく男子では俺だけだぞ?
少なくない優越感に、ついつい顔がニヤけてしまう。
ラブホから彼女が二股相手と出てきたことから始まった「人生で一番最悪の日」は、だけど驚くほどに心休まる1日に早変わりしていた。
「終わりよければ全てよしってな!」
元カノ――詩織、いや葛谷のことはもう綺麗さっぱり忘れて、明日からまたいつも通りの日常を頑張ろう!
俺は生まれ変わったかのような真新しい気持ちで、すっかり暗くなった道を歩いていった――。
その突拍子もない発言に、俺と優香は驚きで声をハモらせてしまった。
「も、もう、美月ったら何を馬鹿なこと言ってるのよ。変なことを言ったら蒼太くんが困っちゃうでしょ」
少し焦ったような様子の優香。
俺も一瞬焦ってしまったが、でも冷静になって考えてみたら小さな子供の悪気のない発言なんだし、そこまで焦る必要もないような?
「蒼太おにーちゃん、困ってるんですか?」
「まぁ、困ってるといえば困ってるし、困ってないといえば困ってないかな?」
「? よく分からないです。つまりどっちなんですか?」
俺のあいまいな答えに、小学生らしく可愛く小首をかしげる美月ちゃん。
「あのね美月。そういうのはお互いの気持ちがなにより大切なの。お付き合いするにしても、もっとじっくりと時間をかけて、お互いのことを色々と知り合ってからするものなのよ」
妙に早口になった優香がまくしたてるように説明する。
どうも優香はまだ焦っているようだ。
小さな子供の言うことなんだし、真に受ける必要はないと思うんだけどな。
そもそも年頃の男女が付き合うってことがどういうことを意味するのか、当の美月ちゃんはよく分かっていないだろうし。
多分だけど、小学校の仲のいい友だち、みたいな関係をイメージをしているんじゃないだろうか。
「じゃあ今日からどんどん知り合えばいいってことですよね? おねーちゃんと蒼太おにーちゃん、今日からいっぱい知り合ってお付き合いしましょう!」
キラキラ(見上げてくる純真でピュアな瞳)。
「えっと……」
「うーん……」
「おねーちゃんと蒼太おにーちゃんが仲良くなってくれたら、美月も蒼太おにーちゃんと一緒に居られるから、とても嬉しいです!」
キラキラキラキラ(まるで冬の朝の澄んだ空のように、一片の汚れすらない瞳)。
「うーんと……」
「その……な……」
純真無垢な美月ちゃんの裏表のないストレートな物言いに、俺と優香はたじたじだった。
「……だめですか? おねーちゃんと蒼太おにーちゃんは仲良くなれないんですか?」
「そ、そういわけじゃないわよ。ね、蒼太くん? 私たち仲良しになれるわよね?」
「そ、そうだぞ。俺たちはすぐに仲良しになれるぞ?」
優香と俺はチラリと横目でアイコンタクトを取ると、とりあえず美月ちゃんに話を合わせることにした。
「だったら良かったです。それで早くお姉ちゃんが蒼太おにーちゃんの彼女になって欲しいです!」
「え、ええ……そうね……」
「あ、ああ……うん……」
あのキラキラとした純真無垢な美月ちゃんの瞳を前に、
『実はたいして仲良くもないただのクラスメイトだから、それはちょっと難しいんだ。話したのも今日が初めてだし』
とはさすがに言えはしなかった。俺も優香も。
そんな感じで、ちょびっとだけ優しい嘘を混ぜて美月ちゃんを納得させてから。
「じゃあ蒼太おにーちゃん、ばいばいです!」
「バイバイ美月ちゃん。風邪ひくんじゃないぞ?」
「蒼太おにーちゃんもね!」
「ははっ、ありがと」
「蒼太くん、また明日学校でね」
「ああ、優香もバイバイ」
俺は2人とお別れをした。
角を曲がって俺の姿が見えなくなるまでずっと、ブンブンと大きく手を振り続けてくれた美月ちゃんに見送られながら、俺は帰路についたのだった。
とまぁこんな感じで。
突然の姫宮家訪問は、裏表のない美月ちゃんのおかげで最後までハプニング満載で終了した。
「でも楽しかったな」
帰り道を歩きながら今日のことを思い返すだけで、俺の口からは自然と独り言が漏れ出でる。
「姫宮さんのことを優香って呼べるようにもなったし」
これ何気にすごくね?
間違いなく男子では俺だけだぞ?
少なくない優越感に、ついつい顔がニヤけてしまう。
ラブホから彼女が二股相手と出てきたことから始まった「人生で一番最悪の日」は、だけど驚くほどに心休まる1日に早変わりしていた。
「終わりよければ全てよしってな!」
元カノ――詩織、いや葛谷のことはもう綺麗さっぱり忘れて、明日からまたいつも通りの日常を頑張ろう!
俺は生まれ変わったかのような真新しい気持ちで、すっかり暗くなった道を歩いていった――。
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