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(二十四)とら屋の団子
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梁川城主・須田長義は城の周辺に物見を出して、伊達勢の姿がないことを確かめたうえで、内応を企んだ横田大学を鶴ヶ城まで連行する一隊を送り出した。
その様子を見送った斯忠は、文机に向かって福島城の岡佐内宛の書状を記した。
見た目によらず筆まめなのが、車丹波という男である。
書状には、内応が露見した横田大学の鶴ヶ城に送られたと、伊達の大物見を撃退したことを誇らしげに書き連ねた。
ただし、横田大学が間者と会っている現場を押さえたのが、長義の義姉・於きたであることには触れず、斯忠が取り押さえたとも書かなかった。
(於きた殿の手柄を奪う訳にはいかねぇからな)
その分、石川昭光が率いる伊達の物見との小競り合いについては、堂々と話を誇張して書き飛ばした。
なにしろ、会津に来て以来、はじめての手柄らしい手柄である。
自慢する相手も周囲にいないなか、佐内は恰好の相手だった。
数日後、岡佐内からの返書が届いた。
十月六日に松川に沿って南下した伊達の大物見が福島城近くまで接近したが、佐内が兵四百を率いて城外に討ってでて、これを追い払ったという。
佐内曰く、
物見を率いていると思しき敵の武者と斬り合いになったが、惜しくも仕留め損ねた。
背を向けて逃げ出す相手に斬り付けたものの、陣羽織を切り裂いただけで逃げられた。
地味な戦装束をした武者であったため気づかなかったが、実はあれこそが伊達政宗であったと後になって人から聞いた。
そうと知っていれば是が非でも組討ちに持ち込んだものを、悔やまれてならぬ――、などと記されてあった。
「随分と、吹くじゃねぇか」
読みながら斯忠はにんまりとする。
伊達政宗自らが小勢の物見を率いて福島城下まで迫るなど、普通は考えられない。
ましてや、派手好きで知られる政宗を相手にしながら、後から人に聞くまで本人と判らないというのも不自然だ。
おおかた、先日の書状で斯忠が大いに手柄を自慢したことを受けて、政宗と同じ三日月の前立をつけた武者と対峙した話に尾ひれを付けたものだろう。
この手の罪のないホラ話を、斯忠は嫌いではない。
一方、佐内の書状には笑って済ませられない事柄も記されている。
佐内は独自の情報網を持つらしく、いち早く掴んだ上方の情勢を惜しげもなく書き記していた。
関ヶ原の戦いに勝利した徳川家康は、九月二十七日には大坂城に入城し、戦後処理をはじめた。
敗れて己の領内に逃亡していた石田三成は九月二十一日に捕らえられ、十月一日に京都六条河原において斬首された。
しかし、三成の挙兵の影響は大きく、他にも石田方に属して兵を挙げた者に対する処罰が続いていることから、年内に再度会津に向けて兵が向けられる恐れはないのではないか、と佐内は憶測を記していた。
***
長義が「ひと月耐えれば雪が大軍を阻む」と断じたとおり、十一月を待たずして梁川の地に雪が舞い始めた。
横田大学を取り押さえた翌日以降も、於きたが女中衆を引き連れて大学館に姿を表すことはなかった。
いや、それどころか城内の巡回自体が行われていないらしい。
伊達勢が引いた以上、いつまでも見回りをする必要はないとはいえ、気にかかるところである。
少なくとも、寒くなってきたから出歩くのが億劫になった、などという話ではないはずだ。
何もわざわざ於きた殿があんな真似をしなくても、それで城内の規律が乱れるわけではない、と斯忠は最初のうちは簡単に考えていた。
しかし、元々の梁川城の城兵や城内で働く下人達の間には、於きた一行の姿を拝むことを楽しみにしていたものも少なくなかったようだ。
「せっかく横田大学を捕らえて功名とする好機を、あたら組外衆の車丹波に横から奪われて気落ちしているらしい」などという聞き捨てならない噂を耳にすると、さすがに放置もしておけない。
本当のところを問い質したいところだが、きたの住む本丸の奥御殿まで押しかける真似はできない。
「なんとか伝手はねぇか」
思案していると、嶋左源次がおずおずと提案してくる。
「それがし、女中頭のお牧殿と話す機会を作れますゆえ、その筋から於きた様にお話いただくことを頼んでみましょうか」
「そりゃ本当か。源公も隅に置けねぇなぁ」
斯忠は驚いた。
むさくるしい見目の左源次に、あの気の強そうな女中頭と懇意になれるような手管があるとは信じがたかった。
「どうやら、上方の話などが珍しいようで」
はにかみながら、左源次が種明かしをする。
兵法家としての力量はともかく、長年に渡って諸国を巡り歩いた経験は確かである。各地の話題に事欠かないのは事実だろう。
「なるほどねぇ。そいつばかりは、俺は真似できねぇな」
斯忠は上杉に仕えるまで、戦さでもなければ、常陸国と南陸奥の佐竹領以外にはほとんど出た事がない。
いずれにせよ、せっかくの左源次の伝手は活用したい。
御機嫌伺いに参上したい旨を於きたに伝えてもらうよう、左源次に段取りを頼む。
もっとも正直なところ、返事があることはあまり期待していなかった。
手柄を横取りされてふてくされている、という話は出まかせにしろ、於きたが自分にあまり良い印象を持っていなさそうだとは斯忠も自覚している。
しかし、斯忠の予想はよい方向に外れた。
「なんとか、話をつないでいただきましたぞ。桜館の流れ桜の下にて、お待ちになっているとのこと」
ほどなくして戻ってきた左源次が、喜色を浮かべて報告する。
「でかした、すぐに参る」
膝を叩き、斯忠はいそいそと腰を上げた。
***
陣屋の外に出ると、雪こそ降っていないが、空は分厚い雲に覆われていた。
空気はいよいよ冬の気配を濃くして冷え切っており、風鳴が恐ろしげに響いている。
見張りなどの役目に就く者を除いて、好きこのんで屋外に出ている者はいない。
そんな中、桜館とよばれる曲輪の斜面から聳える、「流れ桜」と呼ばれている桜の古木がある。
頭上から覆いかぶさるように伸びた枝の元に、於きたの姿があった。
流れ桜とは聞かない名である。
葉を落とした今は想像できないが、春になればきっと流れるような枝に桜の花が咲き誇るのであろう、と斯忠は柄にもなく思い描く。
他の曲輪に移動する際の経路からは外れた場所にあり、特段の用がなければ立ち入る者もいない場所だと思われた。
考えてみれば、屋内では会えば密会のような形になってしまう。
於きたにしてみれば、このような場所のほうが何かと好都合なのだろう。
桜館の屋敷との間には、有効活用されていない空間が中途半端に開けていた。
「これは、於きた殿。お待たせした。して、ここはどのような場所で」
声を上ずらせないように気を付けつつ、斯忠は於きたの元に近づいた。
あくまでも気軽な風を装って、軽く片手などをあげてみせる。
「流れ桜が咲く頃に、花見を行うために開けてあるのです。わたくしは、鑓の稽古に使う時もありますが」
斯忠の姿に気づいた於きたが、顔を上げて向き直る。
その表情からは、いつもの険が感じられなかった。
「なるほど。花見とは結構だ。どんなふうに咲くのか、春になったら見てみてぇもんだな」
「車様には、きちんとした礼を言えぬままになっておりました。先だっては、ありがとうございました」
於きたは深々と頭を下げる。
「いやいや。元気そうでなにより。俺に手柄を横取りされて怒ってると聞いたもんで、心配になってね。呼び出す様な形になってしまって、こちらこそ申し訳ない」
「怒るなどとは……。わたくしは、己の弱さに恥じ入るばかりでございます」
だが、於きたは力なく首を横に振るばかりだった。
「場慣れしてなきゃ、咄嗟に身体が動かないのは当たり前のこと。そう気落ちされずとも」
あまりにも予想していたのと異なる態度に、斯忠は却って心配になる。
もっとも、初陣では身がすくみ、眼がくらんで何がなんだか判らないままに合戦が終わっていた、といった類の話は多いが、実は斯忠自身にはその経験はない。
車猛虎と名乗っていた頃の初陣から、火車の旗印を掲げて、逸り立ってまっしぐらに敵中に突っ込んだものだ。
だが、この場で自分の体験談を誇らない程度の分別は斯忠にもあった。
「いえ。確かにあの時、車様に助けていただかなければ、今頃ここにこうしてはいられなかったでしょう。ですが、弱いと申したのは、それだけではございません」
ためらいがちにひとたび言葉を切った於きたが、意を決したように顔を上げる。
その瞳には、強い光が戻っていた。
「鎧武者の装束で福島城に訪れたことを看破されて以来、車様のおられる大学館に足を運ぶことが出来かねました。皆の前で言い立てられるかもしれないと思うだけで、怖気づいてしまったのです」
「ははっ、そりゃ仕方ねぇ。俺みたいなのに気づかれちまったのは災難だったが、この車丹波、誓って秘事はもらしちゃいませんぜ」
斯忠が胸を張ったが、於きたの表情が晴れることはない。
それでも、避けられていた理由を知り、斯忠はの内心では戸惑いよりも嬉しさが先に立つ。少なくとも、嫌われていたからではなかったと判ったからだ。
「それで、城の見回りはやめたのかい」
斯忠の問いに、於きたはこくりと頷く。
「浅はかにも、わたくしにも城を守る一翼を担えると信じておりました。これ以上、足手まといになっては申し訳が立たぬというもの」
「ま、戦さなんて馬鹿馬鹿しいものは男どもに任せておいたほうがいい、ってのは間違いねぇや」
「そのようなことは……」
何か言いかけて言葉にならず、思いつめたような表情で、於きたはかぶりを振る。
(案外と、可愛らしいところもあるもんだ)
斯忠は、笑み崩れそうになる己の頬を懸命に引き締める。
「ただ、ね。於きた殿の姿が見えないって心配している連中がたんまりいることも確かだよ。なんせ男ってのは、馬鹿だから。於きた殿が女中衆を引き連れて、偶にでも顔を見せてくれれば、それだけでやる気が出るってもんだよ」
「本当ですか」
信じられないという表情を於きたはみせる。
斯忠は、男の単純さを懇々と語りたい衝動に駆られたが、そのような話を於きたに聞かせるのはためらわれた。
「間違いねぇ。他ならぬ俺が楽しみにしてるんだから」
我ながら妙な言い草だな、と思いながら斯忠はにっと笑ってみせる。
すると、ようやく於きたの顔がわずかに綻んだ。
***
伊達の侵攻がないまま十二月を迎えると、どうやら来春まで大規模に兵を動かすつもりはなさそうだ、との希望的観測が城内に広がった。
緊張が緩む中、福島城の城主である本庄繁長に、徳川との和睦交渉の役目が命ぜられた、との話を岡佐内が書状で伝えてきた。
「なんだってまた、本庄様を引っ張り出そうってんだ」
書状の内容を吟味するようにあらためて読み直しながら、斯忠は信じられぬと首をひねる。
「才気が前に出る若造よりも、剛直一筋の武人、かつ年を重ねた古強者のほうが、押し出しが利くと、筆頭家老様はお読みになられたか。それにしたって、白石城の顛末を忘れたわけでもあるめぇしよ」
城主不在の間に伊達勢に攻め落とされるようなことになれば、状況はますます不利になる。
上杉弱しと侮られれば、交渉など応じる必要もなくひと揉みに潰してしまうまで、と家康が決意しかねないのだ。
首をひねっていると、慌てた様子の左源次が陣屋に駆け込んでくる。
「一大事ですぜ、一大事!」
「なんだぁ、騒々しい。伊達が攻めて来るよりも一大事なんて、早々ねぇぞ」
うんざりとした表情で斯忠は左源次の言葉を聞きとがめた。
もし伊達がなんらかの動きを見せたとすれば、その第一報が左源次からもたらされる筈がない。
「じゃあ虎の兄貴は、於きた様が倒れたと聞いても、一大事じゃねぇと仰るんで」
「なにぃ、そりゃ一大事じゃねえか!」
「だから一大事なんですって」
あっさりと掌を返した斯忠に、左源次は呆れ顔で説明する。
きたが風邪をひいて寝込んでいるとの話を、女中頭のお牧から聞いたのだという。
「寒空の下を出歩いたのがまずかったか……?」
斯忠はてきめんに表情を曇らせた。
「お牧殿は、このところ気を張り詰めどおしだったためだろうとのお考えでしたがね」
「それもあるかもしれねえがな」
於きたは、斯忠と流れ桜の下で話した日から、城内の巡回を再開していた。
ただ、以前のように手鑓や薙刀を脇にたばさんだ女中衆を引き連れての物々しいものではない。
数名の供だけを伴って、穏やかに各々の持ち場の様子伺いに回るといった体裁であった。
もちろん、大学館にも足を運んだことは言うまでもない。
とはいえ、いくら寒かろうとみっともなく着ぶくれて城内を歩き回るわけにもいかない立場であるため、屋外を出歩くには防寒の策が不十分であったのかもしれない。
巡回の再開を願った立場だけに、斯忠としても責任を感じずにはいられない。
「なんてこった。見舞いに行かなきゃならねぇ。女ってのは甘いものが好きなんだ。源公、なんかいいものないか。会津では滅多に手に入らないようなものがいいんだが」
斯忠は珍しく左源次に知恵をもとめたが、自称・兵法家の左源次にも妙案は浮かばない。
「干し柿か林檎ぐらいなら、手に入るかも知れやせんがねぇ」
あまり気が利いているとは申せませんな、と左源次が自らの言葉に首を振る。
斯忠も、干し柿を土産にする己の姿は想像したくなかった。
「とはいえ、だ。なんにもしない訳にはいかねぇだろう」
腕を組んだ斯忠は再び思案顔になる。
「旦那、一つあるじゃないですか。於きた様がまだ召し上がってない甘いものが」
それまで部屋の外でやりとりを聞いていた団吉が、黙っていられないとばかりに口を挟んできた。
「おう、なんだそりゃ」
藁にも縋る思いで斯忠が尋ねる。
「とら屋の団子」
団吉の言葉にお、斯忠は思わず吹き出す。
「於きた殿にあんなもん喰わせてどうしようってんだよ。……いや、あんなもんって言っちゃ悪いか。とはいえ、なあ」
斯忠はしばし首をひねって考え込んだが、ほかに名案が浮かぶ筈もなかった。
神指城下の「とら屋」を畳んだお香は、斯忠が福島城から梁川城へと在所を移すなか、鶴ヶ城下に家を借りてとどまっている。
さすがに梁川城下に呼び寄せて、「とら屋」の看板を三たび掲げさせることはしていない。
いつ斯忠がまた別の城に派遣されることになるか判らないし、最前線の梁川城下にまで他国者がやってきて団子屋を開くのは悪目立ちが過ぎ、風車衆の隠し拠点として使い物になりそうもないからだ。
「とはいえ、こんなことになるんなら、無理にでも城下に呼び寄せておくんだったかな」
そんな呟きを漏らしつつ、斯忠は善七郎を呼び出した。
「本当にすまねえが、お香のところまでひとっ走りしてな、団子を作らせて持って帰ってきてくれねぇか」
「団子でございますか」
さしもの善七郎も、話がつかめずに困惑の様子を見せる。
「実はな……」
斯忠から於きたの見舞いの品だと聞かされた善七郎は、わずかに眉間にしわを寄せた。
「それがしが鶴ヶ城下まで走るのは造作もございませぬが、団子を持ち返るまでには相応の時を要します。せっかくの御献上の品なれば、やはり作りたてを召し上がっていただくべきかと。お香らを連れて参りましょう」
「いや、しかし、そいつは……。すまねぇ、頼めるか」
わざわざお香を呼び寄せると言われて、斯忠はしばし逡巡した。
しかし最後は「どうせなら良いものを」との思いが勝り、頭を下げることになった。
「なんの。当節、これほど楽しい御役目はそうあるものではございませぬ」
善七郎は、日頃は滅多に見せない笑みをみせた。
その様子を見送った斯忠は、文机に向かって福島城の岡佐内宛の書状を記した。
見た目によらず筆まめなのが、車丹波という男である。
書状には、内応が露見した横田大学の鶴ヶ城に送られたと、伊達の大物見を撃退したことを誇らしげに書き連ねた。
ただし、横田大学が間者と会っている現場を押さえたのが、長義の義姉・於きたであることには触れず、斯忠が取り押さえたとも書かなかった。
(於きた殿の手柄を奪う訳にはいかねぇからな)
その分、石川昭光が率いる伊達の物見との小競り合いについては、堂々と話を誇張して書き飛ばした。
なにしろ、会津に来て以来、はじめての手柄らしい手柄である。
自慢する相手も周囲にいないなか、佐内は恰好の相手だった。
数日後、岡佐内からの返書が届いた。
十月六日に松川に沿って南下した伊達の大物見が福島城近くまで接近したが、佐内が兵四百を率いて城外に討ってでて、これを追い払ったという。
佐内曰く、
物見を率いていると思しき敵の武者と斬り合いになったが、惜しくも仕留め損ねた。
背を向けて逃げ出す相手に斬り付けたものの、陣羽織を切り裂いただけで逃げられた。
地味な戦装束をした武者であったため気づかなかったが、実はあれこそが伊達政宗であったと後になって人から聞いた。
そうと知っていれば是が非でも組討ちに持ち込んだものを、悔やまれてならぬ――、などと記されてあった。
「随分と、吹くじゃねぇか」
読みながら斯忠はにんまりとする。
伊達政宗自らが小勢の物見を率いて福島城下まで迫るなど、普通は考えられない。
ましてや、派手好きで知られる政宗を相手にしながら、後から人に聞くまで本人と判らないというのも不自然だ。
おおかた、先日の書状で斯忠が大いに手柄を自慢したことを受けて、政宗と同じ三日月の前立をつけた武者と対峙した話に尾ひれを付けたものだろう。
この手の罪のないホラ話を、斯忠は嫌いではない。
一方、佐内の書状には笑って済ませられない事柄も記されている。
佐内は独自の情報網を持つらしく、いち早く掴んだ上方の情勢を惜しげもなく書き記していた。
関ヶ原の戦いに勝利した徳川家康は、九月二十七日には大坂城に入城し、戦後処理をはじめた。
敗れて己の領内に逃亡していた石田三成は九月二十一日に捕らえられ、十月一日に京都六条河原において斬首された。
しかし、三成の挙兵の影響は大きく、他にも石田方に属して兵を挙げた者に対する処罰が続いていることから、年内に再度会津に向けて兵が向けられる恐れはないのではないか、と佐内は憶測を記していた。
***
長義が「ひと月耐えれば雪が大軍を阻む」と断じたとおり、十一月を待たずして梁川の地に雪が舞い始めた。
横田大学を取り押さえた翌日以降も、於きたが女中衆を引き連れて大学館に姿を表すことはなかった。
いや、それどころか城内の巡回自体が行われていないらしい。
伊達勢が引いた以上、いつまでも見回りをする必要はないとはいえ、気にかかるところである。
少なくとも、寒くなってきたから出歩くのが億劫になった、などという話ではないはずだ。
何もわざわざ於きた殿があんな真似をしなくても、それで城内の規律が乱れるわけではない、と斯忠は最初のうちは簡単に考えていた。
しかし、元々の梁川城の城兵や城内で働く下人達の間には、於きた一行の姿を拝むことを楽しみにしていたものも少なくなかったようだ。
「せっかく横田大学を捕らえて功名とする好機を、あたら組外衆の車丹波に横から奪われて気落ちしているらしい」などという聞き捨てならない噂を耳にすると、さすがに放置もしておけない。
本当のところを問い質したいところだが、きたの住む本丸の奥御殿まで押しかける真似はできない。
「なんとか伝手はねぇか」
思案していると、嶋左源次がおずおずと提案してくる。
「それがし、女中頭のお牧殿と話す機会を作れますゆえ、その筋から於きた様にお話いただくことを頼んでみましょうか」
「そりゃ本当か。源公も隅に置けねぇなぁ」
斯忠は驚いた。
むさくるしい見目の左源次に、あの気の強そうな女中頭と懇意になれるような手管があるとは信じがたかった。
「どうやら、上方の話などが珍しいようで」
はにかみながら、左源次が種明かしをする。
兵法家としての力量はともかく、長年に渡って諸国を巡り歩いた経験は確かである。各地の話題に事欠かないのは事実だろう。
「なるほどねぇ。そいつばかりは、俺は真似できねぇな」
斯忠は上杉に仕えるまで、戦さでもなければ、常陸国と南陸奥の佐竹領以外にはほとんど出た事がない。
いずれにせよ、せっかくの左源次の伝手は活用したい。
御機嫌伺いに参上したい旨を於きたに伝えてもらうよう、左源次に段取りを頼む。
もっとも正直なところ、返事があることはあまり期待していなかった。
手柄を横取りされてふてくされている、という話は出まかせにしろ、於きたが自分にあまり良い印象を持っていなさそうだとは斯忠も自覚している。
しかし、斯忠の予想はよい方向に外れた。
「なんとか、話をつないでいただきましたぞ。桜館の流れ桜の下にて、お待ちになっているとのこと」
ほどなくして戻ってきた左源次が、喜色を浮かべて報告する。
「でかした、すぐに参る」
膝を叩き、斯忠はいそいそと腰を上げた。
***
陣屋の外に出ると、雪こそ降っていないが、空は分厚い雲に覆われていた。
空気はいよいよ冬の気配を濃くして冷え切っており、風鳴が恐ろしげに響いている。
見張りなどの役目に就く者を除いて、好きこのんで屋外に出ている者はいない。
そんな中、桜館とよばれる曲輪の斜面から聳える、「流れ桜」と呼ばれている桜の古木がある。
頭上から覆いかぶさるように伸びた枝の元に、於きたの姿があった。
流れ桜とは聞かない名である。
葉を落とした今は想像できないが、春になればきっと流れるような枝に桜の花が咲き誇るのであろう、と斯忠は柄にもなく思い描く。
他の曲輪に移動する際の経路からは外れた場所にあり、特段の用がなければ立ち入る者もいない場所だと思われた。
考えてみれば、屋内では会えば密会のような形になってしまう。
於きたにしてみれば、このような場所のほうが何かと好都合なのだろう。
桜館の屋敷との間には、有効活用されていない空間が中途半端に開けていた。
「これは、於きた殿。お待たせした。して、ここはどのような場所で」
声を上ずらせないように気を付けつつ、斯忠は於きたの元に近づいた。
あくまでも気軽な風を装って、軽く片手などをあげてみせる。
「流れ桜が咲く頃に、花見を行うために開けてあるのです。わたくしは、鑓の稽古に使う時もありますが」
斯忠の姿に気づいた於きたが、顔を上げて向き直る。
その表情からは、いつもの険が感じられなかった。
「なるほど。花見とは結構だ。どんなふうに咲くのか、春になったら見てみてぇもんだな」
「車様には、きちんとした礼を言えぬままになっておりました。先だっては、ありがとうございました」
於きたは深々と頭を下げる。
「いやいや。元気そうでなにより。俺に手柄を横取りされて怒ってると聞いたもんで、心配になってね。呼び出す様な形になってしまって、こちらこそ申し訳ない」
「怒るなどとは……。わたくしは、己の弱さに恥じ入るばかりでございます」
だが、於きたは力なく首を横に振るばかりだった。
「場慣れしてなきゃ、咄嗟に身体が動かないのは当たり前のこと。そう気落ちされずとも」
あまりにも予想していたのと異なる態度に、斯忠は却って心配になる。
もっとも、初陣では身がすくみ、眼がくらんで何がなんだか判らないままに合戦が終わっていた、といった類の話は多いが、実は斯忠自身にはその経験はない。
車猛虎と名乗っていた頃の初陣から、火車の旗印を掲げて、逸り立ってまっしぐらに敵中に突っ込んだものだ。
だが、この場で自分の体験談を誇らない程度の分別は斯忠にもあった。
「いえ。確かにあの時、車様に助けていただかなければ、今頃ここにこうしてはいられなかったでしょう。ですが、弱いと申したのは、それだけではございません」
ためらいがちにひとたび言葉を切った於きたが、意を決したように顔を上げる。
その瞳には、強い光が戻っていた。
「鎧武者の装束で福島城に訪れたことを看破されて以来、車様のおられる大学館に足を運ぶことが出来かねました。皆の前で言い立てられるかもしれないと思うだけで、怖気づいてしまったのです」
「ははっ、そりゃ仕方ねぇ。俺みたいなのに気づかれちまったのは災難だったが、この車丹波、誓って秘事はもらしちゃいませんぜ」
斯忠が胸を張ったが、於きたの表情が晴れることはない。
それでも、避けられていた理由を知り、斯忠はの内心では戸惑いよりも嬉しさが先に立つ。少なくとも、嫌われていたからではなかったと判ったからだ。
「それで、城の見回りはやめたのかい」
斯忠の問いに、於きたはこくりと頷く。
「浅はかにも、わたくしにも城を守る一翼を担えると信じておりました。これ以上、足手まといになっては申し訳が立たぬというもの」
「ま、戦さなんて馬鹿馬鹿しいものは男どもに任せておいたほうがいい、ってのは間違いねぇや」
「そのようなことは……」
何か言いかけて言葉にならず、思いつめたような表情で、於きたはかぶりを振る。
(案外と、可愛らしいところもあるもんだ)
斯忠は、笑み崩れそうになる己の頬を懸命に引き締める。
「ただ、ね。於きた殿の姿が見えないって心配している連中がたんまりいることも確かだよ。なんせ男ってのは、馬鹿だから。於きた殿が女中衆を引き連れて、偶にでも顔を見せてくれれば、それだけでやる気が出るってもんだよ」
「本当ですか」
信じられないという表情を於きたはみせる。
斯忠は、男の単純さを懇々と語りたい衝動に駆られたが、そのような話を於きたに聞かせるのはためらわれた。
「間違いねぇ。他ならぬ俺が楽しみにしてるんだから」
我ながら妙な言い草だな、と思いながら斯忠はにっと笑ってみせる。
すると、ようやく於きたの顔がわずかに綻んだ。
***
伊達の侵攻がないまま十二月を迎えると、どうやら来春まで大規模に兵を動かすつもりはなさそうだ、との希望的観測が城内に広がった。
緊張が緩む中、福島城の城主である本庄繁長に、徳川との和睦交渉の役目が命ぜられた、との話を岡佐内が書状で伝えてきた。
「なんだってまた、本庄様を引っ張り出そうってんだ」
書状の内容を吟味するようにあらためて読み直しながら、斯忠は信じられぬと首をひねる。
「才気が前に出る若造よりも、剛直一筋の武人、かつ年を重ねた古強者のほうが、押し出しが利くと、筆頭家老様はお読みになられたか。それにしたって、白石城の顛末を忘れたわけでもあるめぇしよ」
城主不在の間に伊達勢に攻め落とされるようなことになれば、状況はますます不利になる。
上杉弱しと侮られれば、交渉など応じる必要もなくひと揉みに潰してしまうまで、と家康が決意しかねないのだ。
首をひねっていると、慌てた様子の左源次が陣屋に駆け込んでくる。
「一大事ですぜ、一大事!」
「なんだぁ、騒々しい。伊達が攻めて来るよりも一大事なんて、早々ねぇぞ」
うんざりとした表情で斯忠は左源次の言葉を聞きとがめた。
もし伊達がなんらかの動きを見せたとすれば、その第一報が左源次からもたらされる筈がない。
「じゃあ虎の兄貴は、於きた様が倒れたと聞いても、一大事じゃねぇと仰るんで」
「なにぃ、そりゃ一大事じゃねえか!」
「だから一大事なんですって」
あっさりと掌を返した斯忠に、左源次は呆れ顔で説明する。
きたが風邪をひいて寝込んでいるとの話を、女中頭のお牧から聞いたのだという。
「寒空の下を出歩いたのがまずかったか……?」
斯忠はてきめんに表情を曇らせた。
「お牧殿は、このところ気を張り詰めどおしだったためだろうとのお考えでしたがね」
「それもあるかもしれねえがな」
於きたは、斯忠と流れ桜の下で話した日から、城内の巡回を再開していた。
ただ、以前のように手鑓や薙刀を脇にたばさんだ女中衆を引き連れての物々しいものではない。
数名の供だけを伴って、穏やかに各々の持ち場の様子伺いに回るといった体裁であった。
もちろん、大学館にも足を運んだことは言うまでもない。
とはいえ、いくら寒かろうとみっともなく着ぶくれて城内を歩き回るわけにもいかない立場であるため、屋外を出歩くには防寒の策が不十分であったのかもしれない。
巡回の再開を願った立場だけに、斯忠としても責任を感じずにはいられない。
「なんてこった。見舞いに行かなきゃならねぇ。女ってのは甘いものが好きなんだ。源公、なんかいいものないか。会津では滅多に手に入らないようなものがいいんだが」
斯忠は珍しく左源次に知恵をもとめたが、自称・兵法家の左源次にも妙案は浮かばない。
「干し柿か林檎ぐらいなら、手に入るかも知れやせんがねぇ」
あまり気が利いているとは申せませんな、と左源次が自らの言葉に首を振る。
斯忠も、干し柿を土産にする己の姿は想像したくなかった。
「とはいえ、だ。なんにもしない訳にはいかねぇだろう」
腕を組んだ斯忠は再び思案顔になる。
「旦那、一つあるじゃないですか。於きた様がまだ召し上がってない甘いものが」
それまで部屋の外でやりとりを聞いていた団吉が、黙っていられないとばかりに口を挟んできた。
「おう、なんだそりゃ」
藁にも縋る思いで斯忠が尋ねる。
「とら屋の団子」
団吉の言葉にお、斯忠は思わず吹き出す。
「於きた殿にあんなもん喰わせてどうしようってんだよ。……いや、あんなもんって言っちゃ悪いか。とはいえ、なあ」
斯忠はしばし首をひねって考え込んだが、ほかに名案が浮かぶ筈もなかった。
神指城下の「とら屋」を畳んだお香は、斯忠が福島城から梁川城へと在所を移すなか、鶴ヶ城下に家を借りてとどまっている。
さすがに梁川城下に呼び寄せて、「とら屋」の看板を三たび掲げさせることはしていない。
いつ斯忠がまた別の城に派遣されることになるか判らないし、最前線の梁川城下にまで他国者がやってきて団子屋を開くのは悪目立ちが過ぎ、風車衆の隠し拠点として使い物になりそうもないからだ。
「とはいえ、こんなことになるんなら、無理にでも城下に呼び寄せておくんだったかな」
そんな呟きを漏らしつつ、斯忠は善七郎を呼び出した。
「本当にすまねえが、お香のところまでひとっ走りしてな、団子を作らせて持って帰ってきてくれねぇか」
「団子でございますか」
さしもの善七郎も、話がつかめずに困惑の様子を見せる。
「実はな……」
斯忠から於きたの見舞いの品だと聞かされた善七郎は、わずかに眉間にしわを寄せた。
「それがしが鶴ヶ城下まで走るのは造作もございませぬが、団子を持ち返るまでには相応の時を要します。せっかくの御献上の品なれば、やはり作りたてを召し上がっていただくべきかと。お香らを連れて参りましょう」
「いや、しかし、そいつは……。すまねぇ、頼めるか」
わざわざお香を呼び寄せると言われて、斯忠はしばし逡巡した。
しかし最後は「どうせなら良いものを」との思いが勝り、頭を下げることになった。
「なんの。当節、これほど楽しい御役目はそうあるものではございませぬ」
善七郎は、日頃は滅多に見せない笑みをみせた。
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