聖女じゃないと追い出されたので、敵対国で錬金術師として生きていきます!

ぽっちゃりおっさん

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本当に聖女?

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目の前の立派な建物がこれから私が住む聖女会館本部のようだ。

現在、私を含めて、3人の聖女が在籍しているという。わずか3人の聖女の世話のために、数十人の世話人が雇われているようだ。

執事のタケウチは、主に聖女会館での仕事の手配や、斡旋を受け持っているらしい。聖女会館での、私達の世話をする女中達が、玄関の前で並んで立っている。

私は執事のタケウチに促され、玄関先で馬車を降り、聖女会館本部の玄関で並んでいる人々に近付いていった。

『ユリナ様お待ちしておりました。女中頭を務めますエザキと申します。以後生活の中で何かありましたら、私めに申しつけ下さい。』

女中頭が頭を下げると後ろに控える、女中連中が一斉にお辞儀をした。一糸乱れぬ様子を見て、かなり教育されているなと感じた。

私も女中達の前で一礼をして、

「今日からお世話になります、ユリナと申します。右も左も分かりませんが、なにとぞよろしくお願い致します。」

私が挨拶をしたのが、意外だったのか女中達はより一段と頭を低く下げていた。

『ユリナ様、それでは中へお入り下さい。』

執事のタケウチが私を誘導した。と通りすがりに私の耳元で、

『ユリナ様、威厳が損なわれますので、世話人にはあまり謙遜した態度は取られないようにお願い致します。』

とアドバイスをしてきた。世話人に丁寧に接するのは悪い事なのか……

応接室に通された私は、しばらくソファーに腰掛けて待つようにと言われていた。

しばらくすると、先ほど挨拶した女中頭のエザキが2人を伴って入室してきた。

『ユリナ様、こちらはナカサキ大臣と、我が聖女会館本部長のミエノ本部長です。』

『ユリナ様だったな!私は、この国の守護大臣をしておるナカサキだ。お主は国家の安寧のために働く義務がある。よく鍛錬して国家の役に立つ人物に育つように。』

言葉使いは丁寧だったが、随所に傲慢さを感じる大臣であった。ぷっくりと腹は出て、二重アゴで首があるのかないのか分からない。薄い刈りあげをしており、もみあげも剃っているのか、毛が生えていない。

「はじめまして、ナカサキ大臣。ユリナと申します。以後よろしくお願い致します。」

『ユリナ様、私はこの聖女会館本部の本部長のミエノよ。まあ聖女会館のトップね。これからしっかりよろしくね!』

この女は痩せていてカマキリみたいな表情の女だ。

「ミエノ本部長。ユリナと申します。以後よろしくお願い致します。」

2人とも一言挨拶をすると、もう興味がなくなったのか、応接室を後にした。2人を追いかけるように執事のタケウチは部屋を出て行った。
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