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高年期[一学期編]
文化祭最終日④
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最終日が長引いてますm(__)mハプニング突入しまーす
*********
な・・・何故こんな事になった・・・
ウィッグも猫耳も取り外され、茶髪のロングヘアーのウィッグを被せられ、軽くメイク直しをされ・・・衣装は丁寧に剥ぎ取られ替わりに質素な白いワンピースに青いエプロンに更に腰に付けるエプロンを着せられ・・・何故か台本を持たされた。
唖然としてると流依兄さんさんが近付いてきて「ごめんね、でも似合ってるよ」と言われた。いや、嬉しくない・・・え、何の謝罪?
後に聞いた話、僕がトイレで流依兄さんと離れた時に3ーAのクラス長が流依兄さんに僕を貸してくれるよう直談判してきたらしい。・・・それ、早く言ってよ・・・
台本は・・・これ「美女と野獣」じゃね?・・・しかも野獣化する前の王子は新くん。・・・僕は・・・あ、この服装って、もしかして・・・?
「まさか男性だとは思いませんでしたわ。完璧女性に見えましたもの・・・あぁ、でもベル役にお似合いですわぁ・・・これなら誰もが納得致しますでしょう。」
「そうですわ!今日、突然体調を崩された令嬢様には申し訳ありませんが、衣装も容姿も貴方の方がお似合いですわ!」
え、それベル役だった令嬢に失礼じゃないか?それでもお喋りは続き、話をしながら手を動かし衣装を僕に着せていく・・・あぁ、やっぱりベル役だったか。
「・・・男性にしとくのは勿体ないですわ・・・ねぇ、もし貴方が希望すれば女性に・・・」
「い、いえ!僕は性別は男性でなに不自由してませんから!」
「まぁ残念な事。・・・さぁ仕上がりですわ!」
この世界にも整形なんか出来るのか?しかも性別適合手術とかあるの?・・・い、いや僕はもう女性になりたいとは思わないよ。前世を思い出した時だったら女性になりたかったかもしれないけど、この身体で15年も生活してれば慣れるものも慣れるよね。・・・何度か襲われたけどね。
そして台本を覚える・・・なんか腑に落ちないけど代役として僕が選ばれたらしいし・・・あとで新くんに代償を払ってもらおう。
まぁ、内容はわかるからセリフを・・・ってメインだからセリフ多い!これ、場面事に覚えていくしかなくね!?パンクするわ!
始めの王子が老女によって野獣の姿に変えてしまい、一輪の薔薇~の行までいっていた。
はぁ~・・・とりあえず兄さんに代役を頼んで大根役者にならないよう、女性になりきって声を1、2トーン上げて台詞を読む。・・・これ、一発勝負にしては僕の負担大きくないか!?
「もうすぐベルメインのシーン入ります。」
「だって。薫風、頑張ってきなよ。」
「・・・兄さん、僕に内緒にしていた事・・・覚えといてね。」
「ご、ごめんね薫風・・・あとで何でも言うことを聞いてあげるよ。」
「本当に?・・・じゃあ今日から1ヶ月僕とお喋りするの禁止って言ったら?」
「・・・」
あーちょっと興味本位で言った事を後悔した。・・・流依兄さん、黒いオーラを出さないで?
「薫風がそれでもいいなら別に構わないよ。学校も買い物も全部何もさせず外に出さないからね。」
「ん?何か言った兄さん?」
「ううん。薫風がそういうなら僕は言うことを聞くよ。」
「い、いや・・・真に受けないでね?冗談だから。それに兄さんと1ヶ月話さないのは無理だと思うし。とくに僕が、ね。」
「ふふ、そっか。とにかく行ってきなさい。裏方で見守ってるよ。」
「うん、わかった!」
裏方を通り本を片手に舞台へ・・・暗転している中、ナレーションの声が響いている。3年生の裏方の人に連れていかれる。
頭の中でデ○ズニー映画の美女と野獣を思い浮かべ役を全うしようと脳内シュミレーションしていく。
そして、ゆっくり照明が舞台を照らし始め、僕は本を適当なページを開けゆっくり歩き出した・・・
・・・あーベルの出番多過ぎ。1時間という短時間で話をカットしながら作った話であってもベル>野獣>臣下の順に出番が多い。・・・もちろんセリフも・・・
・・・あれ?話の途中、舞踏会開いて踊ったり最後は抱き締める所も・・・あ、でもそれは野獣役の人とするわけで新くんじゃ・・・ない、よね?王子役?をやってる新くんは始めと最後だけ?あ、そこで新くんと踊るわ。・・・はぁ。
それから滞りなく無事に演劇は終わった・・・そして丁度文化祭の終わりを告げる放送が流れた。
閉会式がある為1、2日目より早めに終わる。僕は衣装部屋へと連れていかれ衣装を脱がされまた猫耳空色のヘアスタイルに和洋混合のゴスロリ衣装に再び着替えさせられた。
終始うっとりと着せ変えている衣装係のメイドさんたち。ちょっと怖かったなぁ・・・。
着替え終わり衣装部屋で休憩を取った。流依兄さんと椅子に座り談笑していると外から流依兄さんが呼び出され一人になる。・・・そのタイミングで一人の男性が丸いトレイに紙コップを数個乗せて僕の前に来た。
「お疲れ様。これお茶です、どうぞ。・・・演技はとても素晴らしかったね。」
「有難うございます・・・あの、どうして僕が代理に選ばれたのかご存じですか?」
「ん?ああ・・・まず、ベル役が朝早々体調崩して休むと報告があってから代役を探してたんだがね、丁度文化祭が開始された時に女装姿の君を見つけた人達が・・・を・・・にと・・・ーーー」
あ、あれ?・・・なんか急に眠気が・・・?あ、お茶を手放しそう・・・
・・・。
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な・・・何故こんな事になった・・・
ウィッグも猫耳も取り外され、茶髪のロングヘアーのウィッグを被せられ、軽くメイク直しをされ・・・衣装は丁寧に剥ぎ取られ替わりに質素な白いワンピースに青いエプロンに更に腰に付けるエプロンを着せられ・・・何故か台本を持たされた。
唖然としてると流依兄さんさんが近付いてきて「ごめんね、でも似合ってるよ」と言われた。いや、嬉しくない・・・え、何の謝罪?
後に聞いた話、僕がトイレで流依兄さんと離れた時に3ーAのクラス長が流依兄さんに僕を貸してくれるよう直談判してきたらしい。・・・それ、早く言ってよ・・・
台本は・・・これ「美女と野獣」じゃね?・・・しかも野獣化する前の王子は新くん。・・・僕は・・・あ、この服装って、もしかして・・・?
「まさか男性だとは思いませんでしたわ。完璧女性に見えましたもの・・・あぁ、でもベル役にお似合いですわぁ・・・これなら誰もが納得致しますでしょう。」
「そうですわ!今日、突然体調を崩された令嬢様には申し訳ありませんが、衣装も容姿も貴方の方がお似合いですわ!」
え、それベル役だった令嬢に失礼じゃないか?それでもお喋りは続き、話をしながら手を動かし衣装を僕に着せていく・・・あぁ、やっぱりベル役だったか。
「・・・男性にしとくのは勿体ないですわ・・・ねぇ、もし貴方が希望すれば女性に・・・」
「い、いえ!僕は性別は男性でなに不自由してませんから!」
「まぁ残念な事。・・・さぁ仕上がりですわ!」
この世界にも整形なんか出来るのか?しかも性別適合手術とかあるの?・・・い、いや僕はもう女性になりたいとは思わないよ。前世を思い出した時だったら女性になりたかったかもしれないけど、この身体で15年も生活してれば慣れるものも慣れるよね。・・・何度か襲われたけどね。
そして台本を覚える・・・なんか腑に落ちないけど代役として僕が選ばれたらしいし・・・あとで新くんに代償を払ってもらおう。
まぁ、内容はわかるからセリフを・・・ってメインだからセリフ多い!これ、場面事に覚えていくしかなくね!?パンクするわ!
始めの王子が老女によって野獣の姿に変えてしまい、一輪の薔薇~の行までいっていた。
はぁ~・・・とりあえず兄さんに代役を頼んで大根役者にならないよう、女性になりきって声を1、2トーン上げて台詞を読む。・・・これ、一発勝負にしては僕の負担大きくないか!?
「もうすぐベルメインのシーン入ります。」
「だって。薫風、頑張ってきなよ。」
「・・・兄さん、僕に内緒にしていた事・・・覚えといてね。」
「ご、ごめんね薫風・・・あとで何でも言うことを聞いてあげるよ。」
「本当に?・・・じゃあ今日から1ヶ月僕とお喋りするの禁止って言ったら?」
「・・・」
あーちょっと興味本位で言った事を後悔した。・・・流依兄さん、黒いオーラを出さないで?
「薫風がそれでもいいなら別に構わないよ。学校も買い物も全部何もさせず外に出さないからね。」
「ん?何か言った兄さん?」
「ううん。薫風がそういうなら僕は言うことを聞くよ。」
「い、いや・・・真に受けないでね?冗談だから。それに兄さんと1ヶ月話さないのは無理だと思うし。とくに僕が、ね。」
「ふふ、そっか。とにかく行ってきなさい。裏方で見守ってるよ。」
「うん、わかった!」
裏方を通り本を片手に舞台へ・・・暗転している中、ナレーションの声が響いている。3年生の裏方の人に連れていかれる。
頭の中でデ○ズニー映画の美女と野獣を思い浮かべ役を全うしようと脳内シュミレーションしていく。
そして、ゆっくり照明が舞台を照らし始め、僕は本を適当なページを開けゆっくり歩き出した・・・
・・・あーベルの出番多過ぎ。1時間という短時間で話をカットしながら作った話であってもベル>野獣>臣下の順に出番が多い。・・・もちろんセリフも・・・
・・・あれ?話の途中、舞踏会開いて踊ったり最後は抱き締める所も・・・あ、でもそれは野獣役の人とするわけで新くんじゃ・・・ない、よね?王子役?をやってる新くんは始めと最後だけ?あ、そこで新くんと踊るわ。・・・はぁ。
それから滞りなく無事に演劇は終わった・・・そして丁度文化祭の終わりを告げる放送が流れた。
閉会式がある為1、2日目より早めに終わる。僕は衣装部屋へと連れていかれ衣装を脱がされまた猫耳空色のヘアスタイルに和洋混合のゴスロリ衣装に再び着替えさせられた。
終始うっとりと着せ変えている衣装係のメイドさんたち。ちょっと怖かったなぁ・・・。
着替え終わり衣装部屋で休憩を取った。流依兄さんと椅子に座り談笑していると外から流依兄さんが呼び出され一人になる。・・・そのタイミングで一人の男性が丸いトレイに紙コップを数個乗せて僕の前に来た。
「お疲れ様。これお茶です、どうぞ。・・・演技はとても素晴らしかったね。」
「有難うございます・・・あの、どうして僕が代理に選ばれたのかご存じですか?」
「ん?ああ・・・まず、ベル役が朝早々体調崩して休むと報告があってから代役を探してたんだがね、丁度文化祭が開始された時に女装姿の君を見つけた人達が・・・を・・・にと・・・ーーー」
あ、あれ?・・・なんか急に眠気が・・・?あ、お茶を手放しそう・・・
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