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高年期[二学期・後編]
☆長い長い夜
しおりを挟む「はぁ、はぁ、うくっ・・・っ、はぁ・・・」
「ほら薫風・・・まだくたばるなよ。」
「ぅあ・・・」
互いに達し、荒い息を吐きながらも、一向に風間くんのが萎えない事に絶望しながらも受け止めるしかなかった・・・
過ぎた快感は苦痛になり、ただただ風間くんが解放してくれるまで耐えるしかなかった。意識が飛びそうになるとうなじや肩を噛まれたりして意識を手放すことさえできない・・・もう何度噛みつかれたのだろう・・・?
拘束されてた手はもう解放されてるが、もう逃げる事も抵抗する気力もない。・・・抵抗してこないと判断したのかゆっくりと仰向けに体勢を変えられ上の服も脱がされた。
「ほら、水を飲め・・・」
「い、いらなっ・・・んくっ!」
いらないと言っても顎を固定され口を塞がれ強制的に口移しで水を飲まされる。・・・ああ、こーゆう行為はリセットされようが変わらないな。
「んっ・・・は、ケホッ、ケホン・・・んぐっ!?」
「ほら、飲め・・・喉、傷めるぞ。」
「んく、んく、・・・は、ゴホッ!ゴホッ!」
無理に水を飲み干そうとして噎せる。それでも水を飲ませようとするからタチが悪い・・・鬼畜か?
てか喉の心配してくれるのなら僕の中にあるものを抜いてほしい・・・
「ひ、んんんっ!」
「まだまだ夜は長いよ?」
再びゆっくりと腰を動かし始めた・・・もう辛すぎる。記憶は無くなっても僕の感じるポイントは忘れてないようで奥へとグリグリと擦ってくる・・・
せめて中に出された物を掻き出してほしい・・・気持ち下腹部がポッコリ膨らんでる気がする。いや、男だから妊娠の心配はないけどね?・・・でも、ほんとお腹苦しいんですけど。
「薫風・・・本当に契約を破棄する気か?」
「んん~!・・・っ、はぁ、はぁ、・・・契約は、破棄、し、ます・・・っ!?あ・・・!?」
「そうか・・・薫風も、俺を捨てるのか。」
・・・?なに?捨てる?・・・なんの事?
体勢を変えられ後ろから奥深く突かれ目がチカチカと火花が飛び散り思考が錯乱した。
「あっ!い、いやだっ!・・・うあぁ!」
「気持ちいいか?・・・こんな身体で、俺以外の奴に、抱かれたいなんて・・・よく考えられるなっ!」
「はっ、はっ、な、なにをっ!・・・ひっ、んあっ、アァー!」
「くっ!」
ああ・・・腹の中に、熱いものがあふれてる感じがする。でも未だに中に入ってるモノの大きさが変わらないんだよね~・・・ほんと、明日お腹下しそう。
「っ・・・はぁ、そんなに契約を破棄したいんなら・・・いいだろう。破棄してやる。」
「はぁ、は、あ・・・んっ、・・・ほん、と、に・・・?」
「ああ・・・だが、薫風がこの家から外へ出ていけたらな?」
「え?・・・っ!?あ、あぁっ!」
さっきまでまともに話をしていたと思ったら急にガッと奥を突かれ目がチカチカし軽く目眩がした。そして律動的に中のモノが動きだし律儀に力が入り中のモノを締め付ける。
「は、ぁ、あ、んあっ!」
「はぁ、気持ちいい・・・こんな何時間もしていれば緩くなるものなのだがな、薫風は俺が動けば搾り取るような動きをする。まるで名器だな。自分が絶倫なのは自覚あるが・・・薫風が相手だと、どちらの身体が異常なのかわからないな。」
くつりと声を押し殺しながら笑う声が聞こえた。異常って・・・それなら風間くんでしょ。どれだけ出したら収まるの?
それより聞き捨てにならない事を言ってたような気がする・・・ああ、でも今は快感が苦痛で、お腹いっぱいで何も考えたくない・・・
ああ・・・空が白く、明るくなってきているな・・・
辛い、気持ちいい、苦しい、熱い、・・・キモチ、イ、イ・・・
__________
「・・・んだ。・・・ああ、それ・・・だ。・・・任せる。」
「では・・・、・・・。」
「・・・ここと・・・ああ、・・・なん・・・そうだ・・・。」
・・・誰かと誰かが話している声が聞こえる。聞いたことがある声、風間くんと執事さんだろう。
瞼が重たい・・・喉もズキズキ痛い・・・そして腰が、つ、辛い・・・感覚がない為全く動かない。
うん、克典に襲われた時以来だな、情事で喉を痛めたの。この喉の痛みは、あの前世でカラオケ行って時間ギリギリまで大声で歌ってバカやってた時に味わう感覚と似ている。声を傷める状況が違うだけで・・・
「・・・。」
はぁ~・・・やはりリセットの影響は凄まじいな。風間くんは・・・以前の風間くんは終始優しかった。愛を囁きながらキスをして、辛いと訴えれば労ってくれたり、目で訴えれば何が言いたいのか瞬時に理解してくれて尽くしてくれたり、・・・本気で嫌がる事は絶対にしなかった。
・・・昨夜は全く違う。僕が正常だった始めは手首を縛られうつ伏せに転がされ、まともに慣らしもせず突っ込み好き勝手に動き・・・自分が不愉快になれば声を出させないよう口を塞ぐようキスをされる。・・・好意のキスではない。そして、ただの・・・ただの性欲処理の様な扱いだった。
さらに付け加えれば事後処理は執事さんに全て任せていた。・・・僕の処理もだ。今までベッドメイキング以外は全て風間くんがやってくれたのに。・・・執事さんは物凄く申し訳なさそうに丁寧に僕の中に出されたモノを掻き出してくれて、身体を綺麗にしてくれた。・・・噛み跡など血が滲んでる所を手当てしてくれたりと手厚く介抱してくれた。
はぁ~・・・意識を手放す事ができればこんな恥ずかしい思いもしなかったのに・・・互いに終始無言です。居たたまれない。
洗い終わりタオルで丁寧に水気を拭き取ってくれ、バスローブに着替えさせてくれた。・・・ああ、風間くんに会いたくないな・・・執事さんに相談してみようか・・・?
「・・・足利さん、あの・・・」
「何でも仰って下さい。」
「・・・今日は、かず・・・いえ、風間理事長の所へは行きたくないんです、が・・・。」
「わかりました。では、私の寝室へ寝泊まりしてください。」
「えっ!い、いやそれでは・・・」
「私はまだやる事があります。そして私の部屋は鍵は1つのみ。そしてそれは私しか持ってません。和彦様でも入って来れません。・・・安心して眠る事ができますよ。」
「!」
とても有難い申し出っ!お言葉に甘えて部屋を借りることにした。
・・・
そして今現在、目が覚めると廊下の方で話声が聞こえる。・・・仕事の話か?
「~・・・!・・・~!」
「・・・。・・・。」
ん?何か言い争っている?・・・さっきまで仕事の話をしていたようだったのに・・・何があったんだ?
「あ・・・」
うつ伏せの状態でベッドから身体を起こそうとしたら夜の行為が祟りシーツに手を取られズルッと滑り床へと倒れてしまった。
ドタンッ!と音を立ててしまい、扉から声がピタリと止み、カチャカチャと鍵を開ける金属音が聞こえガチャンと音を立てて扉が開いた。・・・風間くんと執事さんが何故か慌てた様子でこちらを見てきた。え、何?
「薫風様!大丈夫ですか!?」
「薫風!なにか今大きな音が聞こえたが・・・ああ、ベッドから落ちてしまったんだね。大丈夫か?」
「・・・」
・・・あれ?風間くんが・・・?
「薫風?」
「・・・。え゛?あ゛の・・・ゴホッ!」
「薫風様・・・ベッドへ移動しましょう。」
「足利、薫風に触れるな。私がベッドに運ぶ。」
「いえ、私が致します。・・・薫風様のお体をこんなにしてしまったのは誰のせいですか?それに薫風様は安静にすべきです。ましてや和彦様の所へは行かせません。またいつ暴走するやもしれませんから!」
「・・・薫風は私の恋人だ。だから」
「契約書類上でしょう!だからと言って好き勝手して良いとは異なります!いい年して少しは落ち着いたらどうですか!いっそ複数愛人を作り、そちらで発散してください!」
おおぅっ!執事・足利さん、今日も絶好調に風間くんをディスってます(笑)やっぱり執事さん、主である風間くんに遠慮なく文句言ってるね。それこそ深い信頼関係があるからなのかな?
「私は・・・薫風以外は別に必要ない。」
「!」
「いいえ!必要あります。薫風様の為にも!そんな嫌々と言うのでしたら、もう少し加減ってものをしてくださいませ!」
「ぅ・・・だって、薫風が急に契約を破棄したいと言い出すから・・・」
「当たり前でしょう!こんな契約書!破棄すべきです!よく薫風様が承諾したかと思いますよ!そしてよく今まで耐えたなと薫風様を尊敬したい、いやしています!よくこんな我が儘野郎に付き合ったなと思います!私だったら絶対にお断りしております!」
「わ、我が儘、野郎・・・?」
「ええそうです!ご自覚がありませんでしたか?はぁ・・・ほんと、和彦様は薫風様に甘えすぎです。情けないにもほどがありますね。」
「・・・」
「だいたい────・・・」
おぉ、まだ続きますか。次第に執事さんがマシンガントークになり風間くんは口先をヒクつかせながら執事さんの話を聞いてるようだ。
あ、執事さんが文句を言いながら僕を横抱きしてベッドに寝かせてくれました。・・・さすがスーパー執事!更には水をくれました。喉も痛めてるのを知ってるかのようにハチミツとレモンが入ってました。・・・流石です。
・・・それから数分、執事さんが風間くんに説教が続いた。・・・あれ?上下関係は?そして風間くんの様子が・・・?
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