R18の乙女ゲーに男として転生したら攻略者たちに好かれてしまいました

やの有麻

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高年期[二学期・前編]

子鷹狩くんを問い詰めます!

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子鷹狩くんを呼んだつもりがおまけ・・・も付いてきた。・・・そーだよね。同じクラスで仲良しだもんね。






「うぐっ!?」

「久しぶりだなー薫風。私に会いに来たのか?」

「違うだろ新。薫風は俺の名前を呼んだんだ。・・・薫風、どうしたんだ?」

「あ、お話が・・・ってか二階堂先輩っ、離してっ!」







僕を見つけた途端に間合いを詰めてきて逃げる間もなく抱き締められた。これがかなりの強さで抱き締められた変な声がでてしまった。







「新・・・離れろ。」

「なんだよ爛・・・はぁ。薫風、悪いが私は今日この後予定があって帰るが・・・また今度ゆっくり話そう。」

「・・・また。」

「さっさと帰れ。」





辛辣だなぁ子鷹狩くん・・・





僕を解放して手を振って帰っていく。すると急かさず子鷹狩くんの腕の中に納まる。・・・なんだこれ?




あの、今は丁度帰宅時間。先輩方にジロジロ見られ、中にはニヤニヤ笑みを浮かべてこちらをみてくる人がいる。・・・なにこれ?え、拷問ですか?





「とりあえず移動するか。誰もいないだろうから生徒会室へ行くか。」

「え、鍵は・・・」

「俺が管理してる。・・・行くぞ。」






まぁ2人きりで話したいし、あまり周りに言いふらせる話題じゃないから有り難いかな。







生徒会室の中へ入り、3人掛けのソファに座る。・・・うん、隣同士でね。肩を抱かれてますよ、ええ・・・何故みんなくっつきたがるんだかねぇ?







「で、どうしたんだ?ただ俺に会いに来たわけじゃないんだろ?」

「はい。・・・あの、確かめたい事があって直接本人に聞きたいと思い訪ねてきました。」

「ああ・・・だいたい予想がついた。・・・俺の家の言い伝えだろ?」

「!」







さすが悟い人だ。なら話は簡単だね。嘘か真か。・・・でも子鷹狩くんの顔をみればだいたいわかるね。僕も大概悟い人ですから。







「まぁ俺の事を意識してもらえただけで儲け物だ。・・・薫風が聞きたいのは言い伝えは本当なのか、だろ?・・・その答えは否、だ。」

「!・・・やはりそうでしたか。」

「いつ気付いた?夏休み中になにかきっかけがあったのか?」

「いえ・・・授業の合間の休憩の時に万純くんと他愛ない話をしてて、そこで疑問に思ったんです。それから気になって・・・」

「万純、あぁ薫風がいつも共に行動してる友人か。・・・あいつも中々鋭いな。まぁその点、薫風は自分の事は鈍感だな。普通は身体を繋げる前に話す事だろ?覚悟もないやつを無理矢理抱いて婚約者にするなんて、政略結婚のようなもんだ。」

「・・・あの時の事は記憶がないんです。朝起きた時、自分の体調で悟ってしまいましたがね。」

「あの時は至福の時だった。・・・また機会があればまた身体を繋げたいな。」

「っ!!」





うわぁー・・・やめてよ。子鷹狩くんの声、ちょー好きなんだからさ、そんなエロボイス聞かされちゃったら心が揺らいじゃうよ・・・





乙女ゲームに使われる声優さんってみんな有名な声優さんもいて良い声の持ち主さんばかりだから萌えるよね。しかも18禁ゲーなら尚更。エロボイスヤバいです。・・・くそう、若干記憶がないのが悔やまれる・・・いや思い出さなくてもいいんだけどね。 






「では、そんな深刻に考えなくても良いって事ですよね。」

「いや、どうなんだ実際は?」

「は?」

「薫風は・・・俺と真剣に将来を共に過ごす未来を想像したんだろ?どうだった?俺じゃ役不足だったか?」

「・・・」






くっ・・・なんか何でもお見通しだって言われてるみたいで悔しい。勘に障る。なんか嫌。






「・・・ええ、考えましたよ。でも煌くんが最終的に侯爵家を継ぐって事もできるんですよね?」

「なぜ今煌の名前がでてくる?・・・俺は今、薫風は将来どのように想像したのか聞いてるんだが?」

「う・・・そ、そうですね・・・執事さんと煌くんとも仲良くやっていけそうで、将来安泰かなと、思いましたよ。・・・でも、僕は誰とも結婚する気はないのでっ!・・・どうしても、どうしても、子鷹狩先輩の伴侶にならなければならないとしたら・・・お受けしようとも思いました。・・・っ!」

「ああ・・・その答えを聞けただけで充分だ。そうか・・・受け入れてくれる気はあるんたわな?」

「ちょ・・・く、苦しぃ・・・」

「少しは我慢しろ。」





いや、今かなりキツイ体勢で抱き締められてるからね?上半身捻って思いっきり抱き締められてるんだからね?もうちょっと考えようよ。





・・・と思ってたら急に体勢を変えられていつの間にか子鷹狩くんの膝の上で横抱きされてます。・・・子供扱いかよ。そしてまた抱き締められてるし。






「あぁ・・・幸せだ。これは来栖に感謝しなければな。少し休みをやるか。」

「やっぱり・・・あれ、執事が言い出したんですか?」

「優秀な奴だ。・・・まぁ俺に気を遣ったんだろう。まぁあいつも薫風の事を気に入ってたからな。・・・だから薫風、安心して俺の家に来ていいんだぞ?」

「い、やぁ~・・・あの、今の所は、まだ、無理、かなぁ~・・・」

「なんだ?その途切れ途切れの返事は?」






あ~う~・・・い、言った方がいいのかな?今、風間くんとお付き合いしてるって・・・でも、それを言ったらなんか変な展開が待ってる気がするんだけどなぁ~・・・





ど、どーしましょ~・・・



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