R１８の乙女ゲーに男として転生したら攻略者たちに好かれてしまいました

高年期[夏休み編]

何故僕がヒロインを助けるイベに鉢合わせる

誰か助けてください。何故僕がヒロインを助けるイベントに強制参加させられてるの？






遡る数分前の事・・・







探し回ってる所に、まずは麗華さんを見つけた。・・・あれ、陽南さんは？しかも麗華さん、なんだか柄の悪い男３人に絡まれてるし。麗華さん走った後なのか男を振り払おうと暴れたせいなのか息切れしてて顔色が悪い。これ、早く助け出さなきゃね・・・






「ねぇ、僕の連れ、嫌がってるみたいだから離れてくれる？」

「ああん？・・・なんだい兄ちゃんの連れかい。こりゃまたイケメンだこと！上玉２人も釣れたなぁ～！」






僕が話しかけたら３人でケラケラ笑いだした。へぇ～上玉とか言葉使うんだ。てか下品過ぎる。肌の手入れをしてないのか黒ずんでるし無精髭が下品。腕とか胸とか脚とか・・・少しは身綺麗にしてこいよ。海に何しに来てるの？あ、ナンパ目的か。いやナンパ目的ならもっと身綺麗に・・・







「お～い兄ちゃん聞いてるんか？この姉ちゃんと一緒に俺たちの借りてる部屋へ行かないかって言ってんだけど？」

「まぁこんな小柄な兄ちゃんなんて抵抗しても無駄ってもんだよ。聞かずとも連れて行きゃいいさ！」

「ん～俺、姉ちゃんより兄ちゃんの方が好みだなぁ～。」






あ～少し思いに耽ってたら話が勝手に進んでしまってたらしい。周りの人は遠巻きに見てくるし。・・・誰かこのか弱い僕たちを助けてくれる勇敢な奴はいないのか？






「僕たち、他にも連れがいますので、遠慮させてもらいます。・・・さぁ、行こうか。」

「あ、はい・・・っ！きゃっ！」

「はいは～い！イチャつくなら俺らも混ぜてもらえるかなぁ～？」






下衆野郎たちに名前を知られたくないから目で合図して麗華さんに僕の方へ来てもらおうとしたら１人の野郎が麗華さんの腕を掴み阻害してきた。・・・あーめんどくさい。





もー麗華さんに危害が加えられないうちに助け出さなきゃね。嫌がる女性を誘拐しようとした、と言う事で防衛行動、とらせてもらいまーす！





麗華さんに近づこうとすると俺２人がそれを遮るように壁をつくってきた。「どいて？」と言ったら「兄さん、俺たちと一緒に着いて来てもらおうか」と言って肩を掴まれたので、まずこいつを何とかしましょうか。





掴まれている方の腕を前方から背中の方に向かって大きく振り上げ・・・肩を回して振り上げた腕を伸ばしたまま後ろから野郎の肘側に下ろし、野郎の手首を挟みこんだまま脇を締め、上半身を起こすようにして腕を絡める。





脇を締めたまま絡めた腕の肘から先を持ち上げ、相手の肘をひねった。野郎が後方にバランスを崩した所に軽く突いて野郎に尻餅を着かせてやった。・・・まぁ見事にキョトンとした顔をしてくれましたね～？痛い思いをしたくないならそのまま尻餅着いててね？





もう一人は唖然としてたので放置。あとは麗華さんを掴んでる野郎だけ。





「僕の連れ・・・解放して、くれる？」

「うっ・・・あ、ああ・・・」





兄さんや克典を見習って黒ぉ～い笑みを浮かべてやった。・・・うん、僕、今、かなり頭にキテるからね？抵抗しようもんなら・・・容赦なく金的狙うからね？不能にしちゃう勢いで。






まぁ伝わったようで何より。うん、話し合い、大事だよね～？は・な・し・あ・い。ん？脅してなんかないよ？麗華さんを離してと言ったら快く離してくれたんだからね。見た目は最悪だけど一応空気を読む位の脳があるようで嬉しいよ。






「麗華さん、僕の腕を掴んで。」

「え、あ、あの・・・」

「皆からそう遠くない所にいるから合流しよう。それまで離れないように僕の腕をしっかり掴まってて。あ、手を繋いでも良いけど？」

「！わ、わかりました・・・」






そう言うとガッチリ腕を両手で掴まられました。・・・うん、手を繋ぐのは恥ずかしかったみたいだね。まぁ腕というかパーカーを掴まれたと言うのが正しいかな？





麗華さんに陽南さんの事を聞いたらトイレに行った後にはぐれてしまったらしい。いくら出口前で待ってても来なかったから先に万純くんたちの方へ行こうと移動してた所にあの下衆野郎たちに絡まれたらしい。・・・あ、これ陽南さんピンチじゃね？







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それから冒頭へくる。・・・見つけたはいいんだけど、な～んかこの場面、見たことあるんだよねぇ～？あの攻略者と海デートに来てた時、人混みにのまれて離れてしまったその後の場面。うわぁ～関わりたくない～！





麗華さんの時と違ってかなりヤバイ場面なんだよね。人気のない海の家の陰で、働いてる人の休憩場として設けられてる場所。そこで今にも全裸にされそうな陽南さんがいた。さすがR18指定ゲーム・・・





はぁ～・・・僕、攻略対象者じゃないから格好つけず、声かけず、そそくさ陽南さんを回収させていただきまーす！








「っ、ぐほっ!?」

「・・・は？ぐふっ・・・！」

「悪いんだけど～まだ未婚の清い乙女に襲い掛かるのは頂けないので制裁させてもらいます～」






まず１人に思いっきり僕の足の、爪先を脇腹にヒットさせましたー。ビーチサンダルじゃなくスニーカーに似た靴を履いてますので・・・うん、多分あれ痛いよね～ごめんね。そしてもう１人には僕のグーを頬にお見舞いしました。うん・・・手がジンジンします。地味に痛い。でも鈍器で殴るわけにもいかないので我慢します。





日本人の私からしたら・・・15、6歳の未成年の少女に複数人で襲うのは性犯罪。そして前世の事もあって死罪に値する程、罪が重いんですよー。助走つけて蹴りあげたので痛いと思うけど、それくらいで済んだ事を有り難く思いなさーい！







「大丈夫ー？まだ清らかなままかい？」

「あ・・・か、おる、くん・・・」

「あと１人・・・ねぇ、その女性、離してくれない？」

「ひっ！・・・わ、わかった！く、くるなぁー！」






３人居て２人は陽南さんの前で水着を脱がせて残る１人は陽南さんを身動き出来ないよう後ろから羽交い締めしてるんだよねー。そのうち２人は伸びてます。うん、間違えた、伸ばしました。残る１人は・・・僕が近付いたら陽南さんを解放して逃げてったけどね。






あーあー・・・陽南さんのふんわりした栗色の髪はぐちゃぐちゃになり顔は涙でボロボロ。やはり・・・女性は弱いよね。１人だったら逃げれたかもしれないけど複数に迫られると詰むよね・・・怖くなるし。





とりあえず自分のパーカーを陽南さんの上に掛ける。そして許可とらず陽南さんを横抱きする。・・・うん、軽い。これなら僕でも抱っこできる。






「陽南さん、一先ずここから移動するよ。ヤバイ状況なの、僕知ってるから・・・これ、イベントだよね。」

「・・・ええ。ごめんね、花彫さん。」

「大丈夫だよ。とにかく辛いだろうけど腕を僕の肩に回してくれる？走るからね。」

「うん。」







そう、このイベントは続きがある。だからこれで終わらせる為に全速力で逃走させていただきます！