R18の乙女ゲーに男として転生したら攻略者たちに好かれてしまいました

やの有麻

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高年期[夏休み編]

二階堂くん家にて。

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何故か手厚く歓迎されてしまった・・・特に二階堂くんを看病してた時にお世話になった執事さんが何故か仕えてる二階堂くんにじゃなく僕にあれやこれやと世話をしてくれた。






「この間は何も歓迎できず申し訳ございません。またお越しいただき虚悦至極にございます。私は新さまの執事をしております、多田羅たたらと申します。以後お見知りおきを。」

「・・・多田羅、まず主人に言うことはないのか?」

「・・・お帰りなさいませ新さま。」

「・・・」

「・・・ふふっ。とても仲の良い関係なんですね。・・・えっと、お邪魔します?」

「どうぞこちらへ。誠心誠意おもてなしさせてもらいます。」

「多田羅・・・俺との態度が違いすぎるだろ。」







執事・多田羅さんは前にお世話になったから好感を抱ける。二階堂くんの看病した翌朝、また襲われそうになったところを執事さんが間に入って止めてくれたのだ。マジで良い人!僕の味方!何かあったら多田羅さん頼ろう!






それから何故か二階堂くんの家族も交えて夕食をとった。・・・今更ながら二階堂くんには3人兄弟で4つ上に兄がいて二階堂くんは次男だった。そして6つ下に妹がいる。・・・意外。二階堂くんは次男だったのか。そんな事、乙女ゲーの設定内容に書いてあったかな?






「新に侯爵家の知り合いがいたとはな・・・」

「こんな可愛らしい友人がいらしたのなら、もっと早く連れてきても良かったのでは?政美くんとは違う可愛さをもってますわねぇ。」

「こんな我が儘な新には勿体ない友人だな。どうやって知り合ったんだ?」

「お兄様!私にもご紹介してくださいませ!」




順に父、母、兄、妹と話しかけられた。ほぼ同時に・・・。 顔が引き吊るのは仕方ないよね?さすが二階堂くんの親って感じ。押しが強い・・・






「あ、あの・・・新先輩には学校でお世話になってます。急に押し掛ける形になってしまい申し訳ありません。こんな歓迎して頂き有難うございます。」

「「「・・・」」」







・・・ん?あれ?何故か沈黙が流れる・・・僕、何か間違った事言った?






「くくっ・・・気にするな薫風。俺が無理矢理呼んだようなもんだしな。遠慮せず食べたいだけ食べてくれ。」

「薫風様、こちらをどうぞ。」

「あ、有難うございます。」

「いえ、とんでもございません。」





ナフキンを手渡され食器を並べられコップに水を注がれた。・・・うん、至れり尽くせり。お礼を言うと畏まれたし。・・・うーん、風間くん家の時も子鷹狩くん家の時も思ったけど、やっぱり・・・執事や侍女にお礼を言うのは常識?ではないみたいだな。でも前世の記憶がある僕にとっては何かされたらお礼を言うのは当たり前なわけで・・・うん、気にしない方が身のためだな。精神が持たない。何か悪い事をしてる感覚に陥っちゃいそう。






「なんて謙虚な方だ。さすが八乙女家のご子息ってところか。」

「新の伴侶に迎え入れたい程お淑やかですわね。私、とても気に入りましたわ。」

「わざわざ執事に礼を言う奴がいるとはな。・・・身分が高いのに、なんと慎み深い。新には本当に勿体ない友人だな。」

「とても素敵ですわぁ~!お兄様!必ず私にも紹介してくださいませ!」

「おい・・・いい加減にしてくれよ。薫風が萎縮してしまう。」

「えっ!あ・・・お気に、なさらずに?」






第一印象が悪くなければ別にいいよね。好感持たれればそれでよし!人間誰しも嫌われたくはないからね!






それから二階堂くんとの馴れ初めを聞かれながらも賑やか?な夕食の時間を過ごし、お風呂を借りて就寝・・・うん、就寝しました。





やっぱりこうなるよね。二階堂くんの部屋でまた一緒に寝ることになりました。




初めはちゃんと客間を用意してくれましたよ?でもね、二階堂くんが物凄く渋ってきたんですよ。プールで遊んで二階堂くんの相手をして疲れてたので、仕方なく二階堂くんのベッドで寝ることになりました。





二階堂くんも疲れてたらしく僕がウトウトしてる時にはもう寝てました。うん、襲われなくて何よりです。






翌朝。





朝から服を脱がされ襲われそうになった所で、また執事さんが間に入り助けてくれた。・・・まじ良い人!二階堂くんの耳元でボソボソと何かを耳打ちしていた。




「新様、昨日散々愛を育みましたよね。これ以上は薫風様の体の負担になります。お控え下さい。」




・・・。あの、執事・多田羅さん?小声で言ってるようですが丸聞こえだからね?・・・ってか!「愛」なんて育んでないからね!その前に何故昨日二階堂くんとシたのがバレる?




あー昨日ずっと二階堂くんに支えられてたからかな?仕方ないじゃん、二階堂くん家に来ても未だに腰が立たなかったんだから。・・・洞察力があるのか・・・勘が良い人はこれだから嫌だなぁ。









外に出ると、なんでか二階堂家総出で出送りしてくれました。な、なんか大袈裟じゃね?




また遊びに来てほしいと言われ何も言わず笑顔で返しといた。ちゃんとお世話になりましたと挨拶して二階堂家の車で我が家まで送り届けてもらいました。・・・はぁ、なんとも濃い1日だったな・・・






海。楽しみだけどこんな大変な目にはもう合いたくないなぁ~・・・




********

構図らしきもの?に二階堂くんと子鷹狩くんの家庭構図をちょろっと更新しました。
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