【モフモフは正義‼︎】親友に裏切られて国外追放された悪役令嬢は、聖女になって返り咲く

星 佑紀

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第壱譚(修正前)

0010:組織内、断罪裁判⁉︎

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【side 裁判を傍観しているただのモブ(ジョナサン)】


 カンカンカン‼︎


「みんな静粛に‼︎ 今から、マリア様とサネユキの断罪裁判を始めるよ‼︎(木槌を振り回しながら)」


 シーーーーン


 ……パトリック殿下、いきなり皆を呼び出し整列させておきながら断罪裁判とは何事ですか⁉︎ 最前列の壇上に上がっているマリア様は、何故だかのようにボロボロになっていらっしゃいますし、その横の壇上で直立不動しているサネユキ様(僕達はって呼んでるよ‼︎)の困惑したご様子がとても不憫すぎて、僕達平団員は、なんだか泣けてきます‼︎


「では、原告である僕が、二人の罪状を読み上げるよ!」


 殿下は、裁判長と原告を掛け持ちするおつもりですか⁉︎ ……正直な話、組織内での裁判なんて、聞いたこともないし、周りにいる皆がポカーンって口を開けて呆然としているので、これは、殿下のお遊びですよね? そうですよね、パトリック殿下⁉︎(ちなみに僕の真横にいる先輩は、灰と化して停止してるのだけれど、何かあったのかな?)


「昨日マリア様の基礎体力向上のための特訓で、マリア様が獣道に入った際に、サネユキがマリア様と遭遇して、で会話してた。二人はこの僕に隠れてを行ったのだ! 従って不貞罪を犯した二人をこの場で断罪する‼︎」


 いや、どう考えても理不尽でしょ? 隊長の顔を見てくださいよ。『パトリックは一体、何を言っているのだ?』って顔に書いてありますよ! 被告人が理解出来ていません‼︎ 


「被告人のマリア様、言いたい事はありますか?」

「わふわふ。(浮気なんてやってないですわ!)」

「とぼけても無駄ですよ! イケメンなサネユキに見惚れてたんじゃないのですか!(ビシッと)」

「わふわふわふ!(断じて違いますわ!)」


 ……なんだろう。マリア様、本当に真面目で良い人だな。マリア様、頑張って‼︎


「マリア様も強情ですね。……では被告人のサネユキ、……マリア様に見惚れていたでしょ‼︎ マリア様を口説こうとするなんて、笑止千万‼︎ 絶対に許さないんだからね!」

「誤解だ、パトリック。断じて私は、マリア嬢を口説いたりしていない‼︎(困惑した表情)」

「嘘も大概にするんだ、サネユキ! 証拠に、からの映像もあるんだぞ‼︎」


 パトリック殿下はそう仰ると、真横に張り出された白いキャンバス布に、おそらく昨日の山中での映像を映されたのであった。……殿下、周りの皆がすっごくドン引きしています。僕達も訓練サボっているところとか盗撮されてるのかなって、ヒヤヒヤしていますよ。(死んだ魚の目)


「ほら、ここ見てよ‼︎(小枝でキャンバスを指しながら)」


 うん? おそらく山の中腹あたりで、マリア様と隊長がにこにこお喋りしている様子ですね。……普通に微笑ましいのですが、これのどこがいけないのでしょうか?(きょとん)


「僕には、こんな笑顔を見せてくれないのに、サネユキには見せるんだね。……ずっと天幕の中に閉じ込めてやる‼︎」

「わふわふわふ⁉︎(に、逃げなければ‼︎)」

「なんだ、パトリック、そういうことか。……マリア嬢は、なかなか見るところが違うからな。打ち解けるのに時間はかかるが、とても誠実で良いお方だぞ!」


 ……えっ? 隊長、今のご自身の置かれた立ち位置をきちんとご理解されていますか⁉︎ かなり、パトリック殿下の逆鱗に触れそうな発言だった気がしますが……。(ガクブル)


「……サネユキは随分、マリア様と仲が良いんだね。」

「ああ、そうだな! ここトルネード王国自国ニホン帝国との親善大使の仕事中に何度助けられたことか。歴史や政治関連の話題にも厚いし、話していても全然飽きないよな。(無自覚天然隊長)」

「……僕、知らない。……僕には、全然、マリア様、打ち解けてくれない。(目がイッてる、どす黒パトリック殿下)」

「わふわふわふ!(実雪サネユキ様、口を謹んで下さいまし‼︎)」

「宮殿では、マリア様に色々と助けてもらっていたからな! だから、昨日も、を探すのを手伝っていたんだ!(無自覚天然爽やか隊長)」

「そう。…………で、サネユキが見つけたのかな? まあ、そうだよね。サネユキ、霊力使えるから、チョチョイのチョイだよね。(ゾンビ化したブラックパトリック殿下)」


 ああああ‼︎ 地味にパトリック殿下が傷付いているー‼︎ 隊長、もうこれ以上マリア様との関わりを言わないでください! 殿下が機能しなくなったら、どうするのですか‼︎


「……いや、見つけたのはマリア嬢だが。(きょとん)」

「えっ…………⁉︎」

「わふわふふ!(殿下の匂いを追って見つけましたわ‼︎)」

「……マリア様は、僕の匂いが分かるの⁉︎(ウルウル)」

「わっふふ!(この着ぐるみ着ている時だけですわよ‼︎)」

「マリア様、だいしゅきー‼︎(壇上をぶち壊してから突進して行き、マリア嬢をハグする涙ダラダラパトリック殿下)」

「わふー! わふー!(た、助けてー⁉︎)」


 あああああ。……カオス。……えっ? ……裁判は?


「ごめんねマリア様! てっきり僕は、サネユキの方がいいのかなって思ってしまって、……全然、マリア様の気持ちを考えていなかったね。でもマリア様、僕の匂いが分かるくらい、僕の事が好きだなんて、……僕、すっごく嬉しいな!」

「わふわふ!(ち、違いますわ! 偶々なのですわ‼︎)」

「謙遜しなくても大丈夫だよ。僕とマリア様は、赤い糸で結ばれているんだね!(マリア嬢を抱き締める)」

「わふーー!(く、くるしー‼︎)」

「……ということで、マリア様の罪状は取り消してあげる。でも、サネユキは、マリア様と、かなり長い間、関わっていたみたいだから、ペナルティだね!(ビシッと)」

「ぺ、ペナルティだと⁉︎(超困惑)」

「(一枚の紙切れを取り出して)……今から、この書かれた場所に行って、とある少女と周りの人達を保護すること。」

「(紙切れを渡されて)ーーーーっ⁉︎」

「じゃあ、僕は、マリア様とイチャイチャお茶会するから、サネユキ、後はよろしくね!(ニコニコパトリック殿下)」

「待ってくれ! 私だって、ジョナサンと一緒にいたい! やっと帰って来れたのに、また出張なんて理不尽だ!」


 おっ! 隊長がパトリック殿下に言い返すなんて珍しいですね。出張続きなのは、隊長が仕事がデキる人なんで、致し方ないですよ。諦めてください。……ただ、何で僕と一緒にいたいのですか? いやー、不思議だなー。(遠い目)


「うん? じゃあ、ジョナサンも連れて行っていいよ!」


 ええええええ⁉︎ た、隊長と二人で、ですか⁉︎


「ほ、ホントか! パトリック‼︎(ウルウル)」

「うん。……最近、モブのクセにしゃしゃり出てきて、マリア様をアンパン一個で餌付けしたこと、……僕、許したつもりはないからね。(ブラック辛口魔王パトリック殿下)」

「ひいいいいいい⁉︎(ガクブル)」

「マリア様も、僕以外の人間から、餌付けされても、受け取ってはいけないよ!(ビシッと)」

「くう~~ん。(アンパンに罪はありませんわ‼︎)」

「そんな、同情を煽るような顔しても、絶対に駄目!」

「きゃうきゃうーん。(わ、わかりましたわ。)」

「ということで、サネユキとジョナサンいってらっしゃい!(ブラック爽やか魔王殿下)」

「おう! 皆、すぐ帰ってくるからな! ……ジョナサン、行こうか。(ジョナサンをガシッと抱えて歩み出す隊長)」

「ま、マリアさま~! お元気で~‼︎(滝のような涙)」

「きゃうきゃうーん!(いってらっしゃいませ~‼︎)」


 ……こうして、僕は隊長にドナドナされながら、任務先へと向かうことになった。(トホホ)


「隊長、……僕達は、一体、どこに行くのですか?」

「…………ここトルネード王国の陸軍が演習しているカルスト台地だ。(滝のような汗)」

「………………ええええええ⁉︎(びっくり仰天)」


 ……僕、元気な状態で帰れるかな?(汗ダラダラ)


 ーーパトリック殿下の思惑は如何に⁉︎ーー
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