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最初はなんとなくでもついつい熱中しちゃうことあるよね
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テキパキと仕事をしているとあっという間に時間が流れていき、気付けばそろそろルセアちゃんたちが帰ってくる頃合いになっていた。
そろそろ、お風呂の制作に取り掛からないと間に合わなそう。
幸というか、頑張った甲斐あって夕食の準備はあらかたすんでいるしここは任せても良さそうだ。
「少し席を外すが、構わないか?」
「もうほとんど終わってますから大丈夫ですよ」
「そうか。ではあとは任せた」
責任者が何も言わずに居なくなるのは問題だろうから一応声をかけておかないとね。
そうして出向いた場所は娼婦まがいの事をしている場所の近くの空いたスペース。
ヤる事ヤった後にすぐに汚れとかを落としたいだろうからと考えてこの場所を選択した。
まずは空間支配で円形にゴリッと土を抉り取り、そして浴槽となる部分を……ん? そういえばこれ排水ってどうするんだろ?
昔見たテレビ番組では確か排水管通して下水に流してたりしてたと思うんだけど、この辺に下水なんてあるはずもない。
その辺に流したとして、その場所がお湯で植物がダメになったり地盤が緩んだりとかしそうだし、かといって排水しないで汚れをそのままにするのも問題だ。
亜空収納に仕舞う、空間支配で水場と繋ぐというのも、俺個人に依存していて良くない。
1番現実的なのは川と物理的に繋ぐ事なんだけど……めんどいなぁ。
俺個人で楽しむだけなら空間を固定して足場を作り、その上にお湯だけ通さない結界を張れば完全に透けとるんな嬉し恥ずかしお風呂が作れるんだけど、それを他の人に使わせるわけにもいかない。
「んー……面倒だけど、やるしかないかぁ……」
ため息混じりに呟いて、決心を固める。
さて、やると決めたからにはしっかりやらないとね。
まずは川の場所を探す。
思いっきりジャンプしつつ、風魔法で体を上へと押し上げて上空で川を探し……お、あそこだな。
そして風魔法でふわりと着地。
誰に見られるとも限らないからね。
一応他の人でもやろうと思えば真似できる範囲内に留めておいて手札を隠しておく。
別に隠しているわけじゃないけど大っぴらに吸血鬼だと喧伝して面倒事を引き寄せる必要もないし、いざ誰かと敵対した時に知られているかどうかで命運を分ける可能性もあるからね。
考え過ぎかもしれないけど。
川まで直線で真っ直ぐに進むルートを通りつつ、土魔法を使って溝を掘っていく。
途中で拠点を囲う壁があるけど、脆かったので一度壊して通り抜けた後再度壁を作って元に戻しておく。
まあ、元にと言っても強度自体は上がってるんだけどね。
魔法の技量の差かなぁ……ストレートな物言いになるけど、まだ前線で活躍できるほどの実力がないからこそサポート班に割り振られているわけだし。
~レンが出て行った後の拠点内~
「なぁ、見たか?」
「ああ……黒だったな」
「俺、子供体型は好みじゃなかったけど、リーダーは普通にアリになったわ……」
「俺もだ。子供体型でありながらあのエロいパンツは見た目との差があってグッとくる」
「今夜どうする?」
「あれって俺らサポート班もいいのかな?」
「ダメとは言われてないし、いいんじゃないか?」
「そう……だよな。お前確かリーダーも参加してるって言ってたよな?」
「ああ。相手してもらったやつは凄かったって言ってたぞ」
「となれば、行くしかないよな?」
「「もちろん!」」
同性からも天使のようだと評される美貌の持ち主であるレンの、普段は秘されているスカートの奥を不意に見る事になった男達。
若い見た目とは裏腹に黒く透けているレースの下着を穿いているというギャップは、巨乳好きな男3人の心を鷲掴みにした。
こうして本人の知らぬ間に新たな顧客を獲得するレンなのであった。
~レンちゃん視点に戻ります~
空から見た距離感と、実際に歩いた際の距離感に差があって予想よりも時間がかかったが川まで到達した。
次にするのは溝の土を圧縮しつつ火魔法で焼き固めて水が過剰に染み込まないようにする。
これも地盤が緩んだり根腐れとかしそうだからね。
本当にそうなるのかは分からないけど。
そして拠点まで戻れば、今度は溝に蓋をしていき再び川まで向かう。
溝で転んだり怪我をしたりしてしまう人が出ないようにね。
蓋は石の板を形成して上から被せていき、川まで辿り着いたら最後は上から土を被せてカムフラージュして終了だ。
帰ってきた拠点は人の多さからくる騒がしさがあり、その声で討伐に出てた人達が帰ってきたことを察する。
まあ、2往復もしてたらそりゃね……。
会議もあるし早いとこ終わらせないとね。
「あー、そこの人達、危ないから下がって」
拠点に帰ってきたら謎の大穴が出来ていた。
なんて状況だったので人がそれなりに集まっていたからその人達を下がらせて作業を再開する。
溝を掘った関係で地面をくり抜いた風呂という形は排水面で却下せざるを得ないので、抉り取った地面を元に戻……あ、少し位置ずれた。
そのまま出せばよかったと後悔。
縁に引っかかって土の塊が転がり落ち、そして大きな音を放ち、地面を揺らした。
やっべー。
このままだとすぐに人が集まって作業どころじゃなくなるだろうし、さっさと終わらせよう。
ついでに風呂に注目集めてこっそり逃げたいという思惑もあったりする。
指輪の制限を少し解除。
まずは風呂場の壁を作ってこれからの作業が見られないように目隠しをする。
溝を伸ばして排水口を2つ確保し、排水口それぞれの上に箱状にして土壁で浴槽を作成。
サイズとしては6人が並んで入れて足を伸ばせるくらいだな。
そして浴槽の周りを土で覆ってなだらかな斜面を作って落ちても大ゲガをしないようにする。
見栄えも悪いし水捌け対策として浴槽の壁と床に敷き詰めるようにして石を設置し、それらを空絶斬で切り取り滑らかな壁と床へと変える。
あー、斜面に階段をつくった方が入りやすいか。
階段をつくった後、温泉とかによくあるような感じに石の板を貼り付ける。
ここまでやって盛った土がそのままというのは味気ないな。
よし、これは石垣風にしよう。
こうなってくると、地面も気になる。
砂利を敷き詰めてみよう。
お、ちょっと和風になったな。
後は壁かなー。
こっちはどうしよう?
「おーい! 大丈夫かー!」
ん?
あ!
途中で楽しくなってさっさと終わらせようと考えてたのが飛んでた!
「壁を壊して中に入るからな!」
こっちの事を聞かずに、そんな考えなしな!
あ、ちょっ、あー……。
壁の一部が壊されてゾロゾロと人が入ってくる。
「こ、これは……」
「あー、自分、土魔法が得意なんで」
すでに注目が集まってる状況で魔法全般なんでもござれと知られるよりかは特化の方がマシだと考え、とりあえずそういう事にしておいた。
そろそろ、お風呂の制作に取り掛からないと間に合わなそう。
幸というか、頑張った甲斐あって夕食の準備はあらかたすんでいるしここは任せても良さそうだ。
「少し席を外すが、構わないか?」
「もうほとんど終わってますから大丈夫ですよ」
「そうか。ではあとは任せた」
責任者が何も言わずに居なくなるのは問題だろうから一応声をかけておかないとね。
そうして出向いた場所は娼婦まがいの事をしている場所の近くの空いたスペース。
ヤる事ヤった後にすぐに汚れとかを落としたいだろうからと考えてこの場所を選択した。
まずは空間支配で円形にゴリッと土を抉り取り、そして浴槽となる部分を……ん? そういえばこれ排水ってどうするんだろ?
昔見たテレビ番組では確か排水管通して下水に流してたりしてたと思うんだけど、この辺に下水なんてあるはずもない。
その辺に流したとして、その場所がお湯で植物がダメになったり地盤が緩んだりとかしそうだし、かといって排水しないで汚れをそのままにするのも問題だ。
亜空収納に仕舞う、空間支配で水場と繋ぐというのも、俺個人に依存していて良くない。
1番現実的なのは川と物理的に繋ぐ事なんだけど……めんどいなぁ。
俺個人で楽しむだけなら空間を固定して足場を作り、その上にお湯だけ通さない結界を張れば完全に透けとるんな嬉し恥ずかしお風呂が作れるんだけど、それを他の人に使わせるわけにもいかない。
「んー……面倒だけど、やるしかないかぁ……」
ため息混じりに呟いて、決心を固める。
さて、やると決めたからにはしっかりやらないとね。
まずは川の場所を探す。
思いっきりジャンプしつつ、風魔法で体を上へと押し上げて上空で川を探し……お、あそこだな。
そして風魔法でふわりと着地。
誰に見られるとも限らないからね。
一応他の人でもやろうと思えば真似できる範囲内に留めておいて手札を隠しておく。
別に隠しているわけじゃないけど大っぴらに吸血鬼だと喧伝して面倒事を引き寄せる必要もないし、いざ誰かと敵対した時に知られているかどうかで命運を分ける可能性もあるからね。
考え過ぎかもしれないけど。
川まで直線で真っ直ぐに進むルートを通りつつ、土魔法を使って溝を掘っていく。
途中で拠点を囲う壁があるけど、脆かったので一度壊して通り抜けた後再度壁を作って元に戻しておく。
まあ、元にと言っても強度自体は上がってるんだけどね。
魔法の技量の差かなぁ……ストレートな物言いになるけど、まだ前線で活躍できるほどの実力がないからこそサポート班に割り振られているわけだし。
~レンが出て行った後の拠点内~
「なぁ、見たか?」
「ああ……黒だったな」
「俺、子供体型は好みじゃなかったけど、リーダーは普通にアリになったわ……」
「俺もだ。子供体型でありながらあのエロいパンツは見た目との差があってグッとくる」
「今夜どうする?」
「あれって俺らサポート班もいいのかな?」
「ダメとは言われてないし、いいんじゃないか?」
「そう……だよな。お前確かリーダーも参加してるって言ってたよな?」
「ああ。相手してもらったやつは凄かったって言ってたぞ」
「となれば、行くしかないよな?」
「「もちろん!」」
同性からも天使のようだと評される美貌の持ち主であるレンの、普段は秘されているスカートの奥を不意に見る事になった男達。
若い見た目とは裏腹に黒く透けているレースの下着を穿いているというギャップは、巨乳好きな男3人の心を鷲掴みにした。
こうして本人の知らぬ間に新たな顧客を獲得するレンなのであった。
~レンちゃん視点に戻ります~
空から見た距離感と、実際に歩いた際の距離感に差があって予想よりも時間がかかったが川まで到達した。
次にするのは溝の土を圧縮しつつ火魔法で焼き固めて水が過剰に染み込まないようにする。
これも地盤が緩んだり根腐れとかしそうだからね。
本当にそうなるのかは分からないけど。
そして拠点まで戻れば、今度は溝に蓋をしていき再び川まで向かう。
溝で転んだり怪我をしたりしてしまう人が出ないようにね。
蓋は石の板を形成して上から被せていき、川まで辿り着いたら最後は上から土を被せてカムフラージュして終了だ。
帰ってきた拠点は人の多さからくる騒がしさがあり、その声で討伐に出てた人達が帰ってきたことを察する。
まあ、2往復もしてたらそりゃね……。
会議もあるし早いとこ終わらせないとね。
「あー、そこの人達、危ないから下がって」
拠点に帰ってきたら謎の大穴が出来ていた。
なんて状況だったので人がそれなりに集まっていたからその人達を下がらせて作業を再開する。
溝を掘った関係で地面をくり抜いた風呂という形は排水面で却下せざるを得ないので、抉り取った地面を元に戻……あ、少し位置ずれた。
そのまま出せばよかったと後悔。
縁に引っかかって土の塊が転がり落ち、そして大きな音を放ち、地面を揺らした。
やっべー。
このままだとすぐに人が集まって作業どころじゃなくなるだろうし、さっさと終わらせよう。
ついでに風呂に注目集めてこっそり逃げたいという思惑もあったりする。
指輪の制限を少し解除。
まずは風呂場の壁を作ってこれからの作業が見られないように目隠しをする。
溝を伸ばして排水口を2つ確保し、排水口それぞれの上に箱状にして土壁で浴槽を作成。
サイズとしては6人が並んで入れて足を伸ばせるくらいだな。
そして浴槽の周りを土で覆ってなだらかな斜面を作って落ちても大ゲガをしないようにする。
見栄えも悪いし水捌け対策として浴槽の壁と床に敷き詰めるようにして石を設置し、それらを空絶斬で切り取り滑らかな壁と床へと変える。
あー、斜面に階段をつくった方が入りやすいか。
階段をつくった後、温泉とかによくあるような感じに石の板を貼り付ける。
ここまでやって盛った土がそのままというのは味気ないな。
よし、これは石垣風にしよう。
こうなってくると、地面も気になる。
砂利を敷き詰めてみよう。
お、ちょっと和風になったな。
後は壁かなー。
こっちはどうしよう?
「おーい! 大丈夫かー!」
ん?
あ!
途中で楽しくなってさっさと終わらせようと考えてたのが飛んでた!
「壁を壊して中に入るからな!」
こっちの事を聞かずに、そんな考えなしな!
あ、ちょっ、あー……。
壁の一部が壊されてゾロゾロと人が入ってくる。
「こ、これは……」
「あー、自分、土魔法が得意なんで」
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